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国際シンポジウム「病の経験と語り:分析手法としてのナラティブアプローチの可能性」

2011/08/28 日 於:立命館大学衣笠キャンパス 創思館1階 カンファレンスルーム
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last update:20111023

■国際シンポジウム 「病の経験と語り:分析手法としてのナラティブアプローチの可能性」

◇企画趣旨
カナダ・カルガリー大学のアーサー・フランク(Arthur W. Frank)先生をお迎えして公開シンポジウムを行いたいます。

フランク先生は
『からだの知恵に聴く――人間尊重の医療を求めて』(日本教文社)
『傷ついた物語の語り手――身体・病い・倫理――』(ゆみる出版)
の訳書やその他多くの著作で知られ、ポストモダン的人間観に基づく医療社会学を切り開いてきた存在であり、今なお第一人者です。

この8月にご自身三度目となられる来日の機会に公開シンポジウムを行いたいと思います。今回はフランク先生ご自身に分析方法としてのナラティヴについてご講演いただき、ついで3人の大学院生による研究発表を行います。 暑い夏。京都でナラティヴについて考える一日を過ごしてみてはいかがでしょうか。


◇日時:2011年8月28日(日) 13:30〜16:30(開場受付開始13:00)
会場:立命館大学衣笠キャンパス 創思館1階 カンファレンスルーム 
京都市北区等持院北町56-1 
アクセスマップURL http://www.ritsumei.jp/accessmap/accessmap_kinugasa_j.html
キャンパスマップURL http://www.ritsumei.jp/campusmap/map_kinugasa_j.html

主催:立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点、立命館大学生存学研究センター
共催:立命館大学人間科学研究所、立命館大学大学院先端総合学術研究科
入場無料(定員130名)、事前申込要

ポスター [PDF]



■プログラム

13:30〜13:40 開会のごあいさつ 立岩真也(立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点リーダー
         、立命館大学先端総合学術研究科教授)
13:40〜15:10 基調講演 Arthur W. Frank 氏(カルガリー大学社会学部教授)
         "Holding One's Own as an Art of Living: Reflections on Companion Stories and Narrative
          Analysis"
          通訳:有馬斉(東京大学医学系研究科特任助教)
15:20〜16:20 シンポジウム 
【話題提供者】 大野真由子(立命館大学大学院先端総合学術研究科)
           『意味づけしようのない病いと語り――CRPS(複合性局所疼痛症候群)患者の3つの語りと
          生の技法』
          大谷通高(立命館大学大学院先端総合学術研究科)
           『「被害」の語り、「病い」の語り。その異同について考える』
          赤阪麻由(立命館大学大学院文学研究科)
           『病いの語りが生成される場と関係性――多重なセルフの語りから』
【指定討論者】 Arthur W. Frank 氏 サトウタツヤ(立命館大学文学部教授)
16:20〜16:30 閉会のごあいさつ 松原洋子(立命館大学大学院先端総合学術研究科教授) 

司会
基調講演=日高友郎(立命館大学文学研究科)・シンポジウム=福田茉莉(岡山大学社会文化科学研究科)
講演は英語で行われますが通訳がつきます。シンポジウムの発表は日本語で行われます。


■お申込み、お問い合わせ 他

※ 電子メールにて、件名を「アーサー・フランク国際シンポジウム申込み」とし、本文に「ご氏名・ご所属等・ご連
   絡先(E-mailアドレス)をご記入の上、ars-vive@st.ritsumei.ac.jp まで送信してください。
※ 駐車スペースがございませんので、ご来場の際は公共交通機関をご利用下さい。

本企画は、平成23年度において、厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業)と文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業「大学を模擬社会空間とした自立支援のための持続的対人援助モデルの構築」プロジェクトの研究成果として、広く社会に発信するものです。

お申込み先・お問い合わせ先:立命館大学生存学研究センター事務局
〒603-8577京都市北区等持院北町56-1
Email:ars-vive@st.ritsumei.ac.jp  TEL:075-465-8475 FAX :075-465-8245


■シンポジウムの感想・意見

1.基調講演(Arthur W. Frank "Holding One's Own as an Art of Living: Reflection on Companion Stories and Narrative Analysis")について

・数年前にきいたときとはまた更新された内容で(聴く私自身も理解の仕方が変わってきたと思うが)、ひとつひとつ新鮮にきいた。私は語れない人(意識障害の方)の家族の語りを日々きいているが、語ることで救われる一方、全く正反対の語りも出てきて、その多面性におどろく。もっとナラティブについて勉強したいと強く思いました。

・ナラティブアプローチについての言説では物語のポジティブな、益となる面が強調、あるいは探索されることが多い印象があるのですが、Frank教授は批判的な態度、ネガティブな面を明らかにすること、引き剥がしの開始などの点を強調されていたのが興味深かったと思います。

・大変有意義な話でした。語り手の限界、つまり聞き手が誰(どんな立場であるか)によって語る内容、としてその限界があります。『共感』『共有』についてもっとお聞きしたかったです。

2.シンポジウムについて

・フランク先生のお話のあと、院生方の具体的な研究をきくことで、具体的な問題と関連させて考えを深めることができました。病い、人災だけでなく、不登校や自殺といった社会的な問題についても考えてみたいと思いました。story, narrative, story tellingということを入口に、様々な問題に展開して、今後自分の研究につなげていけたらと思いました。

・シンポジストのpresentationのそれぞれに講師より解説、指導がなされ、narrativeの実際的な部分について理解が深まった。

・個々の発表者の研究テーマをとおしての設問とフランク先生のアドバイスは良かった。


■フランク教授のコメント

The Symposium comprised my own lecture and shorter presentations by three graduate students in the Ars Vivendi program. My lecture emphasized the importance of what I call “companion stories”, that is, stories people rely upon to inform their attitudes and actions. Companion stories are especially important in situations when people have to “hold their own”, by which I mean sustain what is valuable about the self when that value is threatened. Illness and disability pose threats to what people have valued about their self, and narrative research focuses on the stories people tell to meet those threats.

The three graduate student papers raised very different issues. Mayu Akasaka’s presentation discussed issues of research interviewing when the interviewer shares the respondent’s physical condition, and the respondent--quite naturally--begins to ask questions about how the interviewer deals with the condition. The presentation exemplified the research interview as an occasion of dialogue, rather than a one-way elicitation of information. Ohno Mayuko spoke eloquently about respondents’ attempts to articulate extreme pain that defies simple causal understanding. The potential contribution of her ultimate research in this area was clearly evident. Finally, in a more programmatic discussion, Michitaka Ohtani discussed differences between narratives of traumas that have been humanly inflicted, as opposed to suffering that can only be understood as having natural--effectively unpreventable--causes. That distinction presents great potential for future investigation.

UP:20110804  REV:20110908 0921, 1023
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