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祖父江 逸郎

そふえ・いつろう
1921〜

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■著書

◆祖父江 逸郎 198303 『神経疾患――その診かたの実際』,ライフ・サイエンス・センター,293p. ASIN: B000J7C4TY 欠品 [amazon][kinokuniya] s09. n02

◆祖父江 逸郎・西谷 裕 編 19850925 『筋ジストロフィー症の臨床』,医歯薬出版,315p. ASIN:B000J6RIEG 欠品 [amazon][kinokuniya] ※ n02. md

◆祖父江 逸郎 199212 『臨床の視点』,名古屋大学出版会,249p. ISBN-10:4815801924 ISBN-13:978-4815801922 欠品 [amazon][kinokuniya] m01h1958

◆祖父江 逸郎 200112 『臨床の心得』,医歯薬出版,218p. ISBN-10:4263201612 ISBN-13:978-4263201619 欠品 [amazon][kinokuniya] m01h1958

◆祖父江 逸郎 監修/井形 昭弘・大谷 明・金川 克子・上田 敏・折茂 肇 編 200304 a href="../b2000/0304si.htm">『長寿科学事典』,医学書院,1164p. ISBN-10:4260136526 ISBN-13:978-4260136525 欠品 [amazon][kinokuniya] ms

◆祖父江 逸郎 200909 『長寿を科学する』,岩波新書,186p. ISBN-10:4004312094 ISBN-13:978-4004312093 欠品 [amazon][kinokuniya] qol

◆祖父江 逸郎 201110 『天寿を生きる』,角川oneテーマ21,187p. ISBN-10:4041100496 ISBN-13:978-4041100493 欠品 [amazon][kinokuniya] g01h

◆祖父江 逸郎 201308 『軍医が見た戦艦大和――一期一会の奇跡』,角川書店,206p. ISBN-10:4041105404 ISBN-13:978-4041105405 欠品 [amazon][kinokuniya]

◆祖父江 逸郎 201505 『一期一会――サイエンスの大海のなかで』,文芸社,185p. ISBN-10:4286162044 ISBN-13:978-4286162041 欠品 [amazon][kinokuniya] d07. d07smon

■言及

◆矢吹 紀人 200510 『水俣病の真実――被害の実態を明らかにした藤野糺医師の記録』,大月書店,221p. ISBN-10: 4272330446 ISBN-13: 978-4272330447 欠品 [amazon][kinokuniya] ※ hsm, ms, m34

 「水俣病第二次訴訟の控訴審判決が確定する直前の一九八五(昭和六〇)年一〇月一一日。環境庁において、「水俣病の判断条件に関する医学的専門家会議」と名づけられたひとつの会議が開かれた。
 この会議は、何を目的としたものだったのだろうか。初日からわずか四日後に出された会議の「意見」序文に、その目的とするところが次のように記されている。
 「水俣病の判断条件に関する医学専門家会議は、昭和六〇年八月一六日熊本水俣病第二次訴訟控訴審判決が福岡高等裁判所から出されたことを契機とし、現時点における水俣病の病理及び環境庁が示している後天性水俣病の判断条件が医学的に見て妥当なものであるかどうかについて環境庁の諮問を受け、病理学、精神医学、耳鼻咽喉科学、眼科学の専門家の意見も踏まえ、医学的立場から総合的に検討を行った。」
 つまり、水俣病第二次訴訟控訴審判決で、チッソが敗訴しただけでなく昭和五二年判断条件までが「厳しすぎる」と断定されたので、学者や専門家がほんとうにそうかどうかを検討するというものだった。
 会議のメンバーは、椿忠雄東京都立神経病院長、井形昭弘鹿児島大学医学部教授、荒木淑郎熊本大△176 学医学部教授など八名だった。このうち、座長の祖父江逸郎国立療養所中部病院長をはじめとする三名の医学者は、水俣病患者を診察した経験のない医師だった。それ以外の五名の学者は、昭和五二年判断条件を作成した検討会のメンバーだった。
 このような学者たちによる会議で、何が話し合われたのだろうか。一〇月一一日の初日会議は午後六時に開会し、午後九時に閉会している。翌一二日の目曜日には二回目の会合がもたれ、午援五時に開会、午後九時閉会となっている。これが、話し合われた会議のすべての時間だった。
 休憩時間などを含めた二日間すべての時間を合計しても、たった六時間半の話し合いしか行なわれなかったことになる。この短時間の「会合」によって、「水俣病の判断条件に関する医学専門家会議の意見」は出されている。
 焦点となっている「判断条件」についてはわずか一二行の記述があるだけだが、次のような結論をはっきりと打ち出している。
 「一症候のみの例があるとしても、このような例の存在は臨床病理学的には実証されておらず、現在得られている医学的知見を踏まえると、一症候のみの場合は水俣病としての蓋然性は低く、現時点では現行の判断条件により判断するのが妥当である。……」
 判決を受けて専門家が議論をしたという体裁は聞こえかよいが、実質的な議論などほとんどできないほどの短時間で出された結論が、これまでどおり環境庁の政策を支持するものだという。逆に考えれば、判決にあわてた環境庁が、あらかじめ用意した結論を「専門家」が議論したかのように装って△177 形をつくろった会議だったと指摘されても否定できないようなものでしかなかった。
 しかし、この意見書に書かれている「このような例の存在は臨床病理学的には実証されておらず」といった言葉の内実は、どのようにして検証されているのか。誰が何をどのように調べた結果、こういった結論が出されているのか。この意見書からはまったく判断できない。」

◆立岩真也 2014- 「身体の現代のために・9〜」,『現代思想』 文献表

◆立岩 真也 2018/08/01 「七〇年体制へ・下――連載・148」,『現代思想』46-(2018-08):-

◆立岩 真也 2018 『病者障害者の戦後――生政治史点描』,青土社


UP:20180709 REV:20180718
「難病」  ◇病者障害者運動史研究  ◇WHO
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