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『クーリー社会組織論――拡大する意識の研究』(現代社会学大系4)

Cooley, Charles H. 1929 Social Organization: a study of the larger mind
=197010 大橋 幸・菊池 美代志,青木書店,347p.

last update:20120404

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■Cooley, Charles H. 1929 Social Organization: a study of the larger mind =197010 大橋 幸・菊池 美代志 『クーリー社会組織論――拡大する意識の研究』(現代社会学大系4),青木書店,347p. ISBN-10:425070016X ISBN-13:978-4250700163 \6825 [amazon][kinokuniya] ※ s j08 w01 e05 p06

■内容

■目次

序文

第一部 組織の第一次的側面
 1 心の社会的、個人的側面
  有機的全体としての心
  意識的、無意識的関係
  まず自己意識はどうして発生するか、ワレ想ウ故ニワレアリ
  より大きな内省
  子どもにみられる自己意識
 2 心の社会的、個人的側面(続)
  有機的見解の道徳的側面
  それは、改革は同情にもとづくべきだという意味をふくむ
  称賛と非難の使用法
  責任感は拡大こそすれ失われない
  多数の見解の道徳的価値
  有機的な道徳性は知識を要求する
  社会組織の性質
 3 第一次集団
  第一次集団の意味
  家族、遊び場、近隣
  大社会によってどれだけ影響されるか
  「人間性」の意味と永続性
  第一次集団と人間性の養成
 4 第一次的理想
  第一次的理想主義の性質
  「われわれ」もしくは道徳的統一の理想
  それは自己主張を排除するものではない
  敵意から発生する理想
  忠誠、真実、奉仕
  合法性
  自由
  自然権の原理
  教育と博愛主義における第一次的理想主義の影響
 5 第一次理想の拡張
  民主主義とキリスト教の根底にある第一次的理想
  それはなぜ大規模に達成されないか
  それはパーソナリティから何を要求するか
  社会的メカニズムから何を要求するか
  補償の原理

第二部 コミュニケイション
 6 コミュニケイション
  コミュニケイションの意味
  その人間性への関係
  社会一般への関係
 7 コミュニケイションの成長
  言語以前のコミュニケイション
  会話の発生
  その心理的社会的機能
  書くことの機能
  印刷と近代的世界
  非言語的芸術
 8 近代的コミュニケイション――拡大と活性化
  最近の変化の性格
  その一般的効果
  アメリカにおける変化
  組織化されたコシップ
  世論、民主主義、国際主義
  普及の価値
  感情の拡大
  結論
 9 近代的コミュニケイション――個性
  問題点
  コミュニケイションがなぜ個性を養成するか
  矛盾もしくは静止水準の理論
  これらの見解の調整
  個性にかんする概観
 10 近代的コミュニケイション――皮相性と緊張
  近代生活の刺激的効果
  皮相性
  緊張
  病的効果

第三部 民主主義的精神
 11 意識の拡大
  部族社会における意識の狭さ
  面接的集会の重要性
  個性
  いっそう広い関係の潜在意識的性格
  意識の拡大
  発達の変則性
  近代意識の広さ
  民主主義
 12 世論の理論
  組織としての世論
  合意は本質的でない
  世論対人気
  公衆の思考は平均ではない
  集団はもっとも有能な成員によってあらわされうる
  一般的世論と特殊的世論
  前者の領域
  後者の領域
  二つはパーソナリティのなかで統一される
  世論はどのようにして支配するか
  効力ある支配は道徳的統一にもとづく
 13 大衆が貢献するもの
  上層の首唱者である大衆
  かれらは経験の中心的な流れのなかで生活する
  卓越とか特権は孤立を生みがちである
  上流階級の制度化した性格
  人間の鋭い審判者である大衆
  これがとどのつまりには庶民は正しいだろうと期待するおもな理由だ
  民主主義というものはいつも代表制である
  結論
 14 民主主義と群衆的興奮
  近代生活の群衆理論
  群集心理
  近代の諸条件は心理的感染に有利である
  自制の訓練としての民主主義
  群衆は必ずしも誤ってはいない
  結論、フランスの事例
 15 民主主義と卓越
  問題点
  民主主義は過渡期と区別されるべきである
  民主主義の静止水準の理論
  混乱とその効果
  「個人主義」は卓越した個人に有利でありえない
  現代の画一性
  アメリカとヨーロッパの相対的長所
  せっかち、皮相性、緊張
  固定的な秩序のもつ精神的節約
  商業主義
  普及熱
  結論
 16 情操の傾向
  情操の意味と一般的傾向
  稀薄化
  洗練
  正義感
  正義としての真実
  現実主義としての真実
  便法としての真実
  注意力の節約としての真実
  前途有望の念
 17 情操の傾向(続)
  友愛の情操の本質
  コミュニケイションと確立した原理から助力をうける
  現代生活はそれをどの程度育成するか
  それにどの程度適合しないか
  この点での一般的結果
  奉仕の精神
  礼儀作法の傾向
  友愛、葛藤に関連して
  非難
  民主主義とキリスト教

第四部 社会階級
 18 世襲またはカーストの原理
  階級の性質と効用
  階級を基礎づける二つの原理、相続と競争
  世襲階級を強める人間性の諸条件
  カースト精神
 19 カーストの発達を促進し、もしくは阻止する諸条件
  カーストを強めたり弱めたりする三つの条件
  人種カースト
  移住と征服
  暫次的機能分化、中世カースト、インドカースト
  固定した諸条件の力
  コミュニケイションと啓蒙の状態の力
  結論
 20 カーストにかんする展望
  問題点
  相続の原理は現実にはどのくらい普及しているか
  その発達に有利な力
  それに対抗する力
  社会的能率への影響力としての相続の原理と機会均等の原理
 21 開かれた階級
  開かれた階級の性質
  階級意識は望ましいか
  われわれの社会における連帯と協同の欠如
  階級組織と自由との関係
 22 富はどの程度開かれた階級の基礎となるか
  開かれた階級の非人格的性格
  さまざまな分類
  ふつう理解されるような階級は、明瞭な差異に基礎をおく
  一般的権力としての富
  低賃金階級の理想としての経済的改革
  結論
 23 資本家階級の権勢について
  資本家階級
  カースト的情操の欠如
  どんな意味で「最適者」なのか
  道徳傾向
  どのくらい奉仕に基礎をおくか
  産業管理における専制的原理と民主的原理
  民主的原理の強まりを期待する理由
  社会的権力とは
  組織能力
  新聞と公衆の情操を支配する力
  上流階級の雰囲気
 24 資本家階級の権勢について(続)
  野心ある若者の力
  開放体制における支配階級の安定性
  無秩序と略奪の危険はあるか
  富の勢力は以前よりも今日で大きいのか
  イギリスよりもアメリカで大きいか
 25 低賃金階級の組織
  階級組織の必要性
  組合の有用性と危険性
  肉体労働階級と一般的気質
 26 貧困
  貧困の意味
  個人的原因と一般的原因
  反映した社会の貧困はおもに不適応による
  貧乏人は「不適格者」か
  貧困はだれの罪か
  社会の貧乏人にたいする態度
  基本的救済手段
 27 階級間の敵意
  階級敵意を生む諸条件
  奉仕の精神は激情を和らげる
  富の威信が弱まる可能性
  富の利用におけるいっそう強い協同精神の可能性
  社会対立にたいする現行基準の力
  面接討議の重要性

第五部 制度
 28 制度と個人
  制度とは
  遺伝的要因と社会的要因
  子供と世間
  社会とパーソナリティ
  パーソナリティ対制度
  パーソナリティの基盤としての制度
  道徳的見地
  選択対機能主義
  制度の生命としてのパーソナリティ
  制度は構造面でいっそうゆるやかになる
 29 制度と個人(続)
  個人の傾向としての革新
  公衆の習慣としての革新と保守主義
  連帯
  フランスとアングロサクソンの連帯
  伝統と風習
  それらは外見ほど対立していない
  この点での近代社会と中世社会の真の相違
  近代生活における伝統主義と風習主義
 30 形式主義と解体
  形式主義とは
  パーソナリティへの影響
  近代生活の形式主義
  解体、「個人主義」
  解体の個人への影響
  形式主義との関係
  「個人主義」は共感の欠如を意味する
  不快による焦燥感
  解体のよい面
 31 解体――家族
  家族の古い体制と新しい体制
  出産率の低下
  「甘やかされた」子供
  女性にたいする新しい職業の開放
  ヨーロッパの見解とアメリカの見解
  離婚の個人的要因
  制度的要因
  結論
 32 解体――教会
  宗教にかんする心理学的考察
  社会構造の必要性
  信仰
  なぜシンボルは形式的になりやすいか
  すぐれたシンボル体系の特徴
  現代における宗教の必要性
  教会の新しい傾向
 33 解体――その他の伝統
  経済制度における無秩序
  教育における
  高度の文化における
  美術における

第六部 公衆意志
 34 公衆意志の機能
  公衆意志と個人の意志
  公衆意志の欠如
  社会悪はまったく意志を用いない
 35 公衆意志としての政府
  政府は公衆意志の唯一の機関ではない
  相対的観点、一機関としての政府の長所
  政府の機械的傾向
  政府活動に有利な特有のもの
  都市社会主義
  人びとの基本的欲求である自己表現
  国家機能の拡大の現状
 36 より大いなる意志の諸相
  影響を及ぼす諸過程の勢力の増大
  有機的理想主義
  より大きな道徳性
  間接の奉仕
  社会の仕組みにおける単純性と柔軟性の増大
  公衆意志は変動の費用を一部節約する
  公衆意志の背後にある指導力としての人間性

解説
索引

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:樋口 也寸志
UP:20120404 REV:
社会学 sociology ◇正義(論) Theory of Justice ◇労働 ◇経済(学) economics ◇貧困  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
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