『能力主義と教育基本法「改正」――非才、無才、そして障害者の立場から考える――』
北村 小夜 20040815 現代書館,230p.
■北村 小夜 20040815 『能力主義と教育基本法「改正」――非才、無才、そして障害者の立場から考える――』,現代書館,230p. ISBN-10: 4768434428 ISBN-13: 978-4768434420 \2310 [amazon]/[kinokuniya] ※ e19
■内容
(「BOOK」データベースより)
能力で分け、管理と競争の激化で荒廃を深めるより、今こそ共に学び育ち合う共生社会を目指す。
(「MARC」データベースより)
愛国者になれないからと障害者を排除して、日本の全児童・生徒に配られた「心のノート」とは、どんな意図をもっているのか。そこから問題の本質を解明し、文科省が推し進めようとしている、教育基本法の「改正」を批判する。
■目次
1 心と体が国に奪われる
障害者を排除した『心のノート」――障害者は愛国者になれない/強制される健康――「健康日本21」〜健康増進法
2 能力主義を支えてきた特殊教育
基礎学力の充実のために/養護学校義務化は誰のため/義務化がもたらしたもの/義務化から一年/分け続けた「完全参加と平等」――国際障害者年
3 加速する能力主義と進む管理
加速する能力主義/忙しい障害者、排除される障害児――新学習指導要領「総合的な学習の時間」/教育改革国民会議/教育改革の現場/進む管理/公務員に内心の自由はない/“所見欄非開示”最高裁判決――指導要録開示請求裁判の意味するもの/新学習指導要領一部改訂から常時見直しへ――能力別学習をよりやりやすく
4 新しい能力主義を支える特別支援教育
消えたインクルージョン/問題だらけの「今後の特別支援教育の在り方について(最終報告)」/「専門家」主導のガイドライン(試案)
5 教育基本法にみる能力主義―能力によって分離する「機会均等」
障害児の高校進学を阻む適格者主義/教育基本法第三条の「能力に応ずる」とは/法の解説
6 体験としての教育基本法
何もなかった時代から守るものとしての教育基本法を意識する時代へ/愛国心・指導要領・通信表/人材の育成を目指す諮問文/中教審は審議したのか/問題はあるが、「改正」には反対/国家のための教育を露にした与党協中間報告
資料 教育年表
あとがき
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:岡田 清鷹