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藤田 紘康

ふじた・ひろやす

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◆2018/12/24 第33回国際障害者年連続シンポジウム・筋ジス病棟と地域生活の今とこれから,於:京都テルサ
 https://youtu.be/54HuRVPoIZc

 「司会 はい。では次にいきたいと思います。
 お二人目。次は京都市にある宇多野病院から、藤田紘康さんです。ちょっとお待ちくださいね、携帯が…。
 藤田さんは36歳で、3歳の頃に小学5年2学期11歳から、高校3年卒業まで、宇多野病院隣にある、併設された旧京都市立鳴滝養護学校へ通い、卒業後は在宅でヘルパーを利用しながら生活を送り、地元の作業所に週5日通われていました。23歳の時に誤嚥性肺炎を起こして、地元の病院へ緊急入院。7月中旬に気管切開し、9月上旬に宇多野病院へ転院されました。それ以降36歳の現在まで、11年間も宇多野病院で生活されています。では、藤田さん、よろしくお願いします。 (色んな音声が混じっている)
[01:52:36] 藤田氏 みなさん初めまして。みなさん初めまして…、

(音声トラブル?)[01:54:18]

藤田氏 今、岡山さんからご紹介に…、藤田紘康です。
 病院に入院していて、悩みごととか、困ったことが多くあります。
 現実的な話として、今一番困っていることは、病棟のスタッフが少ないということです。病院のスタッフが少ないということです。
 現在は、数年前とは違い、色々なことが制限されるようになりました。
 全てのこと、全ての話をすると長くなりますので、僕の場合の例えで、一つだけ、[02:00:03]

司会 すみません。藤田さん、ちょっと、藤田さーん、藤田さーん、ちょっと、待っていただいて。えっとね、ちょっと時間が、

藤田氏 一つだけ言います。

司会 すいません、藤田さん聞こえてますか? 村田さんと。ちょっとすみません、時間が押してまして、村田さん、介助者にちょっと代読を、このあとの分をしていただいてもいいでしょうか?

藤田氏 わかりました。

司会 はい、すみません。じゃあお願いします。

司会 村田くん代読の原稿もらってますか? 原稿持ってる? [02:02:06]

代読者 代読させてもらいます。
 「1982年7月18日生まれ、36歳です。小学校5年生から高校卒業まで、宇多野病院附属の鳴滝の養護学校へ通い、18歳から地元の作業所に6から7年近く通所しながら、在宅で家族で暮らしていました。24歳の時に体調を崩し地元の病院に1ヶ月緊急入院し、9月に宇多野病院に転院しました。
 どんな感じで病院で生活をしているか、何となくでいいからわかってほしいです。パソコンを使って今日のニュースや出来事を調べたり、ユーチューブやフェイスブックなどSNSをしたりしています。でも、パソコンするにしてもセッティングを誰かに手伝ってもらわねばなりません。今、筋ジス病棟は人手不足で、なかなかしてほしいことが思うようにしてもらえないことが多く困っています。パソコンをセットしてもらうだけで時間かかります。」
 以上です。

司会 はい、ありがとうございました。藤田さん、すいません、こちらのちょっと技術の問題で、代読になってしまって。はい。では藤田さんここまでですかね。介助者、藤田さんのほうの介助者はJCILから村田さんでした。一緒に写っていただけますか?
 村田さん、一緒に画面の方に入っていただけますか? …聞こえない?
 すいません、じゃあすいません、これでありがとうございました。

会場 (拍手)」

◆2020/09/19 「動かなかったものを動かす――「筋ジス病棟の未来を考えるプロジェクト」」【全記録】障害学会第17回大会・2020・オンラインシンボジウム

「大藪:先ほど僕、初めて2017年の12月に宇多野病院を訪問したと言ったんですけど、そのときに野瀬くんともう一人お会いしにいったかたがおられて、そのかたが藤田さんっていうかたでした。今も退院支援をしているんですけども。ちょっと今、岡山〔祐美〕さん◇にここはお話をしていただけたらいいかなと思いますが、いかがでしょうか?

立岩:はい。岡山さん、いかがでしょう? ありがとうございます。

岡山:はい。JCILの岡山といいます。よろしくお願いします。今大藪さん言われたもう一人というのは藤田〔紘康〕さん◇というかたなんですけど、藤田さんも筋ジスで長年、もう今で13年間入院されてるかたです。で、このかたは、JCILが昔から、2017年よりもっと前からアテンダントといってJCILの有料介助者を利用されてたかたで、細々と繋がりはあったかたです。で、そのかたが「最近外出を禁止されて、まったく外出できてない」っていうことを言われていて、そのことがあったので、2017年の12月に大藪さんが「野瀬さんに会いに行きたい」っていうことになったときに、「じゃあ藤田さんも訪問しよう」ということになって、そこから定期的に藤田さんと野瀬さん、まず定期的に訪問することになって、たぶん月1回以上は宇多野に行くということになりました。
 で、藤田さんに関しては、はじめは「外出をとりあえずできるようになったらいい」っていう感じだったんですけど、でも前からやっぱりお一人暮らしっていうか、退院したいっていう思いもどこかに持っておられて。で、外出もしながら、でも地域移行もちょっと考えていきたいという感じで、一緒にじゃあ動いていきましょう、という感じで。2018年は、だから、がんばって外出を叶えようとして支援していた感じなんですけど、主治医がかなり慎重なかたで、なんとか車いす移乗とかは2018年ちょっとずつできるように、許してもらえるようになったんですけど、外出は2018年叶いませんでした、結局のところ。で2018年の12月にクリスマスシンポがあって、そのときにも藤田さんも出演をしてもらって、一人暮らし、地域移行への思いとかお話をしていただきました。でまたそこで一層、やっぱりがんばっていきたい、という思いも強められて。でまた2019年も主治医に、外出と一人暮らし、地域移行へ向けて動いていきたいということを手紙を書いたりとか、かなりいろんな方法で何度も伝えられました。で、主治医は同意、「わかりました」って言われるんですけど、なかなかこれもそう簡単には動かず、外出、結局2019年も叶いませんでした。
 なんですけど、地域移行を進めるために3号研修とかも2019年はできるようにっていうことを、がんばってみんなで動いていこうということで、3号研修も病院の中でできるっていうことがわかったんですね。これ、もっと前から全然できることだったんですけど、なんか「できない」っていう説が流れていて。宇多野病院とかも「病院の中で3号研修はできません」って言われてたんですけど、いろんなかたから「できる」って教えてもらって。で、厚労省とかにも確認したり、京都府ともいろいろ交渉して、「できる」っていうことを宇多野病院にも伝えて、としていたんですが、「今すぐは体制整わないのでできません」と言われ。で、そういう地域移行に向けて、介助者が病院内で3号研修をできるようにっていうのも、結局2019年叶わなかったです。
 で、2020年になって、もうそれでも地域移行をなんとか進めていこうっていうことで、外出もできればって言ってるうちにコロナが来てしまったんですね。で、コロナが来てしまって、いったんこう、もう4月とかには、3月からもうちょっと入りにくくなってて、支援者は。もう4月から完全に面会停止になって、宇多野病院は今に至るという感じで、今家族も入れてないと思います。で、そうなると、もう病院の中で3号研修とかいう話ではなくなってしまって、もうベッド・トゥ・ベッドというか、「病院からもういきなり地域移行してしまうしかない」ということで。
 で、もう来月10月末、一応藤田さん退院ということでもうだいぶ動いているんですけど、介助者の研修とかは他の野瀬さんとか、あと植田さんとか、先に出た呼吸器使ってる人のところで研修をさせてもらって、で、「もうそれで出てしまおう」という感じになりました。で、結局だから外出も一度もできず、あ、藤田さんはだから2016年の後半ぐらいから全然一度も外出を、病院の外に行かれてないんですけど、まったくせずにそのまま来月末退院されるという感じになると思います。で、コロナの中でも一応退院の目途は立ったんですが、いろいろと結局、交渉しながらなかなかうまくいかないこと、でも、すごいいろいろみんなでがんばって交渉して、いろんなとこ掛け合ったりして、それで少しずつ通ったこともあるんですが、ほんとになかなか難しかったなと思います。
 やっぱりなんか病院…、なんで外出がだめだって言われてるかというと、気切していて、気切のカニューレが入ってる穴の部分がちょっと大きくてカニューレ外れやすいからって藤田さんは言われてたんですけど、結局なんか、まあそれもでも一応合うカニューレをちゃんとつけられて、とかできたんですけど、それでもやっぱり医師のほうがすごい慎重で、なかなか許してもらえなかったっていう。病院は「外出を本人がしてる間も全部病院の責任です」って言われるんですね。藤田さんがたとえ一筆書いて「病院の責任じゃない」っていうことに、「ちゃんと書くので」って言っても、やっぱりそれでも「病院の責任です」って言われるので、そういうこともあって、ほんとに安全管理の強化ということで通らないっていうことがほんとに大きかったなと思います。だから責任の所在というか責任のバランスがすごく悪いというか、そこを今後たぶん、でもこれは筋ジス病棟だけの話ではなく、医療と患者、けっこういろんなところで言える話だと思うんですけど、これからもっとみんな考えていかないといけないことじゃないかなと思っています。」

日本自立生活センター(JCIL)


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こくりょう(旧国立療養所)を&から動かす  ◇筋ジストロフィー  ◇第33回国際障害者年連続シンポジウム・筋ジス病棟と地域生活の今とこれから  ◇病者障害者運動史研究  ◇自立生活/自立生活運動  ◇WHO
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