佐藤 謙
さとう・けん
◆(NPO)ゆに代表 http://www.unikyoto.com/
◆2020/12/10逝去
「佐藤謙氏:1983 年生まれ、34 歳、男性、2 歳でデュシェンヌ型進行性筋ジストロフィーと診断される。小学 3 年生から車椅子生活となり、中学 1 年生から高校卒業までの 6 年間を A 病院で過ごしながら併設の B 養護学校に通学する。2003 年 3 月、B 養護学校高等部を卒業と同時に A 病院を退院し、母親と 2 人で在宅生活を開始する。同年 4月から大学に進学する。進学後も内服薬の処方を受けるため A 病院には 1 ヵ月に 1 回通院し、また、大学の授業がない春・夏休暇に検査入院をする。2007 年、大学 4 回生で体調を崩し気管切開術を受け、さらに胃瘻を造設する。その後は、気管チューブと胃瘻チューブの交換処置を受けるため、1 か月に1回1 週間程度の入院をするなど、継続的に医療支援を受けながら 2009 年 3 月、6 年間で大学を卒業する。2011 年、障害学生とそのサポーターを支援するNPO 法人『ゆに』を立ち上げる。現在人工呼吸器を装着し、日常生活の全面で介助を受け在宅生活を送る。」(坂野[2018:224])
◆2020/12/14 23:43
ご友人の皆様、関係者の皆様
いつもお世話になっております。
NPO法人ゆに事務局の田中です。
突然のお知らせになり、申し訳ありません。
12月10日木曜日、16時34分、
佐藤謙さんが天国に旅立たれました。
突然のことでいまだに信じられません。
いつもどおりの日常生活を送っていたのですが、突然の気管孔からの出血があり、
緊急搬送をされましたが、手術ができないまま帰らぬ人となりました。
生まれ故郷の尼崎にある日本キリスト改革派園田教会にて、
13日に納棺式、14日に葬儀を終えられました。
本日、お母様が京都のご自宅へお骨と一緒に戻られています。
佐藤謙さんへのメッセージや思い出などを寄せていただければと思います。
以下の入力フォームよりご記入ください。
https://forms.gle/5mDgrgKbLJiZrBg46
よろしくお願いいたします。
[…]
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特定非営利活動法人 ゆに
〒603-8354 京都市北区等持院西町60番地10
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TEL 075-468-1633/FAX 075-468-1666
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◆佐藤 謙 「産社での出会いは宝物」」
立命館大学産業社会学部校友会,さんしゃびと
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/ss/reunion/ob/file/14.html
◆坂野 久美 201803 「筋ジストロフィー患者が大学に行くということ――立命館大学の事例をめぐって」,『CoreEthics』14 PDF
◆立岩 真也 2017/08/06 「重訪、なにそれ?」,重度訪問介護従業者養成研修,於:立命館大学衣笠キャンパス
「「ゆに」っていうのは、佐藤謙、謙さんていうね、立命館の産業社会学部っていうところの卒業した人で、もういくつになってんだろう、最初に会ったのだいぶ前だからたぶんけっこう年もくってるんじゃないかと思うんですけども、まだ30代前半、そんな感じで。彼は筋ジストロフィーの本人です。筋ジストロフィーっていろんな型があるんですけど、重いっちゃあ重い。やっぱり電動車いす。この「ゆに」は、彼がもともとはその産業社会学部の学生だったときに、自分が学生生活をやっていく際に、その大学でいろいろサポートしてほしいというので始めた、半ばそのボランティア団体みたいな感じで始まったんだろうと思います。障害がある学生の支援は大学もやってますけれども、かつては大したことなくて、わたし怒って、まあいいや、その話やめます。
で、彼卒業して、筋ジストロフィーで長時間の介助が必要なので、自分で、いってみればその自分のための事業所を立ち上げた。だけじゃなくてけっこう手広くっていうか、特にその大学で学生、たとえばノートテイクってありますよね、耳が聞こえない、だけど講義に出てる、先生しゃべってる、わかんない、どうしよう?ていうとき、一つの手段は、隣に座ってノートを取る、それを見る、みたいなやり方があります。その講習をやったりとか。
佐藤さんも学生だったし、白杉さんも大学院生だし、っていうんで、もともとはそういう業界にいたわけじゃない、素人ってば素人。だけど利用者だから一番玄人とも言えるわけなんだけど、そういう人が自分でその事業所立ち上げて、自分のため、あるいは自分の仲間のために、そういう仕事をする。利用者でもありその事業主もあるっていうパターンもありますし、それからいろんな事情で、特に別に自分が利用者っていうんじゃなくても、そういう仕事を始めて運営してるっていう人がいっぱいいます。」
作成:立岩 真也