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『障害者ソーシャルワークへのアプローチ――その構築と実践におけるジレンマ』

横須賀 俊司・松山 克尚 編 20110502 明石書店,272p.

last update:20110813

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■横須賀 俊司・松山 克尚 編 20110502 『障害者ソーシャルワークへのアプローチ――その構築と実践におけるジレンマ』,明石書店,272p. ISBN-10:4750333859 ISBN-13:978-4750333854 \2500 [amazon][kinokuniya] ※ ds l9ms0000 lep

■内容

内容紹介
「障害者ソーシャルワーク」の構築に向け、障害領域における現状と課題を理論的に整理し、また実践において必然的に直面するジレンマを実践場面ごとに詳述する。障害者ソーシャルワーク発展のための外郭を描きだす試み。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
松岡 克尚
1963年生まれ。関西学院大学人間福祉学部教授。関西学院大学大学院社会学研究科博士課程後期課程修了。博士(社会福祉学)

横須賀 俊司
1963年生まれ。県立広島大学保健福祉学部准教授。関西学院大学大学院社会学研究科博士課程後期課程単位取得満期退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次

なぜ「障害者ソーシャルワーク」なのか――はじめににかえて

第1部 障害者ソーシャルワークの構築
 第1章 障害者にとってソーシャルワーカーは必要か――「専門職」の限界と自己改革
  1 はじめに
  2 ソーシャルワーカーとは何か
   (1)世間に知られていないソーシャルワーカー
   (2)ソーシャルワーカーの(暫定的)定義
  3 ソーシャルワーカーは専門職なのか
   (1)英米での評価
   (2)日本における評価
  4 なぜソーシャルワーカーは専門職にこだわるのか
   (1)実利志向
   (2)社会からの承認
  5 ソーシャルワーカーは専門職に関する問題点に気づいているか
   (1)専門職と無力化
   (2)専門職による障害者の支配
  6 ソーシャルワーカーは問題点に対処できているか
   (1)批判の内面化と無化
   (2)障害者不在の専門職志向
  7 おわりに――ソーシャルワーカーは自己変革できるか
 第2章 障害者ソーシャルワークにおける新たな交互作用モデル――「開き直り」戦略をとおして
  1 はじめに
  2 障害者を取り巻くソーシャルワーク
   (1)知的障害・発達障害領域から見た米国のソーシャルワーク
   (2)障害モデルと「障害者ソーシャルワーク」
   (3)日本における障害者を取り巻くソーシャルワーク
  3 交互作用モデルの限界
  4 身体社会学における「身体」と「社会」
  5 障害学における「インペアメント」と「ディスアビリティ」
  6 障害者ソーシャルワークへの示唆
  7 おわりにかえて
 第3章 障害者ソーシャルワークの提案する専門家像――フレックスナーの専門職論の呪縛から離れて
  1 はじめに
  2 近代日本の障害者施設と専門職
   (1)施設化とケアの提供者
   (2)専門職化への道
   (3)フレックスナーという基盤
  3 ソーシャルワーカーの専門職論の構造的ジレンマ
   (1)専門職論再考
   (2)医師のモデルチェンジ
   (3)ソーシャルワーカーの何が変わったか?
  4 オルタナティブな専門家の群像
   (1)障害者運動にみる、ケアする人
   (2)イギリスのパーソナルアシスタンス
   (3)障害の社会モデル
  5 脱・フレックスナーの専門職論
   (1)フレックスナーの甘い夢
   (2)障害者ソーシャルワークの専門家像へむけて
  6 おわりに

第2部 実践におけるジレンマ
 第4章 知的障害者の「自己選択」をめぐるジレンマ――ワーカーのジレンマ経験から支援関係を見直す
  1 はじめに
  2 自己選択とソーシャルワーク
  3 知的障害者と自己選択の制限
   (1)知的障害の特性と自己選択
   (2)知的障害者の自己選択を制限するもの
  4 知的障害者の自己選択の支援をめぐるジレンマ
   (1)身体障害者と知的障害者の比較
   (2)ジレンマの中身
   (3)支援者がジレンマを経験することの意味
  5 ジレンマに向き合う
   (1)自己選択の支援とは
   (2)自己選択の支援のあり方
   (3)知的障害者の自己選択支援がもたらす相互変容
  6 まとめ
 第5章 支援者の不適切なパワー行使の抑制と「本人中心」の価値化――脳性麻痺者のひとり暮らし支援をとおして
  1 はじめに
  2 Aさんがひとり暮らしとしての自立生活を実現する研究について
  3 職員Mさんの経験から
   (1)グループの移動とひとり暮らしとしての自立生活実現支援の開始
   (2)ジレンマの発生
   (3)ジレンマの超克と「本人中心」の内面化
  4 結論
 第6章 エンパワーメント実践の再考――ハンセン病問題学習におけるジレンマの再配置
  1 はじめに
  2 複雑化する社会問題
  3 単純化されるエンパワーメント実践の功罪
  4 エンパワーメント実践としての「教育・学習」
  5 エンパワーメント実践の再検討――ハンセン病問題学習の事例から
   (1)ハンセン病問題学習とは?
   (2)コンセプトのジレンマ
   (3)学習者が抱えるジレンマ
   (4)同じ属性の集団内にあるジレンマ
  6 ハンセン病問題学習におけるジレンマの再配置
 第7章 職業訓練における指導員のジレンマ――職リハの取り組みをとおして
  1 はじめに
  2 障害者の一般な就労の現状
  3 職業リハビリテーションセンターの概要と役割
  4 A職業リハビリテーションセンターのカリキュラム
  5 カリキュラムを用いた訓練にみる指導員のジレンマ
  6 むすびにかえて
 第8章 福祉用具は障害者を幸福にするか――アイデンティティ構築とディスアビリティの狭間で
  1 はじめに
  2 福祉用具とは何か
   (1)福祉用具利用者の増加と市場の拡大
   (2)福祉用具の定義と種類
  3 障害者と福祉用具
   (1)障害者の身体拡張
   (2)福祉用具による身体拡張がもたらすこと
  4 福祉用具と障害者ソーシャルワーク
  5 ジレンマの源としての福祉用具
  6 おわりに

あとがき

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:樋口 也寸志
UP:20110813 REV:
障害学(Disability Studies)  ◇医療ソーシャル・ワーカー  ◇ハンセン病 leprosy  ◇身体×世界:関連書籍 2010-  ◇BOOK
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