話の目薬ミュージックソン 東京大学先端科学技術研究センター 中村雅也『障害教師論――インクルーシブ教育と教師支援の新たな射程』
ラジオ大阪 202001208
last update:20210112
「話の目薬ミュージックソン 東京大学先端科学技術研究センター 『障害教師論―インクルーシブ教育と教師支援の新たな射程』」(ラジオ大阪)
12月8日(火)のゲストは、日本学術振興会特別研究員 東京大学先端科学技術研究センター 中村 雅也さんです。
『障害教師論―インクルーシブ教育と教師支援の新たな射程』という本の紹介をさせて頂きます。
http://www.obc1314.co.jp/blog/megusuri/?p=1369
2020年12月8日(火) 20:00-20:30放送
*インタビュー内容のウェブサイト掲載はラジオ大阪から許可を取っています。
原田:さあ今日は電話でゲストに出ていただける方、これからご紹介して参りたいと思います。日本学術振興会特別研究員、東京大学先端科学技術研究センターにいらっしゃいます中村雅也さんと電話が繋がっております。実はこの中村さんは目がご不自由でいらっしゃいまして。でね、本をお書きになっていらっしゃるんですが、『障害教師論』、この「障害」ってのは障害を持つ障害なんですが、一生涯という意味じゃなくって。『障害教師論―インクルーシブ教育と教師支援の新たな射程』と、こういう著書をお持ちでいらっしゃるんですけれども。この『障害教師論』って一体何なのかと、どういうことでこういう本をお書きになったのか、などなど、電話を繋いでお伺いしていきたいと思っております。中村さんです。中村さーん、こんばんは。
中村:はい、中村です。こんばんは。
原田:よろしくお願いいたします。
中村:よろしくお願いします。
原田:さあ、中村さん、あの、中村さんは普段東京大学の先端科学技術研究センターでいろいろ研究をなさっていらっしゃるわけですか?
中村:はい。そうです、はい。
原田:で、この本をお書きになったということなんですが、中村さんご自身も、視覚障害をお持ちだというふうにお伺いしたんですが、目の状態というのは、どんな感じなんでしょうか?
中村:私は、網膜色素変性症っていう病気で中途失明なんですけれども、まあ40代入ったぐらいから、かなりまあ見えにくくなってきて、今もう55歳なんですけれどね、今はもうほぼ、まあ明るいか暗いかがわかるかなっていう、それぐらいの状況になってしまって。
原田:なるほどね。で、今日ずばりお伺いしたいのは、その『障害教師論』とまあ、「障害をお持ちの先生」という意味だと思うんですけれども、この本はいつごろお書きになったんですか?
中村:これはね、まああの、出版されたのは今年の7月なんですけれども。えっと実は私、今年の3月まで京都にある立命館大学の大学院の博士課程ていうところにおりまして。そこでまあ博士課程なんで、博士論文ていうのを書くんですよね。
原田:ええ、ええ、ええ。
中村:で、その博士課程にいる間にまあ調査、執筆したものを書き溜めて、3月に博士論文を提出して博士号いただいたんですが、その博士論文を基にしてちょっと書き加えたり、一般の方にも読みやすいような形にして出版したのが『障害教師論』という本になっていますね。
原田:なるほど。このタイトルからするならば、学校の先生が障害をお持ちでいらっしゃって、そういう先生が教壇に立っていらっしゃって、そこから見えてくるものなのかな、というふうに思うんですがどうなんでしょうか?
中村:はい。うん、そうなんです。実はまあ現在文部科学省でもね、障害者活躍推進プランとかっていうようなプランを出して、学校でも、障害のある方が先生として活躍していくことを推進しようっていうような計画を打ち出しているんですけれども。まあなかなか学校にあって、で障害のある先生が例えば日本全国でどこで何人ぐらいいて、小学校・中学校・高校でどんな仕事をしててどんなふうに活躍されてるか、っていうそのまず現状すらなかなかわかってない状況。
原田:実際そうでしょうね、そうなんでしょうね。うん。
中村:だからまあ、基本的にはその、まず障害のある先生方っていうのがどういうふうに現場で活躍されてるのかっていうことを、今回は視覚障害の人に限った調査をしたんですが、全国の20名ぐらいの先生方、視覚障害をお持ちの先生方にインタビューという調査をして、で今の現状みたいなものをまずは明らかにしていくと。でそっからまあ、実は障害のある先生が学校で活躍するっていうことには、まあ今まで学校で障害のある先生っていうのは、すごく少なかったもんですから、まあいろんな障害がある先生が学校に入っていくことで、教育も変わっていくっていう側面がやっぱあるので、そういうことについてもまあ論じてあるという、そういうような本になっています。
原田:まあずばり障害と言いますと、もう視覚障害だけではないんですよね。聴覚障害だとか、あるいは体の障害、いろんな障害をお持ちの方はたくさんいらっしゃいますけれども、その中でも、先生のご本は視覚障害に特化したということで、視覚障害をお持ちの先生を調査なさったというわけですね。
中村:今回のね、調査対象は視覚障害の先生方についてのものなんですけれども、私自身もこの障害のある先生の調査をする中で、視覚障害だけじゃなくって、聴覚障害の先生にもいろいろ調べさせてもらったりしたし、車いすの使用の先生方の学校に伺ってお話聞いたこともあるし。いろんな障害のある先生のことは一応調べてるんですけれども、やっぱり障害の種別によっていろいろまあ、こう浮き上がってくるテーマっていうのが違うので、今回はまあ視覚障害の方を中心にまとめて本にしました。ただ、
原田:あの、実質…、
中村:あ、ごめんなさい、いいですかね。
原田:はい。
中村:ごめんなさい。ただ、その本の中には障害のある先生に対する今までの国の政策の歴史だとか、障害のある先生に対する支援の様子だとか、そういうものについては視覚障害に限らず、いろんな障害のある先生方すべてに当てはまるようなことについても書いている章があるので、必ずしも視覚障害だけの本ではない。
原田:なるほど、ないわけですね。はい。あの、ところでこれお書きになって、ずばり障害お持ちの学校の先生という現状みたいなのちょっとお話ししてもらえますか?
中村:あのね、実際に、最近はやはり、例えば教員採用試験でも点字受験、視覚障害の人が点字で受験してそれで採用される先生が多くなってきたとか、実際にまあ聴覚障害の先生だったら、試験のときに手話通訳とかがちゃんと付いて試験が受けられるようになったとかっていうふうに、まあ今までちょっと、実はもう20年ぐらい前までは障害のある人はなかなか学校の先生としては採用してもらえなかったっていう現実があるんですが、
原田:まあ、そらそうでしょうねえ。うん。
中村:そういう流れとは別に、今はやはり障害のある人でも、ちゃんと大学で教員の免許証を取って、教員採用試験を受けて、ちゃんと教壇で先生として教えられる力があると認められれば、当然教員として採用されるわけで。そういう意味では、はい、門戸が広がっていったと。
原田:そうですね、うん、時代が大分変わってきたということなんでしょうけれども。実際に教壇に立っている先生が、仕事を始めて、いろんな悩みというのもやっぱりあるんじゃないかなと思うんですが。
中村:はい。で一方で、今回私の本の中でも一つの大きなテーマとなっているのが、副題に「教師支援」という言葉を入れたんですけれども、今まで、まあ学校の先生って何でも上手にやる人が多いですよね。なんでもオールマイティにできるっていうかね。で学校の先生って「何でも完璧にできるような人」っていうのが今まで求められてたところがあるんだと思うんですが、やっぱり視覚障害があったらまあ文字が見えないし、まあ道も自由に歩けないという不自由があって当然ですよね。そういう中で、何でも自分でできるっていうことを求められても、それはもちろん無理な部分が必ずあって。
原田:そうですね。
中村:その部分については、だから、それができないから先生ができないかっていうと、実はそうじゃないですよね。例えば普通の文字が見えないから先生ができないかって言ったら、普通の文字が点字になって、点字の教科書があれば教えることができるわけですよね。
原田:なるほどね、うん。
中村:だからそういう意味で、「目が見えないから、できない」っていうんじゃなくって、「目が見えなかったら、じゃあ点字の教科書を準備したらできるじゃないか」ってね、っていうような考え方で、「できないところをサポートしていく支援」ていうのがやっぱり必要になってくるんですね。
原田:なるほどね。その辺のサポートというのはかなり行き届いてるんですか? 現状は。
中村:それが実際に問題なのは、やっぱりそのサポートするったって、点字の教科書を準備するにしたって、やっぱりお金が必要だし、
原田:そりゃ必要ですよねえ。
中村:例えば視覚障害の先生だったら、テストの採点とかで生徒たちが書いた、鉛筆で書いた文字をやっぱり読むことができないのと、
原田:見えないですね。
中村:やっぱり誰かに読んでもらわなければいけない。でもまあ逆に言やあ、誰か読む人がいてくれたら、それを採点することができるわけですよね。うん。そういう意味で例えば読む人を誰か雇うにしたって、やっぱりそれは、今はね、やっぱりボランティアさん、たくさん力強いボランティアさんがいてくださって、点字の教科書を作って提供してくれたり、そういう生徒の作文とかをボランティアさんが読んでくれるっていうようなこともあって、学校の先生みなさんされてるんですけれども、でもほんとはまあ、そういう支援っていうのも実は学校だとか教育委員会とかがね、責任もってやってくれるようにならないと、なかなか、うん、そのボランティアさんの力を借りてるだけでは大変だっていうことになりますので、そういう公的な、学校とか教育委員会とか、もっと言えば文部科学省みたいなところから、障害のある先生が働くときにはやっぱりそういう支援が必要で、その支援のための政策とか、その政策の中でお金をちゃんと、そういう必要な経費はそういうとこで負担するとか、そういうような制度がこれからは求められているっていう、そういう状況になっている。
原田:まあ障害者をサポートするような、しっかりと支援することによって、先生も仕事がしやすい環境にはなっていくことは確かですよね。
中村:ええ、そうです。もちろん、あの、うん。今個人で例えば点訳の人を探したりとかっていうこと自体がやっぱりかなり大変なことなのでね。
原田:ええ、ええ、ええ。あの、子どもたちを教えていく立場なんですけれども、障害を持っている先生に対して、子どもたちのやっぱり支援だとか、あるいは健常者と違う先生がやってきて、子どもたちの想いとかいろんなものがやっぱりそこには生まれてくるような気がするんですが。先生、その辺はどうなんでしょうか?
中村:ええ、もちろんね、今は一般の普通の小中高に通ってる子どもたちは、なかなか障害のある人と触れ合う機会すらないですよね。
原田:はい。
中村:そこでやっぱり、例えば目の見えない先生がやってきたりとか、車いすの先生がやってきたりすると、最初は「あ、車いすの先生だ」「目の見えない先生だ」と思って珍しくって、ね、興味を持って、関心を持って、で、障害のことに関心を持つようになったり、でその先生方の振る舞いを見て、「あ、障害者の人ってあんなふうなんだ」って理解が深まったりしますよね。
原田:ええ。
中村:そういう意味ではやっぱり子どもたちにとってもそういう障害のある先生との触れ合いってのは、すごく大きな教育効果があるという一面ありますよね。
原田:あの、想像するにやはり、子どもたちと障害を持ってる先生との中で、障害者への壁がなくなってくるような、そんな気はするんですけどもね。
中村:うん、まさにそういうことなんですよね。まあ、最初はね、その先生を「あの人は目の見えない先生、目の見えない先生」って、そればっかりをまあ気にしているというか。で、「目の見えない先生が、点字で教科書をすらすら読んですごい」とかね、そんなふうに最初は思ってるんですけどね。子どもたちはね、すぐそんなことね、慣れてしまって、えーと、もう1か月、2か月、その先生と一緒にいると、先生が障害者なんていうことはもう忘れてしまって、ただそこにいるのは例えば、もう「原田先生」っていう先生なんですよ。
原田:はあ。はあ。
中村:うん、「西村先生」っていう一人の先生、たくさんいる学校の、たくさんいる先生の中の一人の先生なんですよ。
原田:なるほどね。
中村:その人はただ障害、目が見えないっていう障害があるかもしれないけれども、「障害者」って見るんじゃなくって「先生」っていう見方になってくるんですよね。
原田:なるほどね。ふん。
中村:それがまさに障害理解というか、その人の障害ばっかり見るんじゃなくって、障害のある人だってその人の人格すべてが障害じゃないですよね。
原田:そりゃそうですよね。うん。
中村:だからまず、多くいる普通の先…、普通のというか、多くその学校にいてる先生の中の一人の原田先生、西村先生という先生として、こう受け止めるようになってきて、別に特別な人とは受け止めなくなるんですね。
原田:なるほど、それは非常にいいことなんですが。ただね、先生、逆にね、親からするならば、障害を持った先生がやってきたら、「ちゃんと教えてくれはるのかな」とか、こう「大丈夫かな」とかいう、そういう親からの心配というのもあるんと違いますか?
中村:もちろんそれはあります。障害のある先生が学校で活躍するのは、「それは素晴らしい」って、みんな一般的に言うと思うんですよ。でも、「私の子どもの授業を持ってもらって、それ大丈夫かなあ」ってやっぱり思われる人がいてて、それ当然だと思うんですよね。うん。でもね、学校っていうのはね、先生一人で子どもの教育にあたっているところではなくって、例えば学年だったら学年団っていう先生の集団があります。
原田:はいはい。
中村:で、学校だって学校全体で、教員集団っていう集団があって、そういう全員で、まあ言や、全員で子どもたちを見ているし、こう育てていくので、その先生一人でやってるわけじゃない。例えば具体的な例で言うと、視覚障害の先生でも、ティーム・ティーチングといって他の先生とペアを組んで授業をしてる。
原田:あ、なるほどなるほど。お一人でなくって、まあ別の先生も一緒になって授業を進めていくという。
中村:で、例えば、英語の先生だったら英語の発音とか、そういう部分は目の見えない先生が上手に指導できる。で、一方では黒板に文字を書いていったりっていうことは目の見える先生が分担する。そういうことをすることによってそれぞれの得意な持ち味を生かして、しかも二人先生が入るわけですから目が届きやすいし、ま、授業の質もずっと上がってくるんですよね。
原田:なるほどね。うーん。あの、中村先生、この障害をお持ちの先生が増えていくということは、やっぱり大事なことなんでしょうか?
中村:あのー、まあ障害がある人がいることが必要っていうよりは、まさにその、世の中には障害のある人もいるし、外国人の人もいるし、いろんな人たちがいるわけじゃないですか。そういう中で、例えば学校の先生にだけ障害者がいないっていう、そっちの方はやっぱり実は不自然だって考えるんですよね。まあだから、まあ障害者が増える、増えるっていうか、「障害のある人がいた方がいいかどうか」っていうことというよりも、まさに、うん、あのやっぱり「この世の中にいろんな人がいることが自然なんだ」っていう中の一つとして、「学校の先生にもちろん障害者の人が普通にいててもいいんじゃないか」っていう、そういう考え方の方が、まあいいんじゃないかなと僕は思ってますね。
原田:実際に教壇に立ってる先生からするならば、あのー、やっぱりいろんな条件が必要だと思いますが、あの、実際の所困っているようなことって、なんかやっぱあったりします?
中村:もちろんね、あの先ほど支援の問題を言いましたけれども、あのー、やっぱり、えーと、実際に障害を持ちながら教員をやるためには、例えば視覚障害の先生だったら、教材とかを準備するのに、普通の教科書をぱっと与えられてもそれをすぐに自分で読むことはできませんから、その準備のために、やっぱり普通の先生より何倍も時間かけて教材を準備することが必要になって。うん。例えばさっき言った授業、子どもたちの、例えばノートとかチェックしたり、作文とか読んだりするのも、それはやっぱり誰かの目を借りて読んでもらって、それを聞いて、自分で採点作っていくってことになってくるんで、そういうやっぱり人とか物とかの支援ですよね。物的支援、人的支援って言い方しますけれども、そういうものをやっぱり整えていくのに、まだその個人の先生が、障害のある先生が個人で頑張っている状況があって。
原田:なるほど、そこには公的な力がこれから必要になってくると言うわけですね。
中村:そうですね。それがまあ、まさにそれこそが障害者雇用における「合理的配慮」なんて言うんですけれども。
原田:特にあれですよね、そうなると障害者雇用自体が増えてくると、この雇用というところに特に視覚障害者のみなさんは、仕事がね、なかなか見つからないというのが現状なので、そういうところでパイを増やしていくというのは大事なことなんでしょうね。
中村:ええ。それはもう先生だけではなくって、その、まあ仕事で活躍するにしても、うん、何か「見えないからできない」じゃなくって、活躍できる人はいっぱいいるので、で、そのためのサポートを、適切なサポートをすれば活躍できる場はたくさんあるのでね。障害のある先生に限らずです。それはみんな活躍できるようなサポートを整えていただくことっていうことは、これからの。
原田:ここが一番大事なところです。西村さん、このお話聞いていかがでしたか?
西村:うん。あのー、やっぱりその、障害の先生がいてはるっていうことも、やっぱり子どもたちにはいい影響与えるやろうし。えっと、お話の中にあったみたいに、その、障害者がいてるんじゃなくってそれが当たり前。だから学校だけでなくいろんなところで、障害者の人もおれば、外国人の人もおるやろし、それが普通に当たり前に、こう、何て言うの、特別扱いされずに生活できる、そういう世の中にやっぱりなっていってほしいし、なっていかないといけないのかなって。はい。
原田:うん。ねえ。中村先生がその『障害教師論』という本をお書きになっていらっしゃいますんで、またよかったら、みなさん読んでいただけたらなと思っております。えー、中村さんどうも、ありがとうございました。
西村:ありがとうございました。
中村:はい、ありがとうございました。
原田:日本学術振興会特別研究員、東京大学先端科学技術研究センターの中村雅也さんに出ていただきました。えー、まあいろんな意味でちょっと考えさせられるお話。まあ、この本を読めば、さらにその辺のところが事細かに書いてあるのかなあというふうには思いますし。まあやはり教師ですから、その周りのサポートがないと、ま、子どもたちにもちゃんと教えることができないということになりますから、やはり周りのサポートっていうのいかに重要かっていうのが先生のお話からわかったかなっていう気がしますが。
西村:そうですね。前に1回、普通学校の先生をね、全盲の方がされててね、
原田:ええ、和歌山の先生に来ていただきましたよね。
西村:そうですね。やっぱり準備がすごい時間かかって大変で、ほとんどがボランティアさんの支援を得てるっていうようなお話されてたのでね、「あ、現実はやっぱりまだそこからなかなか進んでないんやね」っていうのがお話の中でね、思いますね。
原田:公的支援というのもこれから大事になってくる。でないと、これが広がっていかないということになりますよね。はい。
*作成:安田 智博