HOME

叢書 身体×社会

立岩 真也 他編 2023-

Tweet


 ※叢書 身体×社会(仮題)・生存学研究所叢書(仮題)を、40冊まで(ちょっと嘘ですが数えるとそうならないでもない)出版します。20冊は必ず出します。

◆立岩 真也 2023/04/30 「生きている間に聞き・緩めの雑誌を作り続け・本を編む」,『遡航』7
◆立岩 真也 2023/01/16 2023年度研究書重点プログラム申請調書書類
 →立命館大学 ※叢書を刊行することを宣しています。

◆『遡航』 http://aru.official.jp/m/index.htm
 ※掲載された原稿をさらによくして書籍を刊行していきます。


 ※著者印税はありにしたい。→なかなかきびしそう・だがなんとか(現物2割引き価格で印税分をと)
 ※編者の印税はなしということで。


 2023:アーカイブ1(別頁)
 2024春:交通更新1(別頁)
    (障害学生障害教員1→メモ(立岩)(別頁)
 2024秋:アーカイブ2(別頁…0722までURL間違ってましたすみません。)
 2024:京都ALS1 →◇京都ALS(別頁)
 ……

 2025?:こくりょう
 2026?:関西精神界隈




>TOP
■■■ 身体×社会アーカイブ 1〜4 ****

■■[1]
 1を2023年の日本社会学会大会の前に刊行
 ◆『身体×社会アーカイブの構築・1
  立岩 真也・伊東 香純 編 2023/10/ 生活書院,生存学研究所叢書・身体×社会 01

 ◇アーカイブ 於:社会学・社会科学&学会 ◇全国のアーカイブ
 ◆文献(制作:伊東 香純
 ◇ウェブアーカイビング ◇アーカイビング――障害/クィア/BIPOC/フェミニズム(海外)
 ◇
アーカイビング活動に関する欧米の社会学系学界の動向


 私たちが始めて続けているのは、社会にある/あったある部分を、残して、並べて、知らせて…ということだ。日本にある様々な組織・施設にもそうしたものは多い(→全国のアーカイブ)。ただ、もっと大きな・網羅的な収集、さらには公開を狙うこともできるし、実際そういう方向の試みもある。本巻では、おもにヨーロッパにおけるそうした取り組みも紹介される(伊東[2023])。
 また、国立国会図書館では……山口[2023]。そして、そうした大きな組織でなくても、じつは可能であることが中井[2023]で示される。
 その可能性が、これから、例えば学会といった単位でこれからあるものものなのか、そのための条件がなんのかについては、このシリーズで引き続きみていくことにする。中澤[2023]が、学会周辺でのこのかん動きを紹介してくれるかもしれない。
 ただ、これらの現に存在する試みは、その規模とはべつに、今どき当然されるる、同意を得ねばならない、かってに集めてはならないというという「常識」にそのままに従うものでないこともまた注目すべきではある。あらためて、集めたり公開することの条件はなんなのか、これもまたシリーズ2の主題になる。
 こうして、まず、私たちは収集〜公開の「幅」を知ったうえで、具体的に全国に存在する、私たちも含め、ある範囲を集める営みについて見ていく。それらは各地にあり、共通の悩みもかかえつつ、各々の特色をもって活動を展開している。そのいくらかをシリーズ毎巻で紹介していく。まず本巻では、法政大学の「環境社会学」のアーカイブについて、その運営に関わってきた山本唯人に教えてもらう(山本[2023])。立命館大学の「生存学研究所」については…

・中澤 秀雄(上智大学)
 http://www.nakazawa-lab.net/index.shtml
・山本 唯人(法政大学環境アーカイブズ)
 https://oisr-org.ws.hosei.ac.jp/about/staff/staff_detail/?staff_id=5-001-0000040&staff_year=2020
 ※お2人については、三井 さよさんに教えていただいた。
・石田 佐恵子(大阪公立大学・社会学会社会学教育委員会委員) 映像のアーカイブ ※石田さんは委員会をいっしょに
 https://kyoiku-kenkyudb.omu.ac.jp/html/100000034_ja.html
◇石田 佐恵子(大阪公立大学教員・社会学会社会学教育委員会委員) 映像のアーカイブ
https://kyoiku-kenkyudb.omu.ac.jp/html/100000034_ja.html

■■[2] 2024秋:アーカイブ2(別頁)

[3]

 社会運動・社会問題の
  薬害…
  

 ○著作権のこと
 ○推進・批判
 ○公開を妨げるもの …優生保護法関連
 ○幾つかの紹介
 ○なくなったもの …大阪人権博物館について できれば松永 真純 インタビュー(か寄稿)

◇山本 唯人(法政大学) 「法政大学大原社会問題研究所環境アーカイブズ」
 https://k-archives.ws.hosei.ac.jp/
◇宮脇 正晴(本学法学部教員・科研費研究分担研究者) 著作権法のもとでアーカイブはどこまで可能か インタビュー
伊東 香純・2 公開に際しての制限を巡る議論を紹介
◇森(京都新聞)/岡本 晃明:滋賀県に対する優生保護法関連情報開請求のこと
◇立岩・2 まず著作権という制度を(製作者の権利の)「制約」のための制度であると捉えることもできること(→特許権→薬の本)。そして、本人の次には家族が来るという仕組みは、現に存在はするがそれはときに批判・否定されるべきこと。
 *↓ここからあるものを知らせるという性格の…

◇立教大学共生社会研究センター インタビューか寄稿 インタビューか寄稿
山口 和紀(後期課程院生) 社会運動(史)のアーカイブ
村上 潔(修了者・本学非常勤講師) 世界のアクティビズムとアーカイブ
種村 光太郎(後期課程院生) 情報保障とアーカイヴィングを繋げる
松原 洋子(本学教員) 優生保護法下の不妊手術に関わる資料
◇谷合 佳代子(エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館) インタビューか寄稿
◇薬害アーカイブ インタビューか寄稿
◇大阪人権博物館について できれば松永 真純 インタビュー(か寄稿)
川端 美季(研究所教員)
岩田 京子(研究所専門研究員)
吉野 靫(修了者→学振PD・衣笠PD→本学非常勤講師)
後藤 基行(本学教員) 医療・医療政策史のアーカイブ
利光 恵子(修了者・客員研究員) 〃
丹波 博紀(大正大学教員) 東大闘争資料のアーカイブ
◇立岩・3 …以上27  本 集まったものから1〜2〜…に収録・刊行。

□資料収集・受け入れについての報告 基本は『遡航』等ウェブ掲載とし、本ではその所在、リストのリストを紹介。本のなかにコラムのようなかたちで収録するかもしれない
柴垣 登(修了者・岩手大学教員) 『肢体不自由児教育』
高 雅郁(後期課程院生) 「手をつなぐ育成会」の資料
高 雅郁(後期課程院生) 台湾の資料について
・長澤(後期課程院生) 中山 善人のもとにあった青い芝の会関係史料の寄贈を仲介
松永 真純 中山 善人資料の整理をお願い
 →生存学研究所:寄贈書籍・資料の受け入れ

◇2023/03/26
「From: 立岩真也 <tae01303@nifty.ne.jp>
Subject: お願い

石田佐恵子様・中澤秀雄様・山本唯人様 cc:三井さよ様

 お願いがあってメールをさしあげます。立岩真也と申します。
http://www.arsvi.com/ts/0.htm
 約20年ぶりに社会学会の仕事に関わるようになり、いま社会学教育委員会という(本来は私に適性のない)委員会の委員長を努め
ています。三井さんはその副委員長で、中澤さん山本さんのメールアドレスは三井さんからうかがいました。また石田さんもその委員会の委員をつとめてくださっ
ています。
 さてお願いというのは、その学会(の委員会)のことに関わるというよりは、私(たち)がずっと大切なことと思い、まずまずできることをしてきたアーカイブについて知ってもらい考えてもらう本(のシリーズ)を作りたいと思ってのことです。
 私、生存学研究所というところに関わっております(所長はこんど交代になる予定)。
http://www.arsvi.com/
そこが主要な活動の場所となっています。また、2021年度からは科研費研究「生を辿り途を探す――身体×社会アーカイブの構築」(基盤A)
http://www.arsvi.com/a/arc.htm
の代表もやっております。5年もので、あと2023〜2025年度、3年間あります。その間に、いろいろと調査をし研究をしつつ、本を(多くて、ですが)4冊ほどだそうと思ったのです。それにご寄稿を賜りたいというお願いです。
http://www.arsvi.com/ts/s.htm
をご覧ください。嘘みたいなことが書いてありますが、すくなくともアーカイブのシリーズ本についてはいたって真面目でして、本を出していきます。原稿は集まったところから、1冊分たまったら出す、というアバウトな感じで考えております。お3人については冒頭のあたりにお名前をあげさせていただきましたが、執筆は各自のご希望・ご都合しだいということで。
 ただ、中澤さんについては、昨年の社会学会のテーマセッション
http://www.arsvi.com/ts/20221112.htm
のおりご発言いただき、学会の方面にも働きかけてはみたもののそうう動きはよくなく…、といったことをおっしゃったように思います(間違っていたらごめんなさい)。そのへんのこと「もし」お書きになること可能でそのの気持ちがおありでしたら、「1」でお願いし、それ以外に、ご自身の関係するテーマについてはまた別に書いていただくというのがありかと思っております。

 もう一つ、関連してはいるのですが、はなばだ勝手なことをさせていただきます。私、昨年『遡航』
http://aru.official.jp/m/index.htm
という雑誌?を始めました。いったい年に何本『社会学評論』に論文載るんだ、そんな調子で社会(科)学やっていたらぜんぜんまにあわない、そんなに立派な「論文」でなくてよいから(もちろん立派なほうがよいのではあるのです)、どんどん書いてもらってどんどん載せていこう、そういう雑誌です。
http://aru.official.jp/m/SOKOU001.htm
 そのためのМLも作りまして、現在170名ほどのメンバーがいます。多くは私の関係の大学院生・修了者ですが、趣旨・気持ちをわかっていただける(と私が思った)学外の研究者の方々にも入っていただいております。博士学位取得者は60名ほどです。三井さんは、三井さんが指導なさっていた院生がこんどこちらの大学院の後期課程にはいるから?というよくわからない経緯で入っていただきました。
 [SOKOU:****]という件名のものです。
 雑誌を一つの媒体にして院生たちとやりとりをし、論文書いてもらい、そのなかからこんどのアーカイブシリーズを含む叢書も出していこうという魂胆です。まことに勝手・僭越ながら、このМLに石田・中澤・山本の3人をさきほど加えてさせていただきました。
 まったくみなさまには迷惑なことであるに違いありません。当初は、雑誌『遡航』→本(叢書)のため(だけ)のМL、という考えだったのですが、私が担当している大量の大学院生たちがそのМLに入っていること、そして、МLを分けたりするより、損にならないことであればなんでもそこで吸収してもらいたいとも思い、「院生指導」のためにも使ってしまおうと割り切ることにしました。仕事の仕方をできるだけ簡素にしようといういささか個人的な事情もあります。また当初、匿名査読のためにメンバーを知らせないという方針でやってきましたが、人数も一定数を超えましたし、また私が知るかぎりでは『ソシオロゴス』がその方式を(今も)とっていないと思いますが、そもそも匿名査読が常によいとは限らないとも思っているからでもあります。よりオープンに、という方向で行こうと思います。
 そのため文脈も内容も不明なメールな行き交うことになります。多いと1日10通とかなります。
 とてもすみません。★すべて、特定のフォルダあるいはゴミ箱に行くように設定していただいて、いっこうにかまいせん。みなさんにじかに用事がある時には、件名でそれとわかるメールをさしあげます★。

 長いメールになってしまいました。どうかよろしくお願いもうしあげます。失礼いたします。

立岩真也[…]」


■■■ 京都・ALS 1〜4 ****

■■本1 本のための頁→京都ALS
  文献表

岡本 晃明 千葉で亡くなった男性のことから
立岩 真也 2002年頃のことから
川口 有美子 甲谷
◇甲谷をめぐる人々 インタビューたくさんあり
 このあたりまでで1冊になるようにも。
 杉江さんの話を加えてもよい
西田 美紀
長谷川 唯 English
京都府におけるALS女性嘱託殺人事件(2020)
ユ・ジンギョン(後期課程院生)
山本 晋輔(修了者・建築士)
◇姫野
金野 大


■■■ こくりょう(旧国立療養所)を&から動かす *

「From:立岩真也 <tae01303@nifty.ne.jp>
To: sokou@googlegroups.com
Date: Fri, 24 Mar 2023 14:47:04 +0900
Subject: [SOKOU:1254] こくりょう本は2024/まず井上さんいかが?
 芦刈さんの追悼の会のことは研究所МLに配信(といった、だいたいの使い分
け方で→みなさん)
 叢書
http://www.arsvi.com/ts/s.htm
の1?冊にもなるこくりょう本は
http://www.arsvi.com/o/kokuryo.htm
 今年は無理ですがあまり遅くしちゃいけない気がしました。2024年刊行ということで。
それで文献表を、ちゃちゃっというほどすぐにはできませんでしたが、作りました。
http://www.arsvi.com/o/kokuryo.htm#bib
(伊東さんどうも、伊東さんが作るのはより「あかでみっく」なものになると思
いますが、こっちはちょっと違っていて、並べ方も50音順に。とにかく
http://www.arsvi.com/
内に作ってしまうというのが肝心。別便できると思います。)
 書き手たくさんいますが、まず井上さん
http://www.arsvi.com/w/it11.htm
まずこの間のこと『遡航』に連載してくださいませんか。
もちろん、人によって見えてくるものはいろいろと異なるわけで、そういうあたりは、ちょっとむずかしいところもあるかと
思いますが、それは私の仕事かなと。
 まずこれまでのことをきっちり書く、そのうえで…というかんじの作りの本になるかと。石川れい子さんにもお手伝い
いただけると思います。

 そういえば坂野さん連絡ください。」

 ◆こくりょう(旧国立療養所)を&から動かす
 ◆文献等

斉藤 実
古込 和宏(1972/04/26〜2019/04/23),
川口 有美子 i2022c インタビュー・3 2022/11/17 聞き手:立岩真也 於:東京 ※古込の話
井上 武史 ※承諾は得た 『遡航』に連載依頼
川口 有美子 古込の時についてのインタビュー記録あり↑
坂野 久美(後期課程院生)


□□□ 障害学生(支援)→障害学生障害教員 1〜2 **

 →□□↓ 『異なる身体のもとでの交通交信』1・2・3 *** →異なる身体のもとでの交通交信
      本のための頁→メモ:立岩(別頁)に移動


■■■ 震災 *

「 From: TATEIWA Shinya <tae01303@nifty.ne.jp>
To: sokou@googlegroups.com
Date: Sat, 11 Mar 2023 12:02:15 +0900
Subject: [SOKOU:1205] 災害本
 これもやはり、まあ、やってきたことはある。
http://www.arsvi.com/d/d10.htm
 2011年の時には「電源マニュアル」を作りましたが
「お役立ち」のところが増補できれば(これは本とは別に(も)無償提供)
本も作る価値あろうと。
 1995年のこと、もちろんこの研究科自体なかったわけですが
野崎さん
http://www.arsvi.com/w/ny01.htm
には書いて欲しい。私は大賀さん
http://www.arsvi.com/w/oj01.htm
のことをすこし。
神戸大学の「震災文庫」のこと
(これはアーカイブ本で(も)よい)
 2011年のときに東北に言った権藤さん・小川さん…、書き足すことあれば。
 包括的な文献表・案内とかあるとよいですね。坂本唯さんとかいかが?
 あと書いてほしい人とか思いついから教えてください。
 刊行時期は…、南海トラフはいつくるんでしょう?」

権藤 眞由美
野崎 泰伸
青木 千帆子
 ★電源マニュアル改定版を作るなら、いっしょに本を、という手もあり。そういう企画がなければ書籍としては出さなくても…。
・青木千帆子・瀬山紀子・立岩真也・田中恵美子・土屋葉 2019/09/10 『往き還り繋ぐ――障害者運動於&発福島の50年』,生活書院,424p.

○2011/03/17 震災関連情報提供開始他
 『「生存学」創成拠点メールマガジン』臨時号[通巻19号]
○2011/05/31 「この度の震災に際して」 [English][Korean]
 Ars Vivendi E-mail Magazine No.50 (May 31, 2011) Japanese Page
○2011/06/08 「震災について・続報」
 『生存学 E-mail Magazine・韓国語版』12 [Korean]
○2011/06/24  「立命館大学東日本大震災に関る研究推進プログラム」応募書類
 7月19日落選通知
○2011/07/09 「災厄は続く→その後方で何ができるか」(報告)
 グローバルCOE「生存学」創成拠点 国際プログラム
 於:京畿[キョンギ]大学 ソウルキャンパス・韓国,,
○2011/07/10 「まともな逃亡生活を支援することを支持する」
 『別冊Niche』3:61-70
○2011/07/25 「後方から」
 『おそい・はやい・ひくい・たかい』62:29-32
○2011/09/19 シンポジウム・震災と停電をどう生き延びたかにおける取材に応えて
 『読売新聞』2011-09-19朝刊
○2011/09/18 シンポジウム・震災と停電をどう生き延びたかにおける取材に応えて
  NHK京都放送局・京都府のニュース/NHK滋賀放送局・滋賀県のニュース
○2011/09/18 司会・質問
 シンポジウム・震災と停電をどう生き延びたか――福島の在宅難病患者・人工呼吸器ユーザー(他)を招いて,於:京都市
○2011/09/30 「災厄に向かう――災害と障害者・病者支援」(応募書類)
 2011年度立命館大学人間科学研究所研究所重点プログラムプロジェクト予算申請書→2011/10採択
○2012/05/30 「後ろに付いて拾っていくこと+すこし――震災と障害者病者関連・中間報告」
 『福祉社会学研究』09:81-97(福祉社会学会
○2012/06/20 「災厄に向かう・討論の司会」
 『障害学研究』8:79-84,20111001 障害学会第8回大会・ 特別企画トークセッション「災厄に向かう――阪神淡路の時、そして福島から白石清春氏を招いて」の記録
○2012/06/20 「災厄に向かう・開催趣旨」
 『障害学研究』8:68-69,20111001 障害学会第8回大会・ 特別企画トークセッション「災厄に向かう――阪神淡路の時、そして福島から白石清春氏を招いて」の記録,,
○2013/01/27 「災厄に向う――本人たち・後方から」
 シンポジウム「東日本大震災とマイノリティ――高齢者・障害者・外国人などに関して問わなければならないこと」 於:日本学術会議大会議室(乃木坂)
○2013/11/** 「災厄に向う――本人たち・後方から」
 『学術の動向』18-11:19-26(日本学術会議)


■■■ 『異なる身体のもとでの交通交信』1・2・3 ***

■■本1 2024春出版 本のための頁→メモ:立岩(別頁)に移動

 情報アクセシビリティ・障害学生支援・… cf.多文化主義/多言語主義 …
 ・立岩・飯田奈美子編/立岩・中村雅也[編]
飯田奈美子(学振PD→衣笠PD) 透明な存在になれない通訳について
◇森下 摩利(前期課程院生) 盲ろう者たちの運動史
天畠 大輔(衣笠PD→国会議員)
中村 雅也 (学振PD→衣笠)他座談 立命館における障害学生支援
栗川 治(後期課程院生)
石川 准(東大最初の盲学生→静岡県立大学・障害学会会長) インタビュー記録あり
福島 智(最初の盲ろうの大学院教員・東京大学) インタビュー記録あり
種村 光太郎(後期課程院生) 聴覚障害をもつ大学生たち
山口 和紀(前期課程院生) 視覚障害者専用大学設立反対運動の顛末
安田 智博中井 良平(後期課程院生) 学会大会他をアクセシブルにしてきた
堀川 諭(後期課程院生・京都産業大学教員) 知的障害とともに選挙に行く
田中 多賀子(修了者) 人工内耳
竹村 文子(後期課程院生) 勉強ができなくても高校に行く
川端 美季(研究所教員) 土曜講座他で
◇立岩 2007/08/20 「多言語問題覚書――ましこひでのり編『ことば/権力/差別――言語権からみた情報弱者の解放』の書評に代えて」,『社会言語学』7
 ※そんなにへんなことは言っていないはず。
◇立岩・2
◇海外から
◇海外から・2

○2009/02/05 「異なる身体のもとでの交信――COE&新学術領域研究が目指すもの」
 青木慎太朗編『視覚障害学生支援技法』
○2010/03/22 パネルディスカッション司会
 シンポジウム「聴覚障害者の情報保障を促進する仕組みと技術を考える」,於:立命館大学
○2010/03/22 開会挨拶
 シンポジウム「聴覚障害者の情報保障を促進する仕組みと技術を考える」,於:立命館大学
○2010/03/25 「異なる身体のもとでの交信――COE&新学術領域研究が目指すもの・2010」
 青木 慎太朗 編『視覚障害学生支援技法 増補版』,立命館大学生存学研究センター,生存学研究センター報告,pp.149-172
○2011/07/19 「電子書籍普及に伴う読書バリアフリー化の総合的研究(IRIS)についての極めて短い説明」
 ライスボールセミナー,主催:立命館グローバル・イノベーション研究機構(R-GIRO),於:立命館大学
 http://www.ritsumei.jp/topics_pdf/bliaison_622d6c814aa5d26789db24b4f09bff79_1309313955_.pdf
○2011/07/22 「技術水準に「健常者」が合わせるという方法もある・他」
 坂本徳仁・櫻井悟史編『聴覚障害者情報保障論――コミュニケーションを巡る技術・制度・思想の課題』,生存学研究センター報告16
○2011/08/31 「異なる身体のもとでの交信のために」
 まさか!に備える情報通信技術と立命館大学,於:立命館大学琵琶湖草津キャンパス
○2011/12/20 「異なる身体のもとでの交信――本当の実用のための仕組みと思想」
 科学研究費補助金研究成果報告書・新学術領域研究


■■■ 感染する世界 *

 COVID-19/エイズ、とくにアフリカにおける/薬害エイズ/…
 感染・防衛―害さず効けばよい、か、忘却と現在
 →感染症 | Infectious Disease/新型コロナウィルス感染症 | COVID-19

美馬 達哉(先端研教員・研究所運営委員) COVID-19は結局なんだったのか
稲場 雅紀(アフリカ日本協議会)
伊東 香純
塩野 麻子 文献解題

○2020/06/23 「COVID-19から世界を構想する」(草稿)  科学技術振興機構・社会技術研究開発センター戦略的創造研究推進事業(社会技術研究開発),科学技術の倫理的・法制度的・社会的課題(ELSI)への包括的実践研究開発プログラム提出書類→非採択

■■■ 薬・薬害 1・2 **

 cf.薬についてのこのごろ更新されていない頁
 http://www.arsvi.com/d/d07.htm
 http://www.arsvi.com/d/d07d.htm

松枝 亜希子(修了者)(20220602原稿執筆承諾) 大衆薬批判の1970年代
勝村 仁司 「薬被連」 インタビュー(20220608承諾)
稲場 雅紀(客員研究員) アフリカ
野口 友康(客員研究員・生存学奨励賞受賞者) 集団接種総括
片山 知哉(修了者・医師) 発達障害に対する薬
植村 要(修了者・国立国会図書館) SJS
北村 健太郎(修了者) 血友病・血液製剤
新山 知基(修了者) アフリカにおける「顧みられぬ病」
◇油田 優衣(京都大学大学院) 脊髄性筋萎縮症(SMA)に効くという薬
谷口 俊恵(後期課程院生) ヤク中であってきた人生
斉藤龍一郎 遺稿をなにか
美馬 達哉(先端研教員・研究所運営委員) COVID-19本?(20220607)
◇子宮頸がんワクチン 岩田(2023前期過程入学)
◇立岩・1
◇立岩・2 ……15本

○「[SOKOU:1318] 野口友康さん/薬害/ヤク中
 昨日、野口友康さんにこのМL※に入っていただき、頁
http://www.arsvi.com/w/nt21.htm
を中井さんに作ってもらいました。

※雑誌『遡航』
http://aru.official.jp/m/index.htm
のための連絡用隠し頁
http://aru.official.jp/m/d/memo.htm
を共有する人たちのМLです。現在175名ほどに参加いただいています。

薬/薬害…のことは、この研究所そう関わりがあったわけでなく、しかしとくに近年、関係する活動・研究をという方々も増えているし、まとままれば本(叢書の1冊)
http://www.arsvi.com/ts/s.htm
になるかも、ぐらいに考えていたのですが、そうでもなくて、故・斉藤龍一郎さん
http://www.arsvi.com/w/sr01.htm
たちと、とくにアフリカのエイズ/HIVのことについてはそこそこのことはやったことはあり、ただしばらく時間が経ち、
よくわからなくなり、こないだ伊東さんが稲場さんにその後を聞いてきた
http://www.arsvi.com/2020/20220612im.htm
ということがありました。やはりなんかしたほうがよいように思います。2025年、複数出すなら早くて1を2024年か。
松枝さん
http://www.arsvi.com/w/ma01.htm
なんか書きたいことありませんか?
他みなさんお知らせください。



ヤク中の人
http://aru.official.jp/m/d/memo.htm
007号に載せてしまうので原稿ください。昨年8月第1稿もらってコメントしました。査読論文数は足りているので
あとは博士論文になるだろう部分の記述をよくするだけで、そのための準備ということです。
中身はこのままでよくて、もし註で加えるところとかあったらということでした。
このなかなかディープな人がどんなぐあいに人生やってきたのか。素朴な疑問としてはそういう人がダルクにやってきてそこで
それなりにやっているってどういうことなんだろうということはあり、そこにちょっとした納得感が生じるとよいなとは
思いますが、今はそれも考えてなくてよいです。原稿送ってください。

★ やりとり(というより一方的な呼びかけ、催促…)で時間が削られていきます。以前「説教」でも書いて、さらに
繰り返してきましたが、多数、そういう人います。すべきことをしてください。

立岩真也
http://www.arsvi.com/ts/0.htm
『遡航』連絡頁
http://aru.official.jp/m/d/memo.htm

 「まず例えば、薬、ワクチン、感染症…といったあたりとか。このかん、コロナのことは皆リアルに知っているわけだが、その前にもいろいろあった。ただ、私は、NHKの番組でやっていたような、前の世紀前半やその前の、ペストだのスペイン風邪の大流行、というよりはもっと近くのことが、忘れられているか、そもそも知られていないと思う。
 本誌に関わる人だと、毛利子来さんだとか山田真さんとか、例えば学校での予防接種を問題にしてきた人たちはおり、動きはあってきた。それと今回のコロナ関係はどう関係あるのかないのか、とか。
 そういうことと関係するところでは、このたび、2021年の10月に亡くなられた母里啓子さんが遺された本・資料を、栗原敦さん、古賀真子さんがまとめてこちらに送ってくださった。」([2022/10/25]

○2001/03/25 「薬害エイズについての本」(医療と社会ブックガイド・3)
 『看護教育』2000-3(医学書院)
○2005/10/25「『エイズとの闘い――世界を変えた人々の声』」(医療と社会ブックガイド・53)
 『看護教育』46-09(2005-10):798-799(医学書院)[了:20050829]
○2005/11/25「エイズとアフリカの本・2」(医療と社会ブックガイド・54)
 『看護教育』46-10(2005-11):900-901(医学書院)
○2006/01/25「エイズとアフリカの本・3」(医療と社会ブックガイド・56)
 『看護教育』47-01(2006-01):-(医学書院)[了:20051130]
○2007/07/29稲場 雅紀・立岩 真也「アフリカ/グローバリゼーション/HIV」
 COE生存学創生拠点企画:アフリカ/グローバリゼーション/HIV――稲場雅紀氏(アフリカ日本協議会)に聞く 於:立命館大学
○2007/09/01稲場 雅紀・立岩 真也(聞き手)「アフリカの貧困と向き合う」
 『現代思想』35-11(2007-9):131-155
○立岩真也・アフリカ日本協議会 編 2007/12/31 『運動と国境――2005年前後のエイズ/南アフリカ+国家と越境を巡る覚書 第2版』Kyoto Books,100p. MS Word:800円
○2007/12/31「第2版発行にあたって」
 立岩真也・アフリカ日本協議会編[2007:2]
○2008/03/07「アフリカ/世界に向かう――稲場雅紀さんから」(稲場雅紀 聞き手:立岩)
 立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点 20080307 『時空から/へ――水俣/アフリカ…を語る栗原彬・稲場雅紀』,立命館大学生存学研究センター,生存学研究センター報告2,157p. pp.750-154 ISSN 1882-6539
○2008/03/07「コメントと質問・1」(栗原彬先生への質問等)
 立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点 20080307 『時空から/へ――水俣/アフリカ…を語る栗原彬・稲場雅紀』,立命館大学生存学研究センター,生存学研究センター報告2,157p. ISSN 1882-6539 pp.50-58
○2008/03/07「まえがき」
 立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点 20080307 『時空から/へ――水俣/アフリカ…を語る栗原彬・稲場雅紀』,立命館大学生存学研究センター,生存学研究センター報告2,157p. ISSN 1882-6539 pp.3-4
○2008/07/31「アフリカのエイズに向かうNGOをすこし手伝う」
 『中央評論』60-2(264, 2008 Summer):120-127(中央大学),
○2015/10/05 「スモン/薬害訴訟/古賀照男/山田真(『自閉症連続の時代』補章より)――「身体の現代」計画補足・69」
 https://www.facebook.com/ritsumeiarsvi/posts/1653307111602936
○2015/10/03 「争いの訴えにおける内部における争い(『自閉症連続の時代』補章より)――「身体の現代」計画補足・68」
 https://www.facebook.com/ritsumeiarsvi/posts/1652790208321293
○2016/11/24 「薬と社会のこと」(講義),13:00〜14:30 立命館大学薬学部
○2022/10/25 「遡るし逗まる――何がおもしろうて読むか書くか 第16回」  『ちいさい・おおきい・よわい・つよい』132:158-162


■■■ はたらく/はたらかない本 1・2 **

 ・労働障害者と労働
◇共編者:橋口昌治(修了者→大谷大学任期付教員)

 できないとされているが実際には働ける、だから働かせよという主張は多く当然のものであってきた。しかしそれだけを言えばよいのか。そうではないだろう。詰めていけばやっかいな問題だが、しかしそう言って話を先延べにするのもよくない。

栗川 治(後期課程院生・学振DC) 障害のある教員の就労に関する社会運動
中村 雅也(修了者→学振PD→衣笠PD) 視覚障害をもって教員をする
駒澤 真由美(修了者) 精神障害者の就労・労働
澤岡 友輝(後期課程院生) 高次脳機能障害者の就労
森康 博(後期課程院生) やくざを辞めて働く
兵頭 卓磨(後期課程院生) 1970年代・大久保製壜闘争
岩ア 弘泰(後期課程院生) 警備業で働く人たち
天畠 大輔(修了者→国会議員) 介助を得て働く
◇中嶌 清美(修了者) 過労死家族・家族会
小林 勇人(修了者・日本福祉大学教員)
青木 千帆子(研究員→早稲田大学任期付教員)
田中 慶子(修了者・広島修道大学教員)
村上 潔(修了者・本学非常勤講師)
橋口昌治(修了者・大谷大学任期付教員)


■■■ わかる/わからない/しかし痛いものは痛い 1・2 **
 →痛み・苦痛|pain, suffering

 病とされない、障害と認定されない病・障害がある。それを認めさせようという運動が、当然のこと、あるし、あるべきだ。ただそのうえでも残る問いはある。認められないと生きていけないのもよくはなかろう。しかしそれは、どのように、可能なのか。

cf.◇立岩 真也 2016/03/31 「補章」立命館大学生存学研究センター編[2016:180-230]
 □わけを知る、ことがもたらすこと
 以上は人のある状態に対して、社会が何かをする、本人が社会に何かをすることを求めるそんな場面に、その人が何であるか、何であるとされるかが関わってくるということだ。わかることが求められるもう一つは、原因を発見したり、特定したりすること、そのことによって本人の責任を問うたり、その原因に介入し手を打つことによって、問題を解決しようといった営みのなかにある。
 その営みの全体を否定することはまったくできないだろう。原因が究明され、それで(実際には原因がわからないままということも多いのだが)対処策がとられる。原因の究明・発見が有効・有益なことはいくらもある。そして原因がわかることは、ときに本人の免責にもつながることがある。また刑事的には免責されるとともに、強制処遇・強制医療の対象とされることにもなる。罪と罰、責任と免責を巡るこの大きな問題については、本書でも第3章3でその文章が引かれた櫻井悟史や、犯罪被害者の救済という流れの形成・変遷を追った大谷通高の博士論文(大谷[2014])があるにもかかわらず、これ以上ふれられない。ただ、その刑罰・行刑や犯罪(の「二次被害」からの救済)の歴史・現在を研究しようという人たちと、精神疾患によるとされる犯罪・再犯の可能性に依拠する司法的・医療的介入について考える人がいる(p.229)。やはり、両者いて、そこから見えてくるものがあるしれない。そんな場がなかなかない。法学が対応すればよいだろうか。しかしその学はもっと縁取りがしっかりした折り目の正しい学問であるために、なかなか難しいかもしれない。
 そして、この原因をあげ、その知見に基づいて介入することは単純な営みのようだが、実際に、そこそこ複雑なことも起こす。社会科学者は社会に問題・原因を見出すのが好みだが、それで問題が社会の問題となり、個人が実質的に免責されるかといえば、そうなるとも限らない。(このことに関わる拙著としては『自閉症連続体の時代』。)
 それを本書でコラムを書いている(p.111)藤原信行が示している。その博士論文は「日常生活世界における自殺動機付与活動の知識社会学――自死遺族らによる動機付与のポリティクスと常識知/専門知」(藤原[2010])――その後の論文に『生存学』3(特集「精神」)所収の藤原[2011]の他[2012a][2012b]。
 自殺の原因がうつ病であるとされ、病気であるとされ、その病気の原因は例えば過労に人を追い込む社会にあるとされる。それが間違いだというのではない。そしてそれは、そのまま受け取れば、本人の責任も家族の責任も解除するものである。しかし、健康を管理する、すくなくとも気遣うのは家族だとなると、その兆候を見逃したのは家族だということにもなる。また、社会に問題があるといっても、社会はすぐには直りようがないないので、自分が医者やカウンセラーにかかって気をつけたり、家族が気をつけさせたりということになる。だから必ずしも免責にはつながらない。自殺した人の遺族にインタビューを何年も続けるという調査ができていること自体すごいことだと思われるのだが、そこで明らかにされたことの一つがこのことだ。
 また本(田中[2014])になった田中慶子の博士論文は家電店で携帯電話のセールスをするコンパニオンの話なのだが、その前年に書いた所謂「電通過労死事件」を追い分析した論文(田中[2013])でもこのことが確認される。この裁判で初めて、過労がうつ病をもたらし、それが自殺の原因だとされた。たしかに企業の責任はここで認められた。しかしその後にできあがった構図は上述のものだった。
 示そうとする人、仕方なく示さねばならないと思う人、それが億劫だと思う人がいる。示すことが意図と異なる効果を生じさせること、それで迷惑を被る人がいること。ここでも、複数性と、一見意外にも見える繋がりがあることによって、自らの研究主題における、わかること、示すことの位置を考えていけることがある。

中井 良平(後期課程院生) 認められない病・障害の人とその傍の人
澤岡 友輝(後期課程院生) 高次脳機能障害
戸田 真里(後期課程院生) 表皮水疱症
◇長島 詩織(後期課程院生) アセクシュアル、は何かを定義しないという戦略
石川 真紀(前期課程院生) 慢性疲労症候群
三島 亜紀子(本学非常勤講師) 科学物質過敏症
◇(前期課程院生)

 …… 20冊


■■■ なおす/なおらない本 1・2 **

・立岩 真也 2019/12/25 「分析的に、科学的にと言ったっていい、研究と学問をきちんとやらないといけない」障害学会第15回大会・2018,於:クリエイト浜松→『障害学研究』15

植村 要(修了者→国立国会図書館) 視覚障害をなおせてもなおさない話
小井戸 恵子 脳性まひ者への脳手術
増田 洋介(後期課程院生) 田中豊たちによる脳性まひ者への手術
松枝 亜希子(修了者) 抗精神薬
戸田 真里(後期課程院生) 表皮水疱症
上農 正剛(修了者) 聴覚障害児の治療
◇西岡 知香(後期課程院生) 発達障害児の治療・療育に関わる親の責任のこと
中井 良平(後期課程院生) わからないなおらない病・障害
◇立岩 ……20


■■■人工の本 1・2 **

田中 多賀子(修了者) 人工内耳
有吉 玲子(修了者) 人工透析の歴史と現在
◇高橋 初(後期課程院生) 在宅透析
 ……

cf.◇立岩 真也 2016/03/31 「補章」立命館大学生存学研究センター編[2016:180-230]
 □2 両方・複数がいて考えられる
 □なおりたい/そのままでいい
 まず、ただ本を年の順に並べたが、序章(p.17)で、人々が一定の数ぼつぼつと集まってきたこと、しかも違う人が集まっていることに意味があると述べた。以下、このことに関わって、さきとあまり重複しないように、書かれたものを並べながら、いくつかその実例をあげていく。数が多くなりすぎるので、博士論文のもとになった論文はほぼすべて略す。また以下に出てくるのはほぼ筆者(立岩)が関わった人たちに限られることをお断りしておく。
 障害がある身体には手をつけず、社会が補えばよいというのが、ごく単純化した障害学の主張だと述べた。ただこれはむしろ少数派の主張であって、だからこそ意義があるのでもあるのだが、いったん驚き、そしてその意義を認めたうえで、やはりなおりたいことはあるし、それは不当なことではないようにも思われる。そう言えば、それはそうだと障害学者も障害者運動家も答えるだろう。例えば病人はなおりたいだろうし、それはもっともだ、しかし私たちは病人ではない、障害者だといったことを言う。しかしその病気と障害はどこがどう異なっているのか。そして近年は――と言ってももう長いこと――専門家の方から「障害受容」を勧められることがある。これももっともであるととにも怪しげでもある(cf.田島★[2009])。例えばそんなことを考えていくという方向がある。
 最近「生存学」を紹介するインタビューで「全部ひっくるめて考えたときに、治る/治すことはいいことなのだろうか、明日にでも治りたいという人もいれば、ひとまずはこのままでいいやという人もいる――そういうあわいというか境といったものをちゃんと考えましょうというのが「生存学」のスタンスです」といったことを語っているのだが(立岩[2016])、そういう部分こそおもしろいと思う。それを一人で考えてもよいのだが、実際になおりたい人たちとそれほとでもない人たちがいるから、その人たちやその人たちが言っていることを調べてみるという手もある。
 例えば、「聾文化」という言葉は一部の人に知られている。その立場からは、聞こえるようになろうとすることはそこから離脱しようという行ないであるともされる。「手話は言語である」という主張は知られている――日本語の語順他をなぞった「シムコム」と呼ばれる種類のものではなく、聾者たちの間で使われる独自の文法他の構造をもつ日本手話がある――が、その日本手話による教育を行なうフリースクール「龍の子学園」の活動が始まりそして「明晴学園」という学校になった経緯、そこで起こったことを調査して論文を書いているクァク・ジョンナン★がいる(博士論文は準備中、既発表の論文にクァク[2014][2015][2016])。他方に、クァクと、そして聾者でもある甲斐更紗★(センターの研究員を務めた、甲斐[2013][2015])と時々極小の勉強会をしてきた田中多賀子★は、その息子が人工内耳を初期に使い始めた人でもあり、日本で人工内耳が普及してきた経緯を調べている(田中[2013])。
 また植村要★は、粘膜他を冒される――薬の副反応が主な要因だと言われる――スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)で失明した人なのだが、この同じ障害で視力回復の手術を選んだ人に、その前のこと、決めたときのこと、その後のことを聞いた。そのままで暮らしている人にも聞いた。そして「視力回復手術を受けたスティーブンス・ジョンソン症候群による中途失明者のナラティブにおける「治療」についての障害学的研究――当事者性を活用したインタビュー調査から」(植村[2014])という長い題の博士論文にした。結局、どちらにもはっきとは落ち着かないという、当初の彼の感覚とそう違わない話になった。しかしその「どちらとも(簡単には)言えない」ということを説得的に言えれば、それはそれで意味がある。答が出ない条件を一定の精度で示すという論文には存在価値があるということだ。
 またやはり自身が脊髄損傷者でもある坂井めぐみ★が研究しているのは、脊髄損傷の人たちとその団体とその活動なのだが(坂井[2013][2014])、その一つ「日本せきずい基金」は脊髄損傷がなおるようになるための基金である。事故である日突然障害者になるという事情もあり、多くの人はなおることを強く望む。しかしその上で、変な(なおらない、危険な)なおし方を受けいれるわけにはいかないということはある。そしてなおらない間は、障害者として必要なものを得ようとする。そうしたまずはまっとうと思える動き――というのは、ひたすら治療法を求めだんだん暗くなっていくといった、バランスを欠いている活動、組織もあるということだ――他を追っている。
 さらに、さきに近刊を予告した吉野靫★――博士論文(吉野[2013])提出後の、本が出る手前の論文に吉野[2015]――は、「性同一性障害」とそれを巡る医療・制度について書いてきた。手術の技術や前後の対応の拙さが表に出にくいその事情を吉野は明らかにする。さらに、吉野は身体を変えることを否定しないのだが、「きちんと」変えないと戸籍上の性別が移動しないという仕組みを問い、どちらかにすっきり変えるように定めてしまうのはおかしいと主張する。
 そしてこの問題・主題は、当然、精神疾患・障害、発達障害にも関わる。補章4の最後でその方面の研究・研究者を紹介する。(関連する拙文にTateiwa[2011]、他に『造反有利』★『自閉症連続体の時代』★等に関連する記述あり。)
 そして注記。この補章2の次の項から、すこし話がややこしくなっているかもしれない。まず飛ばして3(p.203)に進んでもらってもよいかと思う。


■■■ 施設/組織 1・2 **

○2019/05/11 「一つひとつの施設を見る:窪田好恵『くらしのなかの看護』解題?4――「身体の現代」計画補足・595」
 https://www.facebook.com/ritsumeiarsvi/posts/2305783079688666


■■■ 運動史/政策史 の資料・史料 1〜2 **


松永 真純(元・大阪人権博物館学芸員)
植木 是 あすなろ学園
廣野 俊輔
増田 洋介
山口 和紀
有松 玲
阪 悌雄
桐原 尚之
 大野[編]

○2008/05/31 「はしがき」
 <社会運動>研究会 編 20080531 『社会運動研究の現代的課題』,科学研究費助成研究・基盤B「分配と支援の未来」2007年度報告書,138p. 1000
○2016/03/31 「補章」立命館大学生存学研究センター編[2016:180-230]
 □4 組織・運動
 さきに紹介した、研究科の第一期生で血友病の本人である北村太郎の本、関西の障害者運動界隈の人とつきあいがあった配偶者(定藤丈弘)の車椅子を押したりしている間にその人たちを知り、そしてその配偶者が亡くなった後研究を始めた定藤邦子の本にも、組織について書かれている部分がある。また堀智久は筑波大学で博士号を得て日本学術振興会特別研究員としてやってきて、センターの研究員も務めた人で、博士論文をもとにしたその著書の中でいくつかの組織を扱っているが、その一つ、「先天性四肢障害児父母の会」の(父母でない本人の)会員でもある。有吉が腎臓病の人の全国組織のことを書くことになった事情についてはp.〓に少し述べた。その有吉・定藤の本の一部が本書に引用されている。そしてこういうものは全部を読んでもらうのがよく、まずそれ以外に言うことはない(その2冊に短い解説のようなものも書かせてもらっている)。ここでは現在進行中の研究について。
 葛城貞三は、自らが「滋賀県難病連絡協議会」の事務局長を長く務めてきて、それと別に収入を得ていた勤務先を定年で退職した後、入学して、自らが活動してきたその組織について書いている(葛城[2009][2010][2011][2015])。長い歴史があるが、そんなに劇的な変化を経てきたというほどのものではない、そう派手なことをやったわけでない組織について、何を書くか。一つずつの組織について、ともかく記録があってよい、そしてそれは一つずつに一つなのだがそのことにおいて「オリジナル」なものだと割り切れば、たんたんと書けばよいし、実際おおむねそんな論文としてまとめられつつある。
 ただ、その組織は予算規模からしても相談を受けるぐらいの活動で手一杯なのだが、しかし、相談してそれが有益でもそれだけで人は生きていけるわけではない。葛城たちはその活動の中から、そしてこの場で研究がなされたことと関係がなくはないと思う、介助者派遣の事業体を作り出し、活動を始めた。博士論文がその部分にまで至るかは、結局筆者によって決められることになるだろうが、私はいろいろとやってみたあげくの一つの展開のあり方としてその部分も書いてくれたらよいと思って、そのことは伝えた。
 もう一つ、こんどは時期を過去の方に遡っていくと、各地域の難病連の始まりぐあいがわかるもかしれない。葛城によると、1960年代から70年代にかけて社会問題化したスモン病の患者、患者団体が、地域における組織化に役割を果たした、そして京都での運動が滋賀での組織化を促したところもあったということのようだ。国の政策としては、また全国的な動きとしてはスモン病がきっかけになったことは言われているが、地域レベルでどうであったかの研究は進んでいない。わかるところまで書いてくれたらよいと思う。
 そして中嶌清美は、過労死遺族の親の会について研究している(中嶌[2012])。過労死した人の家族が、家族・遺族として書いたものはあるだろう。また支援している弁護士他が書いたものもある。それらでは実態や裁判について概説がなされ、自分たちが関わった事件についても書かれる。けれど、どんな具合に家族がいっしょになって訴えていったのか、同時その仲間内でどんな話やらしてきたのか、それは想像できるような気もするが、すこしでも具体的に考えてみると、やはり外側の人間にはわからないことがわかる。だから是非書いてほしいと思う。ただ、その会に長くいても、そこに残されている文書の類は少ない。そして、文章を書くにしても、一体となってそして一点に絞るようなかたちで社会に訴えるのが仕事であってきたのだが、それはそれとして、それを分けてすこし外から見ていくのは厄介かもしれない。ただ、とくに裁判に訴えるといった場合、弁護士、労働組合、そして遺族、その各々にも複数の人がいて、どこがどのように引っ張ったり、いっしょにやったりということがどんな具合だったのかと思う。薬害・公害・医療過誤…等において様々な困難があったことは知られているのだが、それを分析したものはあまりない。だから見本になるものもなかなかない、それでとにかく思い出せることをまずは全部書き出してみてといったことしか言えないのではある。そして、中嶌とその主題についてはそうでないとしても、内部にある摩擦といったものに書きにくいところはある。ただ、そうした齟齬・摩擦・軋轢を描くことは、結局は運動も前進させるはずだ。
 以上は皆長く関わってきた人たちだが、とくにそんな長い経歴がなくてという人もいる。八木慎一はアクセル・ホネットという人について博士予備論文を書いたが、そこから後の展開をなかなか思いつけなかった。保育士の資格をとってアルバイトをし、そして病院で子どもの相手をする資格を取り、その仕事に就き、そして今はまた別の職場で介助の仕事をしながら大学院生をしている人で、子どもつながりといえばまずはそれだけなのだが、「人工呼吸器をつけた子の親の会〈バクバクの会〉」について調べることがあって、論文を書いている(八木[2012][2014])。それを続けるかもしれないし、これを一部として別の方向に進むかもしれない。ただこの会のことは、誰か書いておいた方がよい。そんなことも思って、このセンターの企画で公開インタビューをして、それは雑誌に掲載されている(人工呼吸器をつけた子の親の会<バクバクの会>[2011-2012])。その会の準備を仕切ったのも八木だった。
 誤解する人がいるのだが、「わざと」批判的であるべきだとか、中立であるべきだ、といったことを私はまったく思わない。肯定されるべきもの、肯定したいものは肯定すればよい。なにかを主張したければすればよい。むしろ、そのためにどのように距離をとるか、別の見方ができる可能性を考えることが必要になってくる。その魅力を伝えたいなら、読んで恥ずかしいあるいは白けてしまうものだったら逆効果ということになる。そのことは言う。
 そして、一人ひとりが書くのは一つでよい。ただ、その距離感や別様に見る可能性を知るのためにも、周りの教員他は、その周辺のことで知っていること、どことどこは喧嘩をしていたずだといったことを、知っている限りで伝える。例えば、1970年前後、今は「難病」という言葉からは連想されにくいスモン病や腎臓病の団体が「難病」者の運動やその組織化に寄与するにあたってはこれこれの事情があったはずだといったことを言う。重症身心身心障害児施設、そこでの看護を中心に研究する窪田好恵から1960年代辺りを教えてもらい(窪田[2014][2015])、その関係の親の組織が他とどのように違いまた共通するかを言ってみる。そして、この補章の2で述べたように、他の人の研究と意外なところでつながっているはずだといったことを、考えつく限りで言い、3で述べたように、ここは混んでいるがここはすいているとか、すいているけれど難しそうだが、それでよいか、などと言う。



>TOP
■■■ 関西精神界隈 1〜2 ** →精神な関西

精神病院不祥事件
http://www.arsvi.com/d/m-s.htm
十全会闘争/十全会双岡病院(京都)事件
http://www.arsvi.com/d/m01h1967.htm
岩倉病院問題(K氏問題、1974)
http://www.arsvi.com/d/m01h1974i.htm
鈴木國男虐殺糾弾闘争(S闘争/S支闘、1976)
http://www.arsvi.com/d/skt.htm
……

京大関係、書籍としては
http://www.arsvi.com/b2000/0312ks.htm

高木 隆郎(1929〜、京都大学)
http://www.arsvi.com/w/tr03.htm
木村敏(1931〜、京都大学)
http://www.arsvi.com/w/kb01.htm
小池清廉(1933〜、元洛南病医院院長)
http://www.arsvi.com/w/kk22.htm
松本 雅彦(1937〜2015、京都大学、いわくら病院)
http://www.arsvi.com/w/mm21.htm
中山 宏太郎(1937〜)
http://www.arsvi.com/w/nk14.htm
小澤勲(1938〜2008)
http://www.arsvi.com/w/oi02.htm
岡江晃(1946〜2013、元洛南病院院長)
http://www.arsvi.com/w/oa03.htm
木田 孝太郎(1947〜)
http://www.arsvi.com/w/kk23.htm
高木俊介
http://www.arsvi.com/w/ts15.htm
三脇 康生(1963〜)
http://www.arsvi.com/w/my16.htm

洛南病院
岩倉病院
光愛病院
・大野萌子 インタビュー 2011/10/01 於:障害学会大会会員控室  聞き手:桐原・立岩・七瀬
http://www.arsvi.com/ts/20111001.htm
 「大野:ああもちろんもちろん。一ぺんに10人なりって。皆をしきっていたのは石山君なんだわ。石山君。デカちゃんに刺された人。
 大阪の光愛病院の中に患者会があって「ともしび会」というのがあるんです。それがあの1970年に出来た大阪の一番古い患者会と言われているんです。その人がその代表者ですわ。1970年。その人が皆見てくれたの。」
・田原 明夫(昭和42年卒) 「「環境療法」ということ」
 「青医連運動・大学闘争を経て精神医療に足を踏み入れた私にとって、単科精神病院は、まさに課題の塊であった。広い窓に格子のない2階建ての開放病棟を持つ光愛病院は当時では開放的な病院であった。烏山病院に習い機能別4単位制を導大していた。しかし、…」
・物江克男,20040210,「光愛病院の変化からみる〈開放〉への問いかけ」『精神医療』33: 55-61.
http://www.arsvi.com/m/p4033.htm

精神科医全国共闘会議(プシ共闘)
http://www.arsvi.com/o/pk.htm

大阪精神医療人権センター
http://www.arsvi.com/o/om.htm
http://www.arsvi.com/ts/2001002.htm
全国「精神病」者集団
http://www.arsvi.com/o/zss.htm

吉田 おさみ(1931〜1984)
http://www.arsvi.com/w/yo01.htm
大野 萌子(1936/01/11〜2013/08/27、全国「精神病」者集団)
http://www.arsvi.com/w/om16.htm
山本 深雪(大阪精神医療人権センター)
http://www.arsvi.com/w/ym04.htm
原昌平(1959〜、元読売新聞社、大阪精神医療人権センター)
http://www.arsvi.com/w/hs06.htm

……

森 泰一郎(〜2008/03)
http://www.arsvi.com/w/mt21.htm
中島直(東京大学、多摩あおば病院)
http://www.arsvi.com/w/nn05.htm
http://www.arsvi.com/b2000/0609at.htm

……

・院生 ◇宇津木 三徳/大矢(2023後期)/篠田 紀一郎/寺田 准子(2020後期)/舘澤 謙蔵(後期)/中田 喜一


 ……30冊

■■■ 介助・東アジア *

藤岡 毅 インタビュー記録あり
◇生命権連帯(韓国)

cf.2022/11/23 司会
 介護保障ネット10周年シンポジウム
cf.2022 P A : East Asia can Cooperate


■■■ 差異:性的差異・発達… *

吉野 靫
欧陽 珊珊
◇長島
石川 憲彦

○2008/10/10 「まえがき」
 山本 崇記・北村 健太郎 編 20081010 『不和に就て――医療裁判×性同一性障害/身体×社会』,生存学研究センター報告3,198p. pp.3-4,
○2008/10/10 「争いと争いの研究について」
 山本 崇記・北村 健太郎 編 20081010 『不和に就て――医療裁判×性同一性障害/身体×社会』,生存学研究センター報告3,198p. pp.163-177,
○2008/10/10 「性同一性障害についてのメモ」
 山本 崇記・北村 健太郎 編 20081010 『不和に就て――医療裁判×性同一性障害/身体×社会』,生存学研究センター報告3,198p. pp.178-192,


■■■ 生/死 1〜2 **

利光 恵子(修了者)
市野川 容孝

 利光が入ってきたときにはびっくりしたものだった。
 訴訟。大きな動きになって。


■■■ 70年代 1・2 **

丹波 博紀
最首 悟(1936〜) インタビュー記録あり
山田 真(小児科医,1941/06/22〜) インタビュー記録あり
石川 憲彦(小児科医,1946〜) インタビュー記録あり
◇立岩

○2008/08/01「再掲・引用――最首悟とその時代から貰えるものを貰う」
 『情況』第3期9-9(2008-8):59-76,


■■■ 体制/革命 1・2  ** ……40冊

○2013/01/01 「素朴唯物論を支持する――連載 85」
 『現代思想』41-1(2013-1):14-26 cf.前の本


 ※完全な原稿を提出 出版社の仕事を極小化
 ※各自10冊買取(定価×8掛) 研究費使える人は〜30冊買取
 ※研究所100冊〜買取 計200冊買取
 ※執筆者各自はTwitterなど始めて宣伝すること
 ※立岩が1人の編者、もう1人(〜2人)の編者とする。


UP:20230215 REV:20230216, 17, 0325, 26, 27, 28 .. 0402, 05, 06 .. 0529, 0611, 12
生を辿り道を探る――身体×社会アーカイブの構築  ◇立岩 真也  ◇Shin'ya Tateiwa 
TOP HOME (http://www.arsvi.com)