『高齢社会とターミナルケア』(死の臨床9)
日本死の臨床研究会 編 20030615 人間と歴史社,463p.
last update:20120209
■日本死の臨床研究会 20030615 『高齢社会とターミナルケア』(死の臨床9),人間と歴史社,463p. ISBN-10:489007144X ISBN-13:978-4890071449 \6090 [amazon]/[kinokuniya] ※ d01 t02 c04 c09 mt
■内容
内容(「BOOK」データベースより)
社会的な制度としての医療や介護は、高齢者の死に向うケアをそのなかに包含している。高齢者の死が普遍的になりつつある今日、個人の死生観を背景とする自己決定に沿ったケアが提供されるシステムが求められている。高齢者の生きがいと死、老いを豊かに生きる、高齢者と死の準備教育、終末期医療と医療経済、サイコオンコロジー、癒しと死、行動療法とリラクゼーションほか、事例検討24例、原著14本を収録。
内容(「MARC」データベースより)
「死の臨床」に関わる先駆的な医師や看護師の努力、患者や家族、宗教者の歩みを集大成。高齢者の生きがいと死、老いを豊かに生きる、終末期医療と医療経済、癒しと死ほか、事例検討24例と原著14本を収録する。
■目次
特別講演
死の臨床への関わり
教育講演
高齢者の生きがいと死――心の病いを診る立場から
基調講演
Breaking Bad News――「悪い知らせ」を伝える実践的方法論
シンポジウム 高齢者と死の臨床
司会を担当して
行政の立場から
電話相談と臨床仏教学――『ダイヤルフレンド』とビーハラ活動
二十一世紀における県立ホスピスの役割と高齢化社会――ホスピス開設九ヵ月間の概況と今後の展望
看護婦の立場から
ランチョンセッション
緩和ケアにおけるセデーション
老いを豊かに生きる
高齢者と『死への準備教育』
事例検討
1 大学病院における末期患者へのチームアプローチの中での看護婦の役割
症例検討
2 "安楽死"を希望する高齢患者への対応
症例検討
3 転移性肺がん末期の患者のQOLを支える援助
症例検討
4 一般病院で行う在宅医療の限界を感じた終末期胃がん症例
症例検討
5 症状コントロールが困難な患者のQOLを考える――終末期に一時退院を試みた症例を通して
症例検討
6 ホスピスにおける音楽療法の実際――音楽療法からクリエイティブ・セラピー「創造療法」の可能性について
症例検討
7 意識障害を伴う患者の緩和ケア
症例検討
8 予後不良をわきまえた看護職の主婦の音楽療法の有効例の報告
症例検討
9 終末期医療におけるパターナリズムの意義と問題点
症例検討
10 父親の死を受容できないまま経過したT氏のケア――T氏と面談を重ねて
症例検討
11 「生きることはとっても辛い事です」に込められた思い
症例検討
12 末期がん患者の心の揺れ――医療者の関わりを通して
症例検討
教育セミナー
死の臨床とコミュニケーション
原著
1 大学病院医師の死生観とターミナル・ケアにおける行動や意識との関連
2 現代青年の臓器提供意思への影響要因に関する研究
3 末期がん患者における少量フェノバルビタールの持続皮下注入によるconscious sedation
4 緩和ケアにおける家族・医療者間葛藤に関する予備的調査
5 がん患者を抱える家族のQOL
6 エイズ患者の遺族のケア:死別カウンセリング
7 生前からの家族介入が遺族のグリーフ・ワークに与える影響
特別講演T
死は孤独であり、医の癒しは難い
特別講演U
人生の春夏秋冬と死の受容
教育講演
1 学校教育におけるデス・エデュケーション
2 終末期医療と医療経済
3 日本人の死の臨床を今考える
4 サイコオンコロジー:がん患者の心の医学
5 モルヒネの効かない痛みへの対応
6 癒しと死
シンポジウムT 「Spiritual Pain」
司会を担当して
スピリチュアルペイン――医療者から隣り人へ
Spiritucal Painへの対応――看護の視点からの取り組み
スピリチュアル・ペインとケア
生死を越える――真実のケアを目指して
シンポジウムU 「悲嘆ケア」
司会を担当して
悲嘆ケア――心のケアと家族や社会の結びつき
高齢期における配偶者死別後の悲嘆の問題
終末期患者家族の死別前後の悲嘆への援助
悲嘆体験者に対するグリーフ・ケア
「半分コ」の精神
事例検討
1 大腸癌腹膜播種性転移事例に対する緩和医療の検討――末期癌患者に対する手術及び化学療法の緩和医療としての意義とそのあり方を考える
症例検討
2 癌患者との心理面接過程について――カウンセリング的面接についての検討
症例検討
3 「わがまま」の認識の変化に伴う家族の言動の変化
症例検討
4 肺癌患者の治療継続を可能とするかかわりの検討
症例検討
5 同世代の視線でいかに生を支えるか
症例検討
6 終末期患者の意思決定を支える関わり――症状告知をめぐる患者・医療者の思いのずれ
症例検討
7 病状説明を拒否した患者の看護を考える――せん妄状態にある患者の思いを理解することが困難であった症例
症例検討
8 一般病棟で一年近く療養した後最期を迎えた患者への援助
症例検討
9 患者さんから示唆された音楽療法の課題――チームアプローチによる音楽療法
症例検討
10 一般病棟における緩和ケアの第一歩
症例検討
11 終末期にレスピレーター管理を行うなかで、死の受け入れが出来た家族から、今後の家族への死の準備教育のありかたを考える
症例検討
12 終末期において食事に対する要求が高かった患者に管理栄養士として関わった一症例の検討
症例検討
教育セミナー
死の臨床とコミュニケーション「医療者のコミュニケーション」
演習 行動療法とリラクゼーション
日本史の臨床研究会第六回関東支部大会 市民公開講座
講演「宇宙物理学者の語る命と死」
対談「人間らしく生きるとは?」
原著
1 死生観に関する研究
2 臓器提供が家族の悲嘆に与える影響に関する予備的研究
3 精神的苦痛をともなった終末期患者に対する鎮静
4 骨盤内悪性腫瘍に伴うがん性疼痛の特徴と治療の有効性
5 頭頸部癌患者の口内炎に対するインドメタシン水溶液の治療効果
6 がん患者のための継続的サポートグループの意義
7 在宅の終末期におけるspiritual painの癒しについて
調査報告
1 一般病院における疼痛マネジメントの推移
2 訪問看護ステーション、在宅診療部における在宅死の取り組み
3 当院ホスピス入院患者におけるMRSA感染の現状と対策
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:樋口 也寸志