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全国「精神病」者集団ニュース 1985.08


last update:20100803


全国「精神病」者集団ニュース 1985年8月20日

 わたしたち全国「精神病」者集団は、中曽根政権の「戦後政治の総決算」攻撃、軍事大国化、憲法改悪、侵略と戦争にむけた反動と暗黒の攻撃と真向から対決し、わたしたちを社会から差別・排除・隔離・抹殺する攻撃を人間としての全存在をかけて全力でうち砕くたたかいに決起することをつよく訴えます。
 とりわけ獄中三十一年間の赤堀政夫さんの不屈・非妥協・非転向のたたかいの圧殺をねらった再審棄却・死刑執行の暗黒の差別裁判強行が決定的に切迫しているなか、全力でこの攻撃を粉砕し、なんとしても再審開始、無罪・赤堀氏奪還にむけて総力をあげてたちあがられんことを、声を大にして訴えたい。
 獄中三十一年間、赤堀さんはたえず権力の「死刑執行」という極限的な状況の中で、凍てつく寒さや肌を焦がす酷暑にも耐え、全身をきりきざまれながら文字どおり血みどろになってたたかいぬいてきました。
 静岡地裁における差し戻し審においても赤堀さんの無実は、よりいっそう鮮明になっています。しかし、おいつめられた権力は、死体発見直後の法医鑑定をした鈴木完夫の逆転証言=偽証をもって、再審棄却=死刑執行の策動を決定的につよめています。
 五月二十八日の狭山事件の再審棄却、平沢貞通氏の人身保護法請求棄却と、翌日の五月三十一日の大阪拘置所、名古屋拘置所での死刑執行。そして六月十四日からの赤堀さんとの新規文通禁止攻撃。これらの攻撃をみるとき赤堀さんをめぐってただならぬ事態が到来していることをしっかりとみぬかなければなりません。
 この攻撃こそ、危機にあえぐ日帝・中曽根の「戦後政治の総決算」とその重要な環としての「障害者」にたいする殺人的襲撃そのものにほかなりません。
 ここにいたってわたしたちは、もはや権力が赤堀さんの全存在の否定、抹殺に直接手をかけ、赤堀差別裁判糾弾闘争の解体を策す暴力的な攻撃にうってでてきたと断ぜざるをえません。『赤堀さんを殺して私たちに明日はない』とかたく誓ってたたかいぬいてきたたたかいが、いまや赤堀さんとわたしたちの生か死かを決するギリギリの局面もむかえているのです。いまこそわたしたちの全身全霊をなげうった再審棄却阻止・死刑執行攻撃粉砕再審開始にむけての断固たる決起がとわれています。
 この赤堀さんへの再審棄却・死刑執行攻撃を頂点にして、同時にこの間「精神病者」にたいするすさまじい攻撃がかけられてきています。宇都宮病院におけるリンチ虐殺は三年半に二百二十二人という仲間の虐殺をだし、大阪の七山病院においては一年間に四十名もの仲間が無念さのなかで虐殺されました。もの言えぬ恐怖のなかで虐殺され、闇から闇にほおむりさられた仲間は数知れず、虐殺された仲間は無念さと怒りをこめてわたしたちにたたかいの強化を必死に訴えている。
 また「価値なき生命」として「先天異常児」の「死なせる権利」なるものが、アメリカ厚生長官へクラーによって公然とうちだされてきている。
 昨年岐阜大学医学部で「子供を生みたい」という女性病者の一貫した気持ちを検査のためと称してだまし、人工中絶を強要し、中絶胎児の脳をきりさき、向精神薬の脳内分布を調べるとする悪魔の実験がおこなわれている。このような「障害者」差別・抹殺こそ「価値なき生命」と「価値ある生命」に区別し、安楽死指令をだしたナチスのやり方そのものではないか!
 このせんりつすべき現実の中で人はいまだに「ナチスの亡霊がよみがえった」「七三一部隊の亡霊がよみがえった」と言うのだろうか。断じてそうではありません。現在もナチスは生きつづけ、七三一部隊は生きつづけ、戦犯天皇ヒロヒトは生き続けているのだ。
 「私の尊敬する人物は唯一ヒトラーだ」「健全な五体を持って、そして自然な状態ではぐくまれた人間は、必らず愛国心をもつものです。もしその年頃になって愛国心のないものがいたら大脳中枢神経に故障があると思わなくてはならない」と公言する極右天皇主義者・中曽根のもとで、刑法改悪-保安処分新設、拘禁二法、国家機密法そして破防法の団体適用をねらった大攻撃がかけられ、そのなかで「障害者」は「社会の敵」「価値なき生命」として抹殺されつづけようとしているのだ。
 こんな発言を公然となし、侵略と戦争への道をつきすすみ、「障害者」を差別・抹殺する張本人―中曽根を許しておいていいのか!
 このような攻撃のなかで、民族優生思想に動員され、アジア人民を「劣等民族」として虐殺していったかつての敗北の歴史を、私たちは二度とくりかえしてはならない。
 ではこのような中曽根の軍事大国化、憲法改悪、侵略と戦争に対決し勝利するためにとわれているものは何でしょうか。
 それこそ赤堀さんの不屈・非妥協のギリギリの血みどろのたたかいの精神であり、「冬に耐え 春に萌えたつ荒れ草の根強き力 我も学ばん」と再度の再審棄却とたたかう石川一雄氏の不屈の魂であり、「農地死守・実力闘争」「一切の話し合い拒否・空港絶対反対」の基本原則をまもりぬき、二十年間にわたり国家権力と血を流してたたかいぬく三里塚農民の不屈の闘魂です。
 赤堀さんはこのようなたたかいを一身に体現してたたかいぬいているのです。下獄前の石川一雄氏と文通し、三里塚農民への手紙では「ヤツラハ キタナイ テグチデ 土地ヲ取リアゲルノデス。絶対ニ土地ヲ売ラナイデクダサイ、ガンバッテ下サイ」ときっぱりと言いきっています。
 また関西の地においては、来年五月堺市で全国植樹祭が強行されようとしています。皇国史観のもち主である岸知事は、二十四時間離発着可能な海上軍事空港である新関西国際空港推進の尖兵であり、いままた植樹祭で天皇と同席し、「精神病者」「障害者」の弾圧の尖兵としても登場しようとしています。
 すべてのみなさん、こんなことを許しておいていいのでしょうか!
 中曽根は防衛費のGNP比一%枠突砕を公然と宣言し、福祉関係予算を削減し、老人医療への圧迫をさきがけとし、健康保険の自己負担制導入をさきがけに、年金の減額、一体化、生活保護の不正受給の摘発と「障害者」の多くの仲間にとってさいごの支えになっている生活保護のきりすてまでに手をつけ始めています。
 すべてのみなさん!獄中からの赤堀さんの必死の叫びとうめきの声が聞こえてきませんか。いまこそ虐殺された数限りない仲間のうらみ、怒り、そしてわたしたちが人として生きてゆくために中曽根政権打倒のたたかいに、たちあがるときです。
 中曽根打倒なくしてわたしたちにも、赤堀さんにも未来はないのです。
 わたしたちは、どんなに苦しくても、つらくても、涙さえでない現実をしっかりと直視し、たたかいの原則をまげず、権力と不屈・非妥協にたたかう以外に勝利の道はないのです。
 たとえそれが、わたしたちを切りさき、血を流すいばらの道であろうとも。
 わたしたちは微力であっても、さいごの勝利まで生きかつたたかいぬきます。
 すべてのみなさん!いまこそ赤堀さんの不屈のたたかいにこたえ、鈴木国男君の無念をはらし、すべての「障害者」の未来をかけて、わたしたちの明日を実力で奪いかえそう。
 侵略と戦争の道を進む中曽根政権を打倒するまで全力でたたかいぬこうではありませんか!
仙台行雑歌
 逢えぬとも声ぞ届けと絶唱する
        仲間のそばで涙する中
 囚われし人への思い脳に秘め
        霞む安達太良車窓よりみゆ
事務局からの報告
☆会計報告 六月二十四日〜七月二十七日
  定期カンパ 七〇、〇〇〇円
  夏季一時金カンパ 四一三、〇〇円
  ニュース購読料 一五〇、〇〇円
☆赤堀さんの新規交通面会禁止にたいして。
  宮城刑務所所長 佐々木 満
  仙台拘置支所長 横山 清四郎
  法務大臣 島崎 均
  七月十七日、事務局から抗議電をうつ
★ 宇都宮病院加担者、東大精神科外来日本共産党による東大精医連T医師、小児科医師連合H医師への告訴、告発にたいして「病」者集団事務局から要請書、抗議文を送付。
各地からの
暑中見舞、カンパありがとう!

O様へ。           入院していることをききました。
 会いたいと思ったのですが調子がよくないようなので、そのまま帰りました。いつも会報を送って下さってありがとうございます。何ら参加もせずカンパもしないでおりますが、今後ともよろしくお願いします。どうか御無理をなさらないようにして下さい。(I)
 いつも病者集団ニュースをどうもありがとうございます。目下のところ仕事もやめ、毎日病院の作業所にでかけています。(I)たいへんな闘いをしておられること・・・大変ですね。がんばっておられる様子で陰ながら支援したいと思っています。六〇年度分ニュース代、カンパ御送付します。(M)
梅雨があけ、毎日暑い日がつづいています。
 Oさんも激務の毎日をおくってらっしゃると思います。どうか体をくれぐれも御自愛下さい。
 現在、私の生活は極度に苦しく七月にはカンパできませんが、八月にはなんとか僅少の額ですができると思います。(K)
夏空の思い出
 いつのころだったかおぼえていない。
私は五〇〇CCの単車で潮野岬の海岸ベリを走っていた。多分具合が悪かったころだ。空はぬけるように青く、白い灯台がくっきりと目に入る。一二〇Kぐらいかな?朝の8時頃で走りぬけるバス停に勤めにでる人々が、けなげな姿でたたずんでみえた。
 なぜか自分だけが病むべく、病まされるべく、ちがった時間と空間のなかで、人々のなかを一二〇Kというスピードで通りすぎていった。海や空が子供の頃のなつかしい思い出をたどるべく、心に入ってくる、
何是 久久なのだ。
 一二〇Kのスピードの中で必至に考えていた 30分位で灯台を通りすぎ、別荘の建ちならぶ所にきた。自分は完全である事と同時に最も人間的である証しを立てたいという高い望みだった。
 あれから一〇年たったと思う。
 完全である自分が「病」を克し、人間的である自分で「幸」を社会に訴えたい!!
 巷の下らない社会論をすべて横目でにらみながら だれよりもそういう者になる事を目することが、社会人と病者との2頭だての馬車をはしらせる技と今も考えている!
 各地からの暑中見舞、カンパをありがとう!
前略、Oさん早くよくなって、我等らを御指導下さい。金は送料に使って下さい。(Y)
 七夕をものみの塔は 世の終り
人体実験など急をつげる危機のようです。
集団ニュース御送り下さってありがとうございます。夏季一時金カンパとの事、少額ですが送りました。それでは又、早く元気になって下さい。(A)
 前略、今日は全国「精神病」者集団ニュースお送り下さいましてありがとうございました。
実は私 七月初めに松山の「ごかい」にゆく予定でしたが右足を骨折し、行けなくなり、松葉杖とタクシーで通院しています。そういうわけでカンパも無職、親のスネカジリもありましてたくさん送ることができなくてすいません。少額ですがお役立て下さい。(S)
 前略、「病」者集団ニュース7月号で要請のあったカンパ、少額ですが送ります。(夏季一時金ではありませんが)暑い中、日々の活動御苦労様です。(F)
 「ニュース」等ありがとうございます。尚カンパはもう少しまって下さい。(K)
カンパ500円送りました。頑張って下さい。(T)
赤堀さん奪還にむけて
☆赤堀さんの近況=新規文通禁止を許すな!
 仙台は今、すさまじい猛暑です。獄中の赤堀さんは肌を焦がす熱さにもまけず、元気で闘いぬいています。しかし、仙台拘置支所は6月14日、赤堀さんと私たちの闘いに挑戦するかのように、新規の文通禁止という弾圧を加えてきました。
 7月10日に仙台の仲間に「お知らせ」と称して、新規の文通禁止を通告してきたのです。仙台の仲間や各地からの面会者が、このことにふれると表情が暗くなり、話しにくそうな感じです。赤堀さんに拘置支所が通告(6月14日)していたのが、7月10日面会した仲間との話でわかったのですが、次々と赤堀さんと赤堀闘争にかけてくる権力の弾圧を私たちは絶対に許すことができません。
 赤堀さんは「ザンネン・ダッタネ」と仙台の仲間に言ったそうです。私たちはくやしさと怒りを押さえた赤堀さんのこの言葉を忘れません。
 5月28日の狭山事件の棄却、平沢貞通氏の人身保護請求棄却 翌日の大阪拘置所、名古屋拘置所での死刑執行。そして6月14日からの赤堀氏への新規文通禁止。7月27日の面会にいった八王子赤堀さんと共に斗う会の仲間の全員面会禁止。
 この間の権力の再審棄却策動と一体となった仙台拘置所の暴力的な有無をいわせない弾圧は、赤堀さんをめぐる情勢が ただならぬ事態に入ったことを告げ知らせています。
 八王子赤堀さんと共に闘う会の仲間の全員面会禁止という事態の中で、赤堀さんは八王子の仲間に「コンドハ、シャバデアイマショウ」と仙台の仲間を通して伝言しました。
 私たちは、この赤堀さんの言葉をしっかり胸にきざみこみ、権力の再審棄却・死刑執行攻撃をうちくだき、いまこそこの酷暑を炎となってたたかいぬき、なんとしても再審開始をかちとろう。
緊急に宮城刑務所所長、仙台拘置支所長、法務大臣の三者に怒りの抗議を集中しよう!
〈抗議先〉
☆仙台市古城2の2の1
  宮城刑務所所長 佐々木 満
☆仙台市古城2の2の1
  仙台拘置支所長 横山 清四郎(同封のハガキに40円切手をはって出して下さい)
☆東京都千代田区霞ヶ関1の1の1法務省
 法務大臣 島崎 均
★ 裁判状況
 静岡地裁での差し戻し審は、5月末弁護団検察側双方の意見書、証拠資料の提出で、ほぼ結審という段階に至りましたが、しかし、追いつめられた検察側はなりふりかまわず、7月5日証拠8点を静岡地裁に提出した。何がなんでも再審棄却をねらう検察側の攻撃をうちくだき、再審を絶対に勝ちとろう。
(再審開始署名「病」者集団事務局にあります。再度、全力あげて取り組もう。必要な方、申し込んで下さい。)
証拠8点を追加請求
  「島田事件」で静岡地検

 島田事件の第四次再審請求差し戻し審で、静岡地検は五日、静岡地検に八点の証拠を追加請求した。新たに請求した証拠は、検察側が提出済みの牧角三郎九州大名誉教授の被害者の幼女に対する暴行、殺害の犯行順序などに関する鑑定と、鈴木完夫元国県警本部鑑識課技官の法廷証言を補強し、併せて弁護側の太田伸一郎クマ米久留米大教授の鑑定意見書に反論を加えるもの。
 このうち四点は、血液、創傷、病理、法医に関するカウノ・ライホ・ヘルシンキ大教授ほかの外国の研究論文、一点は松本俊三・三重大医学部教授の生活反応としての組織内出血に関する研究論文、三点は太田意見書が不可能であるとした六歳の幼女に対する暴行の事例の判決標本。
 同差し戻し審は、事件の犯人とされ、死刑が確定している赤堀政夫元被告(五五)の自白の信用性について争われているが、事件の犯行順序と凶器について検察側と弁護側が互いに証人を立て、真っ向から対立している。
各地から
あがきの会(愛媛)
 「あがきの会」です。「あがきの会」は、特定の健常者のひもつきを嫌って、たこ焼屋かき氷を経営して、みんなが集まる場所の資金源にしています。
 「病」者では、無理な面があるので主に「愛をむさぼる会」の介護に入っている人達が労働に入ってくれています。「あがきの会」はまだごく少数のグループですので力量的に松精闘争ができないので 各地の「障害者」との交流を通して 運動の活性化をはかっています。
 4月6〜7日は、「障害者」と共に生きる四国交流会が高地で行われ、「あがきの会」から五名参加しました。
 4月27、28日全障連中四国交流会にも参加しました。5月20日には、「愛をむさぼる会」が行う市役所との学習会に五名参加し、「病」者の立場から市役所に対して、自己主張してきました。
 また「松精」を解雇された盛次医師の解雇撤回運動も、ビラまき 裁判所前のアピール裁判での傍聴などを通して微力ながら行っています。
 最近は、松山商大の新聞会の若者達が「あがき」を訪問し、何とかこの人たちをオルグしたいと思っています。
 介護に入ってくれる健常者をもっとオルグしたい。「あがきの会」の会員は、運動に重きをおく人、日常的な支えあい、人間的なふれあいに重きをおく人、「病」者の自己表現に重きをおく人、やすらぎに来る人などいろいろですが
誰も排除せず、処分せず「病」者差別と闘っています。共にがんばりましょう。
関東「精神病」者有志の会
 7月14日例会報告
 まずはじめに自己紹介から始められた。定刻の一時を大巾におくれてしまったが、最近ではめずらしい10人集まった。
 議題の一は、例会の持ち方について。この点に関しては今後の「有志の会」の在り方が問題であり、それぞれ真剣な意見が出されたが、一応の結論として、
 @ 例会の中に、たとえば自己紹介の場などで各自のかかえている問題を十分に出し合え、それにもとづいた討論ができるふん囲気をつくってゆくこと
 A その問題と闘争とを結びつけていく努力をすることーが、うちだされた。
 例会と茶話会との関係については、前述の努力で例会に多くの仲間の参加を得ることを基本とし、茶話会はまた一味ちがった交流の場にしていく。ただし茶話会の内容を例会でもふれるようにする、ということが確認された。
 二番目の議題として、赤堀差別裁判についての学習会を「会」内でやることが確認された。静岡地裁での差し戻し審も六話をむかえ私たちは何としても赤堀さんの31年間の闘いに応えなければならない。という前提の上に会員総体が、赤堀差別裁判の全体像をもっと知っていかなければならない。
 と、いうことで次回例会から2?3回に分けて担当者をきめて学習会をやることになった。
同時に赤堀さんに手紙をだすこと、街頭情宣を8月3日にやること、宮刑、法務省に抗議要請書を出すことが決定された。
 三番目に宇都宮 問題、ガイドライン粉砕のたたかいについて討論された。武村の居すわりを軸として 面会制限の存続、強化など、このままでは宇都宮は温存され 虐殺された仲間の怨念は晴れない。我々にとっても今、重大な局面をむかえているのであるが、ガイドライン粉砕のたたかいにおいても精神衛生法撤廃と「病」者の側からの積極的な体制づくり(不服申立て保証の機関等)とを、一個二重のものとして創りだしてゆくことが確認された。
 最後に、一会員から三里塚への提起文が配られ、例会を終えた。(H)
 ※ 他にも各地からのニュースが届いていますが全部掲載できませんでした。御了承下さい。
刑法・保安処分をめぐる情勢
 国家機密保護法の継続審議、監獄法の再上程が策されるなか、意見交換会以降休止していた日弁連、法務省が再びうごきはじめました。5月29日、日弁連阻止実は、自民党政務調査会法務部会の「刑法に関する調査会」に出席し、自民党、法務省との「話し合い」をはじめた。自民党から「精神医療関係者は、尋問馬鹿というほかはない人が多く、精神障害者による犯罪に不安を持つ国民の心理をうけとめていない。国民一般は『精神障害者による犯罪率は一般人のそれより低い』などといった専門的なことを言っても、なかなか理解できず、精神障害者は国が何とかしてほしいという気持ちを持っている。現状では精神衛生行政だけで対応することは 難しいのではないか」という発言が出て、きわめて差別に満ちたものであった。
 阻止実の「情勢と昭和60年度活動方針」に見られるごとく、意見交換会、法務省との協議路線の中で、処罰の拡大、重罰化の白紙撤回を「勝ちとった」考え、保安処分のかわりに精神医療の治安的再編をおしすすめようとする日弁連は、法務省側の意のままに骨抜き化され、より積極的な保安処分推進派へと転落してしまった。
 わたしたちは、自民党、法務省に完全にとりこまれた日弁連の本質をしっかりと見ぬき刑法改悪阻止、保安処分粉砕のたたかいの陣型を再度強化しなければならない。
事務局からのお願い
 「病」者集団事務局員の大野さんは、只今、病状悪化のため某所に入院中です。
入院後、今までの疲れがいっきょにふきだし多くの(心臓)の病気を併発してしまいました。恐れいりますが本人を徹底休養をさせないかぎり、入院の長期化が予想されます。
本人休養のため手紙や連絡はどうしてもやむを得ない場合以外は、一切おひかえいただきたい。
たたかいの日程
☆東峰十字路裁判闘争勝利
 9・16 全国総決起集会
九月十六日(月)正午三里塚第一公園
主催・三里塚・芝山連合空港反対同盟
☆赤堀さん激励集中面会行動
 9月21日(土)
宮城刑務所糾弾斗争
 9月22日(日)
 場所・時間は未定 詳細は仙台赤堀さんと共に闘う会へ(0222)195ー8498
 主催 仙台赤堀さんと共に闘う会
☆百人委員会シンポジウム
 9月28日(土)午後3時から 場所 未定
 国家機密保護法について等
主催、百人委員会(詳細は百人委員会へ)
☆三里塚二期着工阻止
 10・20全国総決起集会
10月20日(日) 正午 主催 三里塚芝連合空港反対同盟
☆再審開始・赤堀氏奪還!(仮称)
 11・10全国総決起集会
11月10日(日)場所 静岡
主催、赤堀中央闘争委員会



*作成:桐原 尚之
UP: 20100803 REV:
全文掲載  ◇全国「精神病」者集団 
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