『ねたきりゼロQ&A――介護現場からの73の質問』
三好 春樹 19960630 雲母書房,260p.
■三好 春樹 19960630 『ねたきりゼロQ&A――介護現場からの73の質問』,雲母書房,260p. ISBN-10: 4876720428 ISBN-13: 978-4876720422 \1995 [amazon]/[kinokuniya] ※ a02 i05
■内容
出版社/著者からの内容紹介
「寝たきり」の原因は身体障害ではなく、生活障害と関係障害である。老いへの[ねたきりゼロQ&A] 発想を変えることによって「寝たきりゼロ」は実現できる。新聞連載に新たに書き下ろしを加え、介護技術を詳しく解説した実技篇も充実。「老人介護Q&A」の姉妹編。
内容(「BOOK」データベースより)
老人イキイキ、介護者ラクラク。「ねたきり」の原因は身体障害ではなく、「生活障害」と「関係障害」だ。私たちの発想を変えれば「寝たきりゼロ」は実現できる。生活リハビリを唱える著者の新しい老人介護術。
内容(「MARC」データベースより)
"寝たきりゼロ"はいくらかけ声かけてもダメ。具体的な方法論が変わらなくては実現しません。まずは座らせ方、座ることができたら次は車イスで散歩に。食事、排泄、脱・管理主義など73の新しい老人介護術。
出版社からのコメント
北海道新聞に好評連載された、「介護Q&A」からの単行本第二弾。
■目次
1章 “寝たきりゼロ”はこうすればいい
〈Q1〉制度より具体的な方法論を → 安静を強制しないことから
〈Q2〉どうやって座らせる → 寝たきり脱出の第一歩
〈Q3〉座ることができたら次は? → 車いすで散歩に出よう
〈Q4〉食事の姿勢はどうする → ふつうの姿勢こそ老人向き
〈Q5〉排泄の自立はできますか → 座ればオムツが不要になる
〈Q6〉持続する体力が心配 → 生活の持っている治癒力
〈Q7〉起き上がるための指導は → 一人で起き上がるためには
〈Q8〉起き上がり方はどうする → 安静用のベッドから生活用のベッドに
〈Q9〉立ち上がるときの注意は → ベッドの高さと手すりの位置
〈Q10〉生活動作に生かすためには → 自立できるための道具を
〈Q11〉脳卒中だから仕方ない? → 原因は"生活障害"と"関係障害"
〈Q12〉母のケアで妻に負担が → 男性も関心もち理解を
2章 “関係障害”を癒すために
〈Q13〉 色気を仕事に使うのは → 関係障害を治癒する第一歩
〈Q14〉 元小学校校長を誘いたい → デイセンターの「参与」挌で
〈Q15〉 初めての人を迎えるコツは → 歓迎一色の一日にして
〈Q16〉 リハビリ意欲のないお年寄り → 意欲はどこから生まれるか
〈Q17〉 「寝ていたい」人を誘うには → "自己決定の原則"を超えて
〈Q18〉 困った痴呆のおばあちゃん → いっしょにケアする方法二つ
〈Q19〉 ひどい人物誤認の症状 → 人間関係づくりの第一歩
〈Q20〉 「家に帰る」という母 → 過去の自分に返るんです
〈Q21〉 幻覚を訴える意味は → 過去の体験に重ね合わせる
〈Q22〉 ぼけ症状でトイレ誘導困難 → 清潔な様式に違和感も
〈Q23〉 物忘れひどくなった77歳 → わからなければ人に聞く
〈Q24〉 80歳の母、理解できぬ → 防衛機制の先取り
〈Q25〉 「寝ているのが一番」と母 → 介護をとおして人生を楽しむ
〈Q26〉 一人でできるのに介助要求 → あってもいい"ときどき介助"
〈Q27〉 介助にきりがなくなる → 幼少期の問題も引き受ける
〈Q28〉 環境が変わるとぼける? → 県人会の役割ここにあり
〈Q29〉 効果ある?話題の「化粧療法」 → 「化粧療法」より化粧を
〈Q30〉 科学的根拠がなければダメ? → 科学は10年遅れ
〈Q31〉 差別と暴力への対応は → 精神的な傷が原因
3章 障害老人が生活者になるための工夫
〈Q32〉 イスに配慮すべき点は? → イスの足はカットして
〈Q33〉 テーブルの高さは? → “おへそ”あたりが最適
〈Q34〉 小脳の委縮で歩行困難 → バランス向上には遊びリテーション
〈Q35〉 歩行器はどれが適当? → 車輪のタイプに注目
〈Q36〉 片マヒの人の車イス操作は → まず足だけで動かしてみる
〈Q37〉 車イスからずり落ちて困る → 抑制するよりずり落ちる方が
〈Q38〉 マヒした方が亜脱臼に → ウエストバックが便利
〈Q39〉 畳コーナーどう作ればいい? → 障害者を締め出す“バリア・フリー”
〈Q40〉 杖持たぬパーキンソン病の父 → 症状知れば不思議ではない
〈Q41〉 車イスの父と飛行機の旅 → 心配無用の空の旅
〈Q42〉 我流で世話、助言聞かない → 強要せず手本見せて
〈Q43〉 チューブ外したい → 食べない原因探って
4章 良いケアの方向性は“脱・管理主義”
〈Q44〉 看護婦はドロボー、寮母は手先 → “管理主義”こそが原因
〈Q45〉 カメラでお年寄りを監視 → 権力は必ず堕落する
〈Q46〉 時間に追われるお風呂介助も → ゆっくりやても10パーセントの差
〈Q47〉 ケアの効率化うまくいかない → 生を効率化するなんて
〈Q48〉 問題行動の原因が定まらない → 因果論にこだわるな
〈Q49〉 問題行動に愚痴ばかり… → 問題行動ばかり見ないで
〈Q50〉 食欲ないお年寄りが増える → チューブにしない方法二つ
〈Q51〉 上司は散歩を止めるが… → 車無かれ主義打ち破る方法二つ
〈Q52〉 言葉遣いにうるさい施設長 → 言葉の強制は強制労働よりひどい
〈Q53〉 おぼれそうになる浴場 → 風呂に製造者責任はないのか
〈Q54〉 改善案を聞き入れない上司 → 前例に従うより前例を作れ
〈Q55〉 ベッドの車輪は必要? → ベッドごと避難しようという無茶
〈Q56〉 使えぬオムツ支給はムダ → 消費者の選択がケアを良くする
〈Q57〉 実践に役立つ視察先は → “少額予算活用型”の町を
〈Q58〉 「公的介護保険」に関心 → 介護保険とりケアの中身
〈Q59〉 ケアプランでもめている → 現場が作るいきいきケアプラン
5章 三好春樹への個人的質問
〈Q60〉 74歳男性が自慰行為 → 見て見ないふり
〈Q61〉 性的関心への対応は → 男同士、秘密の共有者として
〈Q62〉 年配職員との考え方の違い → なしくずし作戦でいこう
〈Q63〉 高齢者の病院治療は有効? → 自分の親だったらと考えて
〈Q64〉 遅れている?東京都 → 中身があってこその制度
〈Q65〉 入居の基準なんとかしたい → “たらい回し”しない施設を
〈Q66〉 自然な老化への対応 → 二週に一度の遊びリテーション
〈Q67〉 徘徊時の転倒の対策は → まず切迫感の原因をなくすこと
〈Q68〉 社交的な人が福祉向き? → いろんな性格の人が必要
〈Q69〉 仕事の効率悪いとクビに → 効率悪いほどうまくいく不思議な世界
〈Q70〉 有名人は嫌いだという知人 → こだわっている裏返し
〈Q71〉 三好さんの怒りってなに? → 公的施設の官僚的体質に立腹
〈Q72〉 業者と結託して金儲け? → ゲスの勘ぐり的根性
〈Q73〉 お年寄りが好きですか? → 人間嫌いが少し治った
あとがき
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:岡田 清鷹