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安楽死・尊厳死:2006


安楽死・尊厳死 -1970's 1980's 1990's 2000- 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009

良い死!研究会会員募集中

安楽死・尊厳死法制化を阻止する会
射水市民病院での人工呼吸器取り外し(3月)
射水市民病院での人工呼吸器取り外し(4月)
射水市民病院での人工呼吸器取り外し(5月)
射水市民病院での人工呼吸器取り外し(6月~)
Joffe Bill関連新聞記事:Guardian・Observer(2006)

 *このHPの作成者が書いたものに『ALS――不動の身体と息する機械』(医学書院)。
 *『生存の争い――のために・1』刊行。
 *以下とりあえず。未整理。共同作業者を求めています。


◇立岩真也 2006/01/05 「他者を思う自然で私の一存の死・2」
 『思想』(2006-01): 目次・文献表 [了:20051128]
◇立岩真也 2006/01/06 「良い死・6」
 『Webちくま』[了:20051215]
◆2006/01/12 「「尊厳死」立法宗教界は…――国内アンケート」
 『読売新聞』大阪20060112夕刊・心のページ  http://osaka.yomiuri.co.jp/kokorop/kp60111a.htm
◆2006/01/18 「米オレゴン尊厳死訴訟:致死薬の処方認める 連邦最高裁」
 毎日新聞 2006年1月18日 10時27分
 http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20060118k0000e030029000c.html
◆日本医師会第Ⅸ次生命倫理懇談会 2006/02 『「ふたたび終末期医療について」の報告』
 http://www.med.or.jp/nichikara/seirin17.pdf
◇立岩真也 2006/02/05 「他者を思う自然で私の一存の死・3」
 『思想』(2006-02): 目次・文献表 [了:20060106]
◇立岩真也 2006/02/** 「良い死・7」
 『Webちくま』[了:20060116]
◆2006/02/22 良い死!研究会発足
◆2006/03/22 良い死!研究会メイリングリスト開始
◆2006/03/25 研究集会<死の法>――尊厳死法案の検証
◆2006/03/25 射水市民病院での人工呼吸器取り外しについて病院側が記者会見
◇2006/03/27 立岩真也「良い死・9」送付・掲載
 『Webちくま』200604
◆2006/03/27 安楽死・尊厳死法制化を阻止する会他、射水市民病院での人工呼吸器取り外しについて記者会見
◆新日本宗教団体連合会→尊厳死法制化を考える議員連盟 2006/03/29 「「尊厳死の法制化」に関する意見書」
 『新宗教新聞』2006年4月25日(第954号)掲載
川口 有美子 2006/04/08 「(論点)」
 『毎日新聞』2006/04/08朝刊
小泉 義之 2006/04/10 『病いの哲学』,ちくま新書,236p. ISBN: 4480063005 756  [boople][amazon] ※,
◆立岩 真也 2006/04/21 「生き延びるのは悪くない」
 『朝日新聞』2006/04/21朝刊
◆2006/04/25 「「尊厳死」法制化を問う」
 『新宗教新聞』2006年4月25日(第954号)1面掲載 新宗教新聞社発行
◆四十物 和雄 20006/04 「「耐えがたい痛み」と「延命治療中止」について」
 『北日本新聞』投稿
◇2006/05/06 立岩真也「良い死・10」送付・掲載
 『Webちくま』200605掲載予定
◇2006/06/** 立岩真也「『病いの哲学』について・1――良い死・11」
 『Webちくま』[了:20060528]
◆2006/06/18 「射水市民病院事件」から安楽死を考える第3回連続学習会
◆「射水市民病院事件」から安楽死=尊厳死を考える学習会参加者一同→北日本新聞社 「いのちの回廊」取材班 2006/6/18 「抗議・要請文」
◆2006/06/19 「射水市民病院事件」から安楽死=尊厳死を考える学習会参加者一同 北日本新聞社に対する、6/8付「いのちの回廊」オランダ篇3記事に関しての抗議―話し合い行動 →報告
◆(NPO)文福→北日本新聞社 2006/06/20 「いのちの回廊 生と死の地平 オランダ編6月8日記事について 抗議及び要望書」
◆2006/07/06 八木晃介「安楽死・尊厳死の差別性」
 http://www.hanazono.ac.jp/kyouiku/jinken/semi.html
◆四十物 和雄 2006/07/00 「射水市民病院延命中止事件」と安楽死=尊厳死について考える(3)」
 『ゆきわたり』(子供問題研究会)2006年7月号
◇2006/07/** 立岩真也「近況/『病いの哲学』について・2の序――良い死・12」
 『Webちくま』[了:20060620]
◆2006/07/26 19:30-19:56[再]23:00-23:30 NHK総合/NHK衛星第二
 クローズアップ現代 “最期”をどう迎えるか~延命治療中止の波紋~
【内容】
今年3月、富山県の病院で当時の外科部長らが患者の人工呼吸器を外し7
人が死亡していたことが明らかになった。明確なルールがない中、医療現
場では意思確認などを十分に行わないまま"あうんの呼吸"で延命治療が中
止される実態があるといわれる。今回、治療の中止はどう行われたのか明
らかにする。一方ある大学病院では患者や家族の意思を文書で確認し、希
望すれば延命治療を行わない取り組みを10年以上続けてきた。望ましい
最期を迎えられるとの評価の一方で、末期の患者から治療に対する意思を
どう聞くのか、短時間に判断を求められる救急患者にどう対応するかなど
模索が続く。患者の最期にどう対処するのか、改めて注目される課題を検
証する。

スタジオゲスト:橋本信也さん(NPO法人・ <http://www.c-mei.jp/> 医療
教育情報センター理事長)
スタジオ出演:山本剛大(NHK社会部・記者)
http://www.nhk.or.jp/gendai/

◆2006/08/11 『DPI われら自身の声』22-2(DPI日本会議)
 特集:障害者の「生」と「尊厳死」――尊厳死って何?
◇立岩 真也 2006/08/11 「わからないから教えてくれと聞いてまわるのがよいと思う。」
 『DPI われら自身の声』22-2(DPI日本会議) 特集:障害者の「生」と「尊厳死」――尊厳死って?
◆橋本 操 2006/08 「あなた死になさいよ。――尊厳殺、ALSの未来予想図」
◆2006/08/20 第5回「安楽死=尊厳死」を考える連続学習会
◇立岩 真也 2006/08/00 「『病いの哲学』について・2――良い死・13」
 『Webちくま』[了:20060724]
◇立岩 真也 2006/08/20 「私はこう考える」
 『通販生活』25-3(242・2006秋号):119[了:200606]
◆人工呼吸器をつけた子の親の会(バクバクの会) 2006/08/00 「尊厳死の法制化に反対します」
小笠原 信之 20060901 「再燃する延命治療中止の法制化――お寒い終末期医療の現状を放置して」
 『からだの科学』250(2006-9):2-12(日本評論社)\1600
 http://www.nippyo.co.jp/maga_karada/index.htm
 議員連盟のヒアリングで/法制化への疑問も/尊厳死協会がリード/死ぬ権利が死ぬ義務へ
 安楽死と尊厳死/不確定さを度外視した二者択一/「自己決定」の背景
 緩和ケアが行き渡らないのに
◆2006/09/04 「終末期医療の見直しを・安倍氏、歳出削減で」
 日本経済新聞社 http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20060904AT3S0400Q04092006.html
 「自民党総裁選に出馬を表明している安倍晋三官房長官は4日、福岡市内で開いた九州ブロック大会で、社会保障関係費の抑制に関連して、「終末期医療は見直していかないといけない」と述べた。終末期の在宅医療促進などで抑制を図っているが、歳出削減の徹底に向けて一段の見直しが必要との認識を示したものだ。ただ、具体的な方法には触れなかった。
 終末期医療は高齢化の進展や医療技術の進歩などで、医療費に占める割合が高くなる傾向にある。死亡前1カ月の終末期医療費は総額約9000億円とされる。  安倍氏は社会保障費の抑制に向けて(1)介護予防の強化(2)年金、医療、介護を含めた社会保障の一体的な見直しの検討――もあげた。 (22:05)」
 「安倍氏、社保費抑制を先行 終末期医療への給付見直し/共同通信社
 安倍晋三官房長官は4日の自民党九州ブロック大会で、今後医療や介護などの社会保障給付費が膨張すると指摘した上で「今の段階でその分税金を取るとなっては、その分野(の見直し)が進まない」と述べ、消費税率引き上げより、社会保障費抑制を先行させるべきだとの認識を示した。
 さらに「終末期医療は見直していく必要がある。介護(対象)にならないように予防に重点を置く」とし、終末期医療に対する公的医療保険からの給付見直しや、予防事業推進の必要性を強調した。」
◆四十物 和雄 20060900 「小泉義之著『病いの哲学』(ちくま新書 2006)を読みながら安楽死=尊厳死問題を考える」
◆2006/09/18 第2回研究集会<死の法>――脳死臓器移植と尊厳死法の検証
◇立岩 真也 2006/09/18 「此壱年半及今後」
 第2回研究集会<死の法>――脳死臓器移植と尊厳死法の検証 於:大阪 ◇立岩 真也 2006/09/00 「犠牲でなく得失について――良い死・15」,『Webちくま』[了:20060919]
◆2006/10/15 第3回東海地区医系学生フォーラム 於:名古屋
 医療における自己決定を考えよう――あなたは「尊厳死」を望みますか
◇立岩 真也 2006/10/00 「得失と犠牲について・続――良い死・16」,『Webちくま』[了:20061023]
◆2006/11/05 よい医療にめぐり合うために 東京都医師会 第5回都民公開講座
 「それぞれの愛と死を見つめて~終末期医療を考える~」
◆「射水市民病院問題」から安楽死=尊厳死を考える連続学習会 2006/11/07 「伊藤雅之射水市民病院前外科部長への公開質問状」
◆「射水市民病院問題」から安楽死=尊厳死を考える連続学習会 2006/11/08 「射水市民病院への公開質問状」
◆2006/11/08 「射水市民病院問題」から安楽死=尊厳死を考える連続学習会・記者会見
◆堀田 義太郎 2006/12/01 「決定不可能なものへの倫理――「死の自己決定」をめぐって」,『現代思想』34-14(2006-12):171-187
◆四十物 和雄 2006/12/08 「「射水市民病院延命中止事件」と安楽死=尊厳死について考える(5)」
 『ゆきわたり』(子供問題研究会)2006年11月号
◆立岩 真也 2006/12/00 「この後に書こうと思うことについて――良い死・17」
 『Webちくま』[了:20061221]


 
 
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◆2006/01/12 「尊厳死」立法宗教界は…――国内アンケート
 『読売新聞』大阪20060112夕刊・心のページ  http://osaka.yomiuri.co.jp/kokorop/kp60111a.htm

「弱者に配慮」慎重姿勢
 末期がんなどで助かる見込みのない患者が、自らの意思で延命措置を拒否できる「尊厳死」の法制化へ向け、超党派の議員連盟が法案作りを進めている。早ければ今年の通常国会に提出される。読売新聞は、国内48の宗教団体を対象にした脳死・臓器移植などに関するアンケートで、尊厳死立法についての考え方も聞いた。まだ見解のまとまっていない教団が多いが、弱者への配慮などから、慎重な議論を求める意見が目立った。
(科学部・秦重信)


賛成なし、反対2団体 深い議論まだ足りず
 法制化の動きの背景には、日本尊厳死協会(井形昭弘理事長)の働きかけがある。同協会は故太田典礼医師らが日本安楽死協会として1976年に設立。83年に現在の名称に変更した。
 尊厳死を「『不治かつ末期』になった時、自分の意思で延命治療をやめてもらい、安らかに人間らしい死をとげること」と定義し、末期患者の権利として認めるよう運動してきた。
 「尊厳死法制化を考える議員連盟」(中山太郎会長)も、それを受けて設立され、昨年11月に7項目の骨子案を示した=別項。本人の事前の意思表示に基づき、末期、または持続的植物状態にある患者の生命を維持する措置をやめた場合、医師の責任を問わないとする内容だ。
 本人意思に基づかない「慈悲殺」、致死性の薬物などによる「積極的安楽死」に対し、生命維持手段の停止は「消極的安楽死」とも呼ばれる。具体的には人工呼吸器、気管挿管、栄養・水分の補給、薬剤投与などの中止・不開始が考えられる。単なる治療方針の変更とは異なる。
 こうした立法を宗教界はどう考えるのか。アンケートでは、この項目に17団体が回答した。
 法案の内容が未確定なこともあり、「賛成」はなかったが、幸福の科学は「尊厳死そのものには反対しない」、カトリック中央協議会は「過度の延命措置の拒否は許される」とした。
 「反対」は2団体。臨済宗妙心寺派は「作為的な延命措置の打ち切りには手放しに賛成できない」、崇教真光も「慎重を期すべき」と答えた。
 社会的な観点を重視して、慎重な姿勢をとる団体も多い。
 浄土宗は「高齢者や弱者に自死を強要する可能性を排除できず、立法は好ましくない」と否定的な意見で、『尊厳死』という用語についても「延命治療の停止による死を美化する価値基準を含み、一般的な呼称としては適当でない」と指摘した。
 真宗大谷派は「背後に『いのちを選別する』意識が働いていないか」と問いかけ、金光教も「経済的な理由等で心ならずも通常の延命治療を中止するケース」への懸念を表明した。
 創価学会は、延命治療の現状に問題点はあるとしつつ、「消極的安楽死、尊厳死を認めることが最も適切な解決の道とは言えない。難病患者など弱者への配慮が必須条件」と強調する。
 立正佼成会は「社会的合意が何よりも重要」としている。
 医療技術による延命が不自然なのか、その打ち切りによる死が不自然なのか、という視点の違いもうかがえる。
 天理教は態度保留だが、「意図的な死は認められない」という立場。日本ムスリム協会は「患者が苦しみから逃れるための治療行為の停止は認められない」という。一方、ものみの塔聖書冊子協会は「自然な成り行きに任せることは神の律法に背かない」としている。
 真言宗豊山派、曹洞宗、日本基督教団は「個人の判断にゆだねる」と答えた。
 議員連盟の骨子案について、衆院法制局は「死期が切迫した状態とは何か」「家族の同意による延命措置の停止は許されなくなるのか」「意思表示に従わなかった医師はどんな責任を負うのか」など14の論点を指摘。殺人や自殺ほう助との線引きが必要なだけに、法案の形にするには課題が山積している。
 反対運動も起きている。昨年4月には尊厳死立法について討論する集会が東京で開かれ、「難病患者に『迷惑をかけずに早く死のう』という心理的圧力が加わる」「遷延性意識障害(植物状態)から回復した例は多い」「身体的苦痛はたいてい取り除ける」といった批判が相次いだ。6月には研究者、医師、弁護士、障害者らが「安楽死・尊厳死法制化を阻止する会」(原田正純代表)を発足させた。
 生と死のあり方が問われる終末期医療(ターミナルケア)。脳死・臓器移植と比べても、はるかに身近な問題だが、国民レベルでも宗教界でも検討は足りない。深い論議が望まれる。

■尊厳死立法の要点(議員連盟の骨子案から)
何人も、末期の状態で生命維持の措置を受容すべきか否かを自ら決定する権利を有する
末期とは「合理的な医学上の判断により、助かる見込みがなく、死期が切迫していると認められる状態」をいう
末期の状態で延命措置を拒否する事前の意思表示は15歳からできる
末期の状態の確認は、担当医を除く医師2人以上で行う
本人の意思表示に沿った医師の行為には民事・刑事上の責任を問わない
生命保険契約上、自殺とはみなさない
意識を回復する見込みがない「持続的植物状態」も末期に準じて扱う

アンケート回答要旨「尊厳死の立法をどう考えますか」 (カッコ内は個人の責任で回答) 真言宗豊山派 統一見解は出さず、個々の判断にゆだねる
浄土宗 社会的・経済的影響を受ける可能性が高く、高齢者や弱者に自死を強要する可能性を排除できないため、立法は好ましくない。しかし肉体的・心的苦痛を取り除くことを希望する人々がいるのも確かで、対応できる仕組みは必要。拙速な立法化より慎重な議論を
真宗大谷派 宗派として十分な議論がなされていない。何をもって「過剰な延命医療」とするのか、死を選ばねばならないほど苦しんでいるという判断を誰がするのか、どういう人間関係や医療環境におかれているのか、背後に「命を選別する」意識が働いていないかなどを問うことなく、尊厳死が語られるとすれば問題
曹洞宗 個人の判断。栄養、水分の補給まで打ち切ることは問題
臨済宗妙心寺派 反対。四大五蘊(しだいごおん=身体と精神の構成要素)の縁が去り、消滅することが人の死。作為的な延命措置の打ち切りは手放しに賛成できない
天理教 詳細不明なので保留。息を引き取るのも神の働きの一つと考えられ、意図的な死は認められない (天理やまと文化会議議長)
金光教 自然な死を迎えたいという個人の尊厳は尊重されるべき。しかし経済的な理由等で心ならずも通常の延命治療を中止するケースも生まれると思われ、それは命の軽視につながる。慎重な検討を願う
大本 教団の統一的見解がまだ樹立されていない
創価学会 過剰な延命治療が尊厳性を損なっている面があることは否めない。しかし人間の尊厳性をめぐる考え方が確立されていない社会状況を考えると、必ずしも消極的安楽死、尊厳死を認めることが最適な解決の道とはいえない。難病患者など弱者への十分な配慮が必須条件
生長の家 現時点で見解がまとまっていない
立正佼成会 法案の詳細や論拠が明確でないので回答は控える。安易に法案成立を急ぐのではなく、議論を尽くし、社会的合意を図ることが重要
崇教真光 反対。法律的判断で生命の尊厳を歪めないよう慎重を期すべき
幸福の科学 立法には検討の余地があるが、尊厳死そのものには反対していない。過度の延命治療で安らかにあの世へ旅立つ権利が害されることがある。魂は永遠の生命を持ち、この世の生存がすべてではない
カトリック中央協議会 基本的な考え方は、〈1〉直接的な安楽死は認められない〈2〉過度の延命措置の拒否は許される〈3〉緩和ケア、ターミナルケアは積極的に勧められる〈4〉栄養、水分補給は原則的には義務 (広報部長)
日本基督教団 個人の判断 (教団総会議長)
ものみの塔聖書冊子協会=エホバの証人 法律制定への意見は控える。聖書では積極的行為を伴う安楽死は認められていない。一方、臨終を人為的に延ばすことを求めていない。自然な成り行きに任せることは神の律法に背かず、患者の事前の指示は尊重すべき
日本ムスリム協会 過剰な延命治療は専門医の判断で停止できるが、苦しくてもアッラーに与えられた生命を最後まで真剣に生きるよう教えられており、苦しみから逃れるための治療行為の停止は認められない 」


 
 
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◆2006/01/18 「米オレゴン尊厳死訴訟:致死薬の処方認める 連邦最高裁」
 毎日新聞 2006年1月18日 10時27分
 http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20060118k0000e030029000c.html
 「【ワシントン和田浩明】医師による末期患者の自殺ほう助を認める米オレゴン州の「尊厳死法」に基づく致死薬の処方を禁じる米司法長官通達の妥当性が争われた訴訟の上告審で、米連邦最高裁は17日、処方禁止は「司法長官の越権行為」とするサンフランシスコ連邦高裁判決を支持、司法省の上告を棄却する決定を6対3で下した。
 最高裁の多数意見をまとめたケネディ判事は、司法省が通達の根拠とした連邦規制薬物法は「州法が認めた医療行為を禁止する権限を司法長官に与えていない」と判断した。最高裁決定に対し、マクレラン大統領報道官は「失望した。ブッシュ大統領は生命の文化の建設を目指している」と不快感を表明、司法省が今後の対応を検討していると述べた。
 オレゴン州では97年に全米で唯一の「尊厳死法」が成立。患者が同州居住で18歳以上▽患者が口頭で2回要請し、文書にも署名▽患者に判断能力があり、余命6カ月以内と、同州の免許を持つ医師2人が診断--などの条件が満たされた場合に限り、処方された致死量の睡眠薬を患者自身が服用する。医師による致死薬の注射は「安楽死」として禁じられている。同州政府によると、04年までに同法の適用下で208人が服用自殺している。
 01年11月、当時のアシュクロフト司法長官は「自殺ほう助は、連邦法が規制薬物の使用を認める適法な医療目的に当たらない」として致死薬の処方を禁じ、違反した医師を刑事訴追する通達を発表した。これを不服としたオレゴン州政府などが司法省を相手取って提訴。第1、2審ともに州政府側が勝訴しており、司法省が上訴していた。」


 
 
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◆四十物 和雄 20006/04 「「耐えがたい痛み」と「延命治療中止」について」
 『北日本新聞』投稿(不採用)

  「今回の射水市民病院の件も含めて、日本で延命治療中止の正当性として「耐えがたい痛み」が挙げられていますし、投書される皆さんもほとんど同意見の様に見受けられます。しかし「安楽死」先進国オランダなどではその5%位しかないことをご存知ない様です。何故違うのか?というと、余りにも日本の緩和医療が遅れているからなのです。そういう事情を考えると、「末期がんの痛みの恐ろしさ」はわが国の過剰な「モルヒネ危険説」に基づいた医療と関係しているように思われます。延命医療論議より緩和医療論議が先に為すべきではないでしょうか?
  では肉体的な痛みによるものでない「延命医療中止」=安楽死の理由とは何なのでしょうか?その大きな部分を占めるのが「人間としての誇りの喪失」で、「ただ生きているだけの人」になる事に対する「精神的痛み」だそうです。これは精神活動を人間の本質とする考えで、脳死状態、「植物状態」などは「生きるに値しない者」とする「命の選別」へと連なっていくと思われます。このような動向は実は脳死者からの臓器移植から開始されています。このことに私は危機感を覚えます。」


 
 
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■2006/11/05 よい医療にめぐり合うために 東京都医師会 第5回都民公開講座
 「それぞれの愛と死を見つめて~終末期医療を考える~」

よい医療にめぐり合うために 東京都医師会 第5回都民公開講座
それぞれの愛と死を見つめて~終末期医療を考える~

 本会では平成14年より都民の皆様を対象とした公開講座を毎年開催しています。
 第5回目となる今年は終末期医療の先進国の事例を参考にこれからの日本にどのよ
うな終末期医療が必要なのかを都民の皆様と考える場にしたいと考えています。
タイトル:東京都医師会 第5回都民公開講座
開催日時:平成18年11月5日(日)13:00~15:30
会  場:東商ホール(東京・丸の内)

            ―プログラム(同時通訳付き)―

1.主催者挨拶 東京都医師会会長 鈴木聰男
2.対 談   「終末期医療先進国・オランダの事例と日本の現状」
  登壇者    医 師        マリア・ヴァン・デン・マウセンベルフ
         日本医師会 会長  
  司 会    医 師          野津原 崇
3.パネルディスカッション「これからの終末期医療を考える」
  コーディネーター            加藤タキ
  パネリスト   医  師      マリア・ヴァン・デン・マウセンベルフ
          看護師        フィロメーヌ・レンセン
          医  師        玉木一弘
        ※プログラムは変更になる場合があります。(敬称略)
主催:東京都医師会 共催:朝日新聞社 協力:オランダ王国大使館
参加応募方法 (終末期医療のあり方への質問を募集します。)
  郵便番号、住所、氏名、年齢、性別、職業、電話番号を明記して、下記宛
  先にお送り下さい。なお個別の疾患や治療に関する相談はご遠慮願います。
 はがき    〒104-8665 東京京橋局私書箱303号
        朝日新聞東京本社広告局「終末期医療」係
 FAX    03-5972-6634(『終末期医療』係と明記してください)
        インターネット http://www.asahi.com/e-post/
※応募多数の場合は抽選とさせていただきます。当選発表は招待状の発送をもってか
えさせていただきます。応募いただいた方の個人情報は、招待状発送のために利用し
ます。
お問い合わせ 「都民公開講座」事務局
電話03-5541-8948(10:00~17:30 土・日・祝日を除く)


*このファイルは文部科学省科学研究費補助金を受けてなされている研究(基盤(B)・課題番号16330111 2004.4~2008.3)の成果/のための資料の一部でもあります。
 http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/p1/2004t.htm


UP:20060111 REV:0121,0321,27 0413 0510,30,31 0601,25 0724,28 0814 0905 1027,30 1115 1201,22 20090213
安楽死・尊厳死
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