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生活保護

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last update: 20141005


■新着・更新ページ
 ◆『生活と福祉』(2012−2014)
 ◆生活保護法改正・扶養義務(2013-2014)
 ◆『賃金と社会保障』(2012−2014)
 ◆生活保護法の改正について
 ◆生活保護・宇治市の誓約書問題(2012)
 ◆鈴木 一郎 19670228 『生活保護法の法社会学的研究』,勁草書房,302p.
 ◆小山 進次郎 19511215 『改訂増補 生活保護法の解釈と運用』,中央社会福祉協議会,942p.


■目次
 ◆文献
 ◆資料
  『生活保護関係法令通知集 平成24年度版』生活保護手帳
 ◆統計
 ◆生活保護法の改正について
 ◆介護加算・他人介護加算(特別介護料)
 ◆リンク
 ◆歴史
  2000200120022003高生活保護訴訟・原告勝訴)/ 2004200520062007
  2008 1月 2 月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
  2010 6月〜12月
  2011 1月〜6月  7月〜12月
  2012   7月〜12月
  2013
  2014



◆立岩 真也 2013/01/01 「「生活保護の「不正」を非難する人へ」」,『文藝春秋オピニオン 2013年の論点100』:114-115

◆2012/09/01 『現代思想』2012年9月号 特集:生活保護のリアル

◆立岩 真也 2012/06/15 「家族に金があろうと生活保護はとればいい」,『fonte』2012-6-15(全国不登校新聞社)

◆2012/06/11 「生活保護受給者がiPhoneを使うのは許される?」
 『週刊プレイボーイ』2012-6-11 取材→立岩 真也

自立生活センターHANDS世田谷→厚生労働大臣・小宮山洋子 2012/06/01 「生活保護についての「緊急要望」:生活保護制度の安易な支給水準の切り下げや扶養義務の強化をしないでください!」
 http://hands.web.wox.cc/novel12/cate4-1.html

◆2012/05/29 「生活保護 扶養義務の運用 親族援助 強化には弊害も」
 『読売新聞』大阪本社朝刊 3社面(ニュースが気になる)

◆2012/05/29 『障害連事務局FAXレター』No.243 "個"や"尊厳"が原点 緊急声明―生活保護をめぐる世論に問題あり―

◆2012/05/28 「生活保護制度に関する冷静な報道と議論を求める緊急声明」
 http://seikatuhogotaisaku.blog.fc2.com/blog-entry-33.html

◆2011/11/09 「利用者数の増加ではなく貧困の拡大が問題である――「生活保護利用者過去最多」に当たっての見解」
 http://seikatuhogotaisaku.blog.fc2.com/blog-entry-9.html

■本サイト内・他

生活保護法の全文

◆立岩 真也 2010/10/01 「多くあるところから少ないところへ、多く必要なところへ」,『月刊公明』2010-10
◆立岩 真也 2010/07/01 「最低限どころでないこと――唯の生の辺りに・3」,『月刊福祉』2010-7
◆立岩 真也 2010/06/01 「最低限?――唯の生の辺りに・2」,『月刊福祉』2010-6:60-61
◆立岩 真也・齊藤 拓 2010/04/10 『ベーシックインカム――分配する最小国家の可能性』,青土社,348p. ISBN-10: 4791765257 ISBN-13: 978-4791765256 2310 [amazon][kinokuniya] ※ bi.
第1部 BIは行けているか?(第1章 此の世の分け方/第2章 何が支持するのか/第3章 所得(再)分配に限る必要はないこと/第4章 簡素そしてスティグマの回避という主張について/第5章 労働の義務について/第6章 差異とのつきあい方)
◆立岩 真也・岡本 厚・尾藤 廣喜 2009/03/10 『生存権――いまを生きるあなたに』,同成社,141p. ISBN-10: 4886214789 ISBN-13: 978-4886214782 1470 [amazon][kinokuniya] ※

◆生活保護法の全文
  http://www.jca.ax.apc.org/nojukusha/general/law/seihohou/index.html

(この法律の目的)
第一条 この法律は、日本国憲法第二十五条に規定する理念に基き、国が生活に困窮
  するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低
  限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とする。
(無差別平等)
第二条 すべて国民は、この法律の定める要件を満たす限り、この法律による保護
  (以下「保護」という。)を、無差別平等に受けることができる。
(最低生活)
第三条 この法律により保障される最低限度の生活は、健康で文化的な生活水準を維
  持することができるものでなければならない。
……


■障害者加算・重度障害者加算(↓)
■重度障害者なら誰でも受けられる生活保護のとり方(↓)
■生活保護を使った引越し,家賃の支払い(↓)
■生活保護を使うと自己負担なしに200万円まで住宅改造ができる(↓)
■新聞報道 2009/12/14 「母子・老齢加算廃止は合憲」『京都新聞』夕刊:11



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■障害者加算・重度障害者加算

◆立岩 真也 2003/11/10 「障害者加算」,秋元 美世・藤村 正之・大島 巌・森本 佳樹・芝野 松次郎・山縣 文治 編『現代社会福祉辞典』,有斐閣,549p. 3900
「心身障害という特別事情の需要を充足するためとして、生活保護の基準生活費になされる加算。この他に別に重度障害者加算と特別介護料がある。障害者加算 の受給者は1・2級の障害者、重度障害者加算は特別障害者手当の受給者に相当。両方で月約4万円で、特別介護料と合わせ、生活保護を使い地域で暮らす一助 となる。同一の者に母子加算、障害者加算、老齢加算の2つ以上の加算が重複する場合は、最も高い1つの加算額を算定する。 参照項目:生活保護、特別介護料」

以下
http://lib1.nippon-foundation.or.jp/1998/0182/contents/040.htm
「生活保護の障害者加算」による
直接上記の日本財団のホームページをご覧ください。

内容:心身障害という特別事情の需要を充足するために基準生活費に加算するもの。このほかに別に重度障害者加算及び特別介護料がある。同一の者に母子加 算、障害者加算、老齢加算のうち2つ以上の加算が重複して行われた場合には、もっとも高い1つの加算額を算定する。
対象:生活保護受給者であること。
重度障害者加算は、「特別障害者手当」に該当する障害者に適用、加算される。
特別介護料は、
1]家族介護
当該障害により日常生活のすべてについて介護を必要とする者を、その同一世帝に属する者が介護する場合に適用、加算される。
2]介護人による介護
介護人をつけるための費用を要する場合は、別に定められた範囲内で支給される。
手続き:福祉事務所を窓口とし、障害程度の判定は、1]身体障害者手帳、国民年金証書、特別児童扶養手当証書、又は特別障害者手当認定通知書により行い、 2]前記の手帳又は証書等の交付を受けていない者については、保護の実施期間の指定する医師の診断により行う、とする。

  以下,データ更新できていません。どなたか補っていただけるとありがたいです。

〇金額の推移

 以下:月額
 障害者加算           重度障害者加算
 1・2級     3級
 居宅(入院・入所)居宅(入院・入所)

79 17600(・・・)11700(・・・) 6250 ○
80 18900(・・・)12600(・・・) 8000 ○
81 20300(・・・)13500(・・・) 9250 ○『10年の行動計画・中間提言』:16
82 21500(・・・)14300(・・・)10000 ○
83 21900(・・・)14600(・・・)10550 ○『障害者の生活と福祉』
84 22200(・・・)14800(・・・)10550 ○『全障連』10
85 22700(・・・)15100(・・・)10800 ○『心身障害者』 10880…×
86 23000( 21900)15300( 14600)11250 ○
87 23030( 21900)15350( 14600)11550 ○
88 23210( 21900)15470( 14600)11650 ○
89
90 24050 12100
91 24620 12380
92
93
94
95
96
97
98
99
00
01

重度障害者加算は85年まで介護加算となっている 87・88では重度障害者加算
86年については未確認

〇参考資料

 『社会福祉の動向』p.160あたりに掲載されている→○
 東京都の『心身障害者福祉施策の概要』にも記載あり
 『厚生白書』はきわめて大ざっぱな内容で以下で必要なデータは全く載ってない
 『からだの不自由な人びとの福祉』には生活保護に関する記述は全くない
 『国民の福祉の動向』は生活保護,障害者対策に関する記述少なく使えない
 *以上は1980年代のメモ


 
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■重度障害者なら誰でも受けられる生活保護のとり方

※詳しくは、現代書館から1996年8月に出版された『HOW TO 介護保障』に記載されています。この本は、使える制度を最大限使って暮らしていくためにとても役に立つ本です。以下は、この本の草稿の一部です。
 *現代書館 http://www.gendaishokan.co.jp/
 また、このことについて、障害者自立生活・介護制度相談センターがもっとも多くの情報をもってい ます。こちらもよろしく。

生保を受けて、介護料・敷金礼金・家賃・住宅改造費・高額福祉機器費をとろう!

 障害者が使える家賃助成制度・住宅改造費・介護料制度で、全国どこでもあるも
のは生活保護の中にある制度だけです。
 生保でなくても使える、他の制度を作っていく行政交渉は引き続き続けていかね
ばなりませんが、行政交渉をする前提として、いま現在一人暮らしの重度障害者が
一人以上いないと「当事者としての効果のある交渉」はできないので、とりあえず
自分で制度を作るまでは生活保護をとって生活するしかありません。

95年度からの生保の基準額は、以下のようになります。
(介護料)介護料特別基準大臣承認=全国で額が違う。
         東京と周辺県で 月17万9200円
         大阪で     月16万5000円
         兵庫・京都で  月15万2300円
         その他の県で  月12万9400円
     介護料特別基準知事承認=  全国一律で 月10万4180円
(家賃) 住宅扶助特別基準知事承認=東京都の例 月6万9450円
(住宅改造)生活福祉資金と生保を併用して 全国一律180万円
(高額福祉機器)  〃          全国一律70万円

★生活保護は、資産がなくて、収入が「年金と特別障害者手当」だけの一人暮らし
障害者(介護の必要な人)なら、だれでも受けられます。

★いわゆる憲法で定められた「最低限度の生活」以下の生活状態の人は生活保護で
その差額を公費で埋められると保護法で規定されています。「最低限度の生活」は、
お金に直すと「生保基準」(最も田舎の“3級地の2”の所で18万円以上、東京
の“1級地の1”の所で24万円以上)というものになり、月々の生活に要する全
費用がこの金額以下なら生保が開始される権利があります。

★現在「年金と特別障害者手当(10万8055円)」だけで暮らしている一人暮
らし障害者は、全員『憲法違反の低レベルの生活』をしていることになります。

生活保護基準・95年度版
(この額より収入が少なかったら生保開始になる基準)

 略

★介護の必要ない人は、69450円引いた額が生保基準になります。
★実際に受けられる額はこの表より多くなります。住宅扶助の知事承認(所長承認
の1.3倍額)や、介護料の特別基準が受けられるからです。
★この表の部分は、申請して、14日以内に受けられます。

◆厚生省保護課職員談:「生保を受けられるかどうかの『生保基準』の算定に、
『介護の必要な障害者の場合は、他人介護料一般基準と住宅扶助所長承諾を受ける
よう』と指導しているんですが、(各地の福祉事務所のワーカーに)、守られてい
ない場合は指導しますので連絡ください」

(組合からの「生保を受ける時の生保基準に、介護料一般基準を入れないワーカー
がいる」との指摘に答えて)

★↑生保基準について、福祉事務所のワーカーが無知な場合、1組合通信を見せて
指摘してください。2それでもだめなら、組合事務所に連絡いただければ、厚生省
に指導させます。

★各自の生保基準を算定するには、まず自分が住んでいる市町村が、「何級地の何」
になるかを調べます。(市役所の生活保護課係か要求者組合に聞く)(生活保護手
帳にも載っている)。1・2・3級地があり、さらに各級地に2段階あります。前
ページ表の、上から3項目はそれによって額が変わり、1級地の1を100%とす
ると、1級地の2は95%、2級地の1は91%、2級地の2は86%、3級地の
1は82%、3級地の2は77%となります。全国同額の項目はそのまま足します。
家賃は、都道府県ごとに決まるので、○ページの全国一覧表を見てください(前ペ
ージ表の19100円は北海道の3級地(奥尻町など))。これらの額を全部足し
た額が保護基準になります。
 以上は、一人暮らしの場合です。2人以上の家庭の場合、生活保護は家庭に対し
てひとまとめに出ます。ですから、障害者社夫婦2人ぐらしの場合、1塁、障害者
加算、重度加算、他人介護料がもう1人分ずつ増え、2類は一人だけの額より、1
割ほど増えます。この夫婦に子供がいる場合、さらに1類が(例えば3歳〜5歳の
1類の額は月26380円)が加算され、2類はもう1割ほど増えます。

……

生保を受けて、介護料・敷金礼金・家賃・住宅改造費・高額福祉機器費をとろう!

重度障害者なら誰でも受けられる生活保護のとり方

いざ申請へ
 そこでまず、生活保護の申請の仕方から書きたいと思います。 まず、自分が住
んでいる所の福祉事務所に行き、「生活保護を受けたいんですが」と言ってケース
ワーカーと話をします。ここで申請書を出すのですが、ここで必ず聞かれることが
次のように6つありますので、行く前に答えを考えておいてください。(以下、K
=役所のケースワーカー)
K:申請の理由は何ですか?
(答えの例)働けないので生活費が足りない、介護者に支払うお金がないなどでい
いでしょう。
K:住んでいるところはどこですか、家賃はいくらですか?
(答えの例)そのまま自分の場合を言っていい。
K:同居の家族はいますか?
(答えの例) 1人暮しです。
K:親や兄弟の方はいますか、どちらに住んでいますか? 
 生活保護は家族などの扶養義務が法律で決まっていて、家族の中で扶養できる人
がいるかどうか調べる必要があるので家族の状況を教えてください。
(答えの例) 親や兄弟とは日常的にほとんどつきあいがありません。親は、収入
がそんなに多いわけでなく、生活はぎりぎりで、とても私を扶養できるような状況
ではありません。私は親から自立した以上親からの援助は期待していません。でき
れば親や、兄弟の連絡先は言いたくありません。
(再度言われること)
K:そういわれても法律で扶養義務ということが決まっているので、それを調査し
ないと生活保護は認められないことになっているんです。
(答えの例)親の連絡先だけ教えます。
(連絡先を教える前に、具体的にどういう調査をされるのかを確認したうえで、あ
る程度納得がいくまでは答えないでください。)
K:年金や手当てなど現在の収入は?
(答えの例)年金と、特別障害者手当です。あと、作業所で月に1万円ぐらいの収
入があります。  

K:自分名義の土地や株券、生命保険などはありますか? 現在、現金や貯金はい
くら持っていますか?
(答えの例)資産は持っていません。現金は手持ちが3千円ぐらいと、貯金はこの
通帳にある1万円弱だけです。わたしの口座は1つしか作ってなくて、これだけで
す。
(注:金額は例です。嘘をついてはいけない。講座も調査されると分かりますし)

※ 毎日の生活で介護者が必要かどうか聞かれれば必要性を答えればいいが、ケー
スワーカーから聞かれない場合にはこちらから、生活保護には他人介護加算(介護
料)の制度があるのでそれを是非受けたいと言っておく必要があります。
 生活基準(この基準以下の収入なら生保開始となる)は、介護料一般基準と住宅
扶助所長承認を入れるよう厚生省が指導しているので、ワーカーが入れていなかっ
たら、この2つを基準に入れるように言います。なお、車椅子の場合は、住宅は知
事承認が取れます。介護料も一般基準で足りなければ、知事承認や大臣承認を後で
申請できます。

              ポイント

 実際のやりとりはもっと複雑なものになると思います。そこで以下の点には気を
つけてケースワーカーとやりとりして下さい。

1 1度目に行ったときに、ケースワーカーは状況を聞くだけ聞いて申請書を書か
せてくれないことがあります。上記7つのことは申請を受ける受けないとは関係あ
りませんので、必ず申請書だけは出してきてください。

2 扶養義務や、収入や資産の問題はあくまでも申請があった後から、生活保護を
福祉事務所が認めるかどうか調査する事項なので、申請はとりあえずどんな場合で
も受けると思います。申請から14日間で生保皆生決定かそうでないかを申請者に
応えなければならないと保護法に規定してあるので、必ず最初に行った日に(書類
などが足りないと言われても)申請だけは、して帰ってきてください。(注:特別
基準などの、県や国に書類が行って帰ってくる特別なものの決定は、14日間で間
に合わない場合は、30日いないに決定するようにと決められています。そのほか
の、福祉事務所だけの処理で決定できるもの、例えば生保開始決定などは、14日
を越えることは法律違反となります。ところが、申請者がこのことを知っていて念
をおしていないと、忙しいので平気で法律違反をするケースワーカーもいますので、
申請者はよく保護法や保護法についての通達を載せた『生活保護手帳』(厚生省監
修・全国社会福祉協議会発行)を読んでおく必要があります。)

3 介護料・家賃・生活費など、日割り計算で出るものは、生保開始決定された日
からの分が支給されるのではなく、申請した日からの分がさかのぼって支給されま
すので、この点からも、申請は必ず最初に済ませてください。

4 資産や、現金を持っていなければすぐに生活保護が受けられますが、もってい
る場合は、あらかじめ自立に必要な経費として使い切ります。年金や特別障害者手
当が振込まれている通帳については見せなくてはならないので、その通帳に100
万円ぐらい残っている場合には、2回か3回に分けて下ろし(他の通帳も全部下ろ
して)、例えば、東京に視察旅行に行く(最初に生保のノウハウを聞きに組合事務
所に行きましょう)、自立生活プログラムやピア・カウンセリングの集中講座に参
加する、これらに介護者を連れて行って、介護料として時給1360円で支払う
(1週間で15万円ほどかかります)、これから、自立をする場合には部屋を借り
て敷金・礼金にする、引っ越しの費用に使う、などと使い切ってください。
 ワーカーとの面接で、年金の入って来ている1万円以下にした通帳を、「これし
かもっていません」と言ってこちらから進んで見せるぐらいがいいでしょう。何に
使ったかもきちんと説明します。。

5 扶養義務のことは生活保護法にも書かれており、ケースワーカーとしては、親
など最低誰かひとりには、扶養義務の照会(扶養ができるかできないか、できるな
ら毎月いくら出せるか文書をおくって確認する)をしなくてはなりません。
 いくら「自立しているのだから親には扶養してもらいたくない」とか、親が「子
供は自立しているのだから扶養したくない」と言っても、親などに収入が多く、出
費も少ない場合、お互いに完全に勘当状態(親子の縁を切った状態)でもない限り、
生保は受けられません。おなじような例に、離婚した母子家庭の生保開始時事の調
査で、大ゲンカして離婚した夫婦だったということで、しかも女性から言い出した
離婚だったということで、男性に扶養義務紹介を出してもだめだろうとケースワー
カーが判断して、生保開始になったというケースが上げられます。(『How to
生活保護』現代書館参照)こういったケースの方は組合に相談ください。
 それ以外の人は、福祉事務所から親などに調査用紙が送られて来た場合には、理
由:○○○○○○なので扶養できる状況ではありませんときっぱり断ってもらう
(例:理由は、下の子が専門学校に行っている駄都下、家のローンで精一杯だとか、
父親や母親が病気がちでお金がかかるだとか、借金がある)ことになりますが、嘘
はついてはいけません。
 介護料のことはケースワーカーから言い出さない可能性があるので、必ず自分の
介護の必要性を説明し、他人介護加算(介護料)を受けたいと言ってください。一
般基準は14日で出ます。知事承認は申請して30日ほどかかり、大臣承認は2ヵ
月ほどかかります。(ただし電話をかけないと遅くなります。詳しくは、組合通信
94年2月号を)

* 生活保護が認められ他人介護加算(介護料)の一般基準も同時に認められたら
次に、他人介護加算(介護料)の特別基準=厚生大臣承認を申請します。その申請
に必要な書類のセットを要求者組合が300円で用意していますのでそれを利用す
ると便利です。 
 4月の申請だと、認められるまでに約半年間ほどかかってしまうので、特別基準
を申請するとともに、緊急性を訴えて、知事承認(103、050円)をすぐにで
も出すように言っていく必要があります。何度も介護の必要性を言っていかないと
知事承認も特別基準も認められなかったり、半年・1年待たされることがあります。

 福祉事務所が必要と判断した場合に、資産や収入の状況を調査することに同意し
てほしいということで下記の「同意書」というのをだされます。これに同意すると
勝手に銀行などに残高の調査をされる可能性があります。要するに非常に問題のあ
る書類なのですが、東京以外ではこれを出さないと生活保護が受けられないことに
なっています。ただ、簡単に同意するのではなく、いろいろ言ったうえで「私は福
祉事務所を信頼しているので、そちらも私を信頼して何か疑問な点があれば自分に
直接言ってほしい」とぐらいは釘をさしておいたほうがいいでしょう。

◆もっと詳しいことを書いた、「実践!障害者の生保の取り方」を正組合員には無
料でお送りします。TEL0424−62−5946へ。
 *電話番号等変更→障害者自立生活・介護制度相談センター
◆生保をよく知るために、受ける予定の人は必ず、以下の本を買ってください。
 ★『誰も書かなかった生活保護法』法律文化社[1957円]
 ★『How to 生活保護』現代書館
 ★『生活保護手帳95年版』全国社会福祉協議会(厚生省保護課監修)
上の2冊は先に読んでおきます。生保の全体像が分かります。下は95年版が7月
頃でますので、そうしたらそちらを買ったほうがいいです。この本は生保の要綱が
乗っていますので、障害者に関係あるところだけ必要時に読みます。


 
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■生活保護を使った引越し費用,敷金・礼金・家賃の支払い

※詳しくは,現代書館から1996年8月に出版された『HOW TO 介護保障』に記載されています(以下はその元原稿の一部です)。この本は,使える制度を最大限使って暮らしていくためにとても役に立つ本です。書店でお買 い求めください。&下記の団体が継続的に情報提供を行っていますので,御利用ください。
 ◇現代書館 http://www.gendaishokan.co.jp/

 ※「障害者自立生活・介護制度相談センター」

 全国一覧 生保(生活保護)の家賃補助額(略)

 生活保護(以下「生保」)の基準額は,毎年4月に上がります。(重度障害者加
算は7月)。新しい,生保の『住宅扶助額』・『敷金などの額』を紹介します。

 →右ページの表が生活保護の障害者が受けられる住宅費(住宅扶助)です。
1基準額とあるのが所長承認特別基準で車椅子を使わない人の一人暮らし
2その1.3倍が知事承認特別基準で車椅子を使う人で一人暮らし,または2人〜
6人の非車椅子使用です。
★それぞれ,「1・2級」と「3級」に分かれています。都道府県毎に額が違いま
す。12政令指定都市も県の機能をもつので,独自の基準額をもっています。自分
の県の額と今うけている額があっているか確認してください(違っていたらワーカ
ーにだまされています)。ただし,表の額より実際の家賃が低いとその実際の家賃
額までしか出ません。
 以下の分は,島根県松江市の例をとって,障害者団体が仲間を施設などから自立
させるときに生保から敷金礼金などを取る方法です。額を右表にしたがって他の県
に帰ると各県で使えます。

生保で家を借りるときのテクニック  松江の例
95年度,松江市(2級地の1)は,生保受給者に以下の住宅加算がつきます。
★家賃扶助・所長承認……月3万2300円
★ 同  ・知事承認……月4万2000円(車椅子で広い部屋が必要な人)

 引っ越し時の「敷金・礼金・不動産手数料」は上記4万2000円×3ヵ月分の
12万6000円まで出ます。最初の1月分の前家賃も契約のときに支払いますが,
その分も,生保の家賃扶助の枠からあらかじめ払われますので心配ありません。
(普通,不動産手数料は家賃1ヵ月分ですから,敷金+礼金が「2ヵ月分」の場合
は自己負担無しで借りられます。同「3ヵ月」の物件は1ヵ月分自己負担すること
になります。)

 引っ越し業者に頼む「引っ越し費用」も生保から移送費として出ます。また,家
具什器費として7万円まで出ます・布団代は1万9400円まで出ます。すべて使
ってください。
 ただしこの「敷金・礼金・引っ越し費用」は既に生保を受けている人が引っ越す
場合にしかでませんので,施設から当事者が出て来て家を借りる場合には,まず,
障害者団体の「自立生活体験室」や「誰かの家に居候」や「団体事務所にベッドな
どを持ち込み」,そこへ住民票を移し,そこで生保開始をさせて(14日間以内に
開始),直後に(『一月ぐらいで出て行けと言われている』と障害者は生活保護の
ケースワーカーに報告し),引っ越すという手順が必要です。
 事務所などでも「施設を出て,住む所がないから,ここに住んでいる」と言えば
生保は受けられます)。生保の申請は,施設から出て事務所などに引っ越したその
日のうちに必ず申請します(住民票もその日のうちに事務所に移す)。
 申請から14以内に必ず決定しますので,申請は急げば急ぐほど徳です(保護法
で14日以内と決まっている。*ただし意図的にこちらが扶養義務紹介などの書類
を「出さない」などということはしない限り)。
 居候の場合,「居候先は別世帯です」「『1ヵ月以内に出て行け』といわれてい
る」と言っておけば一人で生保が受けられます。(生活保護手帳参照)
 体験室や事務所や居候の間借り賃も住宅扶助で出ます。
 このとき,事務所の場合は1日3000円くらいにするとよい(事務所は利用者
に「1泊3000円です。生保のケースワーカーに報告しておいてください」と言
っておけばいい)。例えば5月17日〜30日までの14日間入居した場合,14
×3000円=4万2000円生保から出て,そのお金を事務所に払うことができ
ます。(4万2000円が上限。なお,車椅子でない人は3万2300円までしか
出ない。)
 「部屋の中も車椅子を使います」と言っておく。)(事務所は家賃の領収書を発
行して当事者はそれを役所にもって行くことになる。普通の領収書でよい。居候の
場合の間借り賃の領収書も同じ。)

 生保申請から14日で開始されましたら,家を探しにかかります。「家賃が行政
より出ます。」「行政制度で介護人が毎日来ます。緊急通報装置みたいなものもあ
って(NTTのパンフ見せる)安心です」と言えばほぼ問題なく借りられます。不
動産回りのときには,必ず介護人をつけて行ってくださ。「市からの委託ヘルパー
です」「今は制度がよくなって毎日ヘルパーが来ます」などと介護人に言わせるの
もいいでしょう。(生保の介護料を使った介護人も登録ヘルパーも介護保障の面か
らは同じなので別にかまいません)。
 田無市での93年度実績,は,体験室に入った人が家を探し始めてから見つかる
まで,1日,2日,3日,7日,14日,12日,(24時間介護の人4人,脳卒
中後遺症2級片マヒの60代の人1人)(←2級の人は3日)となっています。
 見つかったら,口契約して,すぐ役所に電話してワーカーに伝えて了承を取り,
不動産屋に明細書を書いてもらい,それをワーカーにもって行きます。
(ここで,家賃機銃より少々高い物件をもって行っても,敷金礼金などを出してく
れませんので,その場合,どうするかはフリーダイヤルで聞いてください)ワーカ
ーは,1〜2日で,その額を出してくれますので,契約します。保証人は団体の誰
かがなります。ワーカーに親でもいいと言われたらそれもいい。
 借りたらすぐ住宅改造に入ります。(借りるときに承諾を取っておく。出るとき
原状回復しますと言えばほぼ大丈夫)。生活福祉基金の住宅資金や福祉費(高額福
祉機器)を使って入り口スロープ,フローリング化,風呂トイレの改造やリフトな
どをつけることができます。手続きは,ワーカーに福祉資金を申請する許可を取り,
社協で申請します。(生保で返済するので自己負担無し)。
 関東/関西などでは,2年毎に契約更新がある地域がありますが,このときの更
新料も生保で出ます。

 大阪府・東京都などの『敷金』について
 「敷金等」の特別基準は,家賃の知事承認額の3倍額が全国最低ライン(生活保
護手帳に載っている額)ですが,大阪や東京など敷金礼金が高い地域は,3倍より
も多い額が「敷金等」の基準額になっています。
 大阪府の場合,知事承認の5.38倍の25万1300円(1級地),
 東京都の場合,知事承認の4倍の25万9600円(1級地),
 兵庫県の場合,知事承認・所長承認それぞれの6倍の28万0200円〜
 21万5400円(1・2級地)
 などとなっています。東京・大阪・兵庫以外の大都市圏に住んでいる方は,自分
の住んでいる県の保護係に電話して敷金の特別基準の額を聞いてみてください。
 普通の地価の県は家賃の3倍額が『敷金等』の額です。



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■生活保護を使った住宅改造

 ※詳しくは,現代書館から1996年8月に出版された『HOW TO 介護保障』に記載されています(以下はその元原稿の一部です)。この本は,使える制度を最大限使って暮らしていくためにとても役に立つ本です。書店でお買 い求めください。&下記の団体が継続的に情報提供を行っていますので,御利用ください。
 →「障害者自立生活・介護制度相談センター」

◆全国どこでも,自己負担なしに200万円まで住宅改造ができる

 生活保護制度(以下『生保』)を使うと,生活福祉資金制度と組み合わせて,全国で,自己負担なしに住宅改造(200万円まで)や高額福祉機器の購入 (70万円)ができます。
(*生活福祉資金は国の資金貸し付け制度で,全国の市町村社会福祉協議会に窓口を委託されている。住宅改造には『住宅資金』を,福祉機器には『身体障害者 福祉資金』という項目を使う→9ページ先に「貸し付け項目一覧表」あり)
 今のところ,全国どこでも使える住宅改造制度はこれだけです。環境制御装置や天井走行リフトなどは,住宅改造200万円プラス福祉機器70万円の,合計 270万円まで制度が使えます。
 これとは別に,自治体独自の改造制度が各地にあります。例えば東京都では,障害者の借りたアパートなどの浴室・便所・玄関・居室・台所の改造に129万 円まで出ます。さらに天井走行リフトの取り付けに133万円までが出ます。東京では,アパートを借り手自立したばかりの障害者は,普通,これらの改造女性 を使いきっても工事費が足りないことが多いので,その部分は『生保+生活福祉資金』を使って自己負担なしに支払っています。
 また,普通,自治体の住宅改造制度は,申請してから→許可が出て→それから改造に入る,と言った手続きが必要なので「急ぎの場合で先に改造してしまっ た」といったケースには使えません。また,アパートの共用部分の段差解消などには使えません。これらのケースでも,『生保+生活福祉資金』の方法なら(判 定委員会で通れば)使えますので,自治体の改造助成制度を使わずに,こちらの方法をとる人もいます。
 他に,自治体の制度では,天井走行リフトが1台しか取り付けられないため,リフトを寝室に1台・風呂トイレに1台(計2台)取り付ける必要がある,とい う人も,2台目のリフトは『生保+生活福祉資金』の方法で自己負担なしに取り付けています。

 →次ページからの6ページは93年12月号からの転載です。この制度の申請方法・仕組み・これを使った実例と,役所に申請するときに見せる『要綱』を掲 載しました。
 →さらにその後の6頁分は,生活福祉資金のパンフレットです。この制度は,住宅改造と福祉機器以外にも使えます。他の項目も読んで,自分が使えるようで したらご利用ください,(ただし車は,資金を借りることはできますが,返済は自己負担になります)

住宅改造や必要な福祉機器が全国どこでも無料で受けられる!
(生活保護受給者に限る)

生活保護手帳の227ページ〜229ページ
(5)その他の必要経費:厚生事務次官通達第7−3−(5)
ウ:他方,他施策等による貸付金のうち当該被保護者の自立更生のために当てられ
る額の償還金
4 その他の控除
(3)貸付基金のうち当該被保護者世帯の自立更生のために当てられる額の償還については,償還が現実に行われることを確認したうえ,次に掲げるものについ て,当該貸付資金によって得られた収入({中略}医療費貸付資金住宅資金,転宅資金,老人又は身体障害者等が機能回復訓練器具及び日常生活の便宜を図るた めの器具を購入するための貸付資金{中略}については,当該世帯の全収入)から控除して認定すること。
参考(4)・(5)−(イ)(ケ)(コ)等

 上記のことを福祉事務所に訴えて承認を受けることが原則です。承認を受けたら,
生活福祉資金(社会福祉協議会が窓口)を借ります。返していく金(償還金)につ
いては,障害基礎年金・特別障害者手当(いずれも,生活保護では収入認定される
)で返します。そこで障害基礎年金・特別障害者手当の分を生活保護ですべて補填
して貰うことができます。つまり借りた金はただで返せることになるという仕組み
になるわけです。ただし,真に必要な時以外はこの方法は使ってはならない。悪用
したら生活保護受給者すべてに迷惑が掛かります。)
 このような方法を使って,自立生活をより豊かなものにしていくと良いでしょう。
生活に困った時は制度相談部に助けを求めて下さい。スタッフ一同,できる限りの
力を組合員のあなたにお届けいたします。

*『生活保護手帳』全社協発行:厚生省社会・援護局保護課監修
 書店や社教で注文するか,各地の政府刊行物販売所で売っています。

 北欧には,人口25万人に1つずつ「補助器具センター」があって,老人・障害
者など誰でも自立生活に役立つ機器などが無量で貸し付けられますが,日本でも,
生活保護と生活福祉資金でそれに近いことができます。合計70万円までの福祉機
器を(必要が認められたら)無料で手に入れることができます(あとは,機器など
の情報収集だけです)。住宅改造も180万円まで可能。当然高齢者も障害者も制
度が使えます。
 自立生活に最も重要な介護制度であり,日本の弱点はそこですが,それでも,北
欧の当事者などに比べて機器や住宅改造などが,お粗末なような気がします。例え
ばここに取り上げたようなことをすれば,介護の代わりになったり,介護者の負担
減,夜間介護不足などができてくる人も少々はいるのではないでしょうか。


◆アパートの入り口にスロープをつけよう あちこち改造しよう(借家でも,「出
 る時ちゃんと原状回復します」「その費用が出る制度があります」と言えば可能)
◆天井にリフトを取り付けよう! その前にアパートの柱を補強しよう
 それがだめなら支柱型のクレーンのリフトをベッド・ふろ・トイレにつけよう
◆玄関を自動ドアにしよう 鍵は自分で開け閉めできるリモコンにしょう
◆ホーキング博士とおなじような,しゃべるコンピューターを車椅子に取り付けよう
◆車椅子に家中のスイッチを操作できるリモコンを備え付けよう
◆おふろ場を新設しよう ふろの湯がリモコンでたまるやつをつけよう
◆日所湯生活用具で支給されるパソコン・ワープロ・電話機を買おう
 役所のFAXにフロッピーから文書を直接遅れるソフトも買おう
◆寝返り扶養の空気循環マットを買おう
◆緊急ベルと“手ぶらコードレス”と携帯電話機(介護者用)を買おう
◆引っ越しで出ていくとき,アパートの改造を直す費用も,福祉基金で出そう
◆生業費(360万円)を借りて,介護人派遣の事業所を作り,儲けを出さずに運
 営しよう
◆高校・大学に入って(または子供を入れて)就学費をとろう

 この中には,車椅子使用者というだけで取れるものや,医者の診断書付きで取れ
るもの,ねちねち必要性を話したら取れるものなど色々ありますので各自やってみ
てください。何か成功したら事務所に教えてください。後の人に役立てます。リモ
コン・コンピューター関係の機器は,作ってるところを知らなかったら組合事務所
までご連絡ください。

楽に立ったり,座れるようになった!
−生活福祉資金活用で「上下可動・電動車いす」(ローバー)を購入!−
 京都市在住  I(匿名希望)

 私の障害者「多発性関節ローマチス(慢性リウマチ)」で,全身の関節が痛み曲
がらなくなる障害です。
 ローバー(*1)使用前は,座る時,馴染みのファミリーレストランで貰った子
供用の座高一の高いひじ掛け付いすに座っていました。
 しかし,このいすですわーつたり立ったりするのは,けっこう大変で,特に立つ
のは,私はひざや足首がまったく曲がりませんから,ひじに重心を傾け,足を擦り
戻し,ふんばれるところに来たらエイッとばかり力を込めて,一気に立たねばなり
ませんでした。
 このような状態ですから,立ったり座ったりするのがとても苦痛でした。2年前
の秋,リウマチが悪化して,毎日,ひじが痛く,とても立ったり座ったりするのが
しんどいものですから,かねてから聞いていた「上下可動椅子付電動車いす(通称
「『ローバー』)」のことで,障害福祉課に補装具申請の相談をしたところ,「そ
のような福祉機器は給付品目にはない(*)」と言われました。
 それでは何か他に方法はないものかと粘ったところ,その担当ワーカーが「厚生
大臣申請(*3)をして,必要性が認められれば,給付されることもある」とオウ
ロッと言ったので,それならと早速リハビリセンターで判定を受けました。判定が
通ったので,申請したところ,その判定結果は,早くとも半年,遅ければ2年ぐら
い,平均で1年から1年半かかり,なおかつ,それでも,だめなことも往々にして
ある(*4)と言われたので,もっと早く手に入る方法はないものかと知人等に相
談したところ,生活福祉資金(*5)を借りて,ベッドを購入したことがあるとい
う仲間がいて,その返済額も,生保を受けていれば年金額から控除してくれる
(*6)と言うので,担当生活保護のケースワーカーに「生活福祉基金の申請」の
話をしたところ,そのようになるということで,申請しました。
 ほどなく申請が通り,ローバーを購入することができました。
 それ以来,ふじが痛くなくなりました。
 なおかつ,高さ調節が自由にできるので,座る時は低く,立つ時は高くして,ま
ったくひじを使わなくても自由に立ったり座ったりできるようになりました。
(1993)
 (*1)……東京のユニカム社の製品。注文生産で,納入まで約1ヵ月。1台7
       0数万円。
 (*2)……各地で申請すれば,給付品目に入るようになるかも?(注94年よ
       り対象になりました)
 (*3)……現在,給付品目に入っていないものでも,その必要性が認められれ
       ば,給付される!ということをこの時始めて知った。
 (*4)……実際,京都で「厚生大臣申請をして,1年ほど待ち給付された人が
       いる」と福祉機器販売業者が言っていました。
 (*5)……最寄りの社会福祉協議会の管轄。保証人が1人,医者の診断書類
       (補助器具の場合)。
 (*6)……このような控除を「償還金控除」と言うらしい。これは,生活保護
       の考え方として生活扶助料は最低生活を維持する額しか支給してい
       ないから,このように,生活上必要と認められた福祉機器購入に当
       たっての借金を返済するために,年金収入を「生保の収入認定」か
       ら控除するという仕方。

この制度は福祉機器購入以外にも,家の改造,リフト取り付け,生業費,教育費,
引っ越し費などに使えます(くわしくは組合事務所へ)

生活福祉資金の要綱の一部を,次ページに抜粋しました(略)。

 『生活福祉資金の手引き(平成4年版)』
 全国社会福祉協議会発行(厚生省社会・援護局地域福祉課監修)[2000円]
 に収録されています。書店か社協に注文するか,政府刊行物販売所(県庁の近く
にだいたいある)で買うことができます。
 余談ですが,ホームヘルプ事業の要綱(93年・165号)なども本の中に入っ
て売っています。
 →『身体障害者関係法令通知集』
 第一法規発行(社会・援護局更生課監修)[4800円]です。
 行政交渉をしている団体などは,買って関係ページを全部読んでおくといいでし
ょう。
 ところで,福祉資金は,全国一律の制度ですので,各地で対応に差があってはお
かしいのですが,福祉事務所は素人の集まっただけの団体なので,当事者の方が
(要綱など)専門知識をもって,交渉しないことには,各地で格差だらけになりま
す。(これは,生保などについても一般的に同じ)

←左は『誰も書かなかった生活保護法』法律文化社[1957円]という“優良”
ケースワーカーが書いた本のコピーです。182ページ。生活福祉資金で住宅改造
をする事例が書かれています。

☆生活保護をまだ受けていない人は,上記の本と,現代書館『How to 生活
保護』を読んでください。その上で生活保護の申請をして,断られたら組合に連絡
ください。(本は,書店で申し込んでください。2週間くらいで書店に送られて行
きます。)

事例5 脳卒中の後遺症による重度障害者の家庭復帰のための住宅改造

 会社員であった世帯主が二年前にクモ膜下出血で倒れ,脳外科による手術を受け,
その後リハビリテーション訓練を受けるが,言語喪失,右半身不随の身障手帳二級
の後遺症が残った。傷病手当金,会社よりの退職金等を消費し,生活に困窮して,
発病後一年七か月のときに,生活保護を申請し,生活保護が開始された。リハビリ
テーションのゴールとなり,リハビリ病院でのケースカンファレンスで退院の方向
が確認され,そのための在宅での条件整備として,住宅改造,入浴設備の新設が必
要ということになった。身体障害者福祉法による日常生活用具としての入浴設備の
新設と生活福祉資金の住宅貸付八十万円の貸付けを受けることでこの需要を充足す
るべく,貸付けを受けることを福祉事務所は実施機関として事前承認し,また社会
福祉協議会に対しては,住宅改造の必要性と貸付金の償還については,本人が働ら
けるようになったときはその所得から,働くのが困難な場合には障害年金から控除
するという福祉事務所の意見を具申し,貸付けが受けられた。

全社協発行『平成4年度版・生活福祉資金の手引き』36頁・44頁より

エッ,生活福祉資金が借りられない!
実は奈良市職員の大ぼけ

 「生活福祉資金」については,『組合通信』No.32で詳しく紹介しましたが,
さっそく奈良市の組合員のKさんから問い合わせがありました。Kさんからの問い
合わせというのは,
 Kさん「通信を見て,福祉事務所の保護課と社会福祉協議会に行って相談したが,
ケースワーカーも社協の職員も『生活保護世帯では生活福祉資金は借りられない』
と言っている。通信に書いて合ったから聞きに行ったのにどうなっているのか?」
という質問です。

 ここで,上記の「エッ,生保世帯は,生活福祉資金が借りられない!?」という
文句になってしまったのです。そこで,すぐさま生活保護手帳(厚生省社会・援護
局保護課監修)と生活福祉資金の手引き(厚生省社会・援護局地域福祉課監修)を
聞き,Kさんにも通信No.32のP18〜23を見て貰いながら,詳しい話をう
かがいました。

 Kさんは,筋ジストロフィーによる機能障害があり介護が必要。もちろん1種1
級生活保護を受給。現在,ヘルパーが週4時間,二人体制で来ている。
 しかし,ヘルパーさんが女性なのでトイレや風呂介護には限界がある。そこで,
介護者の負担を軽減するために,介護用リフトを購入しようと思ったが,高額なの
で購入できなかった。福祉事務所の更生課にも相談に行ったが,日常生活用具に無
いので支給されないと言われた。そこに『組合通信』No.32が送られてきたの
で,聞きに行ったのに「借りられない……」。そこで,組合に電話となった訳です。

 と,以上の内容でした。借りられない? そんなはずはないとは思いましたが,
もう一度「生活保護の生活福祉資金の取扱いについて」と,生活福祉資金運営要綱
を見ながら「絶対,借りられる」と説明しました。しかし,奈良県独自の規則(生
保世帯には貸さない)でもあるのかまもしれないので,念のため厚生省に確認して
後日連絡することにしました。
 早速,厚生省の地域福祉課に電話しました。

 地域福祉課「生保世帯には貸さないということはない。県社協に確認してみてく
ださい。その上ダメだったら電話ください」という返事でした。

 すぐにKさんに電話して厚生省の返事を伝えました。Kさんも組合に電話した後,
福祉事務所に行って組み合い通信を見せながら,もう一度聞いてみたそうです。ナ
ント今度は,OKの返事。いったいどうなっているのでしょう。それは,役人の知
識不足,そして,生活福祉資金の要綱について何も知らないから起きた事件?だっ
たのです。このような役人に,私たちの生活が左右されているのですから,たまっ
たものではありません。

 とりあえずKさんは,引っ越しをする予定なので,今すぐに福祉資金の申込はし
ないそうですが,今後安心して申込ができると語っておられました。

自己負担なしで172万円の環境制御装置が取れた!
 札幌いちご回の小山内会長宅に「環境制御装置」が自己負担なしで入ったそうで
す。環境制御装置とは何か分からない方は下の『いちご通信』の記事抜粋を見て下
さい。
 生活福祉資金と生保の組み合わせで,住宅改造(200万円)や高額福祉機器
(70万円)が自己負担なしに取れることは,昨年9月号・12月号で紹介しまし
た。
 天井走行リフトや環境制御装置は「住宅改造と福祉機器」療法が使えるので,
70+200=270万円まで可能です。(リフトなら本体35万円,工事費90
万円として,寝室とバストイレに2台つけられる計算)。

*93年9月号に同資金の『貸し付け条件一覧』を載せた通り,住宅改造は正確に
は「住宅資金」,福祉機器は「身体障害者福祉資金」といいます。

★組合通信バックナンバーをほしい方は,賛助会員か正会員になって,バックナン
バー申込の連絡を事務所にしてください。

札幌いちご会『いちご通信94年3月号』より抜粋
『16回目の正直』
                               小山内美智子
(中略)
 13年前スウェーデンに行った時,友達となった足を使って生きる女性,オーサ
と出会った。彼女の部屋の鍵は足で開けられるように取り付けてあった。その姿を
見て,私はあと何年たったらこのような部屋を手に入れることができるのかとため
息をついたものだ。そして私はさらに大きな夢を描いた。電機,テレビ,ドア,カ
ーテンなど全て,スイッチ1つで操作できる環境制御装置を付ける事を決心した。
北海道難病連の伊藤さんのお力を借り長いローンを使い,付けることを決心したが,
この装置を付ける制度があり,お金をかけずにできることを知った。200万円ま
で助成金がでる。
 今私はベッドの上に寝ていてもスイッチ1つでカーテンを開けたり,玄関のお客
を知ることができる。電話もテレビもオン,オフできる。(後略)

お手紙・札幌いちご会より

前略
 いつも有意義な情報を提供して下さり,ありがとうございます。(中略)
 生活福祉資金について当会会長の小山内が,環境制御装置を設置するに当たり,
申請しました。工事費総額で172万円。うち住宅資金より120万円,身体障害
者福祉基金より52万円にと分けてほぼ受理される見込みです。ケースワーカーも
当初はしくみがわかっていなかったようですが,組合の通信を見せて納得させまし
た。小山内も思わぬ制度の使い方ができ,喜んでおり,みんなに教えてあげたいと
言っています。かわってお礼いたします。どうもありがとうございました。今後も
よろしく。


 
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■有用な情報源(障害者の生活保護利用に関する)

障害者自立生活・介護制度相談センターがこの制度の利用法について詳しい情報をもっています。
 センターからいただいた情報のページがありますで,是非ご覧ください。
 「東京ソーシャルワーク編『How to 生活保護[全面改訂版]』(現代書館,1996年,1700円)を読んでみるのもよいと思います。
 *現在は,『How to 生活保護[介護保険対応版]――暮らしに困ったときの生活保護のすすめ』(東京ソーシャルワーク編,現代書館,1800円+税)として出ています。
他に,『誰も書かなかった生活保護法』(法律文化社,1957円)という本も役に立ちます。
 この制度の運用のことを詳しく知りたい方は,厚生省社会・援護局保護課監修『生活保護手帳』(全国社会福祉協議会)を入手してください。」(障害者自立 生活・介護制度相談センターより)
◆生活保護110番(大山典宏さん・「生活保護110番運営委員会」)
 http://www.seiho110.org/
◆東京ソーシャルワーク 編 20000510 『How to 生活保護[介護保険対応版]――暮らしに困ったときの生活保護のすすめ』,現代書館,223p. ISBN-10: 4768434223 ISBN-13: 978-4768434222 \1890 ※
 http://www.gendaishokan.co.jp/
(・最新版→東京ソーシャルワーク 編 20100520 『How to 生活保護[雇用不安対応版]――申請・利用の徹底ガイド』,現代書館,239p. ISBN-10: 4768435068 ISBN-13: 978-4768435069 \1470 [amazon][kinokuniya]


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母子・老齢加算廃止は合憲

京都地裁請求棄却「大臣の裁量内」

 生活保護制度の見直しで、1人親世帯と70歳以上の高齢者に上乗せ支給されていた「母子加算」と「老齢加算」を廃止したのは生存権の侵害で憲法違反だとして、京都市と城陽市の男女4人が両市に廃止決定の取り消しを求めた訴訟の判決が14日、京都地裁であり、瀧華聡之裁判長は「廃止決定は厚生労働大臣の裁量範囲で、違憲・違法ではない」として請求を棄却した。

 瀧華裁判長はまず、生活保護基準の変更について「最低限度の生活の具体化には、国の財政事情を無視できず、高度な政策的判断が必要で、厚労大臣の裁量に委ねられている。利用者特有の需要を満たさなくなる場合、例外的に違法となる余地がある」とした。
 その上で、厚労省の専門委員会が一般世帯の消費支出との比較などから、母子加算について「妥当とは言えない」、老齢加算について「特別の需要はない」などと提言したことに触れ、「現実の生活条件を無視した決定とは言えない」と結論付けた。
 原告側は控訴する方針。母子・老齢加算をめぐる訴訟は全国10地裁で起こされ、政権交代後では初めての判決だった。すでに東京、広島、福岡で請求棄却判決が出され、原告側が控訴している。
政府の曲解追認

 厚労省の「生活保護制度の在り方に関する専門委員会」のメンバーだった後藤玲子・立命館大教授の話

 委員会が見直しを提言したのは、さまざまな事情を考慮し、保護世帯以外も含めた総合的な対策が必要だったから。当時の政府が曲解して加算廃止の口実とし、司法がそれを追認したことに失望した。

「納得できない」原告ら失望の声

 働きたくても働けず、ぎりぎりの生活を強いられてきたと主張した原告の切実な訴えは届かなかった。14日にあった生活保護の老齢、母子加算の廃止取り消しを求めた訴訟の京都地裁判決。「不当だ。納得できない」。失望の声が広がった。
 老齢加算の原告松島松太郎さん(84)=京都市山科区=は約1万8千円の減額により月収は7万8千円になった。以前は旅行やオーケストラ鑑賞の趣味を持てたが、余裕はなくなった。判決後、中京区の京都弁護士会館であった集会で「憲法は健康で文化的な最低限度の生活とうたうが、加算があってその生活を営めた」と憤った。
 原告は加算廃止に伴う窮状を訴えたが、判決は「必要な食事はとれている」「最低言語の生活を下回る結果をもたらしているとは言えない」とした。
 原告の辰井絹恵さん(46)=山科区=は、がんの手術後に離婚し、長男(18)を引き取った。03年から生活保護を受ける。母子加算廃止で月約2万3千円が減額された。長男は穴の開いたズボンや破れた靴を文句を言わずに使った。「悔しい。裁判所は私たちの生活を何も見てくれなかった」と声を落とした。
 政権交代後、母子加算は復活したが、老齢加算は取り残されたままだ。原告団は15日、厚生労働省で老齢加算の復活と母子加算の継続を求める。

2009/12/14 『京都新聞』夕刊:11

REV:....20030805,0811, 14, 1017, 20040315, 20060106, 20090930, 1217, 20100122, 0908, 16, 20110106, 0606, 20120528, 20130119 , 20140818 0821 0826 0831 0901 0908 0911 0918 1005
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