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『生物多様性――「私」から考える進化・遺伝・生態系』
本川 達雄 20150225 中央公論新社,288p.
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last update:20220727
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■本川 達雄 20150225 『生物多様性――「私」から考える進化・遺伝・生態系』,中央公論新社,288p. ISBN-10:4121023056 ISBN-13:978-4121023056 880+
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■内容
紹介
内容(「BOOK」データベースより)
地球上には、わかっているだけで一九〇万種、実際は数千万種もの生物がいる。その大半は人間と直接の関わりを持たない。しかし私たちは多様なこの生物を守らなければならない。それはなぜなのか。熾烈な「軍拡競争」が繰り広げられる熱帯雨林や、栄養のない海に繁栄するサンゴ礁。地球まるごとの生態系システムを平易に解説しながら、リンネ、ダーウィン、メンデルの足跡も辿り直す、異色の生命讃歌。
著者略歴
本川達雄[モトカワタツオ]
1948年宮城県生まれ。東京大学理学部卒業。同大学助手、琉球大学助教授、デューク大学客員助教授を経て、1991年より東京工業大学理学部教授。2014年3月に退職。専門は動物生理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
■目次
序章 生物多様性を理解するのは難しい(たくさんの環境と、さらにたくさんの生物;多様な環境に適応しるために ほか)
第1章 生物多様性条約と生態系サービス(種の多様性には日々お世話になっている;生物多様性がものすごい勢いで失われている ほか)
第2章 バイオームと熱帯雨林(陸上バイオーム;水界バイオーム ほか)
第3章 サンゴ礁と生物多様性の危機(「不毛の海に豊穣のサンゴ礁」のふしぎ;褐水藻との共生 ほか)
第4章 進化による多様化の歴史(単細胞から多細胞へ;カンブリア紀大爆発 ほか)
第5章 ダーウィンの進化論・アリストテレスの種(「なぜ」という疑問を科学に;種の定義)
第6章 生物はずっと続くようにできている(熱力学第二法則の壁;生殖と発生 ほか)
第7章 メンデルの遺伝の法則(個体の私は唯一無二でありながら子どもも「私」である;突然変異 ほか)
終章 生物多様性減少にどう向き合えば良いのか(「守るべき」とは価値の問題;内在的な価値 ほか)
■引用
■書評・紹介
■言及
◆立岩 真也 2022/12/20
『人命の特別を言わず/言う』
,筑摩書房
◆立岩 真也 2022/12/25-
『人命の特別を言わず/言う 補註』
,
Kyoto Books
第2章★01
「生物や生態系について、環境について、生物多様性が大切であること、その根拠について、等、書かれたものは様々あるが、それらはとてもたくさんあだろう。『私的所有論』第4章註6で環境倫理学、その議論における人間中心主義についての議論を紹介している(立岩[1997→2013a:284-287])。それからとくに大きな進展があったようには思えない。研究所のサイト(
http://www.arsvi.com/
)「内」を「生物多様性」で検索すると、
『生物多様性という名の革命』
(Takacs,David[1996=2006])、
『生物多様性――「私」から考える進化・遺伝・生態系』
(本川達雄[2015])、
『SDGsとESG時代の生物多様性・自然資本経営』
(藤田香[2017])、
『〈正義〉の生物学――トキやパンダを絶滅から守るべきか』
(山田俊弘[2020])といった本が出てくる。
そして(おもには人による動物・人の)殺生に関わる本を序の註04(21頁)に並べた。肉食の世界に対してものを言おうということでわざわざ本を書いたりするのだから、当然のことではあるが、これらの中で「倫理的ベジタリアン」を批判する立場をはっきりさせているのは
『肉食の哲学』
(Lestel[2011=2020])ぐらいのものだ。そこでこれから幾度か引用はするが、私の理解・主張との違いもまたある。引用するのはむしろそのことを示すためである。 他にやはり少なくはあるが、
『ぼくらはそれでも肉を食う――人と動物の奇妙な関係』
(Herzog[2010=2010])といった、人の動物・肉食に対する態度・行動はいろいろであって、一貫した立場をとろうなどどするとかえっておかしなことになるのだ、まずはその様々を記述してみせよう、といった姿勢で書かれている本もある。それはまずはまっとうな態度であると思う。ただ、そのうえで、本書はそれとも異なるように言おうとする。なお、それにしても、動物だの家畜だのといった主題・領域・業界には、いろいろと人が知らない様々の知識が開陳される、分厚い本が多いと感じる。「連中は肉を食べているからこんな厚い本が書けるんだ」といったことを言う人がかつてはいた。」([126])
*頁作成:
今井 浩登
・
立岩 真也
UP:20210804 REV:20220727, 1226.
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環境倫理/公害/環境思想|Environmental Ethics
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殺生
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