◆長瀬 修 1996 「訳者あとがき」
「思い起こせば、本書が取り上げている問題に私が関心を抱いたきっかけは、上智大学の渡部昇一が週刊文春誌80年10月2日号に書いた「神聖な義務」という記事だった。
それ以来、ナチスドイツと障害者というテーマは心の片隅にあった。本書と出会った時には、縁を感じた。
なお、同記事で渡部昇一はアレクシス・カレルを「ヒトラーとは逆の立場の人」としているが、
カール・ブラントは自分の弁護の中でカレルを引用している点を指摘したい。(Kuehl, S. "The Nazi Connection" 1994, Oxford University Press)」
Hugh G. Gallagher 1995 By Trust Betrayed: Patients, Physicians, and the License to Kill in the Third Reich, Vandamere Press。
長瀬修訳,『ナチスドイツと障害者「安楽死」計画』,現代書館,422p.,3500円,1996年発行