ベレゴボワ仏首相は6日、ガボンの首都リーブルビルで開催中の仏・アフリカ諸国首脳会議で、「ガボンなどサハラ砂漠以南の四つの中所得国向けに、仏が総額40億フラン(1フラン=25円)の経済開発基金を創設する」との方針を表明した。基金の対象国は、ガボン、コンゴ、コートジボワール、カメルーンで、各国が対仏債務を返済するごとに、返済額と同額の新規資金を基金から各国に供与する。
アフリカ諸国の首脳が、援助をフランスでの豪邸取得などに流用していた疑いが強いとして、パリの検事局が横領容疑で捜査を始めた。フィガロ紙などが20日、司法当局者の話として報じた。
主な捜査対象は、ガボンのボンゴ大統領とコンゴ共和国のサスヌゲソ大統領と家族。ともにパリの高級住宅街や南仏などにアパートや住宅を複数所有しているという。AP通信はブルキナファソと赤道ギニアの大統領も捜査対象と伝えた。
国連教育科学委員会(UNESCO)の世界遺産委員会は6月29日、ニュージーランドのクライストチャーチで開催していた会議の結果、今年の新規登録分の 22件をとりまとめた。このうち、文化遺産では、1826年に作られ、オタワとキングストンの間の202キロメートルをつなぎ、現在も運用されるカナダの「リドー運河」、建築の形状と構造デザインに創造性と革新性をもたらした20世紀の偉大な建築とされるオーストラリアの「シドニー・オペラ・ハウス」など 16件が選出。自然遺産はスペインの「テイデ国立公園」など5件、複合遺産はガボンの「ロペ・オカンダの生態系と残存する文化的景観」の1件で、日本からは「石見銀山とその文化的景観」が文化遺産として登録された。
また今回は世界遺産の35年の歴史で初めて、オマーンのアラビアオリックス保護区に対して、世界遺産の認定取り消しを決定した。この理由は、オマーン政府が世界遺産認定のガイドラインに反して保護の対象面積を90%に縮小したため。また今回は、1件の認定内容変更、2件の新規危機遺産の指定、4件の危機遺産指定の除外を実施している。新規登録を含めた詳細は下記を参照のこと。
スコットランド・プレミアリーグのレンジャーズFCは、RCランスからFWダニエル・クサン(30)を獲得した。契約期間は3年。移籍金は220万ユーロ(約3億5000万円)前後とみられている。
フランスで成功
ガボン代表のクサンは、かつてル・マンUC72でも活躍。ランスでは3シーズンを過ごし、リーグ1の101試合に出場、26得点を記録した。9日にレンジャーズの本拠地アイブロックスで行われたメディカルチェックをパスしており、FKツルベナ・ズベズダと対戦するUEFAチャンピオンズリーグ予選3回戦のメンバーに登録される可能性もある。
「とても幸せ」
レンジャーズのウォルター・スミス監督が今夏獲得した新戦力は、これで10人目。クサンは「レンジャーズの選手になれて、とても幸せだ。コンディションは100パーセントの状態ではないが、監督の指示があれば週末の試合に出場する。今日、初めてアイブロックスを目にしたが、素晴らしいスタジアムだ。ここでプレーするのが待ち遠しい」と話した。デビューは、早ければ11日のセント・ミレンFCとのホームゲームになる。
(C) uefa.com 1998-2007.
北朝鮮より劣る? 日本の電子政府
* 2007年8月21日 火曜日
* 奥井 規晶
米ブラウン大学の電子政府ランキングが最近発表された。私はそれを見て大変なショックを受けた。同時に、日頃から「美しい国」の電子政府に疑問を抱いている私は「やはりね」という思いを募らせた。
昨年は8位であった日本のランクが、何と40位に落ちたのだ。39位が北朝鮮というのもショックだった。日本の電子政府は北朝鮮よりも劣っているらしい。ちなみにランキング1位は昨年に引き続き韓国、2位、3位はシンガポール、台湾と、アジア勢が上位を占める。
4位が米国、5位が英国、6位がカナダといったあたりは、いつもの顔ぶれである。日本より上位で私が個人的に気になったのは、39位の北朝鮮以外に32 位のアゼルバイジャン、34位のブータン、35位のコスタリカ、37位のエチオピア、38位のガボンなど。また、日本より下位で気になるのは、フランスの 43位、中国の51位あたりだろうか。
「官僚視点」でしか作られていない
元来、電子政府ランキング自体には様々な議論がある。よく引き合いに出されるアクセンチュアの2005年ランキングでは、日本は5位であった。その前に発表された2003年の国連ランキングでは18位だったので、IT(情報技術)改革戦略を主導する政府関係者も胸をなで下ろした経緯がある。
一方、米ブラウン大学のランキングは、ホームページの使い勝手や機能を重視しており、また大学の学生が評価に参加していることもあって、そのランキング自体を疑問視する声もある。私が客員教授をしていた早稲田大学はそれら複数のランキングの諸論点を整理して、独自のランキングを2005年12月に発表した。それによると日本は4位にランクされていた。
しかし、このコラムで発表したように日頃からe-Tax(正式名称は「国税電子申告・納税システム」)や電子入札で悪戦苦闘している私から見ると、ホームページの使いやすさや機能こそが国民視点の評価のように思えてならない。学生が使ってみて使いづらいサイトは我々にも使いづらいだろう。私の体験では、我慢強い日本人にもe-Taxや電子入札は明らかに使いづらく、ましてや外国の方々にとっては全く使い物にならないに違いない。
ブラウン大学政治学部教授、トーブマン公共政策センター所長を務めるダーレル・ウェスト氏によると、電子政府の現在の主流は「サービス型電子政府」なのだそうだ。ところが日本の電子政府には、「サービス」が決定的に欠けている。
ウェスト氏は、昨年日本が8位にランクインした時のインタビューで、次のようにコメントしている。「日本の電子政府では、一般的にクレジットカードを含めてオンライン決済はできず、電子サービスの種類も一握りしかない。電子サービスの分野では隣国でランキング1位の韓国に大きく水をあけられている。またデザイン面でも工夫が必要だろう。韓国と比べると、サイトの使い勝手は悪い」(ITproの記事「世界電子政府ランキング、韓国がトップに」より)。私は全くその通りだと思う。
結局、日本の電子政府は、官僚視点でしか作られていない。国民の使い勝手よりも官僚の都合が優先されているのだ。官僚の都合とは、「政府が言うから仕方なくやるしかない」「取りあえず、現在の手続きをそのまま電子化しよう」「最高レベルのセキュリティー機能を組み込んでおけば、後々問題になることはないだろう」「予算の制限があるから、事情をよく知っている既存のベンダーに手っ取り早くやらせよう」といったところだ。
e-Taxシステムの構築費が1万円?
このような官僚のやる気のなさにつけ込んで、システム開発を請け負うベンダーも甘い汁を吸っている。実際、e-Taxの実験システム構築は、 2000年7月に、ある大手ベンダーが、何と1万円で落札した。この時の予算は5億5000万円だったそうだ。この低価格入札には、もちろん公正取引委員会から口頭注意があった。翌年の同シテスムの設計開発は、同社が9億8000万円で落札した。この時の予算は17億円以上だったという。
この数字だけを見ていると、e-Taxのシステム構築は同社にとって利益の出る「甘い汁」ではない。だから私もうっかりしていたのだが、今年5月の調達結果を見てカラクリが明らかになった。
今年の調達では、運用支援で6億1600万円、開発改修で25億5700万円も同社が落札しているのだ。つまり、実験システムを1万円で落札しておけば、もう他の業者は現実的に立ち入り不可能となり、その後の保守運用フェーズで思う存分に稼ぐことができるというわけだ。規模は比較的小さいが、社会保険庁や特許庁で行われていたのと同様の図式が、ここでも行われていた。
私は様々な大手ベンダーと情報交換をしているが、どうやら他の電子政府システムでも似たような調達が行われているらしい(もちろん、政府もこれを黙って見過ごしているわけではなく、7月から施行された新調達ガイドラインではかなり厳しく調達制限を加えている)。
国民の視点で考えれば、当初1万円で作られたシステムが使い勝手のよいものになっているはずがない。官僚と大手ベンダーには猛省を促したい。
安倍首相にとってITは過去の話なのか
また、政府与党にも問題がある。昨年安倍内閣になってから、「IT担当大臣」がいないのだ。よくよく調べてみたら、内閣府特命担当の高市早苗大臣が持つ13ほどの職掌範囲にITがあるらしい。高市大臣がメディアで紹介される際には、ほとんど「沖縄北方担当大臣」の肩書きなので、国民の目からみれば分かりづらい。e-Japan政策で一応ブロードバンドインフラは整備されたので、安倍首相はもうITを重要視していないのだろうか? このように政府の ITに関するタガが外れたような状況が、前述のような大手ベンダーのやり口を許してしまう一因になってはいまいか。
私は、情報省(IT省)の誕生を願ってやまない。少なくとも専任の、しかもITの分かるIT担当大臣を次の内閣改造では誕生させてほしい。そのIT担当大臣の号令で、全面的に電子政府を見直していただきたい。
レンジャーズがリヨンに圧勝
2007年10月2日(火)
試合レポート 文: マシュー・スピロ
UEFAチャンピオンズリーグ・グループEでは、レンジャーズFCがアウエーでオリンピック・リヨンに3-0で圧勝。UEFAチャンピオンズリーグのアウエーでの未勝利も9試合で止め、FCバルセロナとともにグループ首位を維持した。
会心の勝利
レンジャーズは、技術と気迫の両方でリヨンを圧倒した。第1節でバルセロナに敗退したリヨンは、欧州カップ戦で6試合連続の未勝利になっただけでなく、 UEFAチャンピオンズリーグでクラブ史上最悪の敗戦を喫した。しかし、3-0という結果は、まったくの予想外だった。レンジャーズが、UEFAチャンピオンズリーグのアウエーの試合で、最後に勝ったのは2000年。それ以来、勝利から遠ざかっているレンジャーズだったが、前半半ばにリー・マッカロフが先制。後半にも、5分間にダマーカス・ビーズレーとダニエル・クサンが追加点を挙げて、3-0で快勝した。
攻撃的姿勢
UEFA チャンピオンズリーグで3戦連続無得点に終わっていたリヨンのアラン・ペラン監督は、その流れを断ち切るべく、攻撃的な選手を多く起用した。シドニー・ゴブ、カリム・ベンゼマ、ミラン・バロシュのスリートップの背後でジュニーニョ・ペルナンブカーノとマティウ・ボドメルをプレーさせる布陣を採用したリヨンは、立ち上がりから積極的に仕掛けていった。しかし、レンジャーズは気迫のこもった堅い守りで、ことごとくピンチを防ぐ。ジュニーニョとバロシュのシュートを阻止すると、ベンゼマの放ったシュートも、カルロス・クエジャルがカットに入り、GKアラン・マグレガーが難なく処理した。
マッカロフの先制点
リヨンの序盤の猛攻をしのいだレンジャーズは、徐々にペースを握り始める。まずチャンスをつかんだのは、ワントップのクサン。しかし、セバスティアン・スキラッチをかわしてシュートに持ち込もうとするも、アンデルソンの捨て身のタックルに遭い、得点には結び付かなかった。だが、このプレーにゴールの匂いをかぎ取ったレンジャーズのファンは、一気に沸き立った。すると、その直後、この日チャンピオンズリーグデビューを飾ったマッカロフが先制点を奪う。23分、ビーズレーの右からのCKにニアポストでヘディングシュートを放ち、ゴールネットを揺すった。
ジュニーニョのFK
フランス王者リヨンも即座に反撃に出る。しかし、攻め急ぎが目立ち、焦りからか、フィニッシュも精度を欠いた。バロシュ、ボドメル、キム・シェルストレームがチャンスを迎えるが、いずれも決めきれない。ジュニーニョも得意のFKでGKマグレガーの守るゴールを脅かしたが、得点には至らなかった。この日のリヨンで一番の武器は、この主将を務めるジュニーニョのセットプレーの威力だった。ブラジル代表ジュニーニョはハーフタイム直前にも約20メートルのFKでゴールを狙った。だが、ボールはクロスバーを直撃。レンジャーズは同点のピンチを免れた。
勝負を分けた5分間
ジュニーニョは後半2分にも果敢にシュートを打ったが、わずかに外れる。元気のないチームに活気を与えようと必死のジュニーニョだったが、その後、レンジャーズが立て続けにゴールを奪い、リヨンを突き放した。48分、アラン・ハットンが右から挙げたクロスが、ゴール前のクサンに渡る。長身のガボン代表FWはこれを見事にコントロールすると、振り向きざまに強烈なシュートを放ち、GKレミー・ベルクートルを破った。その直後、今度はクサンがアシスト役に回る。クサンが、スキラッチの頭上を越すパスを出すと、逆サイドのビーズレーがこれを足元に落としてシュートを放ち、3点目。GKベルクートレは、なすすべもなかった。
ツキにも見放されたリヨン
自信喪失気味となったリヨンに、逆転劇を演じるような勢いは感じられなかった。ジュニーニョのシュートが再び枠に嫌われた時、勝負はついたように思われた。それでもリヨンは最後まで攻め続けた。しかし、アテム・ベン・アルファのシュートはGKマグレガーに弾かれ、続くCKからアンデルソンが放ったヘディングシュートはクロスバーに阻まれた。この日のリヨンは運にも見放され、再び無得点に終わった。
ナイジェリア:法的代理人もいない死刑囚(全訳記事)
2007/11/03
【ラゴスIPS=トーイ・オロリ、10月12日】
ナイジェリアの代表的な人権派弁護士で、経済の中心地ラゴスを本拠に囚人に無償で法律扶助を提供しているNGO「Legal Resource Consortium(法的資源コンソーシアム)」のマネージング・パートナーを務めるOlawale Fapohunda氏に、IPSの記者トーイ・オロリがインタビューした。
Fapohunda氏は、今年初め多くの死刑囚の釈放を提言した「司法行政改革に関する大統領委員会」の書記長を務めた。また現在、 International Advisory Board of Penal Reform International(死刑制度改革国際諮問委員会)のメンバーでもある。Fapohunda氏は、インタビューで公式なモラトリアム(死刑執行停止)と死刑制度廃止の早急な実施を訴えた。
IPS:最近ルワンダとガボンが死刑制度を廃止しましたが、ナイジェリアにとって参考となるような点はあるでしょうか。
Olawale Fapohunda(OF):この2国が死刑制度の廃止に踏み切った他、3年前にはセネガルも廃止しました。ナイジェリアも、この死刑制度の問題に対し果断に取り組む必要があるでしょう。死刑廃止の問題は、2004年から国民の間で広く議論されてきました。政府が先導して、進むべき道を示す時が来たのではないかと思います。
IPS:しかしナイジェリアの高い犯罪率を考えると、廃止は時期尚早ということはないですか。
OF:ナイジェリアの死刑廃止論争はいつも感情論が先行しています。正確な情報や適切な論理的思考の裏付けに欠けていることが多いようです。犯罪率が高いとおっしゃいましたが、その主張も統計に合致したものではありません。たとえばナイジェリアの総人口はおよそ1億4,000万人です。しかし刑務所の収容者総数は4万人で、うち2万5,000人が実際のところ未決囚なのです。ですから、犯罪率が誇張されているのか、あるいは警察が犯人を逮捕できないでいるのかということになります。いずれにせよ、統計から判断して、ナイジェリアの刑事司法制度に根本的な不備があることは明らかです。
実際のところ、ナイジェリアは、非公式なモラトリアムの状況にあります。理由は簡単です。逮捕から有罪判決に至るプロセス全体の信頼性が欠如しているために、死刑執行令状の発令責任者である州知事がなかなか発令しようとしないからです。
廃止の障害になっているのは、犯罪に対する認識の他に、宗教があります。ナイジェリアでは死刑制度に固執する人が多く、その背景には宗教的信条があります。
私自身は、ナイジェリアは死刑を廃止すべきであると考えますが、はたしてその政治的意思があるのかについては疑問に思います。
IPS:先ほど「非公式なモラトリアムの状況」にあるとおっしゃいましたが、ではなぜ裁判所は死刑判決を出し続けているのでしょうか。
OF:ナイジェリアの法律では、死刑制度は依然維持されており、死刑について最高裁が合憲判断を下しています。ですから裁判所は今なお死刑判決を下すことができます。この問題について法改革がなされ、法典から死刑が排除されないかぎり、この状況は変わらないでしょう。
IPS:死刑廃止に向けて、人権活動家はどのような形で政府に圧力をかけているのでしょうか。
OF:ナイジェリアのNGOはこの問題について一貫してロビー活動を行っています。私たちの努力は続いています。しかし死刑制度に関してナイジェリアのすべてのNGOの意見が一致しているかというと、そうではありません。実際はまだ意見はまとまっていません。
とは言え、死刑廃止に向けて運動しているNGOの連合があります。これは、この問題に関して政府諸機関とNGOのコンセンサスを図ろうという試みです。議会で死刑に関する審議を呼び起こそうという努力もなされています。
NGOとしては、一般市民の教育という点でまだなすべきことが数多くあります。また、具体的な統計や情報によって自分たちの主張を裏付けて推進していくことも必要です。
IPS:書記長を務めた「司法行政改革に関する大統領委員会」の提言はどうなりましたか。
OF:全国の囚人を調査した最終報告書を含め、委員会は3点の報告書を大統領に提出しました。その後、これらの報告書を検討し、大統領に白書を提出する委員会が設置されました。
最近になって法務大臣と内務大臣が、報告書の主な提言、なかでも刑務所と囚人の状況に関する提言の採用に向けて動き始めました。
IPS:大統領委員会は、とくに死刑囚について懸念を明らかにしていました。一定のカテゴリーの死刑囚の釈放も提言していましたが、これはどうなりましたか。
OF:とりわけ死刑囚監房のひどい状態が憂慮されました。死刑囚が監房に収容されている期間は平均10年から15年にも及ぶこと、またさまざまな心身の病気にかかっていると診断されている死刑囚も多いことが判明しました。
2004年に連邦政府が設置した死刑制度国家調査団の報告書にあるとおりでした。その報告書に明らかにされた調査結果を一言で言えば、「人の命を奪う制度は、まず公正を期すことが求められる」ということだと思います。
即時釈放をすべき一定のカテゴリーの死刑囚を特定して提言した他、ナイジェリアの刑事司法制度が死刑裁判事件において基本的な公正さと正当な法手続きを保証できるまで、死刑執行の公式なモラトリアムを実施することを提言しました。
長年に及ぶ刑事司法制度の制度的な問題を、連邦政府はもはや無視できない状況にあります。この状況は、刑事司法機関の資金不足、人材訓練の不足、法律扶助制度の不備によってさらに深刻化しています。こうしたことから、公式なモラトリアムが必要と訴えたのです。
また、ナイジェリアの死刑制度の運営において最も深刻な問題の1つは、被告人や死刑囚が上訴を希望しても、有能な弁護士が適切な報酬を得た上でその弁護に当たれる状況にまったくないことです。
法律扶助制度の資金不足により、こうした複雑で困難な事件に取り組む弁護士に対する支援制度に大きな支障が出ているのです。
とりわけ、法律扶助評議会が死刑囚に法律扶助や助言を与えていないことはなによりも憂慮すべき問題です。その結果、ナイジェリアの死刑囚は、ほぼ全員が極貧層にあることもあり、法定代理人もいない状況にあります。
連邦政府は、公式なモラトリアムと一部死刑囚の釈放に関する要求をはじめ、委員会の提言を今なお実行していません。(原文へ)
翻訳=坪沼悦子(Diplomatt)/IPS Japan浅霧勝浩
死刑一時停止決議の投票を前にぎりぎりの駆け引き 2007/11/16
【国連IPS=タリフ・ディーン、11月7日】
国連社会・人道・文化委員会、所謂第3委員会は来週、世界的な死刑の一時停止を求める草案決議投票を行う。しかし、10数カ国は、棄権あるいは欠席の模様である。
アムネスティ・インターナショナル国連事務所のイボンヌ・ターリンゲン所長は、「決議草案は75カ国の共同提出となっており、これら諸国の全ては賛成票を投じる」と語る。しかし、反対派は決議の弱体化を狙う幾つかの修正案を提出する模様で、ターリンゲン氏は、「全加盟国に対し、この重要な決議の目的を変質させる如何なる修正にも反対するよう呼び掛けている」と語る。
今回、決議に反対しているのは、法的に死刑を認めているイスラム諸国機構(OIC),アラブ連盟、中国およびカリブ/アジアの一部諸国であるが、この上に棄権/欠席という不確定要素も加わる。同決議は、27カ国からなるEUが提出したもので、欧州主導の動きと捉えられているのだ。
欧州主導との見方について、ターリンゲン氏は、「アルバニア、アンゴラ、ブラジル、クロアチア、ガボン、メキシコ、ニュージーランド、フィリピン、ポルトガル、東チモールといった全世界の地域を代表する10各国が決議の共同作成に加わっている」と反論。また、「委員会加盟192カ国の内約130カ国が既に死刑を廃止しており、2006年現在で処刑を行っているのは僅か25カ国」と説明している。
今回の決議に最も強硬に反対しているのがシンガポールである。同国のメノン国連大使は、先週、「同決議は国連の環境を刺々しくさせ、不必要な分裂をもたらすだけ」と語った。
同大使は、「EUは、この決議を可決させ何の得になるのか。道義的満足は得られるかもしれないが、重大犯罪の抑止のため死刑を維持している国々の立場を変えることはできない。一時停止だろうが完全廃止だろうが、価値/見方の押し付けに他ならない。全ての国が、それぞれの政治、経済、社会、司法システムを選択する主権を有している筈だ」と語っている。死刑モラトリアム決議の投票を目前に控えた国連の状況について報告する。(原文へ)
翻訳/サマリー=山口ひろみ(Diplomatt)/IPS Japan浅霧勝浩
ホワイトハウス元報道官、大統領ら批判 CIA工作員名漏洩事件
2007.11.22 18:04
【ワシントン=山本秀也】ブッシュ米政権の立場を伝えてきたマクレラン元大統領報道官が、米中央情報局(CIA)工作員名漏洩(ろうえい)事件に絡み、ブッシュ大統領ら政権首脳を批判していることが明るみに出た。来春発売の自著で“反旗”を翻したものだが、ペリーノ報道官は指摘を強く否定している。
マクレラン氏は2003年7月から昨年5月まで大統領報道官を務めた。出版社がこのほど公開した著書の抜粋によると、同氏は在任中に浮上したCIA工作員名の漏洩問題で、当時のローブ大統領次席補佐官、リビー副大統領首席補佐官ら関与が疑われた高官に関して「誤った情報を流していた」と語った。
当時の広報ぶりについて、マクレラン氏は「問題がひとつあった。真実ではなかったのだ」と記述。同氏自身が知らずに「誤った情報」を広める役を担う結果になったとして、ブッシュ大統領、チェイニー副大統領らを非難した。
この事件は03年、イラク戦争を批判した元駐ガボン大使の妻がCIAの秘密工作員だったことが米メディアで報じられたものだ。
CIAの工作員名は国家機密であるため、政権による意図的な漏洩が疑惑視されたが、情報源は国務副長官を務めたアーミテージ氏だったと判明。リビー氏は今年6月に司法妨害などで禁固2年6月の有罪判決を受けたが、大統領権限で刑の執行が免じられた。
情報漏洩に関してはリビー氏らの潔白が証明されており、伝えられる範囲では「誤った情報」の意味が不明確だ。マクレラン氏の政権批判について、ペリーノ報道官は「大統領は報道担当者を通じて誤った情報を流していない」と批判をはねつけた。
サッカー=フラム、デンマーク代表MFアンドレアセンを獲得
2008年 01月 23日 12:13 JST
[ロンドン 22日 ロイター] サッカーのイングランド・プレミアリーグ、フラムは22日、ドイツ1部リーグ、ブレーメンのデンマーク代表MFレオン・アンドレアセンを獲得。さらに、スコットランド・プレミアリーグのレンジャーズと、ガボン代表FWダニエル・カズンの移籍金額で合意に達したことを明らかにした。
24歳のアンドレアセンはフラムと3年半の契約を結んだ。
一方、カズンはメディカルチェックに合格し、個人条件に合意すれば、移籍契約が成立する。
カズンは昨年、フランス1部リーグ、ランスからレンジャーズに移籍。今シーズン、9ゴールを記録している。
AU委員長にガボン外相 エチオピア
2008.2.2 01:21
エチオピアからの報道によると、同国の首都アディスアベバで開かれているアフリカ連合(AU)首脳会議で1日、執行機関のAU委員会の新委員長にガボンのジャン・ピン外相が選ばれた。任期は4年。
前任者でマリ出身のアルファ・ウマル・コナレ氏は2003年7月のAU会議で委員長に選出された。(共同)
アフリカ中西部のカボン 4500人収容の巨大教会建築を計画
アフリカ中西部のカボンのオマル・ボンゴ・オンディンバ大統領が、首都リーブルビルに高さ70メートル、収容人数4500人の巨大教会を建築する計画を進めている。AFP通信が同国の教会関係者の話として伝えた。
同通信によると、計画の全容はまだ決められていないが、建築のために少なくとも5000万(約80億円)の費用をかけ、すでにチェコの建築・デザイン会社「ヘリカ」が落札しているという。
計画されている教会は、キリスト教建築の初期にみられたバシリカ式の教会。
[2008-02-19]
総工費80億円、4500人収容の巨大教会を建設へ、ガボン
* 2008年02月19日 08:18 発信地:リーブルビル/ガボン
【2月19日 AFP】ガボンのオマル・ボンゴ・オンディンバ(Omar Bongo Ondimba)大統領は、同国の首都リーブルビル(Libreville)に、少なくとも5000万ユーロ(約80億円)の費用をかけ、バシリカ式教会の建築を計画している。同国の教会関係者などが14日、明らかにした。
計画の全容はまだ決定していないが、チェコの会社が落札し、完成すると高さが70メートルで4500人を収容する教会になるとされている。(c)AFP
ガボンでオリーブ色の背を持つ新種の鳥見つかる
* 2008年08月17日 12:13 発信地:ワシントンD.C./米国
【8月17日 AFP】米スミソニアン研究所(Smithsonian Institution)の鳥類学者が15日、中部アフリカのガボンで新種の鳥を発見したと科学誌「Zootaxa」に発表した。
コマドリに似た鳥で、背中から尾にかけてのオリーブ色、のどの明るいオレンジ色、そして両目そばの白い斑点が特徴。Stiphrornis pyrrholaemusと命名された。
この鳥を発見したのはスミソニアン研究所の鳥類学者ブライアン・シュミット(Brian Schmidt)氏。ガボンで生態系の調査中に発見したという。(c)AFP
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2507823/3225641
仏軍ヘリがガボン沖で墜落 兵士7人の死亡確認
(CNN) フランスからの報道によると、アフリカ中西部ガボン沖で17日夜、仏軍ヘリコプターが墜落し、搭乗していた兵士7人の死亡が確認された。
ガボンは大西洋に面した旧仏領。墜落機はガボン軍との合同軍事演習に参加していた。
乗っていた兵士のうち2人は生存が確認されたが、1人が依然として行方不明になっている。
フランスのモラン国防相は18日、ガボンの首都リーブルビルを訪れ、同国のボンゴ大統領と会談。行方不明兵士の捜索作業などを共同で進めることで合意した。
国防相によると、機体は深さ35メートルの水中に沈んでいる。墜落の原因は不明だという。
三菱商事、西アフリカ沖合で新油田を発見
2009年1月26日 ライン
三菱商事は、全額出資子会社であるMPDCガボンが、西アフリカ・ガボン共和国沖合で新油田を発見したと発表した。
新油田は、ガボン南西部沖合のエベン鉱区にあり、ロシュ・イースト・マリン油田と命名され、ガボン政府宛の開発申請が行った。エベン鉱区の探鉱権は、フランスの独立系石油開発会社で、ガボンで第3位の生産者であるペレンコ社が50%、MPDCガボンが50%保有しており、ロシュ・イースト油田は、開発申請後も同様に両社の折半出資事業として推進していく。
ペレンコ社はエベン鉱区周辺の複数鉱区で原油生産を行っており、これらの既存設備を最大限利用して早期にロシュ・イースト油田の生産体制を整備していく予定だ。
既に試掘井を使用した生産が行われており、現在の生産量は日量1000バレル程度だが今後本格的な開発に着手し、数年内に生産量を日量2000バレル以上に引き上げる計画だ。同油田の可採埋蔵量は、生産開始後10年間で最大750万バレル程度、操業期間全体では最大1400万バレル程度を見込んでいる。
《編集部》
三菱商事、西アフリカ・ガボン沖に油田を発見
* 2009年01月27日 16:52 発信地:東京
【1月27日 AFP】三菱商事(Mitsubishi Corp)は26日、西アフリカのガボン沖合で新たな油田を発見したと発表した。
油田は、同社の子会社「MPDCガボン(MPDC Gabon Co)」とフランスの石油開発会社「ペレンコ社(Perenco)」が50%ずつの権益を持つ鉱区で発見された。
「ロシュ・イースト・マリン(Loche East Marine)」と名付けられたこの油田は、既に日量1000バレルを生産している。同社によると、埋蔵量は最大で1400万バレル程度と推定されるという。
西アフリカは、近年急速に石油開発が進められており、世界でも高い産出量が見込まれる地域の1つとなっている。同社は西アフリカで今後さらに油田開発事業を推進していく考えだ。(c)AFP
ガボンのボンゴ大統領死去=世界最長の41年半在任
(時事通信社 - 06月08日 07:01)
【パリ7日時事】仏誌ルポワン(電子版)は7日、アフリカ中西部の産油国ガボンを41年半にわたって統治し、現職大統領として世界最長の在任記録を持っていたオマル・ボンゴ・オンディンバ氏が同日、がんのため死去したと報じた。73歳。ボンゴ氏はスペイン東部バルセロナ市内の病院に入院していた。
旧仏領赤道アフリカのレワイ(現ガボン東部)生まれ。仏空軍中尉から1960年のガボン独立に伴い外務省官房次長。その後副大統領となり、ムバ初代大統領死去を受けて67年12月大統領に就任。ガボン民主党の一党独裁政権を築いた。90年代から一定の民主化を進めたが、2005年11月に7選された。
死去により上院議長が権限を代行、大統領選を準備する。外交筋によると、息子のアリ国防相(50)、娘のパスカリーヌ大統領府官房長(53)、娘婿のトゥンギ副首相兼外相(58)らが有力候補と目されている。
在任40年超のガボン大統領死去か
【パリ=共同】7日のフランス公共ラジオはフランス政府周辺筋の話として、1967年以来40年以上にわたり政権を維持し、アフリカで最も在任期間の長い元首であるガボンのボンゴ大統領(73)が死去したと報じた。死因や死去の日時は不明。
フランス、ガボン両政府は死去を公式には確認していない。
ボンゴ大統領は5月、「健康診断のため」としてスペイン・バルセロナの病院に入院。報道によると、大統領は腸がんで重篤な状態にあったという。 (14:01)
ガボン首相、大統領の死去を否定
2009.6.8 21:34
アフリカで最も在任期間が長い元首であるガボンのボンゴ大統領(73)が死去したとの報道について、同国のイエゲヌドン首相は8日、大統領の入院先のスペイン・バルセロナで「ボンゴ氏は存命している」と述べ、否定した。スペイン外務省筋も、死去報道を否定した。
フランス公共ラジオは7日、フランス政府周辺筋の話として、ボンゴ大統領の死去を報じていた。ボンゴ氏は旧フランス領から独立後の1967年に大統領に就任、現在7期目。(共同)
O・ボンゴ氏死去 ガボン大統領
オマル・ボンゴ・オンディンバ氏(ガボン大統領)8日、心不全のため、入院先のスペイン・バルセロナの病院で死去、73歳。ガボンのイエゲヌドン首相が明らかにした。
35年12月生まれ。60年、外務省入りし、62年大統領府局長、67年3月、副大統領。同11月のムバ大統領死去に伴い、同12月、大統領就任。05年11月の大統領選で7選を果たし、アフリカで最も在任期間が長い元首だった。(パリ共同)
2009/06/09 01:35 【共同通信】
ガボン大統領死去 アフリカで最長政権
【パリ8日共同】スペイン・バルセロナからの報道によると、ガボンのイエゲヌドン首相は8日、バルセロナの病院に入院中のオマル・ボンゴ・オンディンバ同国大統領(73)が同日死去したとの声明を発表した。アフリカで最も在任期間の長い元首だった。
声明によると、同日午後2時半(日本時間午後9時半)病院の医療チームが大統領の家族や側近に死去を伝えた。死因は心不全という。
ボンゴ氏は1967年12月に大統領に就任し、現在7期目。5月からバルセロナの病院に入院していた。腸がんを患っていたとされる。
ガボンの憲法によると、45日以内に次期大統領を選ぶ選挙が行われ、それまでは上院議長のローズ・フランシーヌ・ロゴンベ氏が暫定的に元首の地位を引き継ぐ。
フランス公共ラジオは7日、フランス政府周辺筋の話として、ボンゴ氏の死去を報じたが、首相が8日、いったんは報道を否定していた。
2009/06/09 01:42 【共同通信】
訃報:オマル・ボンゴ・オンディンバ氏 73歳=ガボン大統領
◇在任期間41年半
【ヨハネスブルク高尾具成】大統領としてアフリカ最長の在任記録を更新していた中西部ガボンのオマル・ボンゴ・オンディンバ大統領が8日、スペインの病院で死去した。73歳。在任期間は41年半。AFP通信が伝えた。
毎日新聞 2009年6月9日 東京朝刊
アフリカ最長在任記録のボンゴ・ガボン大統領が死去
2009.6.9 01:10
【パリ=山口昌子】アフリカ中部ガボンのイエゲヌドン首相は8日、スペイン東部バルセロナの医院で声明を発表し、同国のボンゴ大統領が大腸がんのため死去したと述べた。73歳だった。ボンゴ大統領は41年半にわたって在任。アフリカ最長の在任記録保持者だった。
フランス通信(AFP)は7日夜(日本時間8日未明)に仏政府筋の情報として大統領の死去を報じたが、首相は「聞いていない」と否定していた。ガボン政府筋は同夜、AFPに対し、大統領の入院は「健康診断」のためと述べたが、同国の他の情報筋は大腸がんで「重体」と指摘するなど、情報が交錯した。
大統領は5月6日に、国家元首の活動を「一時的に中止することを決めた」と発表した。
仏リベラシオン紙は8日、1面トップで、「ボンゴとともにフランス・アフリカ関係の切れっ端も消えた」と報道。旧宗主国フランスとガボンの権益も含めた複雑な関係が大統領の死去とともに終焉(しゅうえん)したとの見方を示した。
ボンゴ・ガボン共和国大統領のご逝去についての外務大臣談話発出
(報道官)6月8日のボンゴ・ガボン共和国大統領の御逝去に際し、同大統領の御冥福を心よりお祈りするとともに、御遺族、ガボン共和国政府及び同国国民に対し心から哀悼の意を表します。ボンゴ大統領は1967年11月から41年6か月の間大統領職にあり、アフリカの長老の一人として尊敬を集め、アフリカ諸国の安定に大きく貢献されました。昨年は、横浜でのアフリカの開発に関する国際会議(TICAD IV)(5月)に大統領自ら出席されるとともに、それに先立つ閣僚級準備会合のガボン開催(3月)に協力頂くなど、TICAD IVの成功に多大な御協力を頂きました。ボンゴ大統領の長年にわたる日本・ガボン関係強化への御尽力に改めて深く感謝致します。ガボン共和国政府と国民がこの悲しみを乗り越え、ガボン共和国の一層の発展に引き続き邁進されることを希望します。
「呪術師の容疑」23人を釈放、ガボン
* 2009年08月04日 16:21 発信地:リーブルビル/ガボン
【8月4日 AFP】ガボンの裁判所は呪術を行った容疑で前年10月から拘置されている高齢の23人を証拠不十分で釈放したと、3日の国営紙L'Unionが報じた。
23人は前年10月、「kohng」と呼ばれる伝統呪術を行ったとして北部のウォレウ・ンテム(Woleu-Ntem)州ビタム(Bitam)で逮捕され、州都のオイエム(Oyem)で拘置されていた。
呪術の内容は具体的には、人の頭蓋骨や血液を詰めた瓶を地中に埋めるなどの行為があったというが、全員が無罪を主張していた。
釈放を発表した裁判所文書によると、容疑は医学鑑定で反証された。ただし、新たな証拠が発見された場合には公判が再開されるという。
ガボンでは、多くの国民が、自然の力や超自然的な諸要素を崇拝するアニミズムを信仰している。(c)AFP
ガボンの野党党首、「セックス・ストライキ」を呼びかけ
* 2009年08月26日 13:23 発信地:リーブルビル/ガボン
【8月26日 AFP】今週末に大統領選の投開票が行われるガボンで25日、野党の男性党首が国中の男たちに、男性候補が当選した場合は「セックス・ストライキ」をやろうと呼びかけた。
小政党「Gabonese Liberation Movement(ガボン解放運動)」のSamuel Ntoutoume Ndzeng党首は同日、この国は女性のリーダーを必要としているとし、「権力は女性たちのものでなければならない」と主張。30日の選挙で男性候補が当選した場合、同日夜から「すべての男性は無期限のセックス・ストライキに突入して抗議の意志を示すべき」と熱弁を振るった。
オマル・ボンゴ・オンディンバ(Omar Bongo Ondimba)大統領の死去に伴う大統領選には23人が立候補しているが、うち女性はたったの3人。3人とも当選の見込みはないと見られている。なお、ボンゴ氏死去後の暫定大統領には、女性のRose Francine Rogombe氏が就任している。
Ndzeng党首は、演説をこう締めくくっている。「(男性候補が当選したら)われわれは毎晩、服を着たまま寝るぞ!」(c)AFP
NEWS25時:ガボン 前大統領長男が勝利
ボンゴ前大統領の死去に伴うアフリカ中部ガボンの大統領選で、同国憲法裁判所は4日、前大統領の長男で与党「ガボン民主党」のアリ・ボンゴ氏(50)が41・7%の得票で勝利したと宣言した。AP通信が伝えた。前大統領は67年12月の就任後、40年以上にわたり国家元首に君臨。今年6月に73歳で死去した。【ヨハネスブルク】
毎日新聞 2009年9月6日 東京朝刊
1億円以上の価値も、アフリカの仮面の「真偽」をどうやって見分ける?
* 2009年09月15日 15:51 発信地:パリ/フランス
【9月15日 AFP】パリ(Paris)では9日から13日まで、世界一のトライバルアートの祭典「Parcours des Mondes」が開催された。世界中から60のギャラリーが出展し、美術館関係者や専門家、ディーラー、コレクターらが集まった。
会場には、アフリカ人の売人の姿もそこかしこで見られた。来場者をつかまえては「アフリカの美術品に興味がありますか?」と耳元でささやき、「本物の仮面」や「古代に使われていた本物の槍」を売りつけようとしている。
同展を主催するピエール・モース(Pierre Moos)氏は、「アフリカには今や、本物の美術品はほとんど残っていない」と話す。トライバルアート市場に入ってくる美術品は、オリジナルのものが減りつつあり、ニセモノが市場を席巻しつつあるという。
■活況を呈すトライバルアート
景気後退の影響はアート市場にも少なからず及んだかもしれないが、トライバルアートは興隆を極めている。今年最高値をつけたのはガボンの美術品で、取引価格は140万ドル(約1億2800万円)にものぼった。70万ユーロ(約9300万円)をつけたパプアニューギニアの太鼓、40万ユーロ(約5300万円)をつけたアンゴラの仮面もある。
1970~80年代以降にアフリカ大陸を離れたアフリカン・アンティークは数えるほどしかない。現在高値で取り引きされているものは、植民地政府による収集品であることが証明されている品々で、これらを取り扱っているギャラリーは世界中で20~30程度だという。
■どうやって「本物」を見分けるのか
アフリカ・アジア・オセアニアのトライバルアートは、西洋のアートやアンティークのようにサインが残されていたり文献に由来が記されていたりするわけではないので、作者についてはほとんど何も知られていない。それではどうやって、本物とニセモノを区別するのだろうか。
専門知識のほかにも「直感」が必要だと、ディーラーらは口をそろえる。
トライバルアートの大半は宗教芸術であり、儀式や宗教行事の一部または全体を形作っていた。「外見は本物そのものなのに、どことなく正しいとは思えない、魂が込められていない、と思えるものがあります。そういったものはニセモノです」と、あるギャラリーのオーナーは話してくれた。
また、儀式用のものであれスプーンや椅子といった日常品であれ、それが本物かを見極める1つのルールは、「使い込まれているかどうか」だという。
ニセモノには、古く見せようとして過度にこすったり磨いたりした形跡があったり、わざわざ古い木を彫って作られたものがあるという。本に掲載された写真をもとに製作される場合もあり、そういったものは大きさが違っていて細部がなく、写真では見られない背部はでたらめだという。(c)AFP/Claire Rosemberg
「パピルス」のせいで陸の孤島になりつつある村、ガボン
* 2010年07月21日 20:29 発信地:アネングエ湖/ガボン
【7月21日 AFP】ガボンのアネングエ湖(Lake Anengue)に面した村落は今、世界から切り離されようとしている。群生するパピルスのせいだ。交通は妨げられ、仕事にも支障が出るため、多くの村人たちがほかの街へ移住した。
これらの村に行くには大西洋岸の港湾都市ポールジャンティ(Port-Gentil)からカヌーで3時間ほどかかる。アネングエ湖の周りは赤道直下の広大な熱帯雨林で覆われ、その中に26の村が点在する。
ある漁師は、網を繕いながら、「パピルスが茂って1か所しかない通路が通れなくなったら、森に閉じこめられたようなものさ。たくさんの農民や漁師がよそへ移住して行ったよ」と嘆いた。
豊かな農産物で知られてきたこれらの村では、計2700人程度にまで人口が減っている。
■「精霊伝説」も生まれる
ある公務員によると、地方自治体は約3年前から、重機を導入してパピルスの伐採を行っている。だが、パピルスの繁殖力はすさまじく、作業が終わってもまたすぐに始めないと間に合わない。高さ3メートルにもなるパピルスの生命力の強さと粘り強さから、地元ではいくつかの伝説が生まれている。
その1つが、「オレンブエ」という名の精霊が、ほかの精霊に奪われた妻を取り返すためにパピルスを茂らせているというものだ。60歳代のある長老は、「彼は、妻を奪った精霊が湖の周辺にいると感じると通路を通れなくして、精霊をつかまえて妻を取り戻そうとするのです」と説明してくれた。
そのため、パピルスが繁茂する雨季には、精霊の怒りを和らげるための儀式を行なうという。「食べ物やワインを供物として捧げます。そうすると、雨季が終わったあとも、通路には1本のパピルスも生えないんですよ」(c)AFP/Ousmane Niapa
シンガポールのオラム、肥料生産でガボンに進出
2010/11/28 22:01
【シンガポール=牛山隆一】シンガポールの大手農産物商社オラム・インターナショナルはアフリカのガボンで尿素肥料の生産とパーム油の原料であるアブラヤシの農園経営に乗り出す。ともに同国政府との合弁事業で、総事業費は約15億4000万ドル(約1290億円)。尿素肥料は原料の天然ガスを同国内から低価格で調達し、2014年前半から生産をスタート。アブラヤシ農園の総面積は30万ヘクタール。うち第1期分として5万ヘクタールを開発する予定で、12年から植え付けを始める。
オラムは双方の合弁会社の70~80%の株式を保有、出資額は合計4億5000万ドル程度になる見込み。同社は資源が豊富なアフリカでの事業に力を入れており、ナイジェリアとモザンビークでコメの生産、コートジボワールでカカオ豆の加工などを手掛けている。
ガボン白星発進
前半 2発でニジェールに勝利
1月 23日 -- アフリカ選手権2012・グループステージ C組は 共同開催国のガボンが 2-0でニジェールに勝利して白星発進した。
30分に右クロスをアウバメヤングが左ポスト脇に詰めて頭で合わせて先制した。 45分には左クロスをモウロウンギが頭で合わせ、 キーパーがはじいたボールをヌグエマが 押し込んで 2-0とした。
後半は追加点を奪えなかったが、手厚くプレイして リードを守りきった。
C組のもう 1試合はチュニジアが 2-1でモロッコに勝利した。
開催国ガボン、チュニジアが白星スタート/アフリカ杯
2012年01月24日 14:09
アフリカ・ネイションズカップ2012は23日、グループCの2試合が行われた。
開催国のガボンはニジェールを2-0で下し白星スタート。チュニジアはモロッコに2-1と競り勝っている。
24日にはグループDの2試合、ガーナ対ボツワナ、マリ対ギニアが行われる。
ガボンとチュニジアが8強入り、アフリカネイションズカップ
2012年01月28日 13:32 発信地:リーブルビル/ガボン
【1月28日 AFP】サッカー2012アフリカネイションズカップ(2012 Africa Cup of Nations)は27日、ガボンのリーブルビル(Libreville)でグループCの2試合が行われ、ガボンとチュニジアが準々決勝進出を決めた。
グループ初戦でチュニジアに敗れているモロッコと対戦したガボンは、後半ロスタイムに決勝点を挙げて3-2で勝利した。
後半ロスタイムにモロッコにペナルティーキック(PK)を与え、2-2の同点に追いつかれたガボンは、同ロスタイム8分にブルーノ・ムバナンゴイェ・ジータ(Bruno Mbanangoye Zita)が直接フリーキック(FK)で決勝点を奪った。
この結果、ガボンと同日行われた試合でニジェールを2-1で下したチュニジアが2連勝でともに8強入りを果たし、2連敗を喫したニジェールとモロッコの敗退が決まった。
試合開始3分で先制点を奪った2004年大会王者のチュニジアは、5分後にニジェールに同点ゴールを許したものの、試合終了間際に途中出場のイサム・ジェマー(Issam Jemaa)の得点で勝ち越した。(c)AFP
UPDATED 2012/1/28
ガボン ロスタイムに決勝弾
ジータがフリーキック叩き込む
1月 27日 -- アフリカ選手権2012・グループステージ C組は 共同開催国のガボンがロスタイムに勝ち越して 3-2でモロッコを下し、 2連勝で決勝トーナメント進出を決めた。
24分に失点して苦しい展開だったが、終盤に流れを引き寄せて 逆転勝利に結びつけた。
77分に左サイドのスローインから頭でつないだボールをフリーのアウバメヤングが右足ボレーで叩き込み、同点にした。 79分には右からの折り返しをコサンが受け、 反転して左足で決めた。
試合はそのまま終了に近づいたが、90分にムーソノが シュートを手で止めてしまい、モロッコにPKを与えた。 モロッコはカルジャがキックを決めて同点にした。
ドラマはその後も続き、ガボンはロスタイム 6分に エリア左角付近でフリーキックを得た。ジータが 右足を振りぬいてシュートを放ち、キーパーの指先をかすめて ゴール左隅に決まり、劇的勝利をさらった。
C組のもう 1試合はチュニジアが 2-1でニジェールに勝利した。
勝ち点はガボン 6、チュニジア 6、ニジェール 0、モロッコ 0となった。
開催国ガボンが劇的勝利…チュニジアとともに決勝T進出/アフリカ杯
2012年01月28日 13:34
アフリカ・ネイションズカップ2012は27日、グループCの2試合が行われた。
赤道ギニアとともに開催国となっているガボンはモロッコと対戦。前半に先制点を許したガボンは、後半に一挙2ゴールを奪取し、試合をひっくり返すものの、後半ロスタイムに同点に追いつかれてしまう。しかし、ガボンは試合終了直前に劇的な勝ち越しゴールを決めて、3-2で勝利を収めている。
もう1試合のニジェール対チュニジアは、1-1で迎えた試合終了間際の90分にチュニジアが勝ち越し点を奪い、2-1で勝利。この結果、2連勝のガボンとチュニジアが勝ち点6となり、1試合を残して決勝トーナメント進出を決めている。
UPDATED 2012/2/1
ガボン 3連勝で首位通過
アウバメヤングが決める
1月 31日 -- アフリカ選手権2012・グループステージ C組は 共同開催国のガボンが 1-0でチュニジアに 勝利し、3連勝で通過した。
両チームは前の試合で決勝トーナメント進出を決めていた。 ガボンは C組首位となり、準々決勝は D組 2位と対戦する。 チュニジアは 2勝 1敗で 2位通過となり、準々決勝は D組首位と対戦する。
ガボンは 62分にアウバメヤングが前線でパスを受け、 ディフェンスを交わしてシュートを決めた。
C組のもう 1試合はモロッコが 1-0でニジェールに勝利した。
ガボンが3連勝でグループC首位突破
2012年02月01日 12:20 発信地:リーブルビル/ガボン
【2月1日 AFP】サッカー2012アフリカネイションズカップ(2012 Africa Cup of Nations)は31日、グループCの2試合が行われ、ガボンが1-0でチュニジアを下して3連勝を飾り、同グループの首位を確定した。
ガボンは、後半17分にピエール・エメリク・オーバメヤン(Pierre-Emerick Aubameyang)挙げた得点で2連勝同士の対決となったチュニジアとの戦いを制し、準々決勝でグループDの2位チームと戦うことが決まった。グループDでは優勝候補のガーナが1位で勝ち抜けると見られているため、共同開催国のガボンには決勝進出までの道が開けている。
一方、敗退が決まっている両国の対戦はモロッコが1-0でニジェールに勝利している。(c)AFP
批准はわずか2カ国、名古屋議定書は発効するか
COP10議長国の日本はいまだ音無しの構え
二村 聡 【プロフィール】 バックナンバー2012年2月17日(金)
名古屋議定書<注1>の署名締め切りが2月1日にあり、その直前8日間に駆け込みで16カ国が署名した。その結果、署名開放期間の署名国数はトータルで92カ国ということになった。
<注1>生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で生物利用によって得られた利益の配分を定めた法的文書
この数字が多いのか少ないのか、同じ生物多様性条約下のカルタヘナ議定書<注2>を外務省のサイトで調べてみると、カルタヘナ議定書の場合は開放期間中に103カ国が署名したとのことで、名古屋議定書の署名国数は若干少ないことになる。では近年の議定書として最も有名な気候変動枠組み条約の京都議定書を見てみると、署名国数は84カ国でかなり少ない。こうしてみると名古屋議定書はまあよくやっていると思っていいのかもしれない。
<注2>遺伝子組み換え生物(LMO)の国境を越える移動に関する手続きなどを定めた法的文書
これまでにも何度か書いているように、議定書が効力を持つためには、採択された議定書の定める一定の条件を満たさなければならず、名古屋議定書の場合は署名国数は関係なく、批准国数である。50カ国目が批准した日から90日後に発効することになっている。
最初の批准国、ガボンってどんな国?
CBD(生物多様性条約)ウォッチャーのミーハーな興味は名古屋議定書の最初の批准国はどこか?にあった。生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の議長国である日本が提出した議長国提案が採択されたのだから、日本が先陣を切るのではないか? インドやフィリピンに代わって資源国急進派グループで台頭してきたマレーシアか? ペルーか? もちろんCOP11開催国インドがはずみをつけるために批准する? 資源大国ブラジル、インドネシア、メキシコもあるだろうと思っていたが、正解はアフリカのガボンだった。
ガボン? どこだっけ? と思われた方も多いだろう。私自身、どこだかわからなかっただけではなく、ちょっと肩すかしを食ったような気がしたのである。なぜガボン?と。ガボンには申し訳ないけれども。
調べてみるとガボンは中部アフリカの国。アフリカ大陸の大西洋岸中央部、プレートテクトニクスで言えば(なんて書くとかっこいい)、南アメリカプレートにごそっともっていかれて凹んだ海岸線の当たりに位置する。北を赤道ギニアとカメルーン、東と南をコンゴ共和国に囲まれた国である。この地図情報から得られるイメージは「暑そう」かな。公用語がフランス語というのはこのあたりの国のほとんどがそうなのだが、意外なのは治安で、外務省のサイトで見ると、この地域ではかなり治安状態はいいようだ。
全土がほぼ熱帯モンスーン気候であり、南米大陸の大西洋岸に張り出した部分に対応するわけだからということもないだろうが、生物資源は豊富である。国土の85%が森林に覆われており、植物種数は8000種以上、そのうち固有種が20%である。鳥類が600種類、哺乳類は150種類、両生類は100種類。この数字はマレーシアの半分程度で日本とほぼ同等だが、ガボンの北部にあるMonts de Cristalという国立公園はおそらく熱帯アフリカで最も多様性の豊かな地域だそうだ(上記数字はCBD事務局Country Profileより引用)。
駐日ガボン大使館によれば、ガボン政府は生物多様性の保全に力を入れており、国土の10%強が国立公園である(!)ことから、名古屋議定書の批准が国策に合うのだと言う。なるほど調べてみなければわからないことは多いものだ。森林も多く、がぜん興味が湧いてきた。そうしてみるとガボンが1番目の批准国というのも、それほどおかしなことではないような気がしてきた。いずれにしてもガボンというあまり有名ではない、日本とのつながりも薄い国に関して興味を抱かせる、このことだけ取っても批准国第一号となる価値があったと言えるだろう。
砂漠国の批准が意味するものは?
次に批准したのはこれまた先の国々ではなくヨルダン。これまた意外なところから出てきたものである。シリア、イラク、パレスチナ暫定自治区、サウジアラビア、イスラエルと国境を接するまさに中東のど真ん中にある国だがアジアサッカー連盟に属するれっきとした西アジアの国である。ついでに言うと昨年のアジアカップで日本が0-1とリードされ、番狂わせの敗戦かと思われた終了間際にディフェンダーの吉田麻也がヘディングシュートでからくも同点に追いついた、あの試合の相手であり、つい先頃の五輪最終予選でシリアに終了間際に突き放された悪夢のようなあの試合が行われた国である(サッカーに興味のない方からすれば「あの」と言われても困るだろうが)。
余談はさておき、ヨルダンである。「アラビアのロレンス」にも登場する中東の砂漠国(国土の80%ほどが砂漠、ちなみに森林は1%以下)でありながら、なんと石油を産出しない国である。天然ガスは出るようだが、石油のおかげで金満国になっているアラブの国というイメージはない。石油もないが、砂漠国なので生物資源も決して豊かではない。ほぼ内陸国(正確には紅海に繋がるアカバ湾と接するが海岸線は非常に短く12キロメートルだそうだ)であるし、大きな湖はあるが、よりにもよって有名な死海である。豊かな生物多様性は望めない国と言っていいだろう。
そんな国がなぜ真っ先に批准したのだろうか? 国際外交上のカードにするのなら、できるだけキープしていた方がいいし、ここでカードを切る必然性はないと思うのだが。環境や生物多様性に詳しい友人にこの質問をぶつけてみると、こんな意見が返ってきた。「国王アブドゥーラ2世の王妃が自然保護などの活動に熱心なので、その意見かもしれませんね」
ほう。やっぱり情報を持っている人は持っていますね。さっそく調べてみるとラーニア王妃はクウェート出身、シティバンク勤務時にアブドゥーラ2世と知り合い結婚したということで、元キャリアウーマン。アラブ国の王妃としてはかなり積極的に環境問題、児童教育や女性の地位向上などに取り組んでいる模様だ(公式サイトから)。
しかし、ご多分にもれず、その外向性に対してアラブ国ゆえの批判も多いそうである。まあ、綺麗な金髪の王妃が髪を隠さずに世の中に出て行くというのは保守派勢力にとって許せないことに違いない。つい最近、カナダでアフガン難民の両親が自分たちの3人の娘を殺害したという痛ましい事件があったが、タリバン政権下で長く生活をしてきたイスラム保守派の両親たちは、移民先の文化習慣に染まっていく娘たちがどうしても許せなかったのだろう。許されることではないが心情的には理解できる気がしないでもない。
話が大分それたが、名古屋議定書批准に関して言えば、人口630万人、国土の大きさは日本の4分の1程度の小国ヨルダンにとって、豊かでもない生物多様性に関する国際議定書を批准することなどあまり大きな問題ではないに違いない。(仮にあったとして)王妃の意見がすんなり通ったとしてもさほど不思議ではないように思える。100%憶測である。憶測ついでに言えば、国の政策・方針とは別の理由(国家元首の意識が高い場合など)で批准するヨルダンのような国が結構ある、ということだろう。
日本に批准する気はあるのか?
ご存知のようにCOP11はインドのハイデラバードで2012年10月中旬に開催される。COP10で大方の予想を覆して名古屋議定書は議長国提案が採択され、日本は面目を施したのだが、COP11までの議長国期間中に発効することは難しい情勢となっている。先にも書いたとおり、議定書の発効は50カ国の批准がなされた日から90日後ということであるから、10月に発効するためには7月中旬までに50カ国が批准している必要がある。
しかし、2012年2月現在たったの2カ国…。しかも提案国で議長国の日本ですらまだ批准していない。外交取引のカードにしたい小国も、批准するというカードを切るタイミングで外交上有利な条件を引き出せるのかどうか、悩んでいることだろう。
実際のところ、関係各国が恩を売る対象として一番手に考える日本に批准する気があるのだろうか?このままでは中学の歴史で習った「国際連盟を提唱したのはアメリカ合衆国大統領ウィルソンだが、アメリカ合衆国は議会の反対があって国際連盟に参加しなかった」というバカげた話を日本も踏襲してしまいそうだ。これは議長国として本来非常に恥ずかしいのではないか。
いやまてよ、鳩山元首相が高らかに宣言して喝采を浴びたCO2削減25%というのも、国として達成する気はなさそうであるから、国際的に口先だけの国として定着してしまうに違いない。
COP11までの発効は難しい
このままではまずCOP11で名古屋議定書発効を高らかに宣言という訳には…「ん?」
もしかしてCOP11会期中に発効、いやむしろ50カ国批准を達成するために開催国インドが途上国に根回ししているのだとしたらどうだろうか?「ぎりぎりまで批准は待ってくれ。そうすれば便宜を図るから」とかなんとか。COP11はCOP10にくらべて話題性に欠けると言われているので、もしかすると、もしかするのではないだろうか。COP11開催前に達成してしまうと前議長国日本の手柄になるが、会期中だったらインドの手柄になる…。ああ、これも根拠のない憶測である。
いずれにしても、これらの憶測が全く的外れなものか、それとも(偶然)当たっているのか、生物多様性に直接関係なさそうな小国の動向が非常に楽しみになってきた。特にインドと関係の深そうな国には注目してみよう。
ちなみに、署名開放期間中の署名国数では優秀であったカルタヘナ議定書の批准国数が50カ国に達したのは、正式な署名開放スタート(2000年6月5日)から約3年後の2003年6月13日であり、発効したのはその90日後である同年9月11日のことだ。COP11での名古屋議定書批准50カ国達成は現実的にはなかなか難しいと言わざるをえないだろう。
インドの陰謀というのは、憶測どころか妄想でしかないようだ。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20120209/227032/
アフリカ開発会議、若年層の失業問題に危機感
nikkei.com
2013/6/2 19:00
めざましい経済発展の裏で、アフリカの若年層の失業問題が深刻になっている。アフリカ開発会議(TICAD)は2日、若年層の雇用問題をテーマにした会合を開催した。出席した各国の首脳からは「資源を輸出するだけでなく、付加価値の高い産業を育成し、雇用を安定させなければいけない」(ガボン共和国のオンディンバ大統領)と危機感を訴える声が相次いだ。
会合にはガボン共和国、南アフリカ共和国、タンザニアの各大統領のほか、世界銀行のキム総裁、国際協力機構(JICA)の田中明彦理事長らが参加した。
アフリカでは約2億人の若年層の3分の1に当たる約7500万人が失業中。所得水準が比較的高く、豊富な資源を持つガボンや南アフリカでも、若年層の失業率が30%以上に及ぶという。
会合では民間投資を呼び込むための方策について議論。キム総裁は「雇用の9割は民間でつくられている。東アジアのように、人口増の配当を得るためには、ビジネス環境を整備し、生産性を高めることが不可欠だ」と指摘。南アフリカ共和国のズマ大統領は「若者の雇用の受け皿として、今後は、インフラ、自然エネルギーなどのグリーンエコノミー、観光など付加価値の高い産業を集中的に育てる」と述べた。
課題が人材教育だ。タンザニアのキクウェテ大統領は「アフリカの人材と企業側が求める人材の質に大きなミスマッチがある。スキルを持った人材がいないとして雇用主が外国人を雇ってしまう」と発言した。タンザニアでは若年層や女性の起業支援のために基金を創設したり、高度技能を持つ人材の育成を急ぐ。
JICAでは理数系教員の教育研修プログラムなどを実施。田中理事長は「雇用促進のために、中小企業支援のための職業訓練も進めたい」と話した。
千代田化工、ガボンで海底油田開発 三菱商事系に出資
nikkei.com
2013/10/4 0:11
千代田化工建設は海底油田の開発事業に参入する。西アフリカのガボンで2つの油田の権益を持つ三菱商事の現地子会社に数十億円を出資、増産計画に参画する。千代田化工は7月に資源探査大手の英エクソダスを買収した。地下数千メートルに分布する原油の埋蔵状況などを分析し最適な開発計画を提案できる同社の技術を活用し、高収益が見込める資源開発を新たな成長事業に育てる。
千代田化工はガボンで油田開発に携わる三菱商事子会社のエムピーディーシー・ガボン(MPDC)の株式の25%を取得して参画する。取得金額は20億~30億円とみられる。MPDCはガボン西部沖合の「ボードロア・メロー」と「ロチェ・イースト」の2鉱区でそれぞれ5割の権益を持つ。
このうちロチェでは2014年以降、生産量を現在の日量1千バレルから2千バレル以上に引き上げる計画がある。千代田化工は出資後、エクソダスの技術を使って効率的な増産計画を立案する。
千代田化工は大型プラント建設の工程管理や資材調達などでノウハウを持つ。将来は海底油田・ガス田の全体計画から設計、建設、運転までを幅広く手掛ける方針。ガボンの計画に参画し、弾みをつける。英調査会社のクラークソンによると海底油田の開発投資は14年に21兆円となる見通し。12年の約17兆円(推定)から2割以上増える。
今回の2鉱区では、石油メジャーの仏トタルやガボンで石油生産に強い仏ペレンコといった開発大手も参画している。千代田化工には出資を通じてこれら資源大手との関係を深め、陸上のプラント建設を含めた今後の事業拡大にもつなげる。
アフリカで皆既日食 「黒い太陽」に歓声
nikkei.com
2013/11/4 20:06
【シビロイ国立公園(ケニア北部)=共同】北大西洋からアフリカにかけて3日、金環皆既日食が起きた。月に中心部を隠された太陽がリング状に輝く金環日食と、太陽が月にすっぽりと隠れる皆既日食の双方が、一度の日食の間に現れる珍しい現象だ。
今回は北大西洋で金環日食、赤道に近いアフリカ中部のガボンやコンゴ(旧ザイール)、ウガンダ、ケニアなどで皆既日食に。
ケニア北部トゥルカナ湖東側のシビロイ国立公園では、太陽全体が月に隠れて「黒い太陽」となった瞬間、集まった数百人が大きな歓声を上げた。ケニア人運転手のフセイン・ハッサンさん(39)は「空が真っ暗になってびっくりした」と興奮した様子だった。
次回の金環皆既日食は、2023年4月にインド洋から太平洋にかけて起きる。
日食:金環日食と皆既日食が一度に アフリカ各地で観測
毎日新聞 2013年11月04日 15時50分(最終更新 11月04日 16時49分)
北大西洋からアフリカにかけて3日、金環皆既日食が起きた。月に中心部を隠された太陽がリング状に輝く金環日食と、太陽が月にすっぽりと隠れる皆既日食の双方が、一度の日食の間に現れる珍しい現象だ。
今回は北大西洋で金環日食、赤道に近いアフリカ中部のガボンやコンゴ民主共和国(旧ザイール)、ウガンダ、ケニアなどで皆既日食に。ケニア北部トゥルカナ湖東側のシビロイ国立公園では、太陽全体が月に隠れて「黒い太陽」となった瞬間、集まった数百人が大きな歓声を上げた。(共同)
ガボン政府、合弁2社に追加出資
nikkei.com
2014/4/1 23:35
■オラム・インターナショナル(シンガポールの農産物大手) アフリカ中西部のガボン政府が同社との合弁会社2社への追加出資を決めたと発表した。2社はガボンでパームヤシやゴムの大規模農場開発を進めている。政府は合計5680万ドル(約58億円)を新たに拠出する。
国内総生産(GDP)の5割弱を占める石油に代わる産業を育てる。
オラムとガボン政府は2010年にパーム油事業のオラム・パーム・ガボン(OPG)、12年にゴム事業を担うオラム・ラバー・ガボン(ORG)を立ちあげ、農園の開発を進めてきた。今回の追加出資により、オラムの両社への出資比率はそれぞれ6割、ガボン政府は4割となる。(シンガポール=菊池友美)
本当の敵は誰? エボラとの戦い(1)
ガボン、コートジボアールでその正体を追う
國井 修
日経ビジネスオンライン
2014年11月19日(水)
1996~98年の3年間、エボラウィルス病(以下、エボラ)の調査・研究に携わったことがある。最近、エボラ疑いの方が搬送された東京都新宿区にある国立国際医療研究センターに勤務していた時のこと。一年の半分以上は、緊急援助や技術協力などで海外に派遣されていたので、その合間を縫っての活動だった。
当時、エボラが発見されて既に20年が経過していたが、アフリカでは毎年のようにエボラが流行し、治療薬もワクチンもないまま、高い致死率を示していた。
1995年には、エボラをモチーフにしたハリウッド映画『アウトブレイク』(ダスティン・ホフマン主演)が公開。実際にアメリカでも輸入した実験用サルにエボラが流行したため、サスペンス映画が現実のものになるのでは…と世界を震撼させた時期でもあった。
日本でもその対策が求められたが、当時、エボラに関する情報や国際的な協力体制は十分とはいえなかった。そんな中、国際医療協力研究委託事業に加えてもらったのである。
欲張りな私は、当時知られていた4種類(現在は計5種がわかっている)のエボラウィルスの3種(ザイール型、タイフォレスト型、レストン型)を調査対象として、ガボン、コートジボアール、フィリピン、アメリカを訪れることにした。
密林の奥に潜むエボラ
エボラが流行していたアフリカ中央部にある国ガボンは、学生時代から一度は訪れてみたかった国のひとつである。
私が医師となってアフリカで働きたいと思ったきっかけを作ってくれたのが音楽家、神学家、哲学者でもあったアルベルト・シュバイツァー(1875-1965)。彼が医師として50年以上を捧げたのがこの国ガボン(当時は仏領赤道アフリカの一部)だったからである。
シュバイツァーが生きていた頃には報告されていなかったエボラという病気が、この国を襲ったのは1994年12月。カヌーでしか行けない密林の中、金鉱山の近くの村で、原因不明の病気により村人が次々に倒れた。
病魔は瞬く間に周辺の村にも広がり、最終的に44人が発症、28人が死亡。致死率は64%に達した。人口の少ない人里離れた村で、短期間にこれだけの人々がばたばたと亡くなるのは、「異常」を超えて「恐怖」だった、という。
当初、その原因として水銀中毒が疑われた。金鉱山で金の抽出に水銀が使われていたためである。さらに、この地域に流行する黄熱病も疑われた。実際に黄熱病の抗体検査をしたところ陽性例も少なくなかったのである。
その後、フランス軍病院でエボラウィルスの抗体検査をしたところ、6検体中4検体が陽性。さらに、流行地で発熱、頭痛、下痢のいずれかの症状を示した患者の血液33検体中9例(27%)がエボラ抗体陽性となった。
遺伝子解析の結果、1976年と95年に流行した致死性の高いザイール株とほぼ同じであることもわかった。近隣の密林中で多くのチンパンジーとゴリラの死骸が見つかり、エボラ流行との因果関係が疑われた。
2回の流行、伝統治療がリスク高める
ガボンではさらに1996-97年にかけて2回のエボラ流行があった。
第二の流行では人口150人程度の孤立した村で37人が発症、21人が死亡(致死率66%)。死亡例のうち12人が村の祭りで死んだチンパンジーの皮をはいで調理して食べたという。
第三の流行は第二の流行地から西に200km離れた村で起こり、初感染者は密林の集材場に住む39才の狩猟者。発症10日後に入院し、25日後に死亡した。サルとの接触は定かでないが、付近の密林でチンパンジーの死骸が発見された。2例目はその友人の同じ狩猟者で、3、4例目は彼らを治療した伝統治療師とその助手であった。
私は第三の流行中に実際に村々を訪れた。ガボンの首都リーブルヴィル(Libreville)から電車と車で8時間以上。熱帯雨林の真っ只中。木を伐採し、森を切り開く拠点の村であった。
村人や伝統治療師に聞き取りをしたところ、伝統治療では薬草を皮膚に塗布する、患者の両腕にナイフで傷をつけ血液を皮膚に擦りつける、木の枝で患者の体中を叩くなど、患者の体液・血液との接触を強め、感染リスクをかえって高めるような治療をしていた。
さらに、吐血したエボラ患者に、エボラと知らず、胃潰瘍を疑って内視鏡検査をした医師がエボラに感染し、南アフリカ共和国に搬送された。この医師は死を免れたが、その治療にあたった看護師が不幸にも死亡してしまった。
私もエボラの治療センターで患者を診察させてもらった。
以前、エボラ出血熱(Ebola Hemorrhagic Fever:EHF)と呼ばれていたが、実は症状として出血を示す患者は思ったほど多くはない。入院患者を調べると、下血27%、吐血13%、鼻出血13%。一方、発熱は100%、下痢87%、嘔吐73%であった。最近の西アフリカを中心とするエボラ流行でも、約1400人の患者のうち出血を示したのはわずかに14%であった。
症状だけでは、マラリアを含むほかの感染症との鑑別がなかなかつかない。したがって、誤解を防ぐため、近年ではエボラ出血熱(Ebola Hemorrhagic Fever: EHF)でなく、エボラウィルス病(Ebola Virus Disease: EVD)と呼ぶようになった。
「ゴーグルは暑いからいいだろう」
それにしても、当時の現場のエボラ防護体制はひどかった。
一応、エボラ患者の治療センターでは、写真の通り、患者を隔離し、家族を含め病棟への出入りを制限していた。また、病棟の出入口では、ガウン、マスク、グローブ、ゴーグルを着用し、手足の消毒を義務づけるはずだった。
しかし、実際に私が着用したのは普通の白衣、手術用マスクと手袋。ゴーグルは暑いからいいだろう、と言われた。
すべては自己責任、自分の身は自分で守るのが鉄則。とわかっていても、ミイラ取りがミイラになる、かも、と不安が募った。日本人として初めてエボラ患者を診察して、同時に最初のエボラ患者になったら…、笑いごとではすまされない。
その後3週間は体温を測りながら、人目を避けながら生活した。
この流行でエボラがどうやって伝播したのかを調べた。
家庭内では、患者と一緒に寝る、体を拭く、血便などの汚物のついた服・シーツを扱う、などの看護・介護が関係していた。一夫多妻の地域なので、一人の男性患者が看病していた複数の妻に広がることもあった。
葬式でも感染、受診は3割以下
さらに、葬式を通じて感染が拡大。現地には、遺体を抱きしめる、素手で体を触る、洗うなどの伝統的な葬式儀礼がある。エボラウィルスを有する体液に触れ、感染・伝播につながったようだ。
宿主が死んでしまえばウィルスも生きながらえることはできない。ただし、宿主の死亡から数日間はウィルスも完全に死滅しないこともあるので、遺体の扱いには注意が必要なのである。
私がエボラの流行した村を訪れた頃には、既に村人への予防・啓発活動が行われていた。
はたして、どれほど知識が浸透しているのか、どんな受療行動をするのか、住民20人に質問をしてみた。
「エボラという病気を知っているか」--77%が知っていた。
「エボラはどんな病気か」--「わからない」60%、「必ず死ぬ病気」30%、「怖い病気」25%、「悪霊が憑く病気」20%、「蚊によってうつる病気」20%。
「病気になったらどうするか」--「わからない」40%、「医療機関(西洋医学)に行く」25%、「伝統医に診てもらう」20%、「何もしない」15%…。
エボラの予防啓発活動をしていても、病気になった時、医療機関(西洋医学)に行こうとする者が2割強しかいなかったのである。
エボラは、対症療法であっても、早期に治療を開始することで致死率を下げることができる可能性がある。しかし、村人は医療機関に行かないばかりか、かえってリスクの高い伝統医を選ぶこともある。
エボラはどこからやってきたのか。1996年当時はまだ確証がなかった。
エボラの流行はサルやゴリラなどの霊長類との接触や生食に関連しているように見える。しかし、サルやゴリラもエボラで死亡し、中にはエボラ流行によって絶滅が危惧されるほどの種もあるので、ウィルスが寄生する自然宿主とは考えにくい。
では、エボラを棲まわせている自然界の宿主は何なのか。宿主探しのプロジェクトが当時コートジボアールやガボンで行われていた。
最後の熱帯雨林で宿主を追う
かつて赤道直下に鬱蒼と広がっていたアフリカの熱帯雨林は、伐採・乱開発により著しく減少していった。かつて人が入り込めなかったような密林の奥まで道が作られ、巨木が次々になぎ倒されていく。
シュバイツァーが記した『水と原生林のはざまで』(岩波文庫、訳:野村実)を読んで心躍らせながらガボンを訪れたものの、彼が半世紀を過ごした病院のあるランバレネも、その途上もかなり開発が進み、私が想像していたような「原生林」はほとんど見られなくなっていた。
宿主探しが行われたコートジボアールも、以前は国土の80%以上が原生林で覆われていたというが、私が訪れた時には8%にまで減少。それも国立公園として保護しなければ消滅する勢いだった。
国立公園に指定されたタイ森林(Taï forest)は、西アフリカに残る最後の熱帯雨林といわれる。チンパンジー、ボノボ、コビトカバなどの絶滅危惧種が棲息し、1982年には自然遺産として世界遺産に登録された。
このタイ国立公園でエボラの宿主探しが始まった。
事の起こりは1994年11月。タイ国立公園で野生チンパンジーの一群43頭のうち約4分の1が急に死亡または生存が確認できなくなった。それらを観察してきた動物生態研究者3人で死亡したチンパンジーを解剖したところ、うち1人がエボラを発症し、解剖したチンパンジーからは新種のエボラウィルスが確認された。タイ・フォレスト型と命名された。
チンパンジーを大量死させるエボラウィルスがこの原生林に隠れている。どこにいるのか? 宿主探しが始まった。
ブラジルやインドネシアなどで「原生林」と開発後の「森林」を見比べたことがあるが、この間には大きな違いがある。森を構成する木々の太さ、高さのスケールが異なり、森の中に入り込んだ時の静けさ、荘厳さ、神々しさが全く違うのである。
アフリカでも、人の手が入ったものとそうでないものとでは、熱帯林の姿は全く違っていた。手付かずの原生林は高さが50mに及ぶものもあった。熱帯の赫々たる陽光を浴びて天に突き出した樹冠。足元も見えないくらい真っ暗で下草も生えない最下層。この樹冠から地面まで3~5層に分かれ、棲息動植物も異なるという。
そのため、この原生林で宿主探しをするには、地上から数メートル毎に足場を組み、各層に棲息する節足動物や哺乳動物などを採集・捕獲しなければならない。1匹、2匹捕まえればいいわけではなく、100以上の異なる種でそれぞれ20個体を集めて、各個体にエボラウィルスがいるか、存在した形跡があるか、詳細に調査していた。
このプロジェクトの責任者は当時コートジボアール獣医学研究所からWHOに移った専門家ピエール・フォメンティ(Pierre Formenty)。彼は確かこのプロジェクトに4年くらい従事していたと思うが、最近の西アフリカのエボラ流行では、ギニアなどの現場で先陣を切って活躍している。
しかし、最終的に自然宿主の有力な手がかりを探し当てたのは、ガボンにあるフランスビル国際医学研究センター(CIRMF: Centre International de Recherches Medicales de Franceville)のチームだった。
2005年12月1日発行の英科学誌「Nature」で発表されたのは、ゴリラやチンパンジーがエボラで大量死した地域(ガボンとコンゴ共和国)で罠を仕掛け、捕獲した動物を調べたところ、3種類のコウモリにエボラに特異的な抗体とヌクレオチド配列が確認されたというもの。これらのコウモリは、果実を食べるためフルーツコウモリとも呼ばれ、現地では食用にもされている。
実は、1976年に発生したスーダン南部のエボラ流行の時から、コウモリがエボラの自然宿主ではないかと疑われていた。最初に発症した6人が植民地時代に建てられた同じ古い綿工場で働いており、そこに多数のコウモリが棲息していたためである。
さらに別のエボラ流行でも、コウモリと一緒に果実を食べていたチンパンジーが発症したことが確認されている。
また、アフリカの観光地にある洞窟を訪れた旅行者や探検家、鉱山で働く労働者がエボラに発症した。この洞窟や鉱山にはコウモリが棲息し、天井にぶら下がったコウモリの唾液や糞尿が落ちてきて感染したのではかないか、と疑われた。
しかしながら、このコウモリ自然宿主説を裏付ける証拠がなかなか得られなかったため、2005年の報告は確証とまではいかなくとも、有力な手がかりとなったのである。
電気柵の中で国際貢献の覚悟、新たに
1997年にフランスビル国際医学研究センターを訪れた。
フランスビルはガボン第二の都市で、首都リブラビルから東に700km以上、電車で10時間以上も熱帯林を突っ切ったところにある。
驚いたのは、ジュラシックパークのようにエレクトリック・フェンスで囲まれた広い野外実験施設。さらにこの辺地にエボラウィルスを扱える最高度の安全実験施設(BSL-4)もあった。サルやゴリラを放し飼いにし、自然の中でエボラの伝播を観察・研究していたのである。
フランス人を中心に、世界中からウィルス、細菌、寄生虫、霊長類など様々な分野の研究者がこのアフリカの奥地で生活し、研究に打ち込んでいた。
このくらいの心意気と覚悟でやらねば、国際的な研究や真の国際貢献はできない…。
当時、まだ若かりしき自分に向かって言い聞かせ、戒めた。
ガボンで20年ぶりにライオン発見
jp.reuters.com
2015年 03月 13日 18:02 JST
[ダカール 12日 ロイター] - 中央アフリカのガボンで、約20年ぶりにライオンが発見された。保護関係者らは、同国での絶滅説が覆される可能性があると期待している。
ライオンは20世紀半ばには中央アフリカに数百頭いたが、密猟や住環境の喪失で激減した。前回ガボンでライオンが確認されたのは1996年で、雌1頭が見られた。
今回見つかったのは雄1頭で、チンパンジー研究のため南東部の高原に設置された隠しカメラが姿を捕えた。1月以降3回写ったという。
現場から数百キロ離れたコンゴ民主共和国内でライオンが生息していることは分かっており、カメラを設置した研究者は、そこからコンゴ川を泳いでガボンに来た可能性があると指摘した。
アフリカ・ガボンで20年ぶりにライオン確認
cnn.co.jp
2015.04.03 Fri posted at 17:27 JST
(CNN) 1996年以来ライオンの生息が確認されていなかったアフリカ中部のガボンで、約20年ぶりにライオンの姿が捉えられた。
かつて多くのライオンが生息していたガボンでは、1996年に密猟者が2頭の子どもを連れた雌ライオンを殺したのを最後に目撃情報がなかった。
2001年にはネコ科の野生動物の国際保護団体「パンセラ」のフィル・ヘンシェル博士が実地調査を実施。生息が確認できず、密猟が盛んに行われていた環境から判断して「この地域では(ライオンが)絶滅した」と宣言した。
ところが今年1月、マックス・プランク進化人類学研究所がバテケ高原国立公園で撮影したビデオに雄ライオンが映っているのを発見した。同研究所はチンパンジーの研究のために撮影を行っていた。
「信じられなかった。この地域のライオンは絶滅したと思っていたし、最初に調査した01年には密猟がひどく、ライオン1頭たりとも存在できる環境とは思えなかった」とヘンシェル博士は語る。
当時はライオンのえさとなるバッファローやシマウマといった動物の多くも密猟で激減していた。02年に国立公園ができたことで、ライオンなどの動物が住める環境になったのだろうとヘンシェル博士は言う。
ヘンシェル博士は、このライオンは隣国のコンゴ民主共和国(旧ザイール)から少なくとも250キロ移動してきたと推測。パートナーとなる雌のライオンを探して故郷を出た可能性が高いという。
「雄が生まれた地域を離れるのは普通のことだが、まさかこんな長距離を移動するとは思わなかった」
次のステップは、このライオンがどの亜種に区分されるか見きわめることだと博士は言う。そうすれば、同じ亜種の雌を放してつがいにすることもできるかもしれない。
時代の風
留学生と学術外交=京都大学長・山極寿一
毎日新聞2016年2月21日 東京朝刊
アフリカのガボン共和国で、昨年博士の学位を取って帰国した留学生と再会した。彼は今、自分の国の研究機関で、生物多様性の保全研究に取り組んでいる。改めて日本で暮らした印象を聞くと、古都で安全な暮らしを満喫したと同時に学位を取ることが予想外に大変だったと話してくれた。
彼は2009年に始まった科学技術振興機構(JST)と国際協力機構(JICA)の地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)の一環として、わが大学の博士課程に留学した。森林性カモシカ類の分布と遺伝的構造に影響を与える地形的要因が学位論文のテーマだった。
この研究テーマの大枠は、彼が日本に来る前に現地の保護区で実地調査をしながら決めた。当時研究室の助教だった井上英治さんやポスドクの中島啓裕さんがいろいろと助言を与えてくれた。だが、細かなテーマや研究方法は、日本で手取り足取り教えてもらえると思っていたらしい。日本へ来て私の研究室へ入り、ゼミで研究計画を発表したとき、大いに面食らったという。あちこちから「なぜ、そのテーマを選んだの?」「その研究をしていったい何を知りたいの?」「その研究は将来どういった新しい視点や活動につながるの?」といった質問が矢継ぎ早に浴びせられたからである。彼は指導教員の私たちをちらちら見たそうだが、積極的な反応がなかったので、これは自分で答えねばならぬと覚悟を決めたそうだ。
それから彼の苦闘が始まった。何をやるにも自分で考えて計画を組み立てねばならない。研究室の仲間から助言は得られるものの、必ず「その方法で知りたいことは何なの?」という質問が発せられる。実際にデータを取って分析すれば、データの採取法や分析方法に異議が出されたり、結果の解釈の仕方や先行研究との比較に疑義が生じたりする。それをいちいち自分で検証し答えていかねばならない。何度もノイローゼになりそうになったと打ち明けてくれた。
しかし、それは彼に限ったことではない。同じ研究室で学ぶ学生も、テーマは違うものの厳しい質問の嵐に立ち向かう。甘えや同情は通用しない。日ごろ親しく付き合う仲でも、研究者としては手厳しいコメントが寄せられる。それらに自分のデータと考えで十分に答えられるようになって初めて論文の執筆に取り掛かることができるのだ。学位論文ははじめから終わりまですべて自分で責任を持たねばならない、というのが私の研究室の方針だった。彼はこのテーマで3本の論文を書いたが、最初の計画とはずいぶん違う内容になった。学位論文の公聴会を終えたときの、彼のほっとした表情とはじけたような笑い顔が忘れられない。
今、彼は自国でかつての自分と同じように生物多様性の保全研究を志す学生を教えている。教える立場に立って初めて、自分が考えに考えぬいた経験が貴重だったことに気がついたという。日本で仲間たちが自分に発した質問を頭に浮かべ、いろんな方向からその現象を問い直してみると、未解明の興味深いテーマが次々に浮かんでくるからだ。それを彼は自分が受けた通りのやり方で学生たちに問いかけている。
すばらしいことだと思う。私は彼が技術や知識だけでなく、自分で問いかけ、答える力を身につけてくれたことをとても誇りに思う。日本の大学院教育は世界に誇る内容を持っている。それをもっと海外の、とりわけ発展途上国の学生たちに提供できないだろうか。近年、国費留学生の枠を広げてずいぶん海外から日本へ学びにやってくる学生が増えた。しかし、気がかりなのは学位を取得した後の支援である。せっかく日本で質の高い教育を受けても、それを自国や国際舞台で生かす機会が乏しい。ガボンの学生は研究職についていたから復帰できたが、多くの留学生は帰国後の職探しに四苦八苦している。そういった学生たちに活躍する機会を与え、日本で習得した学問を生かしてもらうことこそ効果的な学術外交につながるのではないだろうか。ガボンにも近隣のアフリカ諸国にも日本で学位を取った若者たちが少なからずいる。彼らは互いに連絡を取っていっしょに活動することを願っている。彼らが手を取り合って新しい未来を築くことを、ぜひ後押ししてほしいと思う。
独紙がオバメヤンのレアル行きが合意と報道「124億円で移籍する」
2016年03月10日(木) 16時03分配信
The World
ドイツブンデスリーガのドルトムントでプレイするガボン代表FWピエール・エメリク・オバメヤンは、すでにスペインのレアル・マドリードへ移籍することが決まっているのかもしれない。
今季のリーグ戦で24試合に出場し22ゴールを挙げる活躍を見せているオバメヤンに対してはかねてよりマンチェスター・ユナイテッドやアーセナルといったプレミアリーグのクラブが関心を示しているとされていた。しかしどうやらその行き先はイングランドではなくスペインとなりそうだ。独『EXPRESS』が報じたところによると、ガボンの快速ストライカーは今夏に約1億ユーロ(約124億円に相当)もの移籍金でレアル・マドリードへ加入することがすでに内定している状態だという。オバメヤンは先月、仏『L’Equipe』のインタビューに対し「幼い頃からずっとレアル・マドリードでプレイすることを夢見ている。祖父にはいつかそこでプレイすると約束したよ」と明かしていた。
もしこの報道が事実であればドルトムントにとってはクラブ史上最高額となる契約解除金を手にすることになる。果たして市場で圧倒的な人気を誇るオバメヤンは今夏にどのような決断を下すことになるのだろうか。
独紙がオバメヤンのレアル行きが合意と報道「124億円で移籍する」
レアル行き合意が噂される“1億ユーロの男”オバメヤン「現時点ではドルトムントの選手」
2016年03月12日(土) 18時29分配信
The World
スペインの強豪レアル・マドリードへの移籍が取り沙汰されているドルトムントのガボン代表FWピエール・エメリク・オバメヤンだが、本人はドイツでのプレイに専念しているようだ。
今季の公式戦ですでに33ゴールを挙げ、キャリア最高ともいえるシーズンを過ごしている快速ストライカーに対してはかねてよりプレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドやアーセナルといったクラブが関心を示していると噂されていた。そして先日、独『EXPRESS』やスペイン『as』は今夏にオバメヤンがおよそ1億ユーロの移籍金でレアルへ加入することになると報じ話題となったものの、オバメヤン本人はそれらの報道について次のように話している。スペイン『as』が同選手をコメントを伝えた。
「単にメディアが推測をしているに過ぎない。今はドルトムントでのプレイに専念している。僕は現時点ではドルトムントの選手だよ」
先日の合意報道についてはメディアによる憶測だとしながらも、ドルトムントへの“永遠の愛”を誓うことはなかったオバメヤン。たしかに彼は現時点ではドルトムントの選手ではあるが、果たして来年にはどうなっているだろうか。
レアル行き合意が噂される“1億ユーロの男”オバメヤン「現時点ではドルトムントの選手」
兪正声全国政治協商会議議長、ガボン大統領と会談
cri
2016-04-13 12:14:26
ガボンを公式訪問中の全国政治協商会議の兪正声議長は11日、首都リーブルヴィルでガボンのアリー・ボンゴ・オンディンバ大統領と会談しました。
兪正声議長は「ガボンはアフリカにおける中国の伝統的な友好国と重要な協力パートナーであり、各分野での協力は実り豊かな成果をあげている。中国は今後もガボンと共に両国元首の間で達した合意を着実に実施すると共に、中国アフリカ10大協力計画などがガボンで実施され実り豊かな成果を収め、中国とガボンの両国関係が中国アフリカ協力共栄と共同発展の手本になるよう推進していきたい」と語りました。
これに対し、アリー・ボンゴ・オンディンバ大統領は「ガボンと中国の友情は深く、各分野における友好協力も豊かな成果をあげている。ガボンの発展に与えた中国の重要な支持には感謝している。今後も中国の発展と改革の経験を参考にして林業や農業、インフラ整備、エネルギー資源、観光及び平和安全などの分野での両国の実務的協力を強化していきたい」と述べました。(ミン・イヒョウ Kokusei)
人気の大型インコ「ヨウム」、国際取引の禁止提案 ガボン
nikkei.com
2016/5/2 11:45
人間の言葉をよく覚え、ペットとして日本でも人気の大型インコ「ヨウム」の個体数が乱獲で急減し、絶滅の恐れが高まっているとして、生息国の一つのガボンが国際取引の禁止を提案したことが2日、分かった。
9月に南アフリカで開かれるワシントン条約の締約国会議で議論されるが、欧州連合(EU)が支持を表明、米国も支持する方針で、取引が禁止される公算が大きい。
日本は主要輸入国の一つで、毎年400~500羽超の生きたヨウムが輸入され、1羽15万~30万円の高値で売買されている。禁止が決まれば、国内の取引規制などの対応が必要になる。
ヨウムは体長30センチを超える大型のインコで、灰色の体色と鮮やかな赤の尾羽が特徴。コンゴ民主共和国やガーナなどアフリカ中部から西部の森林地帯に分布する。人間の言葉を覚えてまねする能力に優れ、ペットとして人気が高い。
ワシントン条約では付属書2に指定され、輸出国の許可証が必要。コンゴ民主共和国から年間約5千羽、カメルーンから約3千羽が輸出されている。このほか密猟や密輸が横行し、捕獲や輸出を禁止しているコンゴ共和国でも密猟や違法取引の摘発が相次いでいる。
このためガボンが「ペットとしての国際取引のために乱獲が進み、数が急減している」として、ワシントン条約の付属書1に格上げし、国際取引を禁止することを提案した。
ワシントン条約のデータベースによると、日本は2010~14年に2400羽を超えるヨウムをコンゴ民主共和国などから輸入した。
▼ワシントン条約 野生生物が国際的な商取引が原因で絶滅することを防ぐ目的で1975年に発効した条約。日本は80年に加盟した。極めて絶滅の可能性が高い野生生物を付属書1に掲載して国際取引を禁止。絶滅の恐れが高まっている種は付属書2の対象とし、輸出国の許可証の発行などを義務付けている。
付属書への掲載や変更は、締約国の提案を基に締約国会議で議論。投票国の3分の2以上の賛成があれば認められる。
大型インコ国際取引禁止へ ペットで人気、絶滅危機
静岡新聞
(2016/5/2 09:08)
人間の言葉をよく覚え、ペットとして日本でも人気の大型インコ「ヨウム」の個体数が乱獲で急減し、絶滅の恐れが高まっているとして、生息国の一つのガボンが国際取引の禁止を提案したことが2日、分かった。
9月に南アフリカで開かれるワシントン条約の締約国会議で議論されるが、欧州連合(EU)が支持を表明、米国も支持する方針で、取引が禁止される公算が大きい。
日本は主要輸入国の一つで、毎年400~500羽超の生きたヨウムが輸入され、1羽15万~30万円の高値で売買されており、厳しい目が向けられることになりそうだ。禁止が決まれば、国内の取引規制などの対応が必要になる。
【7月28日 AFP】カナダの国民的歌手セリーヌ・ディオン(Celine Dion)さんのヒット曲を歌うある少年の動画がディオンさん本人の目に留まり、SNSの数百万人のフォロワーにシェアされ、視聴された--。アフリカ中西部ガボンで歌手を志す少年は、この状況に「胸がいっぱい」と話す。
少年は、ガボンの首都リーブルビル(Libreville)に暮らす17歳のサミュエルさん。同国の著名ブロガーが、素足で自宅アパートの階段に腰掛け、ディオンさんの大ヒット曲「パワー・オブ・ラブ(The Power of Love)」を情感豊かに歌い上げるサミュエルくんの動画を取り上げたところ、その再生回数は1週間で100万回を超えた。
そして26日夜、今度はディオンさん本人が自身のフェイスブックにこの動画をアップロードした。すると、再生回数が一気に増え、一晩で230万回近くに達した。
ディオンさんはフェイスブックを通じて「サミュエル、あなたの才能は、あなたの歌声と同じくらい壮大よ。私の歌がはるばるあなたのところまで届いたことに感動しています。いつか会えたらいいと願っています」「そのまま歌うことを続けてください。音楽が心から湧き出てくるとき、そこに国境はないのです」と言葉をかけた。
リーブルビルの貧しい家庭に生まれたサミュエルさんは、歌のレッスンを受けたことは一度もない。学費が払えず学校も中退している。
サミュエルさんは憧れのスターから届いたメッセージに「胸がいっぱい。とても驚いた」とAFP記者に語った。
そして、「こんなことになるとは想像もしていなかった。ぼくは電話もフェイスブックのアカウントも持っていない。ぼくの動画をセリーヌがシェアしてることを兄が教えてくれたんだ」「いつの日か本物のディオンさんに会ってみたい」と続けた。
この動画がきっかけで、すでにサミュエルさんにはフランスとコートジボワールの音楽コンテスト番組プロデューサーから接触があったという。(c)AFP
OPEC、過剰供給を警戒 利害対立再燃も
nikkei.com
2016/8/10 23:45
【ロンドン=黄田和宏】石油輸出国機構(OPEC)内で原油の過剰供給への警戒感が強まってきた。7月の原油生産量は加盟国合計で日量3311万バレルとなり過去最高水準に達した。原油価格の上昇に一服感が出ており、一部の加盟国は増産凍結などの生産調整を呼びかけ始めた。一方、サウジアラビアなどは生産量を増やし続けており、利害対立が再び深まる可能性が出てきた。
OPECが10日発表した8月の石油市場リポート(月報)によると、7月の加盟14カ国の原油生産量は前月に比べ5万バレル近く増加した。インドネシアやガボンの再加盟もあり、過去と単純比較できないが、生産量は過去最高水準に達した。主要産油国であるサウジアラビアの生産量が1000万バレルを大きく上回り過去最高となったほか、1月の経済制裁解除以降、イランが増産を続けており、供給ペースが加速している。
原油相場は足元で上昇基調に一巡感が強まっている。北米指標のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物の期近物は8月初、一時1バレル40ドル割れと4月中旬以来、3カ月半ぶりの安値をつけた。北海ブレント原油先物も同41ドル台と、いずれもOPEC加盟国や非加盟国が増産凍結を協議したカタールのドーハ会合以来の安値で、重要な節目を迎えている。
加盟国の間ではドーハ会合での協議が物別れに終わった後も、シェールオイルの減産や一部産油国の供給障害などで原油価格が1バレル50ドル台に上昇し、楽観ムードが広がっていた。6月上旬のOPEC総会でも生産目標の棚上げを継続し、各国は増産を続けてきた。ただ相場の回復が頭打ちとなったことで、一部の加盟国では危機感が強まり、ベネズエラなどが協議の再開を求めて、非加盟国を含む協調を呼びかけ始めた。
OPEC議長国であるカタールのサダ・エネルギー・産業相は8日、異例の声明を出し「第3、4四半期には原油需要の高まりが期待できる」と、投機的な動きをけん制した。9月26~28日にアルジェリアの首都アルジェで開く「国際エネルギーフォーラム」に合わせて、加盟国による非公式会合を開くことも明らかにした。
もっとも独コメルツ銀行の商品調査責任者、ユージェン・ワインバーグ氏は「OPECは市場シェアを守る方針を固持しており、協議は中身のないものに終わる可能性が高い」と指摘する。原油相場の弱含みが続けば、次回の総会を開く11月30日に向けて加盟国間の利害対立が深まり、相場が不安定になるおそれがある。
米国のNGO であるMightyは、シンガポールのアグリフード最大手企業が、パームヤシの開発のためにガボンの原生林を破壊しているとして非難している。
米ワシントンDCに本拠を置くこのNGOは、12月12日(月)に出版したレポートの中で、シンガポールのアグリフード最大手企業が、原生林をパーム油のプランテーション開発のためにブルドーザーで破壊していることを確認している。Mightyによれば、オラムは「歴史のある優良な原生林の木々を伐採」し、現地の調査員が「沢山の木々をブルドーザーで切り倒しているのを目撃し、それを撮影した」。このNGOはまた、オラムが、他の大手アグリフード企業と異なり、下請け業者のリストの公表を拒んでいると非難している。Mightyの事務局長であるGlenn Hurowitz氏がフィナンシャルタイムズに語ったところによると、「オラムは、主要企業の中では事業の透明性に重きを置かない企業であり、パーム油業界では暗室のような存在である」。
同じ日に、オラムはちょうど下請け業者のリストを公表した。その数は、2014年の48に対して、今日では14となっている。オラムは、環境保護を尊重しない下請け業者とは縁を切ったとしている。
二次林
リストの公表が遅れた理由を、フィナンシャルタイムズ紙に問われたオラムの創業者でCEOのSunny Verghese氏は、「当社グループは、検査と認証の手続きを行っている最中であり、すべての下請け業者は、当社の定めるサプライヤー規約を締結している。しかし、未だ彼らの圧搾器の認証が完了していない」と答えている。「ガボンは、経済を多様化させるため農業を発展させ、国民を食べさせるため食料安全保障を強化し、食料自給率を高めるための新たな手段を生み出す基本的な権利と欲求をもっている」として、Mightyの批判に反論している。彼によれば、オラムがガボンに所有するパーム油のプランテーションの約60%は、元の森林の消滅後に植生が復活した「二次林」であり、すべて適正に登録されたものである。残りの40%は、もともとサバンナ地域に存在したものである。
カシューナッツをインドに向け輸出する目的で1989年にナイジェリアで設立されたオラムは、現在では65か国で事業を展開しているが、そのうち25か国はアフリカである。カシューナッツの取引高では世界最大、コーヒーでは世界第二位であるオラムは、日本の三菱商事とシンガポールの政府系投資会社テマセクによって株式の大半を所有されている。オラムはガボンでは1999年以来活動しているが、主にパーム油、天然ゴム、化学肥料、さらにはNkokの経済特区の開発も行っている。また同社グループは、ガボンでは4,400名の従業員を抱えている。【参考訳:大竹秀明、AJF 参照する際には原文にあたって下さい】
Huile de palme : Olam accusé par une ONG de favoriser la déforestation au Gabon
森林破壊を行っていると度々批判されているシンガポールの巨大アグリ食料企業であるオラムが、ガボンにおいて、アフリカで最大のパーム油工場を設立し3月11日より操業を開始したと発表した。
このシンガポールの多国籍企業のコミュニケによれば、この工場は、「17ヘクタールの面積をもち、毎時90トンのアブラヤシを加工し、年間138,700トンのパーム油を生産することができる」。ガボンのアリ・ボンゴ大統領も、「パーム油産業は、向こう10年間で石油と同じくらいの収入を我が国にもたらしてくれる」と、工場の開設式で称賛している。オラムグループにとってガボンで2つめの工場であるこの工場は、ガボン政府とオラムの合弁事業であり、南部のングニエ州ムイラの第一区内に位置するビララ地区にある。2015年より稼働を開始した第一工場は、首都リーブルビルの南東60kmにあるカンゴ市近郊のアワル地区にある。
「バランスのとれた」油
2014年以降の原油価格の下落の影響を受け、経済の多角化に踏み出したガボンは、森林の多い同国では未発達だった農業分野の開発に特に重点を置いてきた。オラムの発表によれば、ムイラでは、「生産されたパーム油は、RSPO:Roundtable on Sustainable Palm Oil(持続可能なパーム油のための円卓会議)の認証を受けている。このことは、ラベルの基準を維持しながら、高い品質が保証されていることを意味する」とオラムのコミュニケは指摘している。2月には、このシンガポールの多国籍企業オラムは、同社のCEOサニー・ベルゲーゼとNGOマイティ・アースのヘンリー・ワックスマン代表との間で交わされた合意に基づき、アフリカにおける生物の多様性の源であるガボンの原生林の開発を向こう1年間停止した。他方、マイティ・アースは向こう1年間、オラムに対する攻撃を中断することを決定した。
NGOブレインフォレストの代表であり、ゴールドマン環境賞の授与者でもあるマーク・オナ氏によれば、「1月31日以降、種々のアブラヤシや天然ゴムのプランテーション地域における森林伐採が中断されたことが確認できている」。それにも関わらずブレインフォレストは、オラムのガボンの新工場の稼働が、「オラムによるアブラヤシのプランテーションの開発が全国土への拡大の正当化のきっかけにならないか」と恐れている。
森林破壊
昨年12月、マイティ・アースとブレインフォレストは、オラムが「2012年以降、ガボンの自らのコンセッションで20,000ヘクタールの森林を破壊した」とみている。オラムは、カシューナッツをインドに輸出する目的で1989年にナイジェリアで設立されたが、今日では65か国で事業を展開しており、そのうち25か国はアフリカである。今やカシューナッツでは世界最大、コーヒーでは世界第二位の取扱高を誇るオラムの株式は日本の三菱商事とシンガポールの政府系ファンドのテマセクがその大半を保有している。シンガポールの農産物産業グループであるオラムは1999年よりガボンで活動しており、パーム油、天然ゴム、化学肥料の各事業、さらにはバンコクの経済特区の開発などを手掛けている。またオラムはグループで、4,400人の従業員をガボンで雇用している。【参考訳:大竹秀明、AJF 引用する際には原文にあたってください。】
Gabon : Olam ouvre sa plus grande usine d’huile de palme sur le continent