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『私はがんで死にたい』

大田 満夫 19980228 社会思想社,163p.


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■大田 満夫 19980228 『私はがんで死にたい』,社会思想社,163p. ISBN:4390604201 ISBN-13:978-4390604208 [amazon][kinokuniya] ※ t02

■内容(「BOOK」データベースより)
がんが痛み苦しむ病気でなくなれば、それを受け容れることも選択…。死を準備するための緩和ケアと心のケアを考える。

■内容(「MARC」データベースより)
がんが痛み苦しむ病気でなくなれば、それを受け容れることも選択…。がんとはどういう病気なのか、現在の医療の状況を明らかにし、死を準備するための緩和ケアと心のケアを考える。〈ソフトカバー〉

■目次

第1章 がんとはどういうものか
がん細胞の特徴
がんは遺伝子の病気である ほか

第2章 末期医療の問題点
末期医療とは何か
がん性疼痛のコントロール ほか

第3章 尊厳死への道
安楽死から尊厳死へ
尊厳死の要求 ほか

第4章 今、医療で何が問われているか
医療におけるパターナリズム
インフォームド・コンセント ほか

■引用
医療技術の進歩と延命医療
 尊厳死の要求にさらに輪をかけたのが、1960年以降の医療技術の進歩による生命維持装置の装着であり、もう一面は、医師のパターナリズムによる、患者を一分一秒でも生き長らせようとする終末期の延命治療であった。
 点滴のチューブや導尿のカテーテル、ときには胃や腸へ、また腹腔へもチューブが持続的に挿入され、さらには血圧、脈拍、心電図にモニターが付けられ、「スパゲッティ症候群」と世間でいわれる状態は現出した。しかも、集中治療室(ICU)や個室に隔離されて延命され、家族、友人からも引き離されたまま、孤独に死んでいくのが、人格を持った尊厳ある死と言えるだろうか、と考えられるようになった。
 こんな濃厚な治療は、治る見込みのある場合には必要であるが、終末期の医療としては不適当といわざろうえない。(p97-98)

 
*作成:櫻井 浩子
UP:20080903
ターミナルケア  ◇身体×世界:関連書籍 1990'  ◇BOOK
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