1)このメールマガジンの第10号(4月22日)
http://www.arsvi.com/2010/20110422emk.htm
でお知らせしたように、3月11日に東北地方で大きな地震が起こった。私たちの拠点は京都にあって、被害を受けることはなかったのたが、この場所からできることをしようとしているとその号にも記した。以下、簡単に現在の状況をお知らせする。
2)1985年1月に起こった阪神淡路[→西日本での、でよいかと]大震災の際、それ前から活動していた地域の自立生活センター(CIL(Center for Independent Living)等の組織が、支援の活動をすぐに始め、そうした活動がきっかけになって基金が作られ、トルコ、台湾、エルサルバドル、 アフガニスタン、イラン、パキスタン、ミャンマー、中国、フィリピン、ハイチでの災害時の支援も含め支援活動を行ってきた。そうした活動・資金が今回の震災にも生かされている。例えば、韓国の人たちとの交流を活発に行ってきた神戸のメインストリーム協会の人たちは地震のあった翌日に現地に赴いた。また、自立生活センターの全国組織であるJIL(全国自立生活センター協議会[Japan Council on Independen Living Centers])やDPI日本会議(DPI Japan)等による「東北関東大震災障害者救援本部」[英語ではRelief Headquarters for Persons with Disabilities of Tohoku-Kanto Great Earthquake…参考まで]が作られ、活動している。その代表は、やはり韓国の人たちの交流を長く行ってきた東京のヒューマンケア協会、そしてJIL等の代表を務めてきた中西正司
http://www.arsvi.com/w/ns01e.htm(英語頁)
が務めている。
3)とくに困難なのは原発事故のために避難を余儀なくされた福島県の病者・障害者(disabled people)たちの避難所での生活が困難であることである。また遠く離れた施設(institutions)に送られそのままになってしまう可能性があり、それを食い止める必要がある。そのための活動がなされている。ここでも福島県で長く自立生活センターの活動を行ってきた人たちが中心になっており、その活動を2)に記した全国の仲間たちが支援している。
4)私たちは、こうした活動を行っている組織と連携しつつ、3)について安心して居住できる場所についての情報を全国から収集し提供する活動を行ないウェブサイトに掲載を開始している。【また人工呼吸器や人工透析を利用して暮らす人にとっての停電や、経管栄養剤や薬剤を必須とする人たちにとってその不足は、文字通り生死を分けることになる。それらに関連する情報も掲載している。】】合わせて2)の歴史を明らかにし、現在の活動を収集し報告する活動も進めつつある。被災現地での実態調査も行う予定である。9月の日本の障害学会の大会の他、今年の7月と11月の訪韓の折にも、私たちの活動・研究の報告をさせていただければと考えている。
5)復興財源についての懸念から国際援助等の削減を容認する動きがある。この点については、既に私たちのメンバーの一人である林の文章を掲載しており(英語)、 http://www.arsvi.com/2000/1103ht-e.htm
今月関連する集会でも発言する予定がある。私たちはこの動きを容認できないものと考えており、今後とも注視し、発言していく考えである。