歩行困難 発語障害 | 大学病院A | ・2002年発症・2004.10月ALSと診断 入院開始 | |
病院B | 2005.1月転院 胃ろう造設 | ||
嚥下障害 ほぼ四肢機能全廃 | 病院C | 国立病院機構神経病棟 | |
病院B | 2005年9月から2006年3月 | ||
硬直発作 たん吸引が常時必要に | 病院D | 療養病床 | 2007.1月在宅移行準備開始 |
病院E | 2007.3月気管切開手術のため耳鼻科に2週間入院 | 2007.4月介護給付申請 | |
病院B | 在宅移行を前提にリハビリ病棟に3カ月を限度に入院 | 2007.8月重度訪問介護支給決定 生活保護申請 | |
在宅移行 | 2007.8月 |
友人らがボランティアで食事介助をしない場合には、経口での食事が可能であるにも関わらず看護体制の手薄さから経管栄養を強いられる。 |
夜間硬直を和らげるためのマッサージがなく、理学療法士によるリハビリがない。 |
神経内科医がおらず、病棟の医師1名による診察は月1回程度。 |
感知式センサーの不具合により緊急時のナースコールが押せないことがある。 |
喀痰吸引はALS患者のホームヘルパーには容認されているものの、入院患者の外出時に付き添う福祉制度がなく、家族の支援がないため外出ができない。 |
4月16日 B病院から福祉事務所の障害担当者に架電 「在宅生活となれば介護保険対象者としてのサービス利用が前提となるが、単身生活を計画しているとのことで介護保険の限度額では不足が生じることは明らかで、自立支援法でのサービス利用も併用することになる。支援者に介護保険が優先であることを説明しているが、どこまで理解が得られているか不明」 4月20日 支援者が福祉事務所へ委任状提示の上、自立支援法での介護給付費支給申請書を提出 |
ヘルパー | ・24時間供給できる訪問ヘルプ事業所 ・たん吸引などの医療的ケア |
住居 | ・障害に対応した居住空間 ・収入が障害年金のみ |
在宅医療 | ・往診体制 ・訪問看護等の連携 |
単身生活 |
介護保険 | ・4月下旬申請 ・6月下旬決定 介護度5 |
障害福祉 | ・4月下旬申請→8月上旬決定 障害程度区分6 ・2005年手帳取得 四肢・体幹機能障害1級 |
生活保護 | ・7月福祉事務所訪問 入院中申請を拒否 ・9月上旬支給決定→他人介護料は支給されず |
当該地域のALS患者団体の調査★(日本ALS協会近畿ブロック会報51号、p. 49「重度ALS患者のケアマネジメント事例の検討」豊浦保子)の事例報告では、2006年-07年まで1年間に合計7回のレスパイト入院、入所を行った在宅人工呼吸療法のALS患者の場合、病院4カ所×6回(一回平均18日間) 身体障害者療護施設1回(3日間)を利用したとされている。この患者は次回の入院から差額ベッド代を徴収すると告げられ、ケアについて苦情を言うと次の入院入所は断られた。費用負担のない病院、家族が付き添わなくてもいい病院は探しても見つからなかった。国立病院機構の呼吸器病棟の入院予約は20数人の待機者がおり、何年後になるか不明とのことだった。 |
生活保護 | 介護保険 | 重度訪問介護 |
入院時の申請不受理 | 介護プラン作成 | 在宅のニーズ積み上げで支給時間数を決定 |
申請から決定まで1カ月 | 介護事業所は医療的ケアに消極的 | 定型的な支給量を超える場合、審査に時間がかかる |
他人介護料(現金給付) |
病院 ・申請受理・標準支給時間呈示 | →中間施設: ・在宅時のケアニーズ把握・患者の地域生活体験 | →病院: ・在宅医療との調整 ・レスパレイト ・試験外泊を反映した支給量決定 | 在宅: ・安心できる暮らし ・包括的なサービス提供 |