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『確率的発想法――数学を日常に活かす』

小島 寛之 20040225 NHK出版,NHKブックス,237p.

last update:20120116

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■小島 寛之 20040225 『確率的発想法――数学を日常に活かす』,NHK出版,NHKブックス,237p. ISBN-10:4140019913 ISBN-13:978-4140019917 \966 [amazon][kinokuniya] ※ e05 j08 rj04

■内容

内容(「BOOK」データベースより)
確率の発想さえ身につければ、不確実な状況をうまくコントロールできる。ギャンブルや保険、資産運用など、日常に即しながら確率の基本的な計算方法を数字の苦手な人にもわかりやすく解説し、経済学や金融工学などが確率をいかに利用しているかを紹介。さらに、環境問題などのリスクに確率のテクニックを応用して対処する可能性をさぐる。社会生活に役立つ、異色の数学入門。

内容(「MARC」データベースより)
確率の発想さえ身につければ、不確実な状況をうまくコントロールできる。日常に即しながら確率の基本的な計算方法を、数学の苦手な人にもわかりやすく解説し、経済学や金融工学などが確率をいかに利用しているかを紹介する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
小島 寛之
1958年東京生まれ。東京大学理学部数学科卒。同大学院経済学研究科博士課程修了。現在、帝京大学経済学部環境ビジネス学科専任講師。数学エッセイスト。日本ペンクラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

■目次

まえがき

T 日常の確率
 第1章 確率は何の役に立つのか
  天気予報の確率
  日常生活での確率的判断
  確率の原理は単純そのもの
  確率は足し合わせると1になる
  メンデルの大発見
  ギャンブルをめぐる奇妙な論理
  クジは、引く順番で当たりやすさが違うか
  確率は情報によって変化する
  リスクの分散と攪乱戦法
 第2章 推測のテクニック――フィッシャーからベイズまで
  確率はどこからやってくるのか
  大数の法則
  乗法公式でアイスクリームの売上を予測する
  独立試行でクッキーの売上を予測する
  フィッシャーの統計的推定
  結果から原因へ――ベイズ逆確率
  ガン罹患率をベイズ推定で計算すると……
  頻度主義vsベイズ主義
  ベイズ推定の二つの利点
  ベイズ推定がビジネスチャンスに結びつく
 第3章 リスクの商い
  期待値基準
  人は期待値基準に背く
  ノイマン&モルゲンシュテルンの期待効用基準
  変動を好む性向、嫌う性向
  変動の取引――ギャンブルから固定給与制まで
  リスクとチャンス
  社会全体でリスクヘッジはできない
 第4章 環境のリスクと生命の期待値
  インフォーム・ドコンセントの落とし穴
  リスクへの感度
  ホフマン方式と生命の価値
  損失余命リスク・ベネフィット
  需要と供給の観点から環境リスクを評価する
  東京ドームの中のあなた――損失余命についての思考実験
  自己責任論が見落としていること
  自動車の社会的費用

U 確率を社会に活かす
 第5章 フランク・ナイトの暗闇――足して1にならない確率論
  確率理論の新展開
  エルスバーグのパラドックス
  リスクと不確実性の違い
  エルスバーグとペンタゴン・ペーパーズ
  足して1にならない確率
  マルチブル・フライヤー(複数の信念)
  不確実性回避とは、どんな行動だろう
  株の期待値戦略
  「薄商いで小動き」の心理
  尻込みする経済
  構造改革論が見落としていること
 第6章 ぼくがそれを知っていると、君は知らない――コモン・ノレッジと集団的不可知性
  集団的不可知性
  eメールの不安
  「知っている」ということを記号化する
  情報Xが永遠に共有されない例
  公的情報の役割
  株価暴落のメカニズム
  景気後退の見方が一致する理由
  コモン・ノレッジが不確実性回避を生み出す
 第7章 無知のヴェール―ロールズの思想とナイトの不確実性
  確率と社会の平等性
  平等は、人類の永遠のテーマ
  ベンサム&ピグーの考え方
  確率的発想の導入――アバ・ラーナーの考え方
  所得という公共財――ホックマン&ロジャースの考え方
  ロールズの『正義論』
  マックスミン原理の論証
  原初状態における無知のヴェール
  基本財という考え方
  マックスミン原理とナイトの不確実性
  どのような社会設計が望ましいのか
  ロールズの死を悼む
 第8章 経験から学び、経験にだまされる――帰納的意思決定
  「過去の経験」を理論化する
  類似度関数で女性を口説く
  経験を基礎とするゲーム理論
  帰納的推論と演繹的推論
  人はこのように迷信やジンクスに縛られる
  フォーマルかカジュアルか――服装を決めるまでのプロセス
  自己修正システムとは何か
  選択の自由と自己責任
  「環境」が果たす役割
  社会的共通資本の「市場化」批判
 終章 そうであったかもしれない世界――過去に向けて放つ確率論
  「後悔先に立たす」の視点
  仮定法過去完了として確率を捉える
  確率の時制
  ニューカムの問題
  人の視線は未来にしか向かないのか
  「もし10分早く起床しなければ……」
  「そうであったかもしれない世界」に対する責任
  ギャンブルの勝者が居心地悪くなる理由
  過誤に対する支払い
  自動車社会は、わたしたちの何を奪ったのか

参考文献
あとがき

■引用

■書評・紹介

■言及



*作成:樋口 也寸志
UP:20120116 REV:
経済(学) economics ◇正義(論) Theory of Justice ◇Rawls, John  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
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