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『脳電気ショックの恐怖再び』

水野 昭夫 20070515 現代書館,187p.


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■水野 昭夫 20070515 『脳電気ショックの恐怖再び』,現代書館,187p. ISBN-10:4768469507 ISBN-13:978-4768469507 \2415 [amazon][kinokuniya] ※ m01b, m01h, i05

■内容(「MARC」データベースより)
電気ショック発祥地イタリアでは禁止。仏・独では裁判所の許可が要る。医師だけで自由にできるのは日・米・英。この3国は国民をどこへ導くのか。精神科医療で行われている脳電気ショックの廃止を訴える。

■著者紹介

水野昭夫[ミズノアキオ]
1943年、宮崎県都城市に生まれる。1968年、鹿児島大学医学部卒業。
1975年、宮崎市内で開業。現在、医療法人如月会理事長
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次

第一章 ESの実際を私自身の体験から
  火傷跡が残らないように
  真剣な「ES技術者」としての自分
  排尿させ、割り箸を噛ませ、シャツやベルトやズボンを緩める
  ESのある病院なら使っている
第二章 ES処置が治療ではなくて人権侵害であるという理由
  脳障害を来たす危険性を承知の上で使っている
  心臓麻痺の場合の電気的如除細動(DCショック)との比較
  精神障害者の人権が軽視されている
第三章 無痙攣ショック(療法)ならよいのか?
  無痙攣EC(T)の具体的な手順
  ES推進者の主な意見
  ESを推奨する発言
第四章 ESのインフォームド・コンセントということ
第五章 ESは一九七〇年代初頭まで頻繁に使われていた
精神病治療のための薬物の発達
ESの非人道性への強い非難の声
第六章 ES処置は管理の道具
腰掛け医者という言葉から
ジッツと呼ばれる病院
ESに頼るしかないと考える人たちを非難ばかりはできない
OTナース研修会で
第七章 管理するという考えは精神科医療では完全には取り払えない
患者さんの治療のための管理/治療環境を壊さないための管理
一見、非人道的と見える管理手段
「個人の治療」と「家族や社会の困難を解決すること」
お役所の形式主義を煽るだけ『朝日新聞』の報道
通信の制限も、ある時期に於いては人権の保護である
精神科病院の機能分化が必要
第八章 ESの現状を三文書から
  全国自治体病院協議会のEC(T)使用に関する提言および調査結果
『朝日新聞』の都立松沢病院のESに関する記事
『日精看ニュース』(日本精神科看護技術協会)
第九章 ESが治療手段であるかのごとく間違われてしまう歴史
死と隣り合わせまで追い込む「治療と称する手段」
マラリア発熱療法が生まれる背景
発熱療法のお粗末な模倣
第十章  二つの世界大戦を挟む一九三〇年代〜一九四〇年代。そして、その後から現在まで
第十一章 一九九〇年前後から再びESが蔓延し始めた原因
  精神科医療費節減のための施策の結果・・・・「三か月ルール」の問題を中心に
  現代人の荒んだ心(心の余裕の乏しさ)・・・・臓器移植法の偽善に見られる如く
第十二章 ESによる脳障害の証明、確認の作業
 おわりに

■引用

■書評・紹介

 電気ショック(ES)、電気ショック療法(ECT)を批判的に論じた本である。著者は精神科医であり、実際にECT(著者は意図的にESを使用する)を使用したことのある人物。
 ESを非人道的であると述べるだけにとどまらず、その誕生や使用を歴史的背景とともに追った本でもある。
 著者は、暴力的である、反抗的であるといった患者の沈静化を素早く行うためESが行われたと言い、病院はかつて(今でも)表向きは「病気を治すところ」実際は「社会の安全を保つための収容所」であるという。
 この歴史的背景を軸に読み進めると、精神病治療が(社会)防衛に伴う管理と医療費削減による治療法の変化。医療の質の低下と脱入院化の関係が見えてくる。(文責:三野宏治)

■言及


*作成:三野 宏治 
UP:20081031 REV:
精神障害/精神障害者・文献  ◇精神障害/精神障害者・年表  ◇施設/脱施設  ◇身体×世界:関連書籍 2005-  ◇BOOK
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