『他界と遊ぶ子供たち――少年たちの資本主義』
芹沢 俊介 19910815 青弓社,198p.
last update: 20111107
■芹沢 俊介 19910815 『他界と遊ぶ子供たち――少年たちの資本主義』,
青弓社,198p. ISBN-10:4787230441
ISBN-13: 978-4787230447 \1733
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■内容
出版社/著者からの内容紹介
いま子どもたちはどこへ向かっているのか? 遊びの変容、清潔ブーム、おたく族と胎内商品、噂話と死・他界への衝動など、加速する消費資本主義社会のなかで強まる逃走願望と、実際には依存を深める子どもたちの姿を描写する。
■目次
はじめに――逃走と依存〈子供たちの現在〉
1 少年たちの資本主義
(1)イノセンスが壊れる時
1父と子
エディプス理論の射程/暴力と対抗暴力
2悪
禁止と破棄
3イノセンス
市松人形の視線/アヴェロンの野生児とイノセンスの解体
4盗み
所有欲と奪取欲の互恵性/万引とかっぱらい/重層化される欲望と互恵性の回路
(2)変容する子供たちの遊び空間
子供の空間把握の変容/「ミクロのユートピア」の成立/統合技能と拡散的生産性/空想マシンとしてのファミコン
(3)胎内商品の現象学
清潔ブームと商品化の現在/「誰のものでもない空間」の占有化/胎内商品と資本主義の現在
2 他界と遊ぶ子供たち
(1)かくれんぼの向こう側
反復強迫と死の衝動/衝動の放棄と成長願望/かくれんぼの構造/神話と「かくれんぼ遊び」/他界への通路――須佐之男と浦島太郎/他界への通路――『今昔物語』と『日本霊異記』/他界へワープする子供たち
(2)他界と遊ぶ子供たち
システム社会の“鎖の輪”/死の結婚/遊戯の現在/他界に旅する子供たち
(3)子供たちのうわさ話と死
「うわさ話」の機能的側面/異議申し立てとしての「うわさ話」/性的禁止の侵犯としての「うわさ話」/死へ向かう「うわさ話」/「うわさ話」と退行する子供の心性
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:八木 慎一