『不登校カウンセリング――母子関係の改善でよくなる』
黒川 昭登 19970120 朱鷺書房,268p.
■黒川 昭登 19970120 『不登校カウンセリング――母子関係の改善でよくなる』,朱鷺書房,268p. ISBN-10: 4886024025 ISBN-13: 978-4886024022 \1680 [amazon]/[kinokuniya] ※
■内容
「MARC」データベースより
不登校の原因は母子関係にあると、文献研究とカウンセリングの実践に基づいて詳述。母子関係の改善が解決の途につながる。現場のカウンセラー、教員、不登校の子をもつ親に読んでほしい。
■目次
まえがき
第1章 不登校の原因は何か
1 子どもの訴えの真偽
2 身体症状と発症の理由
3 学校原因論
4 間違った「分離不安論」
5 正しい「分離不安説」
6 チェックリストで点検してみよう
第2章 不登校のカウンセリング(心理・社会療法)
1 カウンセリングの技法
2 来談者〈親〉の関心と対応
3 カウンセラーが親から聞くべきこと
4 カウンセラーは不登校の原因と理由を話し、指示する
5 子どもは退行現象(赤ちゃん返り)を示すようになる
6 不登校に付随した様々な問題
7 試験登校より本格登校へ
まずは試験登校の提案から
試験登校の方法
本格登校への途
第3章 不登校が起こるメカニズム
1 メリーゴーランドのように
2 「頭」と「体」を区分して考えよ
3 不登校になる子の学校での悩み
4 不登校になる子の学校での悩み
5 学校が対処しなければならない問題か
6 体内コミュニケーションの重要性
7 感情は新鮮な野菜のようなもの
8 親子間の対人関係コミュニケーション
9 低い自己像(自身のない子)
10 根源的信頼感と自己信頼
11 自己評価の価値基準
第4章 粗略な育て方と子どもの生理的反応
1 火の玉のような愛情欲求
2 皮膚接触 (touching) の重要性
3 不登校とアトピー性皮膚炎
4 不登校の子はぜん息が多い
5 睡眠障害はどうして起こるか
日常生活に着目せよ
感情を抑えて生きていると
感情の抑制は愛情を与えられなかったから
6 指差しゃぶりや爪噛みをする子は何を求めているのか
7 食べ物や乗り物で気分が悪くなる
第5章 不登校の子の精神症状
1 精神症状をもっと広い視野から見よ
2 恐怖心(夜中、トイレ、暗い所)
3 羞恥心(外に出られない、人に会えない)
学校に行けない自分を恥じているのか
恥ずかしさ、現実性と非現実性
羞恥心の原因(きびしい超自我)
自分を責めないで
恥ずかしさを克服するには
4 怒り(いつも不機嫌である)
5 慢性的な不満感
第6章 不登校の子の母親の問題
1 目に見えない「関係」が見えなければ
2 「疎遠」な関係を生み出す母親の養育態度
育児を粗略にしてこなかったか
手段的な親ではなかったか
強制と処罰の育児をしてこなかったか
無意識に子育て避けてきた
3 男性の育児に対する協力は
4 母子関係の病理性
5 母親の幼少期に問題あり
6 母親の夫婦関係
7 言うのは自由、するしないは相手の自由
8 母親の家族以外の人間関係
第7章 母子関係の改善(登校への途)
1 母子関係と人格形成
2 幼児にとって愛情とは
3 「体」でも反応する母子関係
4 しつけと超自我
5 しつけとは欲求充足の方法を教えること
6 親子間のコミュニケーション
7 子どもはなぜ無理難題を言うか
8 不登校の子ときょうだい関係
不登校の子の味方になる
母親に近づけないときには
不登校の子には気遣ってしまう
9 自発的行為は五倍の値打ちがある
10 母親以外の育児をどう考えるか
第8章 登校へのプロセス(実践例)
1 二種の母性喪失
2 「強制・処罰」か「疎遠」か
3 強制と処罰の育児
M夫のケース――来所時、小学五年生男児
治療の経過と子どもの反応
母親の母性性の回復と子どもの登校
N夫のケース――来所時、小学五年生男児
治療の経過と子どもの反応
母親の母性性の回復と子どもの登校
4 「疎遠」な関係で育てたケース
T子のケース――来所時、小学三年生女児
治療の経過と子どもの反応
見えない壁があるんです
母親の母性性の回復と子どもの登校
体が軽くなりました
O夫のケース――来所時、小学五年生男児
治療の経過と母子関係の変化
母親の母性性の回復と子どもの登校
心の中にある小さな自分
母親の自覚
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:三野 宏治