『患者の言い分――「いのちの取材ノート」より』
山内 喜美子 19990810 時事通信社,301p.
last update:2010116
■山内 喜美子 19990810 『患者の言い分――「いのちの取材ノート」より』,時事通信社,301p. ISBN-10:478879926X ISBN-13: 978-4788799264 \1600+税 [amazon]/[kinokuniya] ※ c09 d02 ot-bg
■内容
ブックレビュー社
「3分間診療」「誤診」など病院のトラブルは少なくないが,本書は患者の目から見た病院の観察
子供が皮膚病にかかり近くの医者に飛び込んだ著者は「ウイルス性の皮膚病」と診断される。薬をもらい,しばらくして再診を受けるが,医者の診断は同じ。たまりかねて別の医者に行くとベテランの開業医は「とびひ」という診断。薬を塗れば簡単に治る病気であった。開業医は言った。「今の若い医者はとびひなんか知らない人が多いからね」。
大学病院から,街の開業医まで,本書はこんなエピソードに満ちあふれている。著者自身の体験と取材に基づいたものだが,驚くべき内容も含まれている。ぜんそくの持病をもった子供が急に発作に似た症状になり,病院に連れていったが治らない。レントゲンも撮ったがらちがあかないので別の病院に連れて行くと「肺炎」であった。診断を下し治療してくれた医者いわく。「レントゲンの見方は難しいんだけどね」。
いくら難しいといっても肺炎を見落とされたのでは命にかかわる。患者がどのように医者を選び,どう観察すればいいのかがわかる一冊だ。 (ブックレビュー社)
(Copyrightc2000 ブックレビュー社.All rights reserved.)
内容(「BOOK」データベースより)
患者は医師に体を預けるしかない「まな板の鯉」なのか?がんを「移植」で治した人々がいる?手塚治虫さん、河内桃子さん、長尾宜子さんらはいかに病気と闘ったのか?臓器移植、代理母、性転換手術など最先端医療の倫理的問題点は?こんな疑問を患者の立場から体当たりで取材したドキュメント。
内容(「MARC」データベースより)
患者は医師に体を預けるしかない「まな板の鯉」なのか。手塚治虫、河内桃子はいかに病気と闘ったのか。臓器移植、代理母、性転換手術など最先端医療の倫理的問題点とは。さまざまな疑問を患者の立場から取材したドキュメント。
■目次
1 待合室のユウウツ(「三時間待って三分診療」;休日診療;大学病院改革 ほか)
2 患者よ、一人でがんと闘うな(季節はずれのオサムシ;告知後の人生;「ボキャ貧」ドクター ほか)
3 医療の今とあした(一人分の特効薬;日本初・脳死移植を見て思ったこと;「海を渡るいのち」のその後 ほか)
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:中倉 智徳