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全国「精神病」者集団ニュース 1981.8



全国「精神病」者集団ニュース 1981.8

東京都江東区で起きた「殺人事件」をテコにして政府―法務省はついに保安処分を軸とした刑法改悪を来春国会上程することを決定しました。
権力は江東区の「事件」を徹底して「残虐」なものとして描き上げ、市民にいかに「残虐」であるかを植えつけるため、現場検証と称して人形・乳母車まで用意し刑事がすさまじい顔つきで包丁を手にして事件を再現している。しかも白昼、衆人看視の中である。そして殺された幼児が通っていた幼稚園の父母は「凶悪犯撲滅嘆願書」なるものを江東区、深川警察署に提出するという事態にまで到っている。
私達はこうした事態を前にしてたじろいではならない。自己を見失ってはならない!一体何人もの仲間が親・兄弟によって殺されてきたのか!
しかも、殺した人間は「減刑嘆願書」なるものをもって擁護されているのだ。何処、私達は殺されなければならないのか!もっとも愛情をもって生活を共にしてゆくべき親・兄弟によって殺された仲間のことを思うと、怒りと無念さがこみ上げてきて、涙を押えることができない。怒りを押えることができない。
「生きていてもかわいそうなだけだ」
「亡くなった息子さんも涙を流して感謝しているでしょう」
こうした「障害者」は殺されてもあたりまえとする優生思想こそ、社会が危機にひんして民衆の社会不安や危機意識を積極的にあおる国家権力の社会防衛の立場に動員されていくのだ。
この支配の危機を朝鮮・アジアにむけての侵略戦争によって「解決」しようとする時、同時に「大和民族の優秀性」なる非合理的なる民族優生思想と一体となって朝鮮・アジア人民に対し「劣等民族」なる攻撃をしかけてくるのだ。
今こそ戦争を憎み、戦争を許さない闘いの先頭で私達は闘いぬいてゆかねばならないと思います。
今回の連絡会議は7月25日の日弁連、法務省の「意見交換会」粉砕闘争を闘いぬいて、7月26日「病」者集団事務局でおこなわれました。

事務局からの報告
@この6月・7月に一般カンパ5万円が寄せられました。本当にありがとうございました。赤堀さんのこと、刑法―保安処分、監獄法の決定的な局面で活動のための財政が特に必要な時、本当に闘いの糧になります。ありがとうございます。
A「病」者集団で購入した輪転機が故障したため、その修理代金3万9千円を支払いました。
B法務大臣、奥野誠亮に対し、この間の保安処分推進発言に関して、6月30日、抗議文を送付しました。
C「絆」六号の寄稿者に対し、原稿料と「絆」を謹呈しました。
D7月6日、山形県上ノ山病院患者自治会で赤堀さんの話を事務局からしに行きました。
E「絆」6・10第四回全国「精神障害者」交流集会パンフ等から「病」者の声を編集し、一冊の本になる予定です。
FNHKで放映されたルポルタージュ日本「ある精神病棟から」を見た感想を事務局までお寄せ下さい。
G京大病院の「岩鏡」という患者会から刑法改悪―保安処分新設反対の署名六十七名が送られてきました。そして連絡をとりたいと申し入れがありました。
H三重のH君から中元として、そうめんが届けられました。ありがとうございました。
I陽和病院闘争の記録―「絶望の核を追撃せよ」が送られてきました。事務局に来た方は読んで下さい。
J「病」者集団の仲間九名が百人委員会の呼びかけ人になりました。

★地域活動報告★
〈三重 T・H〉
三重赤堀さんと共に闘う会(準)は、六月二十八日に四日市中部公民館で第二回学習交流会を開きました。参加者は、「病」者三名・「身体障害者」一名を含む十名と第一回より二名少なかったのですが新しい参加者も増えました。まず司会あいさつのあと全員が自己紹介しました。そして僕が赤堀さんの近況を伝えると共に、上申書の宅下げ制限三里塚アピール発送禁止新規面会の制限の動きなど当局の不当弾圧が強まっている事について危機感を訴え、何としても赤堀さんを生きて奪い返さねばならないと強調しました。最後にある「身体障害者」の苦難の半生記が語られそれをもとに自由討論に移り色々な問題提起がだされました。この三重の地においてもほんの少しずつですが赤堀さんを生きて奪い返す闘いは発展しています。
七月五日は「戦争と改憲に反対し三里塚と熊野の勝利をめざす三重県集会」に参加し、僕が赤堀さんについて訴えるアピールを述べました。
七月十二日は、一年ぶりに赤堀中央闘争委員会会議に参加しました。
学校の方は、七月二十日に終業式を迎え、二十二日から夏休みはいりました。一学期の成績は百点満点方式で、地理―87点、簿記会計T―82点、保健―75点、英語A―71点、現代国語―70点、数学T―70点、音楽T―61点、地学―50点、体育―45点で平均67.9点と見事赤点はありませんでした。また欠席日数は授業日数七十三日に対して十八日でした。先生はこのペースでいけば大丈夫と云っています。
夢は大きくもって高校を無事卒業したら大学の夜間部まで行って学校の先生になりたいと思っています。

0の会 愛知〉
■七月二十一日、J君が、肢体不自由な猫をひろってつれてきました。「障害者(猫)」を放置しておくことは「障害者」の立場でしのびなかったのでしょう。
さて命名する段になっていろいろ考えあぐねた結果、シャットと名づけられました。
保安処分新設阻止を願う私達はその祈りをこめて阻止(シャット)としたのです。
■八月は0の会の役員改選の月にあたります。八月十八日事務局会議は次期(81.9〜80.8)の役員の任務とその推選者の暫定案が決まりました。
今後、事務局長、事務局次長が推選者と個別接渉し、その方々に内諾をえた上、九月の第一例会に提示し、会員で確認してゆきます。
■刑法改「正」=保安処分阻止にむけて七月に確認した方針は、まだまだ実践しきれていません。ただし、マスコミを通じ"保安処分"反対論を投稿していく方針の中で六月三十日、Oさんの反対論が中日新聞発言欄に掲載されました。
■結婚された元会員Tさんから便りが届き『「病」者同士の結婚は大変ですが、楽しい面の方が多い』とのことです。
■宮刑が赤堀さんに不当・不法弾圧(宅下げ制限、手紙の不許可など)をくりかえし、加えていることに対し、六月二十一日、抗議文を発送しました。
■愛媛県の松山市の地域患者会グループの"ごかい"から0の会だよりを購読の申し込みがありました。
■七月二十五日、法務省、日弁連の意見交換会を阻止する闘いに二名が参加しました。
■七月二十四日、百人委員会の呼びかけ人総会に二人が参加しました。
〈京都・ひまわりの会〉
六月に数人の「病」者が集まって自立した患者会をめざして討論を続行させていくことを確認しましたが、七月も週に一度会議を持っています。現段階では雑談の中から何かを模索していこうという状態で、非定形集団という形態をとっています。保安処分問題に関しての討論も行いました。将来は闘う患者会へと階級形成をとげるための理論武装をとげるよう学習会なども計画しています。
七月は、関西刑法改「正」−保安処分粉砕連絡会議の連続講演集会に向けての準備会に参加し、十八日の集会では「病」者集団を代表してアピールしました。〈K〉

心のともしび
―四年前の蒸し暑い初夏 母と兄の三人で東京のある病院へ 一筋の光を求めて―
それは、「頭に穴をあけ針で運動神経を呼び戻す」という、
画期的かつ、最終的なものである
むろん「恐しい」という気持ちもあった
がしかし、それよりも"松葉杖ででも・・・"という切願が私を押し包んでした
だが、結果は無情!?
―生涯、車イスでの生活―
帰途の大阪空港 テールランプと無数の光彩が闇夜に滲んでいた
その中で私は誓った「同じ境遇者の光となるのだ」と
     〈浜野伸二郎〉詩集―人間より

〈ルナの会 富山〉
☆7.5第一例会―保安処分を巡っての対論(医療について、家族とのつき合いの問題について、職場での問題など)自分達の生活体験の中から、保安処分新設の問題を考えていきたいという意見がだされた。法的に、「精神障害者」と「犯罪素因者」としておいた上で扱っていこうとする事については、怒りの声が多かった。
☆7.19第二例会―海水浴、オニギリをもちよって一日中海辺で遊んで楽しみました。十人程だったけど、気晴らしになってスッキリした感じ。後で喫茶店で話をしたけれど、保安処分の事や、友人づき合いで自殺に追い込まれた人の件など話題はシビアでした。
☆7月中旬は、百人委員会の中部ブロックでの活動を巡って、よびかけ人のオルグに明けくれた感じです。精神科医、大学教師、家族会のメンバーなど、数人、私達と一緒に保安処分新設阻止に向けて動いていく事が確認されました。今後も、もっとていねいに労働戦線や市民運動を担っている部分に働きかけてゆこうと思っています。
☆7月24日は、百人委員会総会に参加、対論がもうひとつ、今の情勢に立ち遅れた所でダラッとなされた感じでイラ立ちがありました。もう少し真剣な活動方針のねりあげなど前向きの姿勢を追求していくべきだと思います。
☆7月25日、法務省−日弁連の本会議糾弾行動に参加。日弁連の報告会にいって、腹が立ちすぎて頭痛がひどくなってしまってダウン、東大病院のお世話になりました。
☆百人委員会の行動に、もう少し「病」者が動く事への他のよびかけ人や周囲の援助がないと、やっていけないと感じた。

〈まどの会 奈良〉
体調が悪く、二十五日前後には発熱しました。
七月十五日、奈良赤堀事務局会議
七月十八日、信貴山病院面会

〈虹の会 大阪〉
今日、刑法改悪―保安処分の攻撃が急ピッチで進んでいます。
又赤堀さんに対する宮刑による「抗告棄却―死刑」攻撃と一体となった獄中弾圧が強まっている。それに対する闘いを、虹の会は全力で闘い抜いてきました。
七月十八日、関西刑法改「正」−保安処分粉砕連絡会議主催の連続講座第一回(テーマ刑法改「正」−保安処分新設の狙いと今日の情況、講師・水戸巌氏)集会に参加。「病」者十三名が結集して熱心に聞き入り、保安処分新設を絶対阻止する決意をうち固め、七月二十五日の日弁連―法務省の意見交換会粉砕闘争を闘うこと。来春国会上程阻止に向けて闘いの高揚をつくりだすことを確認して集会を終りました。
七月二十四日、大阪赤堀さんと共に闘う会に於いて「国際障害者年」について学習会を行いました。国連の行動計画の中には「発展途上国」に「障害者」が多いことがいわれており、それらの国に援助を行うことをのべています。
これは今日、各国帝国主義の侵略と侵略戦争を正当化し、その中で戦争が多くの「障害者」を生み出していることを隠ぺいし、一般的平和を唱って、「発展途上国への援助」なるペテンをもって、帝国主義とスターリン主義の支配からの解放を目ざす民族解放―革命戦争を圧殺するための「正当化」として国障年=「障害者」問題を利用していることも明らかになりました。しかも民族解放、革命戦争を暴力的・武力的に圧殺して、その過程で多くの「障害者」が生み出されていますがその張本人が、各国帝国主義であることが、怒りをもって報告されました。又、「各国がとるべき措置」が、「障害の発生予防とリハビリテーション」であること、それは文字通り「障害者」抹殺、血のイデオロギーであることも確認できました。
更に遺伝子工学「精子銀行」が、優生思想のもとに作られていること、又それをあおり結婚の時に「障害者」は遺伝的に悪質であるという差別イデオロギーをあおることによって「障害者」の「生」と「性」を奪い、抹殺していくものであること。更に重大なことは、「国障年」の報告の中で「精神障害者」がペテン師にさえ含まれていないという超差別であること。更に決定的なことは、この「国障年」が、侵略と侵略戦争体制作りの中でキャンペーンをはられていること、「国障年」を通して益々、差別・抹殺が図られていることは、赤堀さんのことや保安処分をみる時「完全参加と平等」がいかにペテンであるかということが益々明らかになりました。
七月二十五日、法務省―日弁連の「意見交換会」=「密室協議」粉砕闘争に決起。虹の会は、日帝・法務省と日弁連に怒りの声をたたきつけました。
念願のニュース8号が完成し、8月にレクを計画していますが、今虹の会では、「病」者が闘いの主体として自らを形成していくことが主要なテーマとなっています。

刑法改悪 保安処分新設阻止にむけて
日弁連=法務省の密室『意見交換会』粉砕!
7月25日、多くの抗議の声を無視し、日弁連は、法務省と「意見交換会」の本会議を開始させた。この「意見交換会」を法務省当局は『刑法改「正」作業の一環』であると位置づけ、それを表明している。つまり法務省の意図は「意見交換会」の中に日弁連を抱え込み、闘う人民と日弁連と分断を計りつつ「刑法〜の意見を充分に聞いた」とアリバイ的に利用し、ついに改「正」に持ち込むことは明白である。
私たちは、そうした動向に対し深い危機意識を持たざるを得ない。そうした情勢に日弁連は「意見交換会」は「刑法阻止の闘いの一環である」と主張し、その中において法務省に刑法改「正」を断念させるのだと云い切っている。
はたして「意見交換会」が、刑法改悪保安処分新設の阻止のための歯止めとして有効なのか?私たちは大いに疑問を持たざるを得ない。この間の日弁連の動きに対し、私たちは以下の点を明らかに「意見交換会」の危険性を訴えた。
 ○第一に、日弁連はこの法務省当局との「意見交換会」を開催するにあたって、自ら「公開」(マスコミ傍聴録音機の持ち込み)を原則としてきたが「意見交換会」の予備会談では、それを棚上げとし、本会談開催では、密室下で行ったのである。
 ○第二に、保安処分を廃案とする日弁連の意見書を国民の前に明らかにし(廃案理由を具体的に示し)反対の姿勢を明らかにしながら、あろうことか今になって日本精神神経学会に対し「保安処分に関する質問事項」(6・2)を提出してきた。日弁連は法務省に対し、反対のための「科学的根拠」が必要だからという名目で、学会に迫ったのである。またその質問状には"犯罪防止の見地からみて、保安処分制度は有効か"など、許しがたい項目まで含まれている。保安処分を"犯罪防止の見地から"とらえる事がこの間人権侵害を主張し、保安処分の廃案を決定してきた日弁連の姿勢であろうか?また、有効か?無効か?と、医師に質問するに至っては「医師に対して刑事政策に加担出来るか」と問うことであり、到底信じられない。
 ○第三に、この前、日弁連が日本精神神経学会に出した10項目の質問は、保安処分に絶対反対の立場が貫かれていない点で、私たちは危機意識を持つのである。それは現在、法務省当局が保安処分対象者を「重犯罪に限定する」という修正案を提示している段階で、日弁連が学会から「科学的」根拠さえ提示されれば「限定つき保安処分」で妥協すらしかねないからである。私たちは差別として保安処分問題をとらえても"科学の問題"で保安処分論争などする訳にゆかない。
以上のべてきたように、日弁連が保安処分と闘う姿勢はきわめて軟弱であり、法務省と「意見」を交換することは、私たち病者への裏切り行為であり国民をあざむくギマン的セレモニー以外にはないと考える。ましてや法務省とパネルディスカッションを強行する(強行した)に至ってはギマンもはなはだしい。日弁連のこのような闘い方に対し病者集団は、批判を加えながら7月25日「意見交換会」粉砕の行動を行った。
私たちは重ねて日弁連を糾弾しぬきながら私達と共に闘う原点に引き戻さなければならない!一方私達は、保安処分廃棄にむけて強力な組織力をあらゆる人民と共に構築し日常的に闘おうではないか!
■方針■
イ)第二回「意見交換会」(9月16日)
を、阻止しぬくため日弁連・法務省相方に対し抗議の集中を!9月16日当日、抗議行動を行う
ロ)署名活動の継続
ハ)街頭ビラまきの継続
ニ)各地域、刑法阻止戦線の構築

法務省に抗議!
7月30日、国際障害者対策連絡会議(社会党)は各省庁に対し、一九八二年度、予算編成に関する諸要求の行動がなされた。
この日、「病」者集団は、山花社会党代議士、同政策審議会・岡田氏、日本精神神経学会・森山理事、全障連・矢内氏などの諸氏とともに法務省を訪れ、前田刑事局長に対し、保安処分の差別性、人権侵害などの問題性を明らかにしながら、同法案の廃案を強く求めた。
廃案要求の要旨は
 イ)保安処分は「精神障害者」と犯罪を密接不可分なものと決めつけ、そうした誤った前提の下に「精神障害者」を社会防衛的に差別・排除する治安連圧立法である。
 ロ)法務省が「保安処分」に対し、いかなる手直しをしようとも、その本質は変わらない。
 ハ)保安処分は保安施設内において「治療」をなすというが「監獄」という閉鎖された状況下では「治療」など出来ない。
 ニ)精神医療を刑事政策的に機能させることは誤りである。
などの4項目を中心に6月30日、奥野法相に抗議した内容(前回ニュースに同封)で、それを補足しながら、約一時間にわたって追求した。

短歌―星三枝子著「春は残虐である」から
限られし 幸せみつむ 闘病の 苦しくとても 我は生きるぞ

赤堀氏奪還にむけて!
赤堀さんの近況
赤堀さんとの日常的交流を通じ獄中の赤堀さんの生活改善・医療保障を中心となって闘う獄中支援センター(仙台赤堀さんと共に闘う会内)の報告では、最近、赤堀さんの定期検診が行われたとのことです。
検診の結果は「異常なし」とのことですが、現実的には、不眠、食欲の不振が続き赤堀さんにとって、苦痛の日々が続いています。
赤堀さんは高裁の抗告審の判断が間近いという状況で、緊張を強いられておられるのでしょうし、4月以降、仙台拘置支所が行ってきた弾圧(上申書宅下げ制限・アピール不許可)が続く中で一刻も気持ちの安まることがないと察せられます。
赤堀さんに連続的な圧力がかかっていることを私達は充分に認識し、その重圧を少しでも、軽減化させる事が獄外にいる私達の使命でもあります。病人で余裕のもてない苦しみの中にある私達も獄中に孤立化させられている赤堀さんの心的苦悩や不安を少しでも肩代わりをする積極的なつながりを保ち、苦悩を共有化しないかぎり差別裁判糾弾闘争の勝利はありえません。
赤堀さんとの通信・面会のより活発化を強く訴えます。
東京高検の担当検事が公替
赤堀さんの抗告害担当検事が裁判所に棄却を求める「意見書」が昨年7月10日、高裁に提出されたことは記憶に新しい。
その意見書はすでに報告したとおり、赤堀さんの無実をより明らかになったことに対しての検察の追いつめられた姿であり、棄却を求めた検事の思惑はデッチあげの上ぬりをより大衆的に明らかにしただけであり、そのことごとくは破綻している。(3月9日、赤堀さんが島田にいたとする有ケ谷目撃証人のデッチアゲ。凶器の「石」が事件当時から警察にあったとする石沢証言と強制自白で発見されたと認定する裁判所の判断との矛盾)。
それゆえ改めて、検事を交替させ再びデッチアゲをねらおうとする動き(検事が再び島田に登場している)のあることがこの間報告されている。私達はこの動きを、棄却策動を断じて許すわけにはいかない。闘いの緊張を更に強めなければならない。

ニュース前線(中日新聞81.8月7日より)
獄中歌人 ペンにも手錠―
獄中で短歌の創作を続けている「牟礼事件」の死刑囚・佐藤誠(73才)=仙台拘置支所に収獄中=が、所外で発行されている一般同人誌の編集主幹となっていることについて法務当局が今年5月、所外での編集活動を禁止する措置を講じた。これに対して弁護団側は「たとえ死刑囚でも生存中は人権があり、獄中での創作活動はどんな形であろうと認めるべきだ」と仙台弁護士会に人権侵害事件として救済を申し立て。法務当局側は「死刑囚である以上、制約を受けるのは当然だ」と一歩も引かない構えで人権論議が

赤堀中闘委・秋季闘争の高揚をめざす
年内、赤堀差別裁判の棄却策動が強まる中で、赤堀中闘委は怒りをこめ、それを阻止する方針として全国の組織をあげ秋期闘争に取りくむ決意を固めた。
その闘争の方針は全国キャラバン隊をもって、全国組織化を行い、オルグーハンストー集会を連続的に打ちぬき、赤堀闘争の拡大・強化をはかるとともに棄却に徹底的に抗して闘うことである。
以下、中闘委の秋期闘争の獲得目標を列記したい。
@赤堀さんとの連帯を強化し、赤堀差別裁判糾弾闘争の拡大と強化をはかる。
A再審棄却策動に抗し、再審開始を勝ち取る。
B81年4月以降の赤堀さんへの獄中弾圧の強化を徹底オルグし、監獄法改悪阻止の情宣活動を行い、その闘いの組織化をはかる。
C「精神障害者」差別キャンペーンに抗し、刑法改悪―保安処分新設阻止の徹底情宣を行い全人民的な闘いの高揚を創出する。
D「障害者」差別糾弾!「障害者」解放闘争の一環とする。
さらにその闘いの位置づけは次の通りである
〈抗告棄却策動を粉砕し、再審を勝ち取り、刑法改悪―保安処分新設措置闘争の高揚をめざす。〉
私達は上記の通り、差別を許さず、「障害者」解放を勝ち取る燃えるエネルギーでその闘いに参加してゆきたいと考えます。
各地区の皆さん、それぞれの地域の闘いの活性化と組織化をはかりながら連帯して闘いぬいてゆこうではありませんか!
※行動計画については後日、明らかにします。

天皇、靖国参拝を 中川長官
三十六回目の終戦記念日の十五日を前に、中川科学技術庁長官が「首相や閣僚だけでなく、天皇陛下の靖国神社公式参拝を実現させなければならない」と発言、反響を呼んでいる。これは十三日午後、長野県伊那市で開かれた中川グループ所属の衆院議員主催の講演会で行われたもので、中川長官は「天皇陛下が(靖国神社と)お堀一つへだてたところにおられながら、参拝できないのはおかしい」と指摘し「大臣、首相らの正式参拝をわれわれが政治の場でやらねばならない」と述べた。今年は十五日に鈴木首相と十七人の閣僚が大挙して参拝することが決まっており、この中川発言で野党、革新団体の反発はさらに強まりそうだ。
毎日・8月14日(夕)
○ 靖国法制化をはかるため、天皇の政治への登場を許すな!
○ 戦死者の英霊化をはかり、侵略戦争の正当化を許すな!
○ 戦争にむけた天皇の下への国民動員を許すな!

鈴木君虐殺糾弾!国賠訴訟勝利第9回公判報告
鈴木君虐殺糾弾!国賠訴訟第9回公判闘争は6月19日(金)午後2時から大阪地裁民事3部で闘いぬかれた。
この間の政府―法務省による、刑法―保安処分の来春国会上程と権力・マスコミによる「精神障害者」差別の徹底的なキャンペーン。そして監獄法改悪攻撃の切迫化という状況の中で赤堀さんを初めとした獄中の「病者」「獄中者」に対するすさまじい弾圧が強化されている。
私達はこのような状況の中で何よりも、保安処分、監獄法改悪の先取りの攻撃としてある鈴木君虐殺の意味を再度考え、鈴木君虐殺糾弾闘争への圧倒的な仲間の結集を呼びかけるものである。
第8回公判では「虐殺を治療と正当化する理論」「精神障害者―労働能力なしとする理論」は弁護側の反対尋問によってことごとく粉砕されてしまったが、今回は、京大病院精神科の川合仁氏の証言をもって更に追いつめ、国―被告側を徹底的に追いうちをかけるものとして闘いぬかれた。
川合氏は鈴木君と一面識もないが、事実に大拘が作成した動静視察長・主治医木村証言、以前2回の鈴木君の入院カルテ、臼井の診療録、証言等を詳細に検討して証言に望んだ。そしてその資料の検討にもとづいて、大拘当局のとった措置の不当性、臼井の診療、診断がいかに誤っているか、鈴木君の病状の悪化にもかかわらず、不当に拘禁しつづけた問題。又、「労働能力なし」とする国―被告側の主張を批判し、医療の最低の原則を証言することから、これらの国―被告側のやった行為を明確に批判しきっていったのである。
証言では、
@臼井が検温・検脈もせず、看護士の簡単な説明を受けただけで鈴木君に対応したことそのものがすでに医者として最低の原則を欠いたものであり、断じて診察などといえるものでないこと。そして、その上で2〜3分の問診で「意識障害」があるにもかかわらず「緊張型の分裂病」と決めつけたことに対し、鈴木君の
   イ 病像
   ロ 病前性格
   ハ 病状の経過
等からして間違いであり、鈴木君は「非定型精神病」であり、臼井がとってつけたように言う「急性致死性緊張病」―「死亡」手当のほどこしようがなかったという証言がいかにペテンであり、間違っているかを明らかにした。
Aそして四方法医鑑定が凍死と鑑定したことについても、全体の病状、使った薬、薬の量、血液が鮮紅色であること(急性致死性緊張病で死亡した場合、血液は鮮紅色にはならない)等から、「凍死」の鑑定は正しいとのべ、臼井のデタラメな証言はここでも完全に粉砕された。
B同時に「動静視察表」からみた鈴木君の状態についても、素人でも2〜3日食べられず眠れないと心配するが、看守が30分おきに見ておきながらこのような結果になったことに対する疑問をのべた。すなわち、大拘の看守は死をみつめているアウシュビッツの看守のごとき、非人間的で冷酷な対応しかしていないことが再度暴露されたのである。我々が「精神障害者」差別による目的意識的虐殺であるというゆえんがここに集中的にあらわれているのだ。
Cそして川合氏は臼井の「診察」「治療」が決定的に誤っていることを具体的に指摘した。すなわち鈴木君の病状、性質、生活過程を把握し、身体的検索(検温・検脈・心臓・神経系統)をした上で(臼井はこのどれ一つもやっていない)問診を行い、「興奮」している時はそれ以前の状況をつかみ、時間をかけてまつこと。又、「興奮」していても必ず落ち着いている時期があり、根気よく、粘り強く診察するのが原則である。そして鈴木君のように既往症がある場合、主治医と連絡をとることが特に重要であることをあきらかにした。
Dなおかつコントミンを投薬・注射する場合の最低の前提
  イ 身体的検索
  ロ 栄養状態が良好か
  ハ 小便をしているか
  ニ 睡眠不足が続いていないか
  ホ 保温はきちっとしているかどうか
このすべての前提を無視し、臼井はコントミンを注射したことの危険性が明らかにされた。これらを通して臼井のデタラメさが臼井のもとにさらけだされ、獄中医療が最終的には虐殺しかありえないことが完全に暴露されてしまったのである。
E又、すでに「精神障害者―労働能力なし」とする国側の差別にもとづく反論についても、すでにゴルフ練習場で働いていたことの明や友人の証言などを通して完全に粉砕されているが、これにつけ加え、川合氏は、鈴木君のような場合は、余後に欠陥を残さず、病状がよくなれば労働に支障がないのはもちろんのこと、再発してもその中で自分なりの病気との闘いをつかみ、再発も少なくなると国―被告側の主張を批判・理解ある職場で仕事をすれば責任あるポジションで責任ある仕事ができると明確に証言した。
国―被告側の労働能力なしとする主張こそ、「病」をかかえ、懸命に生きようとする「病者」のギリギリの努力を真っ向から否定し、労働から排除してきた社会のあり方を不問にした差別と偏見にみちた主張であり、私達は絶対に許すことができない。
これらの証言に対して、国―被告側の反対尋問は
@拘禁がわるいというのはどういうことか。精神病院でも拘禁しているではないか。
A着衣をきていない場合現場でどうするのか
B急性致死性緊張症の定義は
C再発はどの程度の割合か
等々、自らのやった虐殺を居直り、それを更に上塗りするような反対尋問をしてきた。しかし川合氏は、拘置所には治療的雰囲気が皆無であるばかりか、「犯罪」をやった「悪い人間」を管理・監視しているという前提があるから拘禁そのものが病状にとってよくないのはあたりまえであること。着衣をできない場合は保温をとること。臼井がいうように「精神科においては保温はサービスにすぎない」というのは間違いであり、治療の最低不可欠の一環であること。
又、急性致死性緊張病の場合は4つの条件の1つでも欠けていれば、致死性緊張病とはいわないのであり、国−被告側の主張する「無熱・微熱の場合もありうる」とするのは、40度以上の高熱を出すという最も4つの条件の中で基準になるものを無視するものであり誤りであること。
又、再発にしても自分の知っている範囲だけでも8割は順調にいっているとのべ、国―被告側の反論をうち砕いた。
私達は今までの公判で、国―被告側の主張を一つ一つ打ち砕き、いかに「精神障害者」差別にもとづく鈴木君虐殺であったかを、具体的な事実をつきつけ完全に勝利的に国賠訴訟を闘いぬいてきた。
しかも、強まる保安処分攻撃や「精神障害者」に対する大々的な差別キャンペーン。又、ロボトミー訴訟にみられるような差別判決のなかで決して楽観することなく、今までより以上に協力に闘いぬいてゆかなければならない。
次回第10回公判こそ、国―被告側に最後のトドメをさす公判です。保安処分新設を軸にした刑法改悪攻撃、監獄法改悪攻撃の切迫化の中で鈴木君虐殺糾弾!国賠闘争勝利「障害者」解放の視を鮮明にし、せまりくる戦争にむけた反動と暗黒の攻撃の中で、三里塚・狭山を初めとする闘いと結合して、この秋、全力をあげて闘いぬこう。
次回公判に全力で結集して闘いぬくことを訴える。

第10回公判 10月16日(金)午後2時半
証人 鈴木花子(原告)
大阪地裁民事3部 808号法廷

※ニュースがたいへん遅れてしまいました。
申し訳ありません。又、各地からの便りについても割愛せざるをえませんでした。
この8月9月闘いの正念場を自己の病状を見すえ全力で闘いぬいてゆきましょう。


*作成:桐原 尚之
UP:20091107 REV:
全国「精神病」者集団  ◇全文掲載
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