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『懲りない精神医療電パチはあかん!!』

前進友の会 編 20050619 千書房,110p.


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■前進友の会 編 20050619 『懲りない精神医療電パチはあかん!!』,千書房,110p. ISBN-10:4787300423 ISBN-13:978-4787300423 \1260 [amazon][kinokuniya] ※ m01b, m01h, i05

■内容(「MARC」データベースより)

電パチ(電気ショック)は人の記憶・命を奪い、医者・看護婦の人格と技術を低劣にする最低最悪の治療だ。『月刊むすぶ』連載「あなた方はわたしたちを騙し続けてきたのですね! 今も続く電気ショック療法」を元にした本。

■目次

はじめにかえて
 「病気」への爆撃・「病気」からの反撃
用語説明
第1部 抗議文
 抗議文
 電気ショックをなくせ
!  みんなでグルで保安処分反対大合唱しながら
 電気ショックをやり続けてたクソバカタレどもへ
 せめて電気ショック止めとけや このクソアホンダラ
 「病」者を蹴るな!!! 電気ショック「発表会」とその後について
 (資料)精神科急性期治療研究会(03年12月6日)開催中止のお詫びと説明
 抗議文
 プシ共斗の末路
 申し入れ
 自己批判
 私のES体験
 ES体験記
 都立松沢病院の電気ショック ー 「オープンスペース」街
 ECTは治療ではない
 私個人の責任のレジュメ、というより想い5.1反電気ショック学習会にあたって
 5月1日 精神科電気ショック学習会断片
 地を這うような病院調査、三聖病院へ
 三聖病院訪問調査
 電気ショック撲滅への『想い』と『リクツ』
 しない・させないES
第2部 掲示板
 友の会掲示板を掲載するにあたって
 前進友の会HP掲示板
おわりにかえて
 麦の会より
企画責任者としてさいごに
 「鬼と執念とテロリストが棲むという」

■引用

■書評・紹介

闘いとしての語り
 「ワシらはキチガイじゃあ」といってはばからない人たちがいる。
 京都に「前進友の会」という精神障害者の当事者集団がある。彼らが<企画・編集した本の一つが本著『懲りない精神医療 電パチはあかん!!』である。
 「電気ショック)」に反対する抗議行動や体験談が書かれた本である。
 その最後に「鬼と怨念とテロリストが棲むという」という一文がある。
 以下はその一部抜粋。p107-110
 この本「蔓延する電気ショックにキーサンテロを!!」は、キーサンの恐れと恐怖、ただただ、本当に「電気ショックはコワイなあ」という想いから、「せめて電気ショックはやめさせたい」という想いだけから出発しました。ただ、それだけのことが、なんでゲンジツのものとならないのか。逆に、なぜ再復活をしてしまうのか。もう、ぼくにはわかりません。あれだけ『精神医療改革』を唱えた医者たちが電気ショックを廃絶しなかったのか。それどころか逆に、広げようとしているのか、ぼくには、まったくわかりません。この生の病者の声を、なぜ聞こうとしないのか、シンサツ室でも病者の訴え、聞こうとしてへんやろ。このクソアホンダラが。
 『保安処分新法』には「反対」でも、なぜ『病院機能分化』は「推進」なのか、『手帳』は「賛成」なのか、『社会復帰』なのか、ぼくにはわかりません。すべては『地ツヅき』のモンダイなのに、そんなことすら、わからないアホンダラになりさがって、エライさんに成り下がったのか。(中略)
 キーサンがキーサンであるというだけで、このキレイでカイテキでベンリでアンゼンな『シミン社会』とやらでは、もう『テロリスト』なのでしょう。その『テロリスト』を黙らせるには電気ショックを含めて『治療』して、『社会復帰』させるか、『コロす』か、『閉じ込め』ておくか、しなければならないわけです。「蔓延するキーサンテロに電気ショックを!!」なわけです。本当にキーサンがそのままキーサンなら、この日本の『シミン社会』とやらには、もしかすると『テロ』以上のものなのでしょう。ただ、その『テロリスト』もできるなら、もう『キーサンテロ』なんてやりたかないのです。ツカれるから。患者会のセーカツを大切にしたいから。でも、それを許してくれないのは、この『シミン社会』とやらに『復帰』させたがっているクソバカタレどもなのです。キーサンはキーサンのままで、この街で、この村で、ゾーリムシのように、鬼のように、『テロリスト』のように、そのまま生きていたいだけなのです。
 (中略)
 この本を「電気ショック」を無理やりかけられ、痛めつけられ、記憶という人生の中で、ものすごく大切なものを奪われ続けられたキーサンナカマすべてに捧げたいと想います。また、あえてですが、こう言わざるを得ないのがクルシイです。カナシイです。『そして、これから、このクルシミを、拡大して味あわされるであろう、すべてのナカマたちに……』。 2004年9月20日

 (文責:三野宏治)

■言及



*作成:三野 宏治
UP:20081031 REV:
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