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面接で

立岩 真也 2021/11/21 於:立命館大学朱雀キャンパス 15:35〜15:55

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■録音記録あり ※文字化するかどうかは未定。

 ※この年には採択されなかった。
 ※翌年ようやく採択された。↓
◆2022/11/16 「2023年度Ritsumeikan Advanced Research Academy(RARA)フェロー申請調書」
 →立命館大学

■応募書類より

□2.RARAフェローとしての達成目標について

◆T:私自身の仕事はそれとして行なうが(→◇V)、主要な目標は多数の多様な研究・研究者を育て繋ぐことだ。それは、大学・大学院がそうした人材を輩出する場だからという理由もあるが、なにより、こんなのんびりした調子で社会科学をやっていたら、記憶・記録・事実が急速に失われることに付いて行けず、世界の多様性を知り、未来を展望し構想するのにまったく間に合わないからだ。だから、共創は美しい理念である前に切羽詰まった必要である。院生、修了者、研究員他の研究を組織し、成果を産出する/させる。既にその体制はあり実績はある(→4.&5A)。その質を向上させ量を増加させる。
 私は、一人ひとりが行なう作業・研究に助力する人たちを動かす役を果たす仕事により多く従事する。助力に膨大な時間と労力が必要なことはよくわかっている。この制度で少し私自身の労力を減らし、助力する人を助力する。とくに、一見関係のなさそうな複数のものに共通性・関連性を見込み、それら研究に、じつは筋道・理路があり、汲み取れる含意があることを示して研究を豊かにする。それが私の仕事だ。これまでは博論から単著の刊行を手伝ってきたが、同時に、幾つかの視点で複数を連接させる共著書・編書を作っていく。
 これまでの経緯からも、人の身体と社会との関わりが中心的な視点・主題となる。学際融合はよいことだが、その前に、むしろ同時に、技術について、誰がどこまでのことをどんな順序のもとになすのが誰にとってよいのかを考え、効果的な方策を探る。バランスが大切だと、そんなことは誰でも言えるし、正しい。しかし、そのためにも、どのように利害が分布し、誰が得をし損をするのか、等々を調べ考え示す必要がある。
◆U:その基礎・基盤ともなるアーカイブを構築し整備する。科研費基盤A研究「生を辿り途を探す――身体×社会アーカイブの構築」は2025年度まで。仕組みを作り上げのに要する期間を10年とし、前半の5年となる。その後、引き続き基盤Sで申請するが、こうした活動・組織こそ、大学が自ら恒常的に運営するべきものだと私はずっと訴えてきた。そのことによって、大学は、そして他に担っているところはないのだから具体的には本学は、学問と社会に貢献する志を有する組織として社会的・世界的な信頼を得ることになる。
 あらゆる情報を網羅することなど到底できないし、望みもしない。何をして何をしないか、その方針を決め仕組みを定める。例えば研究論文や国会等の議事録の類はようやく収録されネットで接近可能なものになってきた。私たちは、その実用化を見届け、そうしたものの収集や公開からは撤退した。しかし、私たちが積極的に記録を行わないと残らないものもある。例えば人が生きている間しか聞き取りはできない。画像・動画、ディジタル、ネット上の情報も注意を払わないと消えてしまうことが多くある。そしてその作業に大学院生などを積極的に参加させる(→◇T)。まずは知ること聞くこと、考えるのはその後でもよい。そしてむろん、集めること整理することそのものが研究という営みの大きな部分をなすのでもある。私たちはどこに人がいて記録があるのかをその人たちに知らせる。
 私たちの担当は身体×社会という領域とし、立教大学の「共生社会研究センター」、法政大学大原社会問題研究所の「環境アーカイブズ」、神戸大学附属図書館の「ディジタルアーカイブ震災文庫」等、志を有するカーカイブと連携する。こうして本学のアーカイブは、複数のなかの一つでありつつ、日本社会学会などにも呼びかけ、協議し、とくに質的データの集積をこの国で先導しその中心を担うものとなる。
 現在、韓国・中国・台湾との関係がある。そのつながりも生かし、広げる。今、かえって各国の中で行なうのが困難な記録・研究がある。しかしそんな状態はいつまでも続かないだろう。記録の空白が起こらないように、例えば日本で記録し将来かの国に還元することもありうる。そうした活動によって国際的な信頼を得る。
◆V:私個人は理論と歴史の双方に関わる書籍を年1〜2冊出版していく。分担執筆の本の編者を務める。


■書類→近日中に掲載予定

■20211130 非採択通知

UP:2021202 REV:
立岩 真也  ◇Shin'ya Tateiwa 
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