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全国「精神病」者集団ニュース(連絡会議報告)1980年10月



全国「精神病」者集団ニュース 1980年10月

 薄暗い朝もやの中をかける牛乳配達の人の姿や新聞配達の人々の吐く白い息の中に冷たくむすみきった冬の朝のおとずれを感じる今日この頃になりました。
 みなさんお元気ですか!赤堀さん、そして入院中の皆さん、お元気ですか!
 仲間の皆さん!大きく日本が侵略戦争にむけて動き始めた状況のなかで、保安処分攻撃がだされ、赤堀さんをそのなかで「死刑」にしてしまおうとする攻撃が強まっている状況のなかで、いまこそ私たちが必死になって斗いぬかなければならない時がきていると思います。
 私たちの総力をあげて、声を大にして多くの仲間の団結した力をもってこの攻撃に立ちむかわなければならない時期に今回の連絡会議はもたれました。
地域活動報告
◆京都(A)
 10月4日 病院精神学会(兵庫)に参加
 10月9日 保安処分学習会(前進友の会)に参加
 10月12日 前進友の会例会
 10月17日 京都赤堀例会
 今月は、後半から調子がすぐれず寝ている日が多かった。名古屋にきて調子がよくなるか、確かめてみたい。
◆虹の会(大阪)
 10月19日 三里塚中央集会(東京代々木公園)
 10月21日 国際反戦デー(日比谷野音)を斗いその中で各地の赤堀斗争を斗う仲間や全障連の仲間とともに赤堀斗争への決起を訴えるビラまき中斗委教宣部発行のパンフレットを販売しました。同時に虹の会ニュース第5号を多くの人々に販売しました。同時に大阪赤堀さんと共に斗う会の情宣活動にも積極的に取り組み大阪赤堀再建にむけて斗い抜きたい。
 例会の回数もふえ保安処分についての学習会なども予定しています。
◆まどの会(奈良)
 近況-気分に汲があり10月はじめには、自己嫌悪にかられてすごく落ちこみました。また早令的に限界を感じますので今後は守備範囲を限定してやってゆきたい。
 10月1日 赤堀実行委が開かれ国際障害者年、実態調査・保安処分についての学習をしました。
 10月5日 病院精神医学会(神戸)に参加し信貴山病院問題についてのビラまきをしました。
 10月12日 友の会(東京)例会に参加
 10月14日 赤堀さんと面会
 10月22日 赤堀・事務局会議
 とにかく一人でいるのは危険なので、地域でなんとかして日常的な介護体制をつくってゆく必要があると思う。
◆千葉(Iさん)
 地域での交流が非常に必要だと思う。障害者の会、仲良くやっていく地域のボランティアがあるけれども、保安処分などがでてきているなかで一定の政治性をもったセンターが必要だと思う。
 どこからがノーマルでどこからがアブノーマルかわからなくなって混乱することがあるが、信頼している健常者が近くにいることが必要だと思う。
◆東京(Iさん)
 Sさんと五?六年前からのつきあいで、日曜日によくでかけてゆき、集会や講演をききにゆきます。
 最初にでかけはじめるその前はずっと家に一人でとじこもっていた。
 時々刑事が家にきたり、街をあるいていても職務質問をされる時がある。
 (ここで皆人なからそんな時の緊急の連絡、防衛体制などが討論される。又、病気の問題や会のあり方、孤立している人の介護、支援などが討論されました。)
0の会(愛知)
 最近0の会三人が入院しました。孤立して0の会に出入りできない人が入院していることを考えると、この日常的なつきあいのない孤立している人をどう支えてゆくのか考えてすかなけければならないと思います。
 現在会員は七〇名近くおり、政治色はあまりだしていませんが活動としては、
 十一月十六日 赤堀さんのビラまきを金山橋でやりました。0の会五名、ワッパから六名、前電通から四名、医者一名、支援者一名でやり、カンパ、署名、東京高裁への再審を開始せよというハガキを出してもらいました。
 十一月 九日 0の会ミカン狩り
 十一月二二日 百人委員会主催の刑法-保安処分反対の全国集会に代表が参加、アピールをしました。
 十一月二三日 反弾圧集会(名古屋)愛知救援センター主催に参加しました。
 0の会ノートをつくり、皆でみれるようにし、活動は地域の交流が主体でゆるやかな運動を目指しています。今年中にもう一回赤堀さんのことを訴えるビラまきをやり、十一月二九日の日弁連主催のシンポジウム反対にむけて名古屋弁護士会にビラいれをやり、百人委員会の活動を弁護士会にオルグしてゆきたい。
 十一月十六日 監獄法-刑法集会に参加(東京)
◆虹の会(大阪)
 今年の9月で結成二周年をむかえ、会の活動も徐々に軌道にのってきました。
 最初からの課題である仲間どうしの支えあいを中心に赤堀斗争、鈴木君虐殺糾弾闘争もたたかってきた。
 大阪にはいろいろな患者会がありますが、再度横のつながりを追求してゆくと同時に大阪の患者運動の中心的役割をになってゆきたい。例会も着実に毎週やることを積み重ねてゆくとともに会のニュース六号もだしてゆきたい。
 十一月 二日 赤堀全国集会に参加
 十一月一三日 鈴木君虐殺糾弾国賠第七回公判に参加
 十一月一六日 監獄法-刑法全国集会に鈴木実を代表して参加
 十一月一六日 同時に家族、医者と共に九人で秋の紅葉が深い嵐山にリクリエーションにゆく。
 同時に仲間同志の横のつながり、連絡を通じて苦しい人を支えてゆく体制をつくることを追求してゆくこと。
 そして重大な局面をむかえた赤堀斗争に保安処分―刑法の攻撃に対して全力で闘いぬいてゆきたい。
 また体制的な危機を朝鮮・アジアへの侵略戦争でのりきろうとし、戦争にむけて国民を動員し、その中で「障害者」差別をテコに人民を分断し、「障害者」抹殺をたくらむ国家権力に対して八一年ジェット燃料貨車輸送延長、三里塚二期工事阻止の闘いを侵略戦争と真向から対決する闘いとして闘いぬき、その中に闘う人々に赤堀斗争への決起も訴えかけてゆきたい。
 来年予定されている全国集会の準備についても中心になってやってゆきたい。
◆京都(Kさん)
 前進友の会にかかわっています。
 十一月一三日 鈴木君虐殺糾弾国賠第七回公判を闘う。
 十一月一六日 京都希望の会に参加し監獄法改悪反対の署名をあつめる。
 十一月二二日 百人委員会主催の刑法-保安処分の全国集会に参加。
◆東京(Wさん)
 個人的接触を保っている段階ですが赤堀闘争、三里塚闘争については個人的に闘っています。
 生活が苦しい中で、なんとかやっているが離人症がきつくて昼間の生活時間が苦痛です。働こうと思うが恐くてできない。生活面の不安、これからどうやってゆくのか不安です。(その他、遅れて参加してきたOさんの自己紹介とOさんのかかえている問題をみんなで討論したり、七〇年の初めから戦闘的に闘っていた関東の仲間の苦闘からひきだされてきた教訓等も含めて患者会をどう作り、どう運営してゆくのか活発な意見がかわされました。この必死になって仲間の団結をかちとろうとしている関東の仲間に対してこの課題を全国の仲間のものとして考えてゆきたいと思います。)
-手紙による地域活動報告-
◆大阪(Mさん)
 前略 御元気の事と思います。
 紀泉病院を退院した人々に依り、ケースワーカー参加のもと毎月レクリエーションが計画されて居ます。
 機関紙が毎月一回発行され、参加を呼びかけています。
 またケースワーカー管理のもとで、病院から毎月助成金が支払われ、友の会にとって大きな財政資金となっています。
 十一月八日、準備会が持たれ、機関紙が作成発行され、とりあえず私としては鈴木問題を訴えました。
◆まどの会(A)
 近況としては、しばらく前まで比較的体調がよかったのですが、最近になって胸が息苦しく頭が痛く困っています。
身体的原因によるのか心理的原因によるのかはわかりません。いずれにしても、年令的、体力的な限界を感じており、今後は最低限の責任を果すことを目標としていきたい。
 十一月一日、信貴山病院へA・Bが行き、二二人の患者さんに面会を求めましたが、病院側は、他の面会者の邪魔になるという理由で 面会は一対一に決った。といい結局四人の患者さんに面会するにとどまりました。
 十一月三日、信貴山病院院長宛に、まどの会会合のために、面会室とは別の部屋を設けるよう要請書を送りました。
 十一月七日、赤堀事務局会議。来る二八日の赤堀さん奪還奈良県集会についてうちあわせをしました。
 十一月九日、前進友の会の飛鳥ハイキングに合流しました。
 十一月一四日、奈良赤堀実行委。二八日の集会内容について討論し、天皇植樹祭について学習しました。
 十一月二〇日、信貴山病院より先の要請書に対して電話で回答がありました。
 まどの会会合に使う適当な部屋がないとのこと。
 十一月二一日、奈良赤堀事務局会議。集会についての最終的うちあわせをしました。個人的なことですが、吉田おさみ著「″狂気″からの反撃」新泉社(予価一五〇〇円)が近々出版される予定です。
◆三重(T)
 津での療養生活も二ヶ月余になります。先生から毎日通院して診察をうけ院内作業のハンガーづくりをするよう指示されています。しかし、かなり状態が悪くて思うようにいっていません。でも友達の心強い励ましもあり、入院だけはさけようとつとめています。
 赤堀さんにも大変心配をかけて心苦しいしだいです。赤堀さんから一日も早く病気を完全に治して名古屋へ帰ってくるようにいわれています。
 苦しいですが一日も早く復帰できるようにがんばり続けたいと思います。
◆闘う蟻の会(東京)
 九月、十月、十一月の活動の報告をします。
 九月 八日 赤堀中闘委主催の新橋大情宣活動に参加
 九月一五日 三里塚現地闘争に参加
 九月二三日 リクレーション。麻雀大会をする。


*作成:桐原 尚之
UP:20100302 REV:
全国「精神病」者集団  ◇全文掲載
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