last update: 20180630
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杉野 昭博 20070620 『障害学――理論形成と射程』,東京大学出版会,294p. ISBN-10: 4130511270 ISBN-13: 978-4130511278 3800+
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■内容
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「BOOK」データベースより
障害とは個人ではなく社会に存在する。「障害の社会モデル」、ディスアビリティとインペアメント、障害者運動の歴史、障害理論をめぐる論争と日本における展開―長い運動と思索のなかから生み出された障害学とは、どのような思想と実践なのか。障害学の思想を学ぶ人のための書き下ろし。
出版社/著者からの内容紹介
アメリカやイギリスで誕生、発展してきた「障害学」とはどのような理論と実践なのか。「社会モデル」理論をはじめ、障害をめぐるさまざまな考え方や論争点、成果と課題についてわかりやすく解説し、日本における「障害学」の可能性を探る。
杉野さんのHPでの紹介
http://tmudsw.html.xdomain.jp/dstibs/index.htm
http://www2.ipcku.kansai-u.ac.jp/~suginoa/dstibs/index.htm(旧リンク)
■目次
□ 序章 障害学の理論視角
1 障害学の誕生と危機
2 社会モデルの理論射程
□ 1章 障害学を担うのは誰か?
1 障害学は当事者のもの?
2 「非障害研究者」論争
3 日本の障害者運動で論じられたこと
4 「研究の自由」論争
5 研究と運動の線引き問題
6 「当事者の視点」はいかに担保されるのか?
7 「実践」としての障害学会
8 「観衆」としての当事者とアクセス
□ 2章 障害学とリハビリテーション学----ICFをめぐる論争
1 障害学のインパクト
2 国際障害分類改訂の経緯
3 障害学からの批判----ファイファーによる批判
4 WHOの改訂チームによるファイファーへの反論
5 論争が障害学に与えた影響----社会モデル理論の分類と整理
6 死人に口なし
□ 3章 マイノリティ・モデルと普遍化モデル----アーヴィング・ゾラの障害学
1 「アメリカ障害学の父」
2 ゾラが語る個人史とアイデンティティの探求
3 障害アイデンティティとマイノリティ・モデル
4 医療化批判と自己決定
5 障害の普遍化戦略
6 ゾラのラディカリズム
□ 4章 社会モデルの広がりと再編----イギリス社会モデルの展開
1 混迷する論争と文脈依存性
2 社会モデルの功績
3 オリバー障害理論の真価----労働の近代化と障害
4 オリバー後の社会モデル論争----内在的批判と外在的批判
5 社会モデルの拡張作業----インペアメントの社会学
6 社会モデルの再編成----唯物論的モデルと観念論的モデル
7 「個人的経験」の社会性
□ 5章 「障害」の政治と障害学----マイノリティ・モデルの展開
1 アメリカ障害学に関するいくつかの疑問
2 「公民権」としての障害者の権利
3 「人種」としての障害者----アメリカ社会モデルの淵源
4 リハビリテーション理念と「メルティングポット」
5 戦後リハビリテーション施策の展開
6 「貧困との戦争」におけるリハビリテーション理念の挫折
7 自立生活運動と利用者の権利
8 リハビリテーションから公民権へ
9 障害者権利運動----504条施行規則からADAへ
10 消極的な司法判断
11 障害文化----マイノリティの主張
12 障害の政治とマイノリティ・モデル
□ 6章 障害学の課題----日本における論争点
1 日本の障害学----国際比較の視点から
2 障壁としての「家族」----脱「家族」と障害者福祉改革
3 「能力主義」をめぐる問題と差別禁止法
4 フェミニズム理論と障害学----「平等派対差異派」論争
5 障害学の実践課題----実践モデルとしての社会モデル
6 「利用者主権」と「当事者主権」----個人モデル実践の改革に向けて
■著者略歴
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1956年東京都生まれ。1981年大阪大学大学院修士課程修了(文化人類学)。1983年大阪府立盲学校教諭。1990年ロンドン大学大学院(LSE)修士課程修了(Social Policy)。1992年関西大学社会学部専任講師。1997年ロンドン大学大学院(LSE)博士課程修了(Ph.D.)。関西大学社会学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
■書評・紹介・言及
■全文掲載
◇杉野 昭博 2010/10 「韓国のみなさまに」(翻訳)
◇杉野 昭博 2010/10 「訳者あとがき」(翻訳)