『クリニカル・ガバナンス――共に治療に取り組む人間関係』

城山英明・小長谷有紀・佐藤達哉編　20050901　至文堂（『現代のエスプリ』458），217p.

last update:20160930

■城山英明・小長谷有紀・佐藤達哉編　20050901 　『クリニカル・ガバナンス――共に治療に取り組む人間関係』，至文堂（『現代のエスプリ』458），217p. 　ISBN-10: 4784354581　ISBN-13: 978-4784354580　1381＋税　[amazon] ／[kinokuniya] ※

■内容

医療において、医療従事者と患者の関係は「治す―治される」という一方向の関係で見られる。しかし医療現場におけるよりよい人間関係の構築をするには「共に治す」というような視点が重要である。ただ、それを実現するには制度づくりも重要だ。人々の視点、つまりボトムアップな視点からガバナンスを考えるためにも医療は最適な練習問題なのだ。

■目次

巻頭言

小長谷有紀　「ガバナンスの意味」

座談会

清水哲郎・吉田あつし・松岡悦子・城山英明・サトウタツヤ　「クリニカル・ガバナンスの射程」

当事者的視点を生かすクリニカル・ガバナンス

川口有美子　「WWWのALS村で」
安田裕子　「生殖補助医療を受けた女性の語りから――不妊治療の場からみえてくること」
島村一平　「「患者」が「治療者」になるということ――モンゴル・ブリヤート人のシャーマニズムの事例から」
辻内琢也　「補完代替医療は近代医療の問題性を克服できるか――ポストモダンの中のモダン」

医療制度のクリニカル・ガバナンス

神里彩子　「医療専門職集団の未来像」
吉田あつし　「公的医療保険制度におけるインセンティブの構造」
城山英明　「医療過誤への対応と医療安全の確保」
松岡悦子　「ヘルスケアのパラドックス――出産を例に」
中山まき子　「持続可能な公営助産所とは――横の連携・縦の継承」
片平洌彦　「薬害根絶のために―被害者に償いと支援を、医療従事者・市民に情報と学びの場を」

よりよきパートナーシップ確立のために

佐藤伸彦　「医療の現場から――何故、今、クリニカル・ガバナンスなのか」
浜町久美子　「看護職の立場からのクリニカル・ガバナンス――納得のためのプロセスとしての合意形成」
西垣悦代　「患者の視点からみた医療者との関係と信頼」
清水哲郎　「医療現場におけるパートナーシップ」
吉川学　「医療記事への反応から見る医師・患者の関心」

医療その他における水平的人間関係を目指して

冨田美奈子・宮内典子・宮内洋　「支えることと支えられること――エイズ患者へのサポート活動の実践を通して」
岡田真美子　「仏教流クリニカル・コミュニケーション――聞き上手の応病与薬」
サトウタツヤ　「クリニカル・ガバナンスからみた医療・法曹職のあり方に望むこと」
杉浦淳吉　「ゲーミングが開く水平的人間関係」

■関連書籍

■引用

■書評・紹介

■言及

＊作成：北村健太郎

UP:20160930　REV:

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