Reich, R. B., The work of nations : preparing ourselves for
21st-century capitalism (中谷巌訳『ザ・ワーク・オブ・ネーションズ : 21世紀資本主義のイメージ』、ダイアモンド社)
「高付加価値型企業においては、利益は規模と量に規定されるのではなく、ニーズと解決策を結びつける新しい組み合わせを絶えず発見することによって生まれ
る。そして、「商品」と「サービス」の区別は無意味になっている。というのも、成功している企業が提供する価値の大半は、サービスをも含むからである。事
実、そのようなサービスの価値は、世界中どこを探しても容易には創りだせないという点に求められる。具体的には、問題を解決するために編みだされた特別調
査、設計、デザイン・サービスであったり、問題を発見するために必要な特別な販売とマーケティング、コンサルティング・サービスであったりする。また、問
題発見と解決策を媒介する独自の戦略、財務上・経営上のサービスであったりする。すべての高付加価値型企業は、このようなサービスを提供することによって
事業を展開している。
たとえば、製鉄業も今やサービス事業になっている。新しい合金が、特定の重さと耐久力を持つように作りあげられる時には、もろもろのサービスは、最終製
品の価値の中で非常に大きな割合を占めるようになる。鉄鋼サービス・センターは、顧客が必要とする鉄鋼や合金を選び、そのあと検査し、切断し、塗装し、配
送する。(…)」(p.115)
Giddens, A., The third way : the renewal of social democracy,
Cambridge : Polity Press (佐和隆光訳、1999、『第三の道 : 効率と公正の新たな同盟』、日本経済新聞社)
cf.Giddens, Anthony:http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/dw/giddens.htm
Reich B. R. THE FUTURE OF SUCCESS : Working and Living in the New
Economy, Vintage Books (清家篤訳、2002、『勝者の代償 ニューエコノミーの深遠と未来』、東洋経済新報社)
「アメリカ人はスローダウンするべきだとの声が、いっせいに高まるのが聞こえる。それにもかかわらず、われわれの多くは、逆にスピードアップして
いる。われわれはかつてないほど家族を大切にしなければならないと叫んでいる。それなのになぜ私たちの家族は衰退し、家族のきずなはぼろぼろになってし
まったのか。子どもの数が減り、あるいは子どもを持たない人が増加し、結婚も減少し、一時的な同棲が増え、食事の用意をしたり悩みを聞いたり相談相手に
なったり、あるいは子どもの世話をしたりする家族機能の下請けビジネスがますます増殖している。また私たちはコミュニティの美点についてかつてないほど情
熱的に語っている。それにもかかわらず、私たちのコミュニティは、似たような所得の人々の集団に分裂している。富む者は壁で囲われ、ゲートで遮断され、貧
しい者は孤立し無視されている。」(p.9)
2001年
「大学(国立)の構造改革の方針」
Virno, P., Grammatica della moltitudine : per una analisi delle
forme
di vita contemporanee, Rubbettino Editore, Catanzaro
(廣瀬純訳、2004、『マルチチュードの文法 現代的な生活形式を分析するために』、月曜社)
「グローバル化された社会の本質的な局面――他のすべての局面がそこから生じるような局面――は、言語活動と労働との共生関係にあるように私には
思われま
す。かつて、すなわち、マニュファクチュアの時代から始まったフォーディズム的工場の絶頂期までは、活動は無言のものでした。労働する者は、黙して語らな
かったのです。生産は音を立てない鎖をなしており、また、この鎖においては、前後間の機械的でよそよそしい関係しかなく、あらゆる同時的な相互関係が排除
されていました。生きた労働は、機械システムの付属品として、自然な因果関係に従うことでその力を利用していました。これこそ、ヘーゲルが労働することの
「狡知」と呼んでいたものです。そして、この「狡知」は、周知の通り、寡黙なものでした。ポストフォーディズム的大都市においては、反対に、具体的な労働
過程は、言語活動行為の複合体として、一連の主張の系列として、あるいは、共生的な相互行為として経験的に描き出すことができます。というのは、一方で、
生きた労働の活動が、いまや、機械システムの傍らに位置付けられ、維持、監視、調整といった任務を与えられているからなのですが、他方で、とりわけ、生産
過程が、知、情報、文化、社会関係をその「第一質料」としているからです。
労働する者は饒舌であり、そうでなければならない。ハーバーマスによって設定された「道具的行為」と「コミュニケーション的行為」との(あるいは労働と
相互行為との)有名な対立は、ポストフォーディズム的生産様式によって根底から覆されることになります。(…)労働は相互行為そのものなのです。」
(p.6-7)
European Commission "A New Impetus for European Youth"
2003年
内閣府・文部科学省・厚生労働省・経済産業省「若者自立・挑戦プラン」
アメリカ、イラク侵攻
有事法制成立
2004年
参考文献
Allen, F.L. , 1931, Only Yesterday An Informal History of Nineteen
Twenties, Harper and Row (藤久ミネ訳、1986→1993、『オンリー・イエスタデイ』、筑摩書房) 天野郁夫、1982、『試験と学歴』、リクルート
天野郁夫、1992、『学歴の社会史 ―教育と日本の近代―』、新潮社
浅田彰、1984、『逃走論 スキゾ・キッズの冒険』、筑摩書房
千本暁子、1994、「ホワイトカラーの人材育成と学校教育への依存」『阪南論集(社会科学編)』29(3):15-31
Debord, G., La Societe du spectacle, (Buchet-Chastel, 1967; Champ
Libre, 1971; Gallimard, coll. Folio, 1996) (木下誠訳、1993、『スペクタクルの社会』、平凡社)
江藤淳、1967、『成熟と喪失』、河出書房新社→講談社(1993)
現代用語の基礎知識編、2000、『20世紀に生まれたことば』、新潮社
Halberstam, D., 1986, THE RECKONING, William Morrow & Company, Inc.
(高橋伯夫訳、1990、『覇者の驕り 自動車・男たちの産業史』、新潮社) 姫岡とし子、2004、『ジェンダー化する社会 労働とアイデンティティ
の日独比較史』、岩波書店
広田照幸、1999、『日本人のしつけは衰退したか 「教育する家族」のゆくえ』、講談社
藤本隆宏、2003、『能力構築競争 日本の自動車産業はなぜ強いのか』、中央公論新社
猪木武徳、1996、『20世紀の日本7 学校と工場――日本の人的資源』、読売新聞社
井上昭一・中村宏治編著、1995、『現代ビッグ・ビジネスの生成・発展・展開』、八千代出版
乾彰夫、1990、『日本の教育と企業社会 一元的能力主義と現代の教育=社会構造』、大月書店
乾彰夫、1996、「進路選択とアイデンティティの形成」『〈講座学校 第4巻〉子どもの癒しと学校』、柏書房
乾彰夫、1997、「企業社会の再編と教育の競争構造」『講座 現代日本3 日本社会の再編成と矛盾』、大月書店
伊藤彰浩、1999、『戦間期日本の高等教育』、玉川大学出版部
岩木秀夫、2004、『ゆとり教育から個性浪費社会へ』、筑摩書房
岩下清子、1969、「第一次大戦後における『職業婦人』の形成」『社会学評論』19-4
片桐薫編、2001、『グラムシ・セレクション』、平凡社
加藤典洋、1985、『アメリカの影 戦後再見』、河出書房新社→講談社(1995)
川口浩編著、2000、『大学の社会経済史』、創文社
基礎経済研究所編、1992、『日本型企業社会の構造』、労働旬報社
小林康助編著、1985、『アメリカ企業管理史』、ミネルヴァ書房
金野美奈子、2000、『OLの創造 意味世界としてのジェンダー』、勁草書房
町村敬志、1994、『「世界都市」東京の構造転換』、東京大学出版会
三浦展、1999、『「家族」と「幸福」の戦後史 郊外の夢と現実』、講談社
宮本みち子、2004、『ポスト青年期と親子戦略 大人になる意味と形の変容』、勁草書房
水岡不二雄編、2002、『経済・社会の地理学 グローバルに、ローカルに、考えそして行動しよう』、有斐閣
森清、1989、『ハイテク社会と労働 何が起きているか』、岩波書店
仲新監修、1979、『学校の歴史 第4巻 大学の歴史』、第一法規出版
日本労働研究機構編、1998、『教育と能力開発 (リーディングス日本の労働; 7)』、日本労働研究機構 西川長夫・松宮秀治編著、1995、『幕末・明治期の国民国家形成と文化
変容』、新曜社
西川長夫・渡辺公三編著、1999、『世紀転換期の国際秩序と国民文化の形成』、柏
書房
小川正人、2000、「分権改革と地方教育行政」『教育』2000年1月号 No.648、 小熊英二、1995、『単一民族神話の起源 〈日本人〉の自画像の系譜』、
新曜社
小熊英二、1998、『〈日本人〉の境界 沖縄・アイヌ・台湾・朝鮮 植民地支配から復帰運動まで』、新曜社
小熊英二、2002、『〈民主〉と〈愛国〉──戦後日本のナショナリズムと公共性』、新曜社
岡崎哲二・奥野正寛編著、1993、『〈シリーズ・現代経済研究6〉現代日本経済システムの源流』、日本経済新聞社
大久保幸夫編、2002、『新卒無業』、東洋経済新報社
大塚英志、2004、『「おたく」の精神史 一九八〇年代論』、講談社
尾崎盛光、1967、『日本就職史』、文芸春秋
小沢雅子、1985、『新・階層消費の時代――消費市場をとらえるニューコンセプト』、日本経済新聞社→1989、『新・階層消費の時代 所得格差の拡大
とその影響』、朝日新聞社
Reich, R. B., 1991, The work of nations : preparing ourselves for
21st-century capitalism (中谷巌訳『ザ・ワーク・オブ・ネーションズ : 21世紀資本主義のイメージ』、ダイアモンド社)
Reich B. R. THE FUTURE OF SUCCESS : Working and Living in the New
Economy, Vintage Books (清家篤訳、2002、『勝者の代償 ニューエコノミーの深遠と未来』、東洋経済新報社)
坂井昭夫、1991、『日米経済摩擦と政策協調』、有斐閣 桜井哲夫、1984、『「近代」の意味――制度としての学校・工場』、日
本放送出版会
Sampson, A., 1975, THE SEVEN SISTERS The Great Oil Companies and the
World They Made, Viking Pr.
(大原進・青木榮一訳、1976、『セブン・シスターズ 不死身の国際石油資本』、日本経済新聞社)→1984、講談社
Sanderson, M. (ed.), 1975, The Universities in the Nineteenth Century,
London (安原義仁訳、2003、『イギリスの大学改革 1809-1914』、玉川大学出版部)
関下稔、1989、『日米経済摩擦の新展開』、大月書店
Sloan, Jr., A.P., 1963, MY YEARS WITH GENERAL MOTORS, Doubleday &
Company, Inc. (田中融二・狩野貞子・石川博友訳、1967、『GMとともに』、ダイヤモンド社)
絓秀実、2003、『革命的な、あまりに革命的な 「1968年の革命」試論』、作品社
鈴木博之、1999、『〈日本の近代 10〉都市へ』、中央公論新社
鈴木直次、1995、『アメリカ産業社会の盛衰』、岩波書店
田原総一郎、1987、『円を撃て』、講談社→1991、『「円」を操った男たち』、講談社
高木八尺・末延三次・宮沢俊義編、1957、『人権宣言集』、岩波書店
上前淳一郎、1979、『サンリオの奇跡 世界制覇を夢見る男達』、PHP研究所→1982、『サンリオの奇跡 夢を追う男たち』、角川書店
潮木守一、1978、『学歴社会の転換』、東京大学出版会
潮木守一、1993、『アメリカの大学』、講談社
潮木守一、2004、『世界の大学危機 新しい大学像を求めて』、中央公論新社
渡辺治編、2004、『日本の時代史27 高度成長と企業社会』、吉川弘文館
Willis, P. E.,1977, LEARNING TO LABOUR How working class kids get
working class jobs, Aldershot (熊沢誠, 山田潤訳、1996、『ハマータウンの野郎ども』、筑摩書房)
山田太一、1985、『山田太一作品集‐2 岸辺のアルバム』、大和書房
山崎広明・橘川武郎編著、1995、『日本経営史4 「日本的」経営の連続と断絶』、岩波書店 米本昌平・松
原洋子・ぬで島次郎・市野川容孝、2000、『優生
学と人間社会 生命科学の世紀はどこへ向かうのか』、講談社