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>HOME ◆歴史 ◆施設にかかわる事件 ◆施設(化)/脱施設化 ◆「社会的入院」 ◇保護施設(生活保護法)→生活保護(法) ◇老人福祉施設(老人福祉法) ◇養護老人ホーム(一般) ◇特別養護老人ホーム ◇身体障害者更生援護施設(身体障害者福祉法) ◆療護施設 ◆療護施設自治会全国ネットワーク ◆グループホーム ◆身体障害者福祉ホーム ◆概況(厚生労働省発表) ◆ホームページ ◆病院 ◆入院患者に付き添う家族のための宿泊施設 ◆ 居住/住居 ◆府中療育センター >TOP ■歴史 …… 1964 重度身体障害者授産施設創設* 19650301 国立身体障害者センター卒業生の「更友会」センターに座り込み(手術縮小問題)* 19650600 社会開発懇談会「精神薄弱者コロニー」等答申* 19651222 心身障害者のコロニー懇談会 重症心身障害者の総合施設プランの意見書を厚相に提出* 1965 スウェーデン フォーカスアパート広がる* 19660326 国立高崎コロニー建設決定* 19660701 特養老人ホーム等設備運営基準* 19660728 心身障害児(者)コロニー建設のための建設推進懇談会発足* 19680400 東京都立府中療育センター開設* 19680510 厚生省「精神薄弱者更正援護施設基準」通知* 19680627 愛知県春日井コロニー開設* 19680703 厚生省 重度障害児収容棟設置要綱通知* 19690828 肢体不自由児通園施設発足* 19701000 社会福祉施設緊急整備5ヵ年計画策定* 19701100 府中療育センター入所者新田勲さんら4人 職員の勤務異動に抗議しハンスト 若林[1986:66ff.]→府中療育センター 安藤道人 2005 「府中療育センター闘争関連の新聞・雑誌記事」 19710401 厚生省 社会福祉施設整備緊急5ヵ年計画実施(75年度末迄に3万9150人の定員増)* 19710401 国立高崎コロニー・のぞみの園開所* 19711214 厚生省 知的障害者通勤寮運営要綱通知* 19721117 「わたしたちは人形じゃない 新田絹子さんの手記」,『朝日ジャーナル』 …… 20000514 厚生省「障害者・児施設のサービス共通評価基準」,「同理念」,「同解説」 http://member.nifty.ne.jp/RYOGONET/ 20020726 もう入所施設はいらない−NH報告と我が国でのアクション研究ー、三菱財団研究公開学習会 ■施設にかかわる事件 ◆府中療育センター闘争 ◆岡山県の療護施設での子宮摘出事件 →療護施設(↓) ◆水戸事件 →知的障害者の権利 ◆白河育成園虐待事件 →知的障害者の権利 ◆滋賀サングループ事件 →知的障害者の権利 ◆愛成学園事件 →知的障害者の権利 ◆障害者施設入居者の苦情の手紙を県が無断で園長に公開(2000,神奈川県)→療護施設(↓) >TOP ■■施設(化)/脱施設化 →◆ノーマライゼーション/ノーマリゼーション normalization(↓) ◆アメリカにおける脱施設化の流れ(↓) ◆文献(↓) ◆「費用」(↓) ◆「社会的入院」(↓) ◆ホスピタリズム(↓) ◆全制的施設→Goffman ■ノーマライゼーション/ノーマリゼーション normalization ◆立岩 真也 2006/12/15 「ノーマライゼーション」 『現代倫理学事典』,弘文堂 「1950年代のデンマークで、巨大な収容施設での知的障害者の暮らせられ方を親たちが批判し、バンク=ミケルセンがそれを支持して登場した。1960年代以降スウェーデン他に波及し、国際的に普及した。もとの語の読みを継いでノーマリゼーションと読まれることもある。障害者に、普通の市民の通常の生活状態を提供することを目的に掲げる。日本では1970年代に使われ始め、1981年の国際障害者年の前後からよく知られる言葉になった。この語は、初期には施設での生活は前提とした上でその小規模化とその中での生活の諸条件の改善を目指したが、後には自立生活運動の流れも受けて脱施設を射程に入れるものとなった。しかし日本の1970年代以降はむしろ施設が作られていく時期であり、施設をどうするかという具体的で厳しい論点をおおむね回避しつつ、普通にするという穏当な語感がよかったのか、表立っては誰にも反対されることのない言葉として普及することになった。」(400字) ■合衆国における脱施設化 かつては千人単位の収容施設が普通 1977.12 ペンハースト・ケース 連邦地方裁判所で勝訴 (PILCOPがてがける) ペンハースト:かつては4千人をこえるちえおくれの障害をもつ人たちを収容していた ペンシルバニア州立の収容施設→千人足らずに その経緯 1960年代前半 ケネディ大統領,精神障害者やちえおくれの人たちの待遇に強い関心を示し,施設の点検 設備の改良,待遇の改善。障害の軽い人たち,ちえおくれでない人は地域社会へ復帰。 1960年代後半,残されたのは重い障害をもった人だけに。その人達も社会に出していく。だが地域に帰っても,職もなく,教育,訓練を受ける機会もない。ペンハーストに戻る人が多くなる 72年以降,地域に帰すことをやめる。 1974 施設内の女性の怪我 母親が怪我の損害賠償,待遇改善,憲法上保障されているケアの最低基準の法的設定を求めて,訴えをおこす。 合衆国司法省も原告団に参加 PARC(ペンシルバニア州ちえおくれ市民の会…会員数2万)も参加。 1.自立への道を開く教育と訓練と世話 (ケア) を受ける権利がある。 2.巨大な施設は,その権利を実現する手だてを講ずる条件がない。 3.社会から分離され,隔離されている施設は差別的であるので,施設を廃止することを主旨とする訴訟へ 1977.4.18 〜6.13 審理 原告側:小規模住宅を建てたときの教育上の有効生とコスト計算を含め,有利さを主張。コストは半分ですむ。重度障害者の教育は可能と主張。巨大な収容施設では不可能。 (31年頃の州の公式文書…隔離は経済的,危険がない を提出) 。 1977.12.23 判決 1978.3 地域に根ざした小規模な住宅を準備し,個人の要求に合わせて教育プログラムを作成,実行を州が監督するよう命令。 1979末 州,連邦最高裁判所に上告 以上NHK取材班[1982:124-149] ◆NHK取材班 1982 『あすに挑む――障害者と欧米社会』,日本放送出版会,262p.,1200 [amazon] ※ ■文献 仙波 恒雄 矢野 徹 19770310 『精神病院――その医療の現状と限界』星和書店,345p. ASIN: B000J7TT42 3300 [amazon]※ m i05 Lerman, P. 1982 Deinstitutionalization and the Welfare State,Rutgers University Press. 古川 孝順・庄司 洋子・村井 美紀・茨木 尚子 1988 「複合施設化=脱『施設社会化』の視点」、『日本社会事業大学研究紀要』34、日本社会事業大学 野嶋 佐由美 1988 「アメリカ合衆国における脱施設化運動の影響」、『高知女子大学紀要 自然科学編』、36、高知女子大学紀要委員会 安積 純子・岡原 正幸・尾中 文哉・立岩 真也 1990 『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学』,藤原書店,312p.,2500円 ※ 伊藤 年男・大熊 一夫・岡田 久枝・副島 洋明・宮崎 譲二・石毛 英子(座談会) 1992 「動き始めたオンブズマン制度」,『季刊福祉労働』57:12-39 ※ 内田 茂男 1992 「多摩更生園苦情処理委員会(施設オンブズマン)の設立経過と施設改革」,『季刊福祉労働』57:49-59 ※ 杉野 昭博 1992 「ノーマライゼーションの初期概念とその変容」、『社会福祉学』33-2(日本社会福祉学会) 杉野 昭博 1994 「社会福祉と社会統制――アメリカ州立精神病院の『脱施設化』をめぐって」、『社会学評論』45、日本社会学会 安積 純子・岡原 正幸・尾中 文哉・立岩 真也 1995 『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学 増補・改訂版』,藤原書店,366p.,2900円 ※ 三島 亜紀子 1999 「社会福祉の学問と専門職」 ,大阪市立大学大学院修士論文 ■ ◆石井亮一 「……石井は「亜米利加抔[など]では二千五百人位の児童を収容する大きな収容所がありまして、そこには広大な農園がありまして、其処で百姓して、成るべく自分が働いて食ふだけのことをして世の中と隔離してあります。併しそれは監禁するのでなく愉快に有益に生活せしむるのであります。私共、今日一つの農園を持たないで非常に不便を感じて居りますので、将来は是非、広い場所に働ける者を収容したいと思ひます(9)」「そこで隔離の必要があるのである。隔離とは監禁のことではない。彼等のために別天地を設け、こゝに彼等を一団とし、愉快に幸福に且有益に生活せしめ、以て天寿を全うせしむるを以て旨とするのである。生存競争の激甚なる世路、困難多き社会に於て、鷲の爪先にかゝらんよりは、同一程度の知的状態にある同胞と共に自己の力相応の業務に従事して日月を過さんことの、如何に彼等のために幸福であるかは想像の難からぬのである(10)」とも述べて、知的障害者だけを集めて独立した社会を築くことを構想していた。 石井の構想は戦後、コロニーとして各地で実現していく。しかし今日では、山間部に巨大施設をつくって障害者の「理想郷」をつくろうとする方法は、障害者排除の思想であったと反省されている。石井に今日のノーマライゼーションと同じ思想を持てといっても無理な話であって、石井なりに差別からの解放を模索するなかで、こうした発想にたどり着いたものではあるだろう。しかし、戦後のコロニーはすでに石井によって「先駆的」に唱えられていたことも見ておかなければならない。」 (杉山博昭 1999 「キリスト教と障害者」p.7) なお注は以下。 (8)石井亮一全集刊行会『増補石井亮一全集』第一巻、大空社、一九九二年、二九五頁〜二九六頁。 (9)前掲書、二九七頁〜二九八頁。 (10)『増補石井亮一全集』第二巻、一七二頁。 ◆尾中 文哉 1990 「施設の外で生きる――福祉の空間からの脱出」 安積純子・岡原正幸・尾中文哉・立岩真也『生の技法――家と施設を出て暮らす障害者の社会学』,藤原書店,pp.101-120、第4章 →増補改訂版・第4章 1問題 2「虐待」と「待遇の悪さ」 3「管理」と「隔離」 4「管理」・「隔離」のうみだすもの 5「管理」・「隔離」を批判する論理 6福祉的配慮によって全生活をとりかこむこと 7「施設の改善」について 8施設を出た「後」の問題 9小括 「施設に対しては、行政の立場から語られる「金がかかりすぎる」という批判や、福祉関係者の立場から語られる「ホスピタリズム」「施設症候群」といった批判がある。けれどもそれらとは違う、身体感覚に根ざした切実な嫌悪を彼らは語ってくれた。この章で試みたいのは、その感覚を、できるだけ彼らに忠実に、表現することである。」(1,p.102) 4「管理」・「隔離」のうみだすもの 「第一に、現実の一元性である。……」 「第二に、非難所の不在である。……」 「第三に、アイデンティティの剥奪である。……」 「第四に、服従する生活、である。……」 ◆中西 正司 「施設はどれほど改善したところで施設である。施設と保護・管理は切り離せないものであり、それは自己決定、自己選択によって生きる自立生活とは相反する原理で動くものである。」(中西[1993:52]) ■「費用」 ◆立岩 真也 1990/10/25 「接続の技法――介助する人をどこに置くか」,安積・尾中・岡原・立岩『生の技法』,第8章 pp.227-284 140枚 (増補改訂版ではこの章は書き換えられています。) 「☆60 合衆国では在宅での援助費用の方が施設に置く場合より安く上がるという調査報告がなされ、それが自立生活運動を勢いづけたとされる(Donald[81=83])。この国でも現状では、少なくともいくつかの療護施設での一人あたりの月経費――一般的な療護施設の場合国からの支出は事務費(人件費・管理費)二三三八〇〇円、事業費(一般生活費)四八七四〇円(『体の不自由な人びとの福祉'88』:29))で、東京都などの場合この数倍の額が自治体から支出され合計すれば月百万円を超える――はもっとも額の多い自治体での在宅者に対する保障限度額をはるかに超えている。私達はコストの論理によって在宅か施設かという選択がなされるべきではないと考えるが、費用の面での論議が出てくることは当然だろう(私達の知る限りでは札幌いちご会がそうした志向を持ち個別の試算を行ったことがある)。それにしてもまず介助の必要の総量がいったいどれほどのものなのか、これについて今まで試算もなされたことがないはずである。」(立岩[1990]) ◆立岩 真也 1995/05/15 「私が決め,社会が支える,のを当事者が支える――介助システム論」,安積他『生の技法 増補改訂版』第8章,pp.227-265 80枚 「こうしていくつかの制度があり、それらは多くの場合併用されている。併用によって、立川市・田無市・東久留米市(九三年度から)、日野市・練馬区(九四年度から)の五つの区市で毎日二四時間まで有償の介助を得られる。二十年来の目標が一部で一応果たされたことになる☆25。」 「☆25 月八十万円以上になるが、それでも東京都内の療護施設での一人あたりの月経費(百三十万円程になると言われる、介助以外の経費も含まれるが、家賃に対応する経費は含まれていない)に比べて高くはない。都内の施設の水準が他と比べかなり高いのは事実だが、それでも現状の「在宅」でのサービス提供以上のことがなされているとは言えない。合衆国では在宅での援助費用の方が施設に置く場合より安く上がるという調査報告がなされ、それが自立生活運動を勢いづけたとされる(Donald[81=83])。私達はコストの論理によって在宅か施設かという選択がなされるべきではないと考えるが、費用の面での検討は必要である。ヒューマンケア協会(→第9章)が、試算の作業を始めている。」(立岩[1990]) ◆立岩 真也 20000301 「遠離・遭遇――介助について」,『現代思想』28-4(2000-3):155-179,28-5(2000-4):28-38,28-6(2000-5):231-243,28-7(2000-6):252-277→[2000:221-354]* *――――― 20001023 『弱くある自由へ――自己決定・介護・生死の技術』,青土社,357+25p.,2940 [amazon]/[kinokuniya]/[boople]/[bk1] ※ 「3 接近、しかし義務をめぐる差異 削減への志向自体は別に今に始まったことではない。ずっとそうだったのだとも言える。ただ状況の変化とともにそのあり方が変化した。その変化として先の三つの変化も捉えることができる。このことを述べようと思うのだが、その前に、その変化の以前、どうして、お仕着せの供給がなされてきたのかについて、その一部をまず見ておく。 人を直接派遣し、ものを直接に支給する方が簡単だからだという説明もあるかもしれない。しかし同じだけを支給するなら、個々人に資源を支給する方がむしろ面倒でないのではないか。だからこれだけでは説明できない。一つにつながっているいくつかの要因がある。現物を政府が給付する従来の機構は、少なくとも一つに、一人一人にかかる、一つ一つのものにかかる費用を安くすませることを意図したものだったはずだ。そして、囲み、しるしづける。それ自体が人を統制する一つの方法であり、人を導く方法だった。 供給の抑制のために、自助への誘導のために、例えば施しであることが示されねばならず、そのためには与えられるものに「しるし」がついていないとならない。そして安く特別のものであることと「福祉の理念」とはまったく地続きになっている。給付を受けている状態から脱することは必要で有益なことであるとされる、と同時に、労働は誰も働かないと誰も食えないから仕方なく推奨されることではなく、それ以上のものに位置づけられており、その状態に導くことは、正しいことなのである。あるいは、労働による取得という原則の外でなされることは、他から区別された特別なこと、特別によいことなのである。第1項で「普通と同じ」で当然のはずだと述べたのだが、しかしここでは「普通でない」ことに積極的な意味があったということである。(救貧法の時代ならともかく、今の施策はそうした前時代的なものではないと言う人がいるだろう。しかしそうだろうか。「福祉政策」は「よいこと」に金を出す。これはまったくもっとものことに思える。しかしこれはそのよいことにしか金が出されないということでもある。ある限定をもち目的をもったものとして支給され、それ以外には使わせないということだ。また、使途の透明性を確保することによって納税者の納得をえる必要があるとも言われる。ある条件下ではそうしたことが必要なことを認めないわけではない。しかしそれでもやはりこれはラベルをつけておこうという主張なのだ。) こうして最も安くそして最低のものを与えることによって、与えるものと与えられる人とを印づけ、与えられる人が与えられている状態から脱することを促そうとする。しかしそれは、やがて、必ずしも安くすむことにはならなくなる。 まず、サービスの利用者、あるいはその側に立つ人たちからの要求がなされ、施策の貧弱さが批判にさらされることになる。そしてその批判はもっともな批判である。公の施策としてなされる限り、その貧弱な状態が完全に秘匿されまったく不問に付され続けることは難しい。批判、主張に一定の支持が得られるなら、徐々にではあっても質と量とが向上していくことが考えられる。例えば福祉施設の職員の定員が少しは増えていく、ある程度サービスの質も上がっていく、等。 次に、これにも対応して、供給者・労働者の側が一定の地歩を占めていくことが考えられる。労働者の組織化もあって、一人一人の収入なら収入がある程度は上がっていく。また仕事の専門職化は相対的に支給額を増やすことになる。機構が確立していき、人が配置され、組織が維持されていくと、経費、特に現場でのサービスというより組織運営のための経費が嵩んでいく。これらによって費用が増えていく。 そして、対象者を限定した施策、むしろ対象者を限定し少なくするための施策から、より広範囲の人をサービスの対象とする制度への変化がある☆34。こうして供給量自体が多くなってくると、現行の枠の中ではまかなうことができなくなる。また、そこではお仕着せのサービスが否定的に評価されることにもなる。「一般市民」はそんなものでは我慢できない、満足できないというわけだ。そこでこれらに対応する道をさぐることにもなる。 「施設→在宅」、「医療→福祉」についても同じことが言える。暮らす人としては、施設で暮らすよりは今まで暮らしてきたところ、あるいは自分が暮らしたいところで暮らす方がよい。またもう医療を受けることもないのに、少なくとも医療だけを受けて暮らす必要、医療を提供する場で暮らす必要もないのに、暮らす場所としては快適と言えない施設に、病院にとどまるというのはいやだからこれを主張した。もちろんこうした「願い」が一定の影響力をもつことはある。同じ手間でできることであれば、快適な方を提供した方が行政としてもほめられもするだろう。だが、それらと別に、効率化のための変更が目指された。 「医療→福祉」について言えば、これまで医療に資源が偏って投下されてきた。「直らない」福祉の対象者より、「直す」医療の方が優先されたということかもしれない。しかし直らないものはどうしたって直らない。そういう人が増え、それが医療の側にいてしまっており、それが医療費「高騰」の一因だという把握があり、それを抑制するために、福祉の側に移行させようとする。これは介護保険の導入の一因として作用した。「施設→在宅」についても、高齢者の増加にともないサービスの利用者が増えるのに、それに応ずる施設を作りきれない、施設で対応しきれない、だから在宅へという志向が出てくる。そして先に述べたこと、つまり、安く済ませようとし実際ひどく安く済んできた施設が、そう安くも済まなくなってくる。 このように(3)の側と(1)の側の理由と狙いは異なる。一方の利用者側から現われてきた動きにおいては使い勝手をよくすることが目標であるのに対して、他方では、もっぱら費用の節減が目標である。もちろん主張の根拠が異なっていても、その変更が望ましいものであり、それが達成されるのであれば、それはそれでかまわない。ただ、実際には違う利害が背景にあり、今述べた方が現実の変更が導かれる時、その現実の像は異なったものになってくる。」 「利用者の側は、サービスに要する費用のことを考える必要がなければ、ようするによいサービスを受け取れさえすればよい。働く人によい条件が与えられた方がよい仕事をしてくれるのであれば、その条件が与えられることに賛成するだろう。ここでは利用者と直接の供給者=労働者とは歩調を同じくしうる。ただ、定められた枠の中でより多くをとろうとすれば、単価を下げることに同意することがあるだろう。また、とくに欧米の障害者運動は、政府、納税者に対し、脱施設化を主張する際に、また利用者自身による直接的な雇用という形態を主張する際に、自らが主張する機構、手法の方がより合理的でより安いことを主張することによって、必要とするサービスを獲得しようとしてきた。そしてそれは誇大な宣伝というわけではなかった。実際、節約になったのである☆40。脱施設化に関わるその要因については先に述べた。かつてはたしかに施設への収容は安くついたかもしれないが、次第にそうでなくなり、場合によっては施設外での生活の方が安くつくことになったのである。こうしたことも、施設、施設で働く側との摩擦の要因にはなる。言うまでもなく働き場を奪うことでありうるからである。さらに、利用者による直接的な介助者の雇用が進むことになれば、それは公務員としてその仕事に従事する人たちの仕事を脅かすものになりうる。実際日本でも障害者側の動きに対して地方自治体の職員組合等がそれを抑止する側にまわったことはある。」 「☆40 「施設」から「在宅」へという移行について同様に見ることができる。場合によっては特に収容施設での生活にかかる総費用が施設外で暮らす場合にかかる費用より高くなることがある。このことを指摘し、それをもって「自立生活」に対する支持をとりつけようとする主張が米国などでなされた。cf.[1995a:264](注25)。十分な水準のサービスを「在宅」で提供しようとした場合、それでも安くなるとはなかなか言えないだろうが、それでも、相対的にはましなサービスを提供している療護施設(身体障害者の生活施設)では一人当たり月百万円以上はかかるというから(全国的な水準はもっとずっと低い)、同じ費用ならかなりの水準の在宅サービスを供給できるとは言える。」 >TOP ■「社会的入院」 情報提供:吉村 夕里 この言葉は1950年代の結核患者に対して使用された 次に精神障害について使用された ◇「厚生省の行政文書の中で使用されたのは,生活保護法上の医療扶助の運営に対する指導要綱においてである」「結核後遺症患者の長期入院と同じことが精神障害寛解者に生じた」(小山[1998]*) 当初は結核患者に対して用いられた言葉であった。その後、昭和36 年からの精神科病院建築ラッシュの後、昭和40 年代に「寛解した患者が職場や家庭に帰ることができず、そのまま入院を継続するというケースが目立ってきた中で、生活保護制度の適切な運用という視点から社会的入院という言葉が用いられた」とされる(小山、1998)。 *小山秀夫(1998)「介護保険と社会的入院について」『国民健康保険』49(12),2-5.43. →平成 18 年度 精神障害者退院促進並びに地域生活移行推進モデル事業報告書 退院促進を効果的に行うためのシステム構築 社会福祉法人巣立ち会 ◇「社会的入院とは、小山(1998)によれば、「厚生省(現厚生労働省)の行政文書の中で使用されたのは、生活保護法上の医療援助の運営に対する指導要領においてである」とされている」(安西・瀬戸屋[2004]*) *安西信雄・瀬戸屋雄太郎(2004)「精神保健福祉の動向と社会的入院者の退院問題」『作業療法ジャーナル』38(12),1090-1096 ◇出口 孝明:社会的入院の定義と医療保険制度及び介護保険制度の役割(大阪市立大学創造都市研究科修士論文) ◇和田 努 19910901 『老人医療の現場――明日の高齢者福祉を考える』,東林出版社,288p. ISBN-10: 4795235627 ISBN-13: 978-4795235625 1800 [amazon] ※ 「一九八〇年前後にデンマークで社会的入院があったということは驚きである。高齢者福祉が整備されたのは比較的最近であったことに気づくのである。」(和田[1991]) ◇山井 和則 19950703 『家族を幸せにする老い方』,講談社,277p. ISBN-10: 4062077191 ISBN-13: 978-4062077194 [amazon] ※ a02 a06 「たとえばドイツでも、日本と同じように医療は保険で、介護は税でというシステムで対応していた。しかし、日本と同じく介護の遅れや社会的入院、介護の医療化が問題になった。そのため、一九九五年から公的介護保険を導入した。」 ◇19960729 精神保健福祉がテーマのシンポジウムで国の社会的入院者試算に批判・神奈川 ※厚生省試算…入院者33万人のうち「数万人」とみて、2002年までに3万人弱の社会復帰を目標とする。県精神障害者連絡協議会事務局長広田和子氏…「もともと国は三分の一が社会的入院と言っていた。受け皿ができれば6割は退院できるとする専門家もいる」と反論。 ◇20010320 『社会的入院 遅れる精神障害者支援(ニュースのことば)』 ※社会的入院は「入院治療は必要ないのに、過程や地域に受け皿がなく退院できない状態」と一般的にはとらえられている。公的、法的な定義はない。 3人ごとに厚生労働省が実施する患者調査で1996年からこれにほぼあてはまる「条件が整えば退院可能」の割合を調べるようになった。このほど発表された99年結果では、全体の2割が社会的入院とされた。 問題になっているのは一般病院に長く入院している高齢者。そして精神病院に入院する患者だ。「医療費を押し上げている」「地域で暮らす権利が奪われている」などの指摘がある。 介護保険の導入は、高齢者の社会的入院をなくすのも目的だ。病院を出て、自宅やグループホームなどに住み、訪問医療や介護を受けて暮らす将来像が描かれ、施策が進んできた。 だが精神病院をめぐる状況はまだまだ厳しい。社会的入院は3割とされる。半数近くが5年以上入院し、その割合は20年前から変わらない。日本精神神経学会の調査では50歳以上の四分の一が20年以上入院する。さらに、1年以上の入院者の6割は、退院しても戻る家がない。長く入院するほど家族や地域との縁が薄れ、理解を得にくくなる悪循環がある。 厚生省(当時)は47年前、46万人の入院施設が必要とはじき、精神病床が増えるよう誘導した。ピークは93人の36万3千床。少しづつ減ってはいるが今も36万床弱ある。 同省が「社会復帰」の掛け声をあげたのは70年ごろ。だが地域で働き暮らすための自立支援策が具体的に始まったのは95年の障害者プランから。だが、通所施設の開設を住民から反対されるなど思うように進まない。長い間社会に染み付いた偏見が重くのしかかる。(『朝日新聞』朝刊 オピニオン1 岡本律子(くらし編集部)) ◇20010602 精神障害者施設の建設反対に「人権侵犯のおそれ」と判断、通知。埼玉県春日部市 ※(前半略)「住民の同意がなくても施設建設はできるが、双里会は昨年7月、住民の偏見によって施設ができないことが、退院可能な患者を病院に閉じ込めてしまう社会的入院を助長し、「精神障害者の活動の自由を侵害する」などとして埼玉弁護士会に人権救済を申し立てた。 埼玉弁護士会は双方から話を聞いて同種の施設を見学したうえで、住民の反対理由を「不合理な差別的表現」とし、「人間の尊厳が傷つけられ、人権侵犯に該当するおそれがあるといわざるを得ない」と判断した。 反対すること自体は表現の自由に基づくとして中止勧告はせず、精神障害者の人間としての尊厳に配慮し、精神障害者施設への理解を深めるよう努力することを弁護士会の要望として住民に伝えることとした。」(『朝日新聞』朝刊 埼玉1 より抜粋) ◇20020316 『朝日新聞』2002年3月16日 朝刊 東特集D 「現在でも精神科の入院者33万人のうち7万人が、買える家がないことによる「社会的入院」とされる。新制度のもとでも地域での生活の見通しが立たなければ、この事態は変わらない。ケアにあたる人材の育成と社会復帰施設の整備。ソフト、ハード両面で課題は山積みしている。」 ◇20020823 精神障害者「社会的入院患者、10年で7万人社会復帰目指す」厚生労働省が報告書骨子案。 >TOP ■ホスピタリズム 堀 文次 1954 「施設児童とその人格」、『社会事業』、37-4、全国社会福祉協議会 ――――― 1955a 「ホスピタリスムス研究 施設児童の養護理論」、『社会事業』、38-3全国社会福祉協議会 ――――― 1955b 「施設保母の呼び方とその根底にあるもの(一)――高島巌氏の所論を駁す」、『社会事業』、38-5、全国社会福祉協議会 ――――― 1955c 「寮母の呼称とその根底にあるもの(二)」、38-6、全国社会福祉協議会 ――――― 1955d 「寮母の呼称とその根底にあるもの(完)――高島巌氏の所論を駁す」、38-6、全国社会福祉協議会 池田 由子 1954 「ホスピタリズムについて」、『臨牀内科小兒科』、9-9、醫學書院 金子 保 1994 『ホスピタリズムの研究』、川島書房 窪田 暁子 1985 「1950年代の施設養護論(一)――ホスピタリズム論とその影響」 『人文学報』、187、東京都立大学人文学部 野澤 正子 1996 「1950年代のホスピタリズム論争の意味するもの――母子関係論の受要の方法をめぐる一考察」、『社会問題研究』、45-2、大阪府立大学社会福祉学部 小田 兼三 1974 「ホスピタリゼーションの社会的背景」、『社会福祉学』、15日本社会福祉学会 小野 顕 1954 「なにが病的か――ホスピタリスムス偶感」、『社会事業』、37-5、全国社会福祉協議会 潮谷 総一郎 1954 「養護施設における集団生活の弊害について――集団心理によるホスピタリスムスの解明」、『社会事業』、37-2、社会事業研究所 社会事業研究所 編 1954 『ホスピタリスムス研究 ―その予防及び治療対策への考察』、 全国社会福祉協議会 玉井 収介 1954 「施設と家庭――ホスピタリスムスの分析から一般家庭児をみる」『社会事業』、37-4、全国社会福祉協議会 谷川 貞夫 1954b 「ホスピタリスムス研究(二)――その予防及び治療対策への考察」、『社会事業』、37-9、全国社会福祉協議会 瓜巣 憲三 1954 「ホスピタリスムスの発生とその対策について」、『社会事業』、37-6、 全国社会福祉協議会 >TOP ■療護施設 ◆療護施設自治会全国ネットワーク ◆197207 障害者福祉法改定 身体障害者療護施設創設 ◆19900110 全国障害者解放運動連絡会議・日本脳性マヒ者協会全国青い芝の会総連合会の岡山県知事に対する「抗議並びに質問書」(子宮摘出事件に関して) ◆19900124 岡山県の回答 ◆1990???? 身体障害者療護施設・大佐荘荘長吉田政博 昭和五九年度全国大会での「発表レポート」の内容に関する反省と謝罪について ◆199410 療護施設入所者自治会全国ネットワーク発足 ◆杉原素子・赤塚光子・佐々木葉子・立岩真也・田中晃・林裕信・三ツ木任一 1995 「障害者の住まい方に関する研究(第2報)」,厚生省心身障害研究,主任研究者:高松鶴吉『心身障害児(者)の地域福祉に関する総合的研究 平成6年度研究報告書』,pp.287-306 ◆杉原素子・赤塚光子・佐々木葉子・立岩真也・田中晃・林裕信・三ツ木任一 1996 「障害者の住まい方に関する研究(第3報)」,厚生省心身障害研究,主任研究者:高松鶴吉『心身障害児(者)の地域福祉に関する総合的研究 平成7年度研究報告書』 以上をより詳しく報告した報告書 ◆立岩真也・杉原素子・赤塚光子・佐々木葉子・田中晃・名川勝・林裕信・三ツ木 任一, 『療護施設・グループホーム・一人暮し――脳性マヒ者の3つの暮し方』,放送大学三ツ木研究室,19980320,166p. これは郵便でお送りできる本です→売り切れました。 ◆立岩 真也 19980905 「「施設と人権」シンポジウムに」(仮) 第4回「施設と人権」シンポジウム&全国交流集会 於:戸山サンライズ ◆川島 廣子* 1997 「障害者の性の現状と求められる援助のあり方」,『看護』49-2:203-213,日本看護協会 *看護婦 「ノーマライゼーションの動きが盛んだが、障害者の恋愛や性は、まだ抑圧されているようだ。そこで、筆者は療護施設に居住する障害者と施設職員を対象に調査を行い、障害者の性の現状を明らかにした上で、この問題について施設職員はどのような援助ができるのかを考える」 cf.障害者と性 ◆19971115署名締切 療護施設自治会全国ネットワークの厚生大臣に対する要望書 療護施設自治会全国ネットワーク事務局「厚生省要望の署名活動について」 ◆『朝日新聞』2000-04-27 「障害者施設入居者の苦情の手紙を県が無断で園長に公開」 http://www.asahi.com/ 神奈川県の障害福祉課が今年2月、相模原市にある県立の身体障害者療護施設「さがみ緑風園」(小川和徳園長、入所137人)の入所者から実名で寄せられた、施設の処遇改善などを求める苦情の手紙を、そのまま入所者に無断で施設側に見せていたことが分かった。県側は「軽率だった」と謝罪したが、相談を受けた、入所者の弁護士は「名前が明らかにされてしまうようなら、だれも苦情を申し立てできず、施設の密室性が強まるだけだとして27日、県に公開質問状を出す。 手紙を出したのは脳性マヒで同園に入所している40代の女性。今年2月中旬、県障害福祉課に電話し、園での処遇について「トイレの時間が決められている、すぐにベッドに行くように言われるなど、介助の方法が不満」などと訴えた。言語障害があるため担当者が話を聞き取れず、「手紙で出すように」と言われた。女性は同園でボランティアをしている人に代筆してもらい、2月末に県あてに手紙を出した。 手紙を受け取った同課の担当者は、直ちに小川園長らを呼んでその手紙を女性に無断で見せた。 その後、園幹部ら3人が女性を呼んで「今後こういうことは外に言わずにこちらへ直接言うように」などと話したという。女性は直後に部屋替えなどもされたため、「園を追い出されてしまうのではないか」と思い、弁護士に相談した。 女性の訴えで、県の担当者は3月末、手紙を園長らに見せたことについて女性に謝罪している。 久野昶(のぶ)彦県障害福祉課長は「手紙を本人の了承を得ずに、園長らに直接見せてしまったのは軽率だった。一般的には苦情を受けたら事実確認をして施設を指導する。ただ、個々の内容などについて、園側に具体的に確認しなければならないことがあったため、うっかり名前も伝えてしまったようだ」と話している。 小川園長は「どう改善すべきなのか、誤解があってもいけないので本人と話し合いをした。怒ったわけではない」と説明している。 ◆『朝日新聞』2000-04-28神奈川県版 http://www.asahi.com/ 障害者施設入所女性の苦情手紙 代理人、県に質問状 無断で公開・経緯など回答求める 県立身体障害者施設に入所している女性の手紙を県障害福祉課が、無断で施設に見せた問題で、女性の代理人の市村大三弁護士が二十七日、県に公開質問状を出した。 女性は、施設での処遇の改善を手紙で求めていた。質問状では、女性の実名が入った手紙を施設に見せた経緯や、女性が施設に事情聴取を受け「こういうことは外部に言わないように」と言われたことに対する考えなどについて回答を求めた。第三者機関による苦情処理の仕組みをつくることも求めている。 市村弁護士は「こういうやり方では、だれも改善を求める声をあげられなくなる」と話した。県障害福祉課は「事実を確認したうえで、文書で回答したい」としている。 ◆『神奈川新聞』2000-04-28 相模原の施設入所者が苦情の手紙 県、園長に無断開示 代理人質問状「プライバシー侵害」 県障害福祉課が、県立身体障害者施設「さがみ緑風園」(相模原市高根)の入所者から寄せられた処遇改善を求める実名の手紙を、差出人に無断で施設側に見せていたことが分かり、入所者の代理人の弁護士が二十七日、「プライバシーが侵害されたのではないか」などとする質問状を同課に渡した。 手紙を出したのは同園に入所する四十代の女性。言語障害があるためボランティアの人に代筆してもらい、「施設では定時排せつとなっており、時間外だと嫌な顔をされる」などとする手紙を三月上旬に同課に送った。 受け取った県の担当者は副園長らを呼んで、手紙のコピーを渡した。その後に施設側が女性と話し合ったが、女性はしっ責された印象を持ち、不安になって弁護士に相談したという。 県障害福祉課では「同じ県の組織であり、事実関係を確認するために見せた。確設側は、定時排せつ対応をとらざるを得ない理由もあるなど、誤解を説くためにも本人と話し合う必要があった」と説明。その上で「手紙を見せることを女性に断らなかった点は配慮に欠けていたと思う」としている。 ◆20040925土〜26日 第7回療護施設と人権シンポジウム&全国交流集会 以下はc:林裕信 設置までの経緯 療護施設は,身体障害者更生援護施設の一種であり,身体障害者福祉法には「身 体障害者療護施設は,身体障害者であって常時の介護を必要とするものを入所させ て,療養及び養護を行う施設とする」とある。施設の種別としては,訓練施設,作 業施設,利用施設と並び「生活施設」に区分される。 若干設置までの経緯にふれると,昭和47年に身体障害者福祉法の一部が改正され, 重度の身体障害者の生活施設として療護施設が設立された。それまで更生援護施設 は,機能の改善が期待でき,かつ社会復帰の可能性のある障害者に対する更生訓練, 職業訓練を一定期間行うためのものであった。従って,重度の身体障害者の生活は, 家族の手によってのみ支えられてきたといっても過言ではない状況であった。この ような家庭で生活している重度身体障害者に対しての福祉施策が大きな課題となり, そのひとつとして具体化されたのが療護施設の設置であった。 療護施設の現状と課題 昭和47年に創設された療護施設は,平成 6年 4月現在では240 ヶ所の施設が全国 に設置され,定員は約15,000人である。また,全国の療護施設の待機者は約4,000 人と推定されている。脳性まひ者についてみてみると,「全国身体障害者施設協議 会・全療協部会」の実態調査(平成 6年 2月発行)では,起因疾患別入所者の割合 として脳性まひ者は42%,脳性まひ者の年齢構成は30〜39歳が26%,40〜50歳が24 %,50〜60歳が21%,30歳未満が21%と報告されている。 一般的な基準として,利用者と職員との比率は,入所者2,5 名に対して1 名の比 率と定められている。国の基準によれば,50名の療護施設の場合,職員総数はおよ そ20数名となる。措置費は,主に人件費,管理費が含まれる事務費と,入所者の生 活費(処遇費)である事業費に大きく分けられるが,一人あたりの月額は,事務費 が278,200 円,事業費が56,110円となっている。国基準の措置費に各自治体の補助 金等を加算し運営している施設がほとんどである。 このような現状のなかで,重度身体障害者の生活の安定のための福祉施策として 重要な位置を占めており,今後の運営のあり方について検討がなされている(「全 国身体障害者施設協議会・全療協部会,療護施設の機能・制度のあり方等基本問題 検討委員会」)。今後の課題として,療護施設の本来の対象者とはどのような人で あり,そのニーズに応えるためにはどのようなサービスが必要かということを,入 所待機者の実態を考慮しながら検討していくことが望まれている。具体的には,療 護施設は一人ひとりの生活の場であり,居住環境について,介助等サービスについ ての配慮に努めること,さらに地域社会に貢献することも期待されておりデイサー ビス事業などできるだけ地域社会との交流を深める施設も増えている。 尚,平成 6年度に定員30名の療護施設と,定員20名の授産施設或いは福祉ホーム を併設した小規模複合施設が予算化されたことは,今後の療護施設のあり方に大き な示唆を与えるものとして注目される。 ●ホームページ ◆しいのみ療護園(長野県) http://www.aanzai.co.jp/shiinomi/ ◆社会福祉法人和松会・身体障害者療護施設 清松園 http://www.sphere.ad.jp/washokai/ ●施設のサービス評価基準検討委員会 (3/18会議) 配布資料 8 評価の対象分野における評価項目の構成 (案) 平成11年3月18日 1 権利擁護への取組・配慮 (1) プライバシーの保護 ・ 人権やプライバシー保護へ最大限の配慮 ・ 利用者の個人情報の守秘義務の徹底 (2)基本的な権利の保障 ・ 選挙権等の行使への配慮 ・ 宗教的行為への配慮 ・ 同性・異性を問わず交際ができるような配慮 ・ 年齢相応の対応 (3)利用者の主体性の尊重 ・ 情報提供を行い、意思や希望を引き出す取り組み ・ 個別的な要求に適切な対応 ・ 利用者の自治会組織 ・ 支援・援助内容の事前説明・了解 ・ 実習生等の受け入れの事前了解 (4)職員の権利擁護への姿勢 ・ 理事長や施設長の利用者主体の姿勢や取り組み ・ 利用者に対する職員の姿勢 2 施設機能に応じた専門的サービス (1)保健・医療(看護・介護)への配慮 ・ 利用者・家族への理解 ・ 緊急時の家族との連携 ・ 感染症等への対応 ・ 日々の身体状況の把握 ・ 服薬の適切な指導 ・ 医薬品の管理 ・ 協力医療機関との連携 ・ 褥そう防止への配慮 * 以下、(2)から(5)までは施設機能に着目した専門的サービスとして考 えられる。 (2)リハビリテーション (訓練) ・ 社会生活への適応性を高める努力 ・ 訓練の成果を生活の場に定着 ・ 個別計画の作成と指導及び計画の見直し ・ 専門職(OT・PT等)の指導体制での実施 ・ 自助具や介助用品の工夫・開発 (3)作業 ・ 利用者の身体的、精神的状況に応じた作業科目 ・ 障害やその日の体調に合わせ、過度にならない配慮 ・ 職場実習等の適切な実施 ・ 一般就労に向けた職業安定所等関係機関との連携 (4)行動障害に対する対応 ・ 人的・物的環境との因果関係の分析及び適切な対応 ・ 行動特性、興味、対人関係等に配慮した援助プログラムの作成 ・ 必要な場合の医学的配慮 (5)地域生活への移行 ・ 地域での自立生活に向けた支援・援助 3 日常生活支援サービス (1)食事 ・ 食堂の雰囲気 ・ 適正な食事時間及びゆとりある食事の時間 ・ 食事の適温給食と選択できるメニュー ・ 栄養管理への配慮と障害の状況及び健康状態に合わせた食事内容 ・ 嗜好調査、残食(菜)調査及び検食結果等の反映 ・ 食事介助の方法 (2)入浴 ・ 入浴日以外の利用 ・ ゆとりある入浴時間 ・ 入浴時の安全の確保と身体状況に合った入浴方法 ・ 入浴の際の同性介助 ・ 個人別のタオル等の使用 ・ 脱衣場の換気や保温に配慮 (3)排泄 ・ 自立のための働きかけ ・ 失禁した場合の迅速な対応とおむつ交換の状況 ・ 必要に応じ、個人記録表を作成 ・ 便秘者への配慮 (4)洗面等 ・ 食後の歯磨きと個人用歯ブラシ及びタオルの使用 (5)衣類 ・ 特別なものを除き、個人別に選定・着用 ・ 個人の個性や好みを尊重 ・ 夜間と日中等、定期的(必要な場合はいつでも)な着替え ・ 洗濯の適切な頻度 (6)睡眠 ・ 寝室は、快適に安眠できるよう配慮 ・ 睡眠中、必要な人には体位変換等を実施 ・ 清潔な寝具類への配慮 (7)健康管理 ・ 平時の健康状態の把握 ・ 利用者からの健康相談や希望の尊重 ・ 通入院時の移送や付き添い ・ 夜間や緊急時の対応 ・ 病気(風邪等)の際の対応方法(通院、静養) ・ 適切な健康診断の実施(年齢等) (8)余暇・レクリエーション等 ・ 利用者の主体的な選択 ・ 利用者が参加しやすい計画・実施方法 ・ メニュー内容とその数 ・ 小グループへの配慮 ・ 家族やボランティアの参加 ・ 成果の発表の機会を提供 ・ 自由な時間の設定とその際の配慮 (9)自立援助 ・ 利用者の自主性への配慮 ・ 障害に応じた自助具・補装具への配慮・工夫 ・ 可能な限り離床(重心児施設等) (10)外出や外泊への援助 ・利用者の希望を入れ、計画的に機会を確保 ・ 個人外出のルールと条件整備 ・ 家族等への働きかけ (11)コミュニケーション ・ 意思表示困難な利用者への配慮 ・ 利用者へのことば使い (12)預かり金の管理等 ・ 預り金等の管理方法 ・ 金銭等の自己管理と保管場所の確保等 ・ 個人で使用する嗜好品の購入等 (13)利用者の選択への配慮 ・ 外部との通信(電話・ファクシミリ・手紙) ・ 施設外部の講習会・行事等への参加に向けた配慮 ・ テレビ・新聞・雑誌・図書・ビデオの利用 ・ 酒・たばこへの対応 ・ 髪型や服装への対応 4 入所時・退所時の対応 (1)入所前の対応 ・ 施設のパンフレットの作成や入所前の見学 ・ 生活上必要な事項の説明 ・ 金品の負担や、認められるべき権利行使等について、文書での周知 ・ 本人の同意 (2)入所当初の対応 ・ オリエンテーション等の実施 ・ 入所後の一定期間は、家族と緊密に連携 ・ 本人や家族を他の利用者や家族に紹介 (3)退所時の対応 ・ 本人の同意 ・ 退所先への必要な情報提供 ・ 家庭訪問等の実施(アフターケア) (4)措置権者との関係 ・ 入退所に際し、措置権者の処遇方針を尊重 ・ 必要な情報交換と連携 ・ 定期的な入所継続の要否判定 ・ 必要に応じ専門的な対応を措置権者に依頼 5 地域や関係機関との連携 (1)協力医療機関 ・ 内科・外科・精神科・歯科等との連携と適切な措置 (2)地域福祉 ・ ボランティア等の受け入れや育成の担当者を置き、計画的に実施 ・ 地域住民との積極的な交流 ・ 在宅の障害児・者への支援活動 (3)関係機関との連携 ・ 市町村、保健所、福祉事務所、養護学校、職業安定所等との十分な連携 (4)広報活動 ・ 広報誌等を定期的に発行し、家族、地域住民等に配布 ・ 地域自治会等との連携 6 施設内の環境 (1)施設・設備 ・ バリアフリーへの配慮 ・ くつろげる場(ディルーム・談話室・図書室等)の設定 ・ 私物収納スペースの確保 ・ 家族等が宿泊・利用可能な部屋の確保 ・ 危険箇所の常時点検と早急な改善 ・ 車いす・杖・自助具等、自立のために必要な器具に配慮 ・ ナースコール等の円滑な作動 (2)施設内環境衛生 ・ 清潔な施設環境への配慮 ・ 施設内の異臭除去への配慮 ・ 適切な居室やディルームの温度・湿度・換気・採光等への配慮 ・ 事故防止のため、床の段差・照明等への配慮 7 施設の運営管理 (1)職員への教育・研修 ・ 施設の趣旨及び運営理念を職員に徹底 ・ 新任職員、中堅職員、管理監督者への研修プログラム ・ 日常生活における動作介助技術の訓練 ・ 各種専門分野における研修 ・ 施設内外で研修会・学会等への参加や研究発表への姿勢 ・ 職員の専門資格取得への取り組み ・ 骨折・誤飲等への職員の対応 (2)記録・調査 ・ 各種記録の適切な記入、管理、活用 ・ 利用者からの意見、評価についての調査・アンケート (3)処遇計画等 ・ 入所後できるだけ早く総合評価を行い、それに基づく処遇計画ならびに 個別プログラムを作成 ・ 利用者の意見を取り入れて個別のケア目標・計画を作成 ・ 随時個別の相談を実施 (4)カンファレンス ・ ケース会議や事例研究会等の実施 (5)家族との関係 ・ 必要に応じて適切な情報提供 ・ 家族関係の調整 ・ 保護者会や後援会の自主的な運営 (6)施設の事業計画 ・ 利用者の意見を反映した事業計画の作成手順 ・ 事業計画(年間、月間、週間、日課)の適切な設定 8 苦情解決体制 ・ 人間関係のトラブル、職員やサービスに対する不満を受け止める窓口の 設置 ・ 第三者等も含めた調整の仕組み ・ 外部の権利擁護相談機関等の紹介 9 緊急時の対応 ・ 災害や不測の事故に備え、避難訓練等の実施や地域の協力体制の確保 ・ 各種の保険制度の活用 >TOP ■グループホーム ※ヒューマンケア協会地域福祉計画策定委員会『ニード中心の社会政策――自立生活センターが提唱する福祉の構造改革』(19940331,ヒューマンケア協会,88p.,1000円)より 「グループホームとは,4〜5人程度の少人数の障害者が同じ屋根の下で共同で暮らし,数人のスタッフがそれを支えている生活の場である。 これは,もともとは@:国の制度として以前よりある「精神薄弱者生活寮」をさしていた。これは,本来就労可能な知的障害者が,そこを経過した後に地域の中で生活する場として作られたもので,個々の障害者が独立した生活を営むことが困難であるとの認識から入居者自身の運営ではなく,社会福祉法人による運営となってスタッフが生活を管理する形態となった。今でも,法人格をもつ親の会等で,親の亡い後の収容型施設に代わる生活の場としてこの制度を利用してグループホームが作られている。 しかし,A:法人格を持たない団体や「精神薄弱者」以外の障害者グループが,独自に一軒家やアパートを借り切って共同生活の場を作る動きが起こってきた。運営はそれらの団体や居住者自身によって行なわれ,より地域に密着した生活が可能となってきたが,スタッフや介助者の人件費が入居者や運営団体の負担となるため経営が困難である。 そこで自治体に運営費や設備費等の補助を求めて,B:神奈川県,大阪市,横浜市,相模原市,新宿区など自治体が独自に制度化しているグループホームが生まれてきた。ここでは,社会福祉法人以外に,障害者団体,地域住民,社会福祉協議会などで構成された運営委員会が運営することも可能となっており,運営費や設備改善費などの補助がでている。これによって一定程度入居者自身による生活の共同運営管理が可能になってきた。それとともに,障害者に関わる所では,グループホームはそれが入居者の最終的な生活の場として捉えるのではなく,いずれ入居者個々人が独立した生活を持つまでの経過の場,体験の場として捉えられている。」 >TOP ■身体障害者福祉ホーム ※ヒューマンケア協会地域福祉計画策定委員会『ニード中心の社会政策――自立生活センターが提唱する福祉の構造改革』(19940331,ヒューマンケア協会,88p.,1000円)より 「国の制度としては「身体障害者福祉ホーム」がある。身体障害者福祉法の一部を改正する法律(1984年法律第63号)により,身体障害者更生援護施設に新たに加えられたもので,翌年設置運営要綱「身体障害者福祉ホームの設備及び運営について」(1985年1月22日,各都道府県知事,指定都市市長あて厚生省社会局長通知,社更第5号)が出されている。 「身体障害者福祉ホームは,低額な料金で,身体上の障害のため家庭において日常生活を営むのに支障のある身体障害者に対し,その日常生活に適するような居室その他の設備を利用させるとともに,日常生活に必要な便宜を供与する施設とする。」 (身体障害者福祉法第30条2) 問題点として,定員が多いこと(当初20名以上だったが,1988年に10名以上と変更された),常時の介護,医療を必要とする状態にある者を入居者から除いていること,設置主体は自治体か社会福祉法人でなければならないとしていること,などがあげられる。 他の形態のケア付住宅も含めその現状について橋本・浜口[1993]を参照。」 >TOP ■概況(厚生労働省発表) ◆平成11年 社会福祉施設等調査の概況 http://www1.mhlw.go.jp/toukei/h11syakai_8/index.html ◆平成10年 社会福祉施設等調査の概況 http://www1.mhlw.go.jp/toukei/h10syakai_8/index.html ◆平成9年 社会福祉施設等調査の概況 http://www1.mhlw.go.jp/toukei/h9syakai_8/index.html ◆平成8年 社会福祉施設等調査の概況 http://www1.mhlw.go.jp/toukei/s-fukusi/h8fsindex.html ◆平成7年 社会福祉施設等調査の概況 http://www1.mhlw.go.jp/toukei/sfs/index.html ◆平成10年老人保健施設調査の概況 http://www.mhlw.go.jp/toukei/rhoken98_8/index.html ◆平成9年老人保健施設調査の概況 http://www.mhlw.go.jp/toukei/rhoken97/index.html ◆平成8年老人保健施設調査の概況 http://www.mhlw.go.jp/toukei/r-sisetu/index.html ◆平成10年医療施設(動態)調査・病院報告の概況 http://www.mhlw.go.jp/toukei/isc98_8/index.html ◆平成9年医療施設(動態)調査・病院報告の概況 http://www.mhlw.go.jp/toukei/isc97/index.html ◆平成8年医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況 http://www.mhlw.go.jp/toukei/isc/isc0912.html ◆平成7年医療施設調査・病院報告の概況 http://www.mhlw.go.jp/toukei/isc/index.html cf. ◆統計情報(厚生労働省) http://www.mhlw.go.jp/toukei/index.html >TOP ■ホームページ ◆社会福祉・医療事業団の全国の高齢者福祉施設・病院情報検索システム http://www.wam.go.jp/ilis/search/index.html ◆特別養護老人ホームカトレアホーム http://www.shonan-inet.or.jp/~kattleya ◆しいのみ療護園(身体障害者療護施設・長野県) http://www.aanzai.co.jp/shiinomi/ ◆(社)全国老人保健施設協会 http://www.dias.ne.jp/roken/ ◆山ゆり学園(社会福祉法人飛騨慈光会経営の知的障害児施設・岐阜県高山市) * http://member.nifty.ne.jp/furutaki/ ◆洛西ふれあいの里・西京障害者地域生活支援センター http://www2.odn.ne.jp/~cag16840 (障害者の生活を支援する施設です) ◆療護施設自治会全国ネットワーク * http://member.nifty.ne.jp/RYOGONET ◆老人ホームにおける人権 http://www.netlaputa.or.jp/~kent/index.html >TOP ■病院 ◆独立行政法人国立病院機構法案参考資料(厚生労働省のサイト) http://www.mhlw.go.jp/topics/2002/03/tp0328-2.html * 独立行政法人国立病院機構法案要綱(PDF: 18KB) * 独立行政法人国立病院機構法案(PDF: 71KB) * 新旧対照条文(PDF: 67KB) ◆厚生省健康政策局総務課 20001227 「療法施行令、医療法施行規則及び医療法改正に関連する告示の改正に対する御意見の募集について」 ●ホームページ ◆全日本病院協会 http://www.ajha.or.jp/ ◆ホームページで探す全国病院・医院ガイド http://www.bekkoame.or.jp/~ontop/ ◆社会福祉・医療事業団のホームページ http://www.wam.go.jp/ 全国の高齢者福祉施設や病院を所在地や施設種類ごとに検索できる ◆亀山栄光病院(九州でホスピスを実践している病院) http://www.network.or.jp/eikoyosh/ ◆国立療養所犀潟(さいがた)病院 http://www.saigata-nh.go.jp/ ◆長野市民病院 http://www.hospital.nagano.nagano.jp ●文献 ◆『別冊宝島』 19941026 『別冊宝島209 全国病院ランキング』,宝島社,264p.,780 ※ ◆松下 一成 19951125 『危ない大学病院・恐い有名病院』,エール出版,187p.,1400円 ※ ◆2004/10/18 株式会社の病院経営「特区」 自治体の申請ゼロ 朝日新聞ニュース速報 株式会社による病院経営を地域限定で認める構造改革特区の認定申請で、応募した自治体がゼロだったことが18日分かった。「病院特区」は、厚生労働省や日本医師会の反対を押し切って首相が設置を決めたものの、厚労省側の主張で、参入可能な分野が保険対象外の一部の高度医療に限られ、期待できる規制緩和の効果が薄れたのが理由と見られる。 特区は自治体や民間企業の提案に基づいて、地域限定で規制を緩和する制度。病院特区については、適用を希望する自治体を今月4日から15日まで募ったが、もともとこの特区を提案した長野県も、地元で参入を希望する企業がなく、「この参入条件では地方は無理」(医務課)と判断して応募しなかった。 株式会社の参入は病院経営の効率化やサービスの多様化につながるとされ、03年2月に特区創設が決まった。その後、具体的な基準づくりで、「お金がない患者に公平な医療を提供できなくなる」と強く主張する厚労省の意向が反映され、「株式会社病院」が提供できる医療は、脊髄(せきずい)を損傷した患者に対する再生医療や、肺がん患者らへの遺伝子治療など5分野に限定された。 応募自治体がゼロだったことを受け、民間人でつくる政府の「特区評価委員会」(八代尚宏委員長)は、条件の妥当性を改めて検証したうえで、基準を緩め、対象分野を拡大させたい考えだ。 [2004-10-18-16:30] ◆2004/10/19 <構造改革特区>株式会社の病院経営、申請ゼロ 毎日新聞ニュース速報 「村上誠一郎構造改革特区担当相は19日の記者会見で、政府が15日に締め切った第6回特区認定の申請状況を発表した。101件の申請があったが、今回初めて受け付けた株式会社の病院経営参入を認める特区の申請は1件もなかった。厚生労働省が遺伝子治療など高度医療に対象を限定したことで採算の取れる見通しが立たず、手を挙げる企業が現れなかったためだ。 株式会社の病院経営参入は長野県が昨年、「閉鎖的な病院業界の競争を促進し医療の質が向上する」として特区限定で認めるよう政府に提案。日本医師会や厚労省が「営利優先の過剰診療につながる」などを理由に反対し、再生医療や遺伝子治療など5分野の保険外診療に限ることを条件に特区申請を受け付けることになった。長野県は治療費全額が患者の自己負担となる保険外診療だけでは病院経営が成り立たないと判断、「一般の病院と競争にならない」(医務課)と申請を見送った。 民間企業の郵便事業参入を認める信書便法が昨年4月に施行されながら約10万本のポスト設置を義務づける総務省の規制で参入企業が現れなかったのと同様、所管省庁の抵抗で規制緩和措置が骨抜きにされた格好。政府の規制改革・民間開放推進会議(議長・宮内義彦オリックス会長)が株式会社の病院経営解禁を今年度の重点項目に位置づけており、「特区申請ゼロ」を受けて同会議と厚労省の攻防が一層、激しくなりそうだ。 【衛藤達生】」 [2004-10-19-20:19] >TOP ■入院患者に付き添う家族のための宿泊施設 ◆ファミリーハウス運営委員会 http://plaza13.mbn.or.jp/~familyhouse/index.html ◆きよたひさよさんのホームページ http://www2.justnet.ne.jp:80/~hisayo/ *このテーマで卒業論文を書きました。 ◆ぶどうのいえ http://home.att.ne.jp/gold/truevine/index.html ◆RONALD McDONALD HOUSE CHARITIES(英語) http://www.rmhc.com/ (マクドナルド社のマクドナルドハウスについてのホームページ) ◆伊原 美紀・奥成 美子・小原 信男・小池 梓 19981225提出 「宿泊施設を作りたい――松本での可能性を探る」 1998年度信州大学医療技術短期大学部看護学科卒業研究レポート ◆浦野 春美・小林 涼子・竹野 敬子 19991224提出 「中信地区に広がりつつあるファミリーハウス」 1999年度信州大学医療技術短期大学部看護学科卒業研究レポート ◆立岩 真也 2000/07/00 「お金のこと→についてのお願い(「NPO」のこと・4)――知ってることは力になる・14」 『こちら”ちくま”』19(発行:自立支援センター・ちくま) ※は生存学創生拠点資料室にあり。 REV:20080321,1010 ◇居住/住居 ◇病・障害があって暮らす&暮らすために |