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ハンセン病 leprosy


ハンセン病・1999
ハンセン病・2000
ハンセン病・2001
(国家賠償訴訟勝訴・確定,他)
ハンセン病・2002
ハンセン病・2003
ハンセン病・2004
ハンセン病・2005
ハンセン病・2006


  ■HP
  ■本・文献
  ■歴史
  ■言説・言及


■HP

ハンセン病市民学会
 http://shimingakkai.com

◆国賠訴訟関連年表
 http://www.eonet.ne.jp/~libell/3-3kokubai-nenpyou.htm
◆宿泊拒否事件関連年表
 http://www.eonet.ne.jp/~libell/syukuhakukyohi-nenpyou.htm
◆検証会議
 http://www.eonet.ne.jp/~libell/15kensyou.htm
◆「早わかりコーナー」(2005-)
 http://www.eonet.ne.jp/~libell/16-1hayawakari.htm
◆「用語の解説」(2005-)
 http://www.eonet.ne.jp/~libell/16-2yougo.htm
◆「法律でたどるハンセン病」(2005-)
 http://www.eonet.ne.jp/~libell/18hourituhensen.htm#houritudetadoru

◆ハンセン病・全国自治体ホームページウォッチング+α
 http://hansen.main.jp/
◆皓星社ハンセン病文学全集編集室
 http://www.libro-koseisha.co.jp/top17/main17.html
◆「らい文献目録」(皓星社)
 http://www.libro-koseisha.co.jp/cgi-bin/libro/raisch/raisch.cgi
 (長島愛生園編の目録から「社会科学編」をデータベース化)
◆2001 転載:<緊急のお願い>
 ハンセン病問題の全面解決に向けて
 不誠実な厚生労働省をインターネットで取り囲もう!
◆ハンセン病図書館友の会
 http://www.tenro.net/lib_hansen/
◆国立療養所多磨全生園
 http://www.hosp.go.jp/~zenshoen/
◆モグネット
 http://www.mognet.org/
◆古賀弁護士のHP
  http://homepage1.nifty.com/lawyer-k-koga/
ハンセン病国賠訴訟を支援する会
 http://www03.u-page.so-net.ne.jp/ca2/nanya50/
 (東京を中心にした市民団体で、ハンセン病国賠・東日本訴訟を支援)
◆ハンセン病国賠訴訟を支援する関西連絡会
 http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Bull/9874/
◆「ハンセン病回復者とふるさとをむすぶ」HP作成委員会
 http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Himawari/8952/
 (大分県の市民団体)
◆らい予防法違憲国家賠償請求を支援する市民の会
 http://member.nifty.ne.jp/shiensurukai-tk/
 (関西を中心にした市民団体)
◆駿河療養所入所者のHP(2002開設)
 http://www2.wbs.ne.jp/~jitikai/

◆IDEA(International Association for Integration and Economic Advancement)  http://www02.so-net.ne.jp/~yae
 (世界のハンセン病患者・回復者を支援するNGO)
◆ペシャワール会
 http://www1.meshnet.or.jp/~peshawar/
◆(財)日本国際交流センター(JCIE Japan Center for International Exchange (JCIE)
 http://www.jcie.or.jp/japan/
 の
 特別基金助成プロジェクトの「梅本記念救ライ基金」による
 タイ国でのハンセン病患者の歯科治療(10年次)
 http://www.jcie.or.jp/japan/p08c.htm
◆日本財団
 http://www.nippon-foundation.or.jp/index.html
 の関連ホームページ
 http://www.nippon-foundation.or.jp/library/topics/leprosy.html
◆WHO(国連)のハンセン病根絶計画ページ(英語)
 http://www.who.ch/programmes/lep/lep_home.htm


 
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■本(発行年順)

このHP経由で購入していただけたら感謝

◆全国ハンセン氏病患者協議会 編 19770610 『全患協運動史――ハンセン氏病患者の闘いの記録』,一光社,252p. 2500 東社協494.83Z
◆古清 一江 1983 「癩の条項はみえなかった――差別偏見の構造」,社会評論社編集部編[1983]*
 *社会評論社編集部 編 1983 『女の性と中絶――優生保護法の背景』,社会評論社,285p.
◆島 比呂志 19850930 『片居(かたい)からの解放』,社会評論社,211p. 1700 立川63
◆島田 等 19851220 『病棄て――思想としての隔離』,ゆみる出版, 230p. 1400 ※/三鷹490
◆「らい」園の医療と人権を考える 編  『「らい予防法」を問う』,明石書店 1500
◆杉村 春三 1986 『癩と社会福祉――復刻版』,島田等,312p. 0 
◆長島愛生園入園者自治会 198809 『隔絶の里程』
◆島 比呂志 1991 『らい予防法の改正を』,岩波ブックレット
◆島 比呂志 1993 『「らい予防法」と患者の人権』,社会評論社 2575 ※
◆大谷 藤郎 19930410 『現代のスティグマ――ハンセン病・精神病・エイズ・難病の艱難』,勁草書房,346p. 3200 ※
◆大谷 藤郎 1993 『ハンセン病/資料館/小笠原登』,藤楓協会
森 幹郎 199312 『差別としてのライ』,法政出版,303p. ISBN: 4938554674 1835 [amazon]
◆澤野 雅樹 19940115 『癩者の生――文明開花の条件としての』,青弓社,209p. 2600 ※/千葉社5036
◆清瀬・教育ってなんだろう会編 1995 『はじめに差別があった――「らい予防法」と在日コリアン』,現代企画室
◆リデル・ライト両女子顕彰会 1995 『愛と奉仕の日々――リデル・ライトの足跡』
◆大谷 藤郎 19960625 『らい予防法の歴史――愛は打ち克ち、城壁崩れ落ちぬ』,勁草書房,504p. 4200 ※
◆大竹 章 19961021 『無菌地帯』,草土文化,650p. 2427 ※
◆藤本 フサコ 19970920 『忘れえぬ子どもたち――ハンセン病療養所のかたすみで』,不知火書房,300p. 2500 ※
◆「らい予防法」違憲国家賠償請求訴訟西日本弁護団 編 19991015 『九〇年目の真実――ハンセン病患者隔離政策の責任』,かもがわ出版,153p. 1600 *
◆『証人調書 2 「らい予防法国賠訴訟」和泉眞藏証言』,皓星社,ブックレット10 800円 ※
◆『証人調書 1 「らい予防法国賠訴訟」大谷藤郎証言』,皓星社,ブックレット9  800円 ※
◆ハンセン病国家賠償訴訟弁護団 編 20000410 『証人調書1「らい予防法国家賠償訴訟」大谷藤郎証言』,皓星社ブックレット9,225p. ISBN:4774402877 800 [amazon][boople] ※ b lep
森 幹郎 20010125 『証言・ハンセン病――療養所元職員が見た民族浄化』,現代書館,274p. ISBN: 4768467911 2520 [amazon][boople] b lep
◆ハンセン病国家賠償訴訟弁護団 編 20010427 『証人調書2「らい予防法国家賠償訴訟」和泉眞藏証言』,皓星社ブックレット10,201p. ISBN:4774402931 800 [amazon][boople] b lep
◆藤野 豊 20010501 『「いのち」の近代史――「民族浄化」の名のもとに迫害されたハンセン病患者』,かもがわ出版,685p. 7500 ※
◆滝尾 英二 200109 『朝鮮ハンセン病史――日本植民地下の小鹿島』,未来社 ISBN4-624-11184-2 3500円+税 
◆蘭 由岐子 20040409 『「病いの経験」を聞き取る――ハンセン病者のライフヒストリー 』,皓星社,392p. ISBN:4774403660 3990 [amazon][boople] b l02 lep
◆和泉 眞蔵 20051125 『医者の僕にハンセン病が教えてくれたこと』,CBR,250p. ISBN:490247025X 1500 [amazon][boople] b lep
◆畑谷 史代 20060111 『差別とハンセン病――「柊の垣根」は今も』平凡社新書307,221p. ISBN:4582853072 760 [amazon][boople] b lep※


◆『炎路 全患協ニュース縮刷版(第1号〜300号)』 5000円 ※
◆『全患協ニュース縮刷版第2集(第301号〜500号)』 4000円 ※
◆『全患協ニュース縮刷版第3集(第501号〜700号)』 4000円 ※


以下,北野隆一氏(朝日新聞西部本社社会部)による

  (1) 入門書、パンフレット

◆『現代のスティグマ ハンセン病・精神病・エイズ・難病の艱難』大谷藤郎(予防法廃止の中心人物)、勁草書房、1993年
 『らい予防法の改正を』島比呂志(療養所入園者にして作家、鹿児島県星塚敬愛園在住)、岩波ブックレット、1991年
◆『「らい予防法」と患者の人権』島比呂志、社会評論社、1993年
◆『ハンセン病/資料館/小笠原登』大谷藤郎、藤楓協会、1993年
 『ハンセン病資料館』高松宮記念ハンセン病資料館運営委員会、19
95年
 『シンポジウム「らい予防法」をめぐって』晧星社ブックレット、1994年
 年刊『藤楓だより平成七年度 特集「らい予防法」改正問題』藤楓協会(ハンセン病問題の啓発活動をしている団体。現在は大谷藤郎氏が理事長)、1995年
 『愛と奉仕の日々−リデル・ライトの足跡』リデル・ライト両女子顕
彰会、1995年
 『はじめに差別があった 「らい予防法」と在日コリアン』清瀬・教育ってなんだろう会編、現代企画室、1995年

  (2) 概説書、歴史

 『隔絶の里程』長島愛生園入園者自治会編、日本文教出版、1982年
 『全患協斗争史』森田竹次遺稿集刊行委員会、1987年

■論文・学会報告

◆古清 一江 1983 「癩の条項はみえなかった――差別偏見の構造」,社会評論社編集部編[1983]
杉山 博昭 1991 「山口県とハンセン病」,『草の根福祉』19:39-53 
杉山 博昭 199507 「ハンナ・リデルと救癩政策」,『宇部短期大学学術報告』32:27-36 
杉山 博昭 19961120 「山室軍平と救癩」,『社会福祉学』37-2:50-65 
◆細川 涼一 20000510 「探偵小説とハンセン病――国枝史郎・小栗虫太郎・橘外男」, 『仏教』50:122-129
蘭 由岐子 20000530 「ハンセン病療養所入所者のライフヒストリー実践」 好井・桜井編[2000:082-100]*
 *好井 裕明・桜井 厚 編 20000530 『フィールドワークの経験』 せりか書房,248p. 2400
清水 昭美 20010825 「ハンセン病熊本判決に学ぶ」,『看護教育』42-08(2001-08・09):618-621  ※
清水 昭美 200111 「ハンセン病患者と絶対強制隔離――熊本地裁判決が示すもの」,『Nursing Today』16-13(2001-11):067-071 ※
蘭 由岐子 200111 「ハンセン病社会復帰社の「病いの経験」」,第74回日本社会学会報告 ※
蘭 由岐子 200205 「差別をめぐる語りと「わたし」の位置取り――訴訟期ハンセン病療養所でのフィールドワークから」,好井・山田編[2002]*
*好井 裕明・山田 富秋 編 200205 『実践のフィールドワーク』,せりか書房,257p. ISBN:4-7967-0239-3 2520 [amazon][boople][bk1] ※

◆Liora Navon, Beggars, Metaphors, and Stigma: A Missing Link in the Social History of Leprosy, Social History of Medicine,Vol.11: 89-105, 1998
◆Kipp, R. S., The Evangelical Use of Leprosy, Social Science and Medicine, Vol. 39(1994)


 
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■歴史

1907   「癩予防ニ関スル件」〈法律第一一号〉の成立
1909   公立療養所の設立
1931   「癩予防法」に改名
     財団法人癩予防協会設立
1936   三井報恩会
1938   国民健康保険法制定
19460101 ハンセン病(藾)療養所患者自治会発足(鹿児島・星塚敬愛園/岡山・邑久光明園)*
19460501 ハンセン病療養所患者自治会(東北)発足*
1946   療養所で初の投票
1947   新薬プロミン臨床実験開始
  作業賞与金の予算化
19470503 ハンセン病療養所多磨全生園有志「生活擁護同盟」結成*
1948   ハンセン病療養所患者のプロミン(治療薬)獲得闘争起こる*
1948   慰安金支給開始
19510111 全患協(全国国立らい療養所患者協議会結成)*
19511108 参院厚生委員会で光田健輔長島愛生園長「強制隔離」を主張*
19521010 全患協 らい予防法改正促進委員会設置*
19530300 らい予防法に反対し、患者国会・厚生省前で座り込み、ハンスト決行*
19530815 らい予防法公布*
1954   らい予防法第一次改正
     不自由者慰安金
1957   退所決定暫定準則
19661017 全国ハンセン病患者協議会 生活処遇改善要求で厚生省前に座り込み*
1970   給与金制度成立
1971   自用費方式(基本処遇の確立)
……
◆1994
 「13章の「らい予防法廃止への道程」は、本書の中でやや異色の感があろう。癩予防法の廃止から社会復帰の支援の法整備への道程は、本書に収録されたとおりである。筆者は元厚生省医務局長大谷藤郎氏(藤楓協会)より、<0325<1994年6月、東京都東村山市にある国立癩診療所全生園(ぜんしょうえん)で開催された「癩予防法廃止へ向けて」と題するシンポジウムで「人権保護に向けて」のテーマで講演をするよう依頼を受けた。当時、全日本精神病院協会の顧問として、精神科指定医講習会で「人権保護について」と題して年2回講演をしていたので、旧知の大谷氏のご依頼でもあり、あまり考えることもなくお引き受けしたのである。しかし、筆者はその時まで「癩予防法」なるものを一度も見たことがなかった。そこで、癩予防法が収録されていると思われる六法全書を調べたが見当たらない。大六法全書にも、医療関係のやや特殊な医療六法にも収録されていない。いささか慌てて藤楓協会に依頼して、明治43年の「癩ニ関スル件」と昭和28年の「癩予防法」を入手して読んで、実態に即さない、憲法違反でさえある規定内容に驚いた。前記のシンポジウムでは、法規定そのものはひどいが、運用上改善されているのであり、法の廃止はとても困難なことを考えると「『名』を捨てて『実』を取る」の精神で臨んだらどうかとする意見が多かった。だが、私は、「『名』も『実』も取りましょう」と、全生園の収容者を励まし、この憲法違反の法律は何としても廃止しなければならないと必死に努力を重ねた。その後、努力の甲斐あって、第13章に記載されている通りの道程で「癩予防法」は廃止に至ったのである。廃止された後も、著名な法曹ですらこの「癩予防法」など見たことがない、とされる方々がほとんどであった。筆者は、大谷先生やその他国立療養所所長と共に、この法律の廃止に力を尽くすことができた唯一の法曹であることを誇りに思う。筆者は、近年、筆者の法曹人生50余年の経験の中で、唯一、社会に貢献できたと自負できることと考えているので、敢えて本書に収録することにした。」(中谷[2001:325-326])*
*中谷 瑾子 20010630 『続 21世紀につなぐ生命と法と倫理――生命の終期に至る諸問題』,有斐閣,327p. ISBN-10: 4641027528 ISBN-13: 978-4641027527 6510 [amazon] ※ b be ml
19960401 らい予防法の廃止に関する法律
19980731 熊本地裁 元ハンセン病患者13人の国に対する損害賠償(総額14億9500万円)請求の訴訟を受理*
……
◆1961  沖縄「ハンセン氏病予防法」
 「(社会復帰の環境づくりが不十分であること、患者への懲戒規定があることなど)たしかに問題は多いが、『らい予防法』よりはまだましなのである」(藤野豊[])

◆1995/12/08
 らい予防法見直し検討会報告書
◆1996/01/22
 公衆衛生審議会「らい予防法の廃止等について(答申)」
◆1996/03/25
 ハンセン病患者国際協会の第1回国際会議
◆1996/04/01
 らい予防法廃止
◆1996/05/04
 『朝日新聞』19960504「ひと」欄
 神 美知宏(こう みちひろ)さん(全国ハンセン病患者協議会事務局長)
◆1996/06/08
 「HIVとハンセン病」講演会
 (北野隆一さんの講演レジュメが採録されています)
◆1996/10/28 講演「ハンセン病とらい予防法について」
 http://www.try-net.or.jp/~k-ohta/mol/yuhu-1.html
 「【まえがき】
 昨年(1996年)四月「らい予防法」が廃止されました。その喜こびをこめて
日本MOLは、「呪縛からの解放」その喜びを告げる−らい予防法廃止をめぐ
って−というテーマで、一○月二八日(月)熊本市内の鶴屋ホールにて、講演
とコンサートの集いが開かれました。講演は三人の方によって行なわれ、容易
に治るハンセン病にかかっただけで、いわれのない差別を受け、その生涯を療
養所にとじ込められて来たハンセン病にかかわる話、その中で生き抜いてきた
よりどころなどを説ぎあかされました。いずれも珠玉の講演でありますので、
日本MOLのご好意により逐次紹介させていただきます。ーJLM誌編集者ー」
◆1998
 岡本千草「生命倫理研究フォーラム第八回研究会「ハンセン病を考える」」(仮題)
 『青松』掲載原稿
1999   →ハンセン病・1999
2000   →ハンセン病・2000
2001   →ハンセン病・2001(国家賠償訴訟勝訴・確定,他)
200105  熊本地裁国家賠償訴訟判決
     「ハンセン病療養所入所者等に対する補償金の支給等に関する法律」公布・施行
2002   →ハンセン病・2002
200204  「国立ハンセン病療養所等退所者給与金」支給制度開始
2003   →ハンセン病・2003
2004   →ハンセン病・2004
2005   →ハンセン病・2005
2006   →ハンセン病・2006


 
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■言説・言及

◆市野川 容孝・立岩 真也 19980201 「障害者運動から見えてくるもの」(対談),『現代思想』26-2(1998-2):258-285→立岩[2000:119-174]

「立岩 いろんなかたちでためらわれるものがあった。この間ハンセン病のもと患者さんの話を聞いたんだけど。僕は七〇年代以降のことを言い過ぎたかもしれないけど、結核療養の患者さんとかハンセン病の患者さんの団体っていうのは、非常に劣悪な状況の中で果敢な闘争を展開されてきた団体であるんですよ★10。そこの中で何はともあれ多くのものを勝ち取ってきたっていう意味では、決して五〇年代、六〇年代に何もなかったということじゃないのね。ただ、そうやっていろんな闘争を展開してきたんだけれども、でも施設の中で結婚をする時には、もうほとんど自己決定とか何とかって以前――それも言われ方としては、自己決定っていうことになるかもしれないけど、――とにかく不妊手術をするっていうのが大前提で、それは受け入れざるをえなかったっていうか受け入れてたっておっしゃってましたね。実際には感染力弱いから、ハンセン病の患者同士が結婚して子供産んでも感染するっていうことにならないし、かりに感染しても直るわけだから、そういう意味で実害がないっていうことは分かってきてたし、実際にそういう施設も少数ながらあった。沖縄とかね。
市野川 私も、らいの患者さんで不妊手術を受けた人から、沖縄では子どもが産めたのに、なぜ私たちは……という声を聞きました。
立岩 だから、やっぱり当事者の中にもその頃にはためらわせるものがあったんだと思うんだよね。果敢な闘争を展開した人の中でも、にもかかわらず、ためらいというかがあったっていうことは事実としてあるんだと。
市野川 なるほど。
立岩 ようやく「らい予防法」はなくなったんだけど、少なくともある時期、予防法撤廃っていうふうにストレートにはいけなかった部分っていうのはやっぱりあって。基本的に差別法だけど、その中で自分たちがともあれ生きていける保障をしてる法律でもあるっていう認識が患者さん自身にもあったから、ある意味でしょうがなかったし、僕らがとやかく言うようなことでもないと思うんです。ただやっぱりある種の、たとえばその不妊手術のことについては言い澱んでしまうっていう部分があった。
 そのあったこと、あったときの空気みたいなものも含めて、やっぱりはっきりさせられるところはさせなきゃいけないし、はっきりさせた上でじゃあどうするんだってことを、非常に何というか、場合によっては疲れることだけれども、考えるしかないんじゃないか。そういうことを始めさせたのが七〇年代の運動だったのかな。」(市野川・立岩[1998]→立岩[2000])
「★10 全国ハンセン病患者協議会[1988-]。他の文献、またハンセン病国賠訴訟関連ホームページについてはホームページの「ハンセン病」。」(市野川・立岩[1998]→立岩[2000])

◆中谷瑾子[2001]*(上掲年表でも引用)
*中谷 瑾子 20010630 『続 21世紀につなぐ生命と法と倫理――生命の終期に至る諸問題』,有斐閣,327p. ISBN-10: 4641027528 ISBN-13: 978-4641027527 6510 [amazon] ※ b be ml

 「13章の「らい予防法廃止への道程」は、本書の中でやや異色の感があろう。癩予防法の廃止から社会復帰の支援の法整備への道程は、本書に収録されたとおりである。筆者は元厚生省医務局長大谷藤郎氏(藤楓協会)より、<0325<1994年6月、東京都東村山市にある国立癩診療所全生園(ぜんしょうえん)で開催された「癩予防法廃止へ向けて」と題するシンポジウムで「人権保護に向けて」のテーマで講演をするよう依頼を受けた。当時、全日本精神病院協会の顧問として、精神科指定医講習会で「人権保護について」と題して年2回講演をしていたので、旧知の大谷氏のご依頼でもあり、あまり考えることもなくお引き受けしたのである。しかし、筆者はその時まで「癩予防法」なるものを一度も見たことがなかった。そこで、癩予防法が収録されていると思われる六法全書を調べたが見当たらない。大六法全書にも、医療関係のやや特殊な医療六法にも収録されていない。いささか慌てて藤楓協会に依頼して、明治43年の「癩ニ関スル件」と昭和28年の「癩予防法」を入手して読んで、実態に即さない、憲法違反でさえある規定内容に驚いた。前記のシンポジウムでは、法規定そのものはひどいが、運用上改善されているのであり、法の廃止はとても困難なことを考えると「『名』を捨てて『実』を取る」の精神で臨んだらどうかとする意見が多かった。だが、私は、「『名』も『実』も取りましょう」と、全生園の収容者を励まし、この憲法違反の法律は何としても廃止しなければならないと必死に努力を重ねた。その後、努力の甲斐あって、第13章に記載されている通りの道程で「癩予防法」は廃止に至ったのである。廃止された後も、著名な法曹ですらこの「癩予防法」など見たことがない、とされる方々がほとんどであった。筆者は、大谷先生やその他国立療養所所長と共に、この法律の廃止に力を尽くすことができた唯一の法曹であることを誇りに思う。筆者は、近年、筆者の法曹人生50余年の経験の中で、唯一、社会に貢献できたと自負できることと考えているので、敢えて本書に収録することにした。」(中谷[2001:325-326])*

◆立岩 真也 2007/09/01 「書評:小畑清剛『近代日本とマイノリティの<生−政治学>――シュミット・フーコー・アガンベンを中心に読む』」
 『論座』2007-9:310-311,

 「著者は本書の「一応の研究成果」は以下だと言う。「不利な立場の少数者は、「友敵結束」「「教義=ドグマ」」「結合」「内閉」「切断」という歪んだ「精神の構え」ないし「生の形式」に陥っていたため、らい予防法・優生保護法・北海道旧土人保護法等の「法という名に値しない法」=「管理的指令」を廃止することができなかった」。「そして、そのような歪んだコミュニケーションへと不利な立場の少数者を追い込んだのは、有利な立場の多数者が行使した「牧人=司祭型権力」などによる作為である」。以上も「おわりに」からだが、本文にも類似の文章は多くある。例えば、「らい予防法がごく最近まで廃止されなかった原因」は「善意の医師たちが意識的ないし無意識的に行使した「牧人=司祭型権力」[…]によって、ハンセン病患者の多くが内閉という歪んだコミュニケーションに陥ったことに求め」られる(二〇九頁)。
 「冗談ではない」、と、激しく糾することもできよう。
 支配者にうまくあしらわれ、被差別者同士が「(連帯すべき)人と人との”つながり”を切断してしまう」(二七六頁)ために、悪法が存続したという。代わりに、「差別や抑圧からの解放」のためには、「まず内閉している不利な立場の少数者に対して外部の他者との社会的回路を開くことを促し、同時に彼(女)らに切断が連帯・共闘すべき他者との”つながり”を不可能とすることを明確に示」すことだという(二七〇頁)
 まず、作為的な分断があり、それが被抑圧者の力を弱めてきたこと、それは事実だろう。しかしそれは皆が知っていることだ。「つながり」をもち、力を合わせるなら力が強くなるだろうこともまた自明なことだ。誰に教わるまでもない。
 次に、そうした「分裂」があった「から」、廃止されるべき法が廃止されなかったなどというのは、間違いである。これは「仲間割れ」したから敵に負けたのだという話である。むろん、その仲間割れは敵が仕掛けたものだと(もともとは敵が悪いのだと)はされる。しかしそれを敵に騙されるほど愚かだったとも言える。それは乱暴だ。著者はどう考えても乱暴な性格の人ではない。しかし、実際に、そのように乱暴にまとめられてしまっている。らい予防法がなぜかくも長く続いてしまったのか。これは問うてよい問いであるだろう。しかし著者の答えは、その問いへの答えとしては到底納得できるものではない。
 この問いに私は答がない。ただ第一章でとりあげられる「優生思想」については、少し勉強し考えたことがあり、とりあげられる人や本になじみがあるから、著者が何かを加えてくれるかくれないか、より見えやすい。
 一つ、「国家権力」がそれを指示し発動するという図式が基本的に維持される。しかしそう簡単なものではないだろうという認識から、偉い学者でない人によって、この主題について様々が考えられてきたのだ。それを継いで考えた上であらためて国家を名指し、そして糾弾するのはよい。しかしそんな構えの議論にはなっていない。
 一つ、その国家権力が仕掛ける「低価値者」との戦争に抗するために、「われわれ=健常者=友」対「かれら=障害者=敵」という図式を壊すために、この二者が「つながる」ことが大切だと言う。金子郁容のボランティアの本、北島行徳の障害者プロレスの本、渡辺一史の『こんな夜更けにバナナかよ』があげられる。みなよい本だ。しかし本書の構図の中にこれらが置かれてよいことがあったと思えない。こうして私は、足されたものを見いだせず、現場に存在してきた思想から差し引かれたものしか見ることができなかった。」


*このファイルは文部省科学研究費補助金を受けてなされている研究(基盤(C)・課題番号12610172)のための資料の一部でもあります(〜2004.3)。/このファイルは文部科学省科学研究費補助金を受けてなされている研究(基盤(B)・課題番号16330111 2004.4〜2008.3)の成果/のための資料の一部でもあります。
REV:.....20030222,20040117,1116 20050620 0806 20070510,24
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