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『評伝 島成郎』

佐藤 幹夫 20180320 筑摩書房,351p.

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last update:20180315

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佐藤 幹夫 20180320 『評伝 島成郎』,筑摩書房,351p. ISBN-10:4480818464 ISBN-13:978-4480818461 2600+ [amazon][kinokuniya] ※ w/ss10

『評伝 島成郎』表紙

■内容

amazonより

内容紹介

60年安保の実質的な主導者であった島成郎の名は、この事件に直接・間接にかかわり、また興味を持って注視してきた人にとっては、あまりにも有名である。しかし安保の敗北後、彼がどのように生きたのかについて知る人は少ない。

彼はその後、東大医学部に復学し、精神科医となって復帰前の沖縄に渡る。そしてその後、家庭にあるいは病室に籠もっていた患者を解放し、地域で支えようとする、地域医療活動を繰り広げていく。

彼はなぜ、第二の闘いの場に沖縄を選んだのか。その選択には、60年安保の経験が色濃く陰を落としている。そして、第二の闘いにおいても彼は、人びとのなかに入り、人びとを「オルグ」し、人びとのネットワークを作って、大きな運動のうねりをつくっていく。 それはまさに、吉本隆明が、島の死に際して沖縄タイムスに寄せた追悼文で「将たる器の人」と語ったとおりの活動ぶりだったと言える。

4年にわたり、島成郎が折に触れ書き残した記録や、周囲の人たちの証言を丹念に集めて、圧倒的な取材をもとに知られざる島成郎の人生と信念をあぶり出した意欲作。


著者の佐藤 幹夫について

1953年秋田県生まれ。國學院大學文学部卒業。フリージャーナリスト。批評誌『飢餓陣営』主宰。主な著書に『自閉症裁判-――レッサーパンダ帽男の「罪と罰」』(朝日文庫)、『十七歳の自閉症裁判――寝屋川事件の遺したもの』(岩波現代文庫)、『「自閉症」の子どもたちと考えてきたこと』(洋泉社)、『ルポ 高齢者医療――地域で支えるために』『ルポ 認知症ケア最前線』(以上、岩波新書)、『知的障害と裁き――ドキュメント 千葉東金事件』(岩波書店)、『ルポ 高齢者ケア―― 都市の戦略、地方の再生』(ちくま新書)など。ほかに共著・編著など多数ある。


■目次

はじめに「一身にして二生を経るが如し」
プロローグ 島成郎の沖縄入域、これを拒否する

【第一部】沖縄へ向かうこころ
第一章 「医」の初心、歌のわかれ
第二章 沖縄、ヴ・ナロード(心病む人びとのなかへ)
第三章 玉木病院と「Open door policy」

【第二部】一九六〇年日米安保闘争とその後
第四章 喘息と戦争と敗戦の光景
第五章 ブント(共産主義者同盟)創設まで
第六章 六〇年安保闘争の始まりと終わり
第七章 漂流、復学、そして医師になる

【第三部】治療共同体へ
第八章 島成郎の治療論と「久米島でのひとつの試み」
第九章 北の風土と医師たちの治療共同体
第十章 沖縄再会――やんばる≠ノ全開放病院を

エピローグ 島成郎、沖縄に死す
おわりに 島成郎の病理観・治療観と、人をつなげる力

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:岩ア 弘泰
UP:20180315 REV:
島 成郎 身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
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