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『自由と保障――ベーシック・インカム論争』

Fitzpatrick, Tony 1999 Freedom and Security: An Introduction to the Basic Income Debate, Macmillan Press
=200505 武川 正吾・菊地 英明訳,『自由と保障――ベーシック・インカム論争』,勁草書房,326p.

last update:20100712

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■Fitzpatrick, Tony 1999 Freedom and Security: An Introduction to the Basic Income Debate, Macmillan Press=200505 武川 正吾・菊地 英明訳,『自由と保障――ベーシック・インカム論争』,勁草書房,326p. ISBN-10: 432660185X ISBN-13: 978-4326601851 \3990 [amazon][kinokuniya] p0601

■内容紹介

経済と福祉をトレードオフさせず、自由と保障の両立をめざす「基本所得」構想の社会哲学。市民権に基づく個人の権利として、属性や地位に関わりなく、誰にでも無条件に支払われる「ベーシック・インカム」。財政面からも倫理面からも批判が強まっている「保険と扶助」型の社会保障に変わりうるものとして注目されるこの構想を、自由至上主義、社会民主主義、フェミニズム、エコロジズムなどの立場とクロスさせ、それはどこまで支持され実現可能なのかを丁寧に描く。

内容(「MARC」データベースより)
市民権に基づく個人の権利として、属性や地位に関わりなく、誰にでも無条件に支払われるベーシック・インカム。この構想を自由至上主義、社会民主主義などの立場とクロスさせ、どこまで支持され実現可能なのかを描く。

■目次

訳者まえがき

序文 クリストファー・ピアソン
まえがきと謝辞

図表目次
略語一覧表

第T部 周辺視

第1章 基本に進め

1.1 はじめに
1.2 イデオロギー
1.3 比較の中のベーシックインカム
1.4 市民権ついての一言
1.5 結論と本書の構成

第2章 社会保障の給付と負担

2.1 はじめに
2.2 6種の所得移転
2.3 社会保障の目的
2.4 福祉の社会的分業
2.5 失業と貧困の罠
2.6 租税と移転の再分配効果
2.7 ヨーロッパと世界の最近の動向
2.8 結論

第3章 ベーシック・インカムの原理

3.1 はじめに
3.2 ベーシック・インカムとは何か
3.3 いくらくらいかかるのか?
3.4 ベーシック・インカム小史
3.5 なぜいまなのか?
3.6 結論

第4章 弁護人対検察官

4.1 はじめに
4.2 働き者にならない自由
4・3 公正と効率の回復
4.4 罠、誘因、捕捉
4・5 フリーライダーをするサーファー
4.6 費用効果的でないという反対論
4.7 政治的支持に関する反対論
4.8 結論

第U部 誰にとっての自由か?誰にとっての保障か?

第5章 急進右派 普遍主義的質力調査

5.1 市場化しうる市民
5.2 悪意の解釈
5.3 社会保障
5.4 急進右派にとってのベーシック・インカム
5.5 負の所得税
5.6 結論

第6章 福祉集合主義 選別主義的な保険を超えて

6.1 保険化された市民
6.2 善意の解釈
6.3 社会保障
6.4 社会集合主義者にとってのベーシック・インカム
6.5 すべての者にとっての真の参加
6.6 結論

第7章 社会主義と社会配当

7.1 社会化された市民
7.2 崇高な解釈T
7.3 社会保障
7.4 社会主義者にとってのベーシックインカム
7.5 市場社会主義と社会配当
7.6 結論

第8章 フェミニズムとベーシック・インカム

8.1 ジェンダー化された市民
8.2 崇高な解釈U
8.3 社会保障
8.4 フェミニストにとってのベーシック・インカム
8.5 3つの政策パッケージ
8.6 結論

第9章 エコロジズムとベーシック・インカム

9.1 育成される市民
9.2 崇高な解釈V
9.3 社会保障
9.4 エコロジストにとってのベーシック・インカム
9.5 緑の政策パッケージの一部としてのベーシック・インカム
9.6 結論

参考文献

あとがき

索引

■著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

フィッツパトリック,トニー[フィッツパトリック,トニー][Fitzpatrick,Tony]
1966年生まれ。エディンバラ大学にて博士号取得。ニューカッスル大学、ルートン大学を経て、現在、ノッティンガム大学法学・社会科学部準教授

武川正吾[タケガワショウゴ]
1955年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。東京大学大学院人文社会系研究科教授

菊地英明[キクチヒデアキ]
1976年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。現在、国立社会保障・人口問題研究所研究員

■紹介・言及

立岩 真也 「二〇〇五年の収穫」

◇橋口 昌治 200908 「格差・貧困に関する本の紹介」, 立岩 真也編『税を直す――付:税率変更歳入試算+格差貧困文献解説』,青土社


*作成:橋口 昌治 更新:三野 宏治 
UP:20090813 REV:20100712
ベーシック・インカム  ◇貧困・格差関係の本  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK 
 
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