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2006

「障害者自立支援法」2006


◆2006/07/01 「衰弱知りながら給水停止・保護申請断る 障害者が孤独死
」  朝日新聞 2006年07月17日05時55分
 http://www.asahi.com/national/update/0716/SEB200607160041.html
○2006/07/12 「医療扶助:生活保護者に「1割」自己負担 厚労省が検討」
 『毎日新聞』2006/07/12:1/毎日新聞社 2006年7月11日 3時00分
 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060711k0000m010132000c.html
◆2006/07/21 厚生労働閣議後記者会見
 (H18.07.21(金)10:55~11:16 省内会見場)





 
 
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◆2006/07/01 「衰弱知りながら給水停止・保護申請断る 障害者が孤独死
」  朝日新聞 2006年07月17日05時55分
 http://www.asahi.com/national/update/0716/SEB200607160041.html

 北九州市門司区の市営団地で5月、独り暮らしの身体障害者の男性(当時
56)が、ミイラ化した遺体で見つかる事件があった。この事件で、北九州市
が、男性が脱水症状で衰弱していたのを昨年9月に把握しながら給水停止を続
け、病院に入院させるなどの措置も取っていなかったことが分かった。男性が生
活保護を申請しようとしたのに対しても、相談段階で断っていた。
 門司区役所の内部文書や、関係者の証言を総合すると、最初に異変に気づいた
のは、団地を管理する市住宅供給公社の職員。家賃滞納が続いたため、昨年9月
28日に訪問したところ、男性が床をはって出てきた。水道は9月14日、電気
とガスはその前から止められていた。職員は市水道局に「男性が衰弱し、脱水状
態にある」と連絡した。
 市水道局は9月30日、男性の状況を区役所に知らせたが、水は止めたまま
だった。近くの住民は、男性が公園で水をくんでいる姿をたびたび目撃している。
 区役所はその日のうちに、ケースワーカーと保健師を男性宅に派遣。男性は
「生活保護を申請したい」と伝えた。だが、区役所は即座に保護を開始できる
「職権保護」を適用しなかった。市内に住む次男から食料の差し入れがあるとし
て、「生死にかかわる状況ではない」と判断したからだ。
 実際には、コンビニエンスストアで働く次男が数日に1回、食パンやおにぎり
を持ってくる程度だった。男性は妻と離婚しており、息子たちとの関係は複雑
だった。
 男性は12月6日、区役所の保護課を訪問。「次男からの援助も途切れる。体
も弱っており、保護をお願いしたい」と話した。しかし保護課は、長男が7月分
と8月分の家賃を支払ったことを理由に、長男と話し合うことを求めて帰宅させ
た。それ以降、男性からの接触は途絶えた。
 男性は5月23日、布団の中でミイラ化している状態で見つかった。司法解剖
の結果、1月下旬に死亡したとみられる。
 団地の町内会役員は「男性のやせ衰えた姿を見れば、誰もが生活保護が必要だ
と思った。しゃくし定規な考えが、男性を死に追いやった」と話している。


 
 
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◆2006/07/12 「医療扶助:生活保護者に「1割」自己負担 厚労省が検討」
 『毎日新聞』2006/07/12:1/毎日新聞社 2006年7月11日 3時00分
 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060711k0000m010132000c.html

 厚生労働省は10日、全額税金で負担している生活保護受給者の医療費「医療扶助」について、08年度から一部自己負担を求める方向で検討に入った。医療機関の窓口で、最低でもかかった医療費の1割を支払ってもらう考え。ただ、受給者に自己負担を課すことは、憲法上の「最低限度の生活保障」を目的とする生活保護の理念を覆す、との指摘もあり、同省は慎重に検討を進める意向だ。
 06年度の生活保護費(予算ベース)は2兆6888億円。うち、51.8%に当たる1兆3940億円が医療扶助に充てられている。現在は、生活保護受給者が医療機関にかかっても窓口負担は一切不要で、財務省はこの点が生活保護費全体を押し上げているとみて改善を迫っている。
 社会保障費を2011年度までに国費ベースで1.1兆円削減することを目標とした政府方針を受け、財務省は今後5年間、厚労省に毎年社会保障費の伸びを2200億円圧縮するよう求める方針。厚労省は、07年度予算については、生活保護費の母子家庭を対象とした加算の縮小と地域加算の見直し、雇用保険の国庫負担削減などでクリアできるとみているが、08年度のメドはたっていない。このため08年度は、生活保護費本体部分の「生活扶助」の水準カットとともに、医療扶助への自己負担導入を検討することにした。
 同省はこの社会保障費の削減効果を1000億円台とみている。
 生活保護制度の改革をめぐっては、医療扶助を廃止し、生活保護受給者には市町村の国民健康保険へ移行してもらって自己負担を求める案が再三浮上している。ただ、市町村は「財政負担増を招く」と反発し、議論は進んでいない。このため厚労省は、医療扶助制度を残したまま自己負担を求める方針案を与党幹部らにも説明した。

【吉田啓志】

 ◇医療扶助 生活保護申請者で、自治体の医療助成制度などを活用しても生活が苦しい人が対象。社会福祉事務所などで発券する診療依頼書を持参して受診する。99年度の月平均受給者は80万3855人だったが、04年度は115万4521人と急増している。

 
 
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◆2006/07/21 閣議後記者会見概要 (H18.07.21(金)10:55~11:16 省内会見場)《閣議等について》
 記者会見全文 http://www.mhlw.go.jp/kaiken/daijin/2006/07/k0721.html

(大臣)
 今日は、予算の概算要求の方針が決定されました。
 [略]
  それから、総理大臣から、「平成19年度予算は、政府与党で合意した「歳出・歳入一体改革」を具体化し、財政健全化の成果を示していく初年度となる重要な予算である。このため平成19年度の概算要求基準は、全体の歳出水準を引き続き厳しく抑制する一方、従来にも増して予算配分の重点化・効率化ができるようにしたところである。各大臣におかれては、今後の予算編成過程において、この方針に基づき、積極的に歳出改革に取り組まれたい。」とのご指示がございました。
  このことにつきましては、火曜日に財務大臣と厚生労働省予算の問題について、話し合いを行いました。
  これは、歳出・歳入一体改革をやる前にも一度持ったわけですから、2度目ということになります。
  2回とも同じことを申し上げました。
  「2年前から、年金、介護保険、医療制度改革をやってきている。その結果に基づいて、介護保険制度も今年新たな枠組みで動き出している。また、医療制度改革についても、片や療養病床の改革については約6年間、それから、後期高齢者医療はあと2年後のスタート、そういった意味では、そういう数字をしっかり見ながら、改革の道筋を確かめながらやっていかなければならないので、やったばかりに次の改革をと言われても、とてもできるものではございません。」と申し上げました。
  「1兆1千億という努力目標が5年間で掲げられているけれども、それを5年間で割って2,200億という数字が提案されたということではお受けするわけにはいかない。また、先ほど申し上げた年金、介護、医療の改革の努力ということからしましても、なかなか難しい話です。」とお話し申し上げました。
  一方で、財務大臣の方から、「骨太の方針の中にも、雇用保険、生活保護の問題等、努力をしてもらいたい項目が挙げられているので、今年はなんとか2,200億を受けてほしい。」という話がございましたので、それでは、1つは、これから、1兆1千億という努力目標があるとしても、今年の2,200億という問題についてはお受けいたしますけれども、来年はまた新たなスタートということで議論をさせてもらうということが第一。
  第二に、この2,200億、すなわち、7,700億自然体で考えて増加する、その中で、2,200億の削減努力をしてほしいということは受け止めるといたしましても、新たな課題、すなわち、歳出・歳入一体改革にも書かれております少子化対策の問題、児童手当等の問題については、年末の予算折衝で、枠外で議論をさせてもらいますというのが1つ。
  それから、年金については、3分の1の国庫負担を、3年後に2分の1に上げると書いてある。毎年毎年努力を積み重ねていこうという議論ですので、去年も予算折衝でやらせていただいたけれども、今年も予算折衝で暮れにやらせてもらいたい。
  この2点については、枠外になります。また、その他の問題も生じるかもしれないということをお話し申し上げて、そこは枠外で予算折衝の段階でお話しさせていただきたいということで、決着をさせていただきました。それに基づいて、今日の概算要求ができあがったわけです
 [略]

《質疑》
(記者)
 2,200億円の削減に関してなんですけれども、生活保護とそれから雇用保険をメインにしてカットしていくと。ただ、それだけですと、ちょっと足りないんじゃないかという話もありまして。
(大臣)
 足りないから自信ないよと言ってある。そこは、いろいろ努力して下さいということですから、そこは努力しましょうということでお受けいたしました。
(記者)
 2,200億円に関しては、ちゃんと確保するということを財務大臣の方に言われたと。
(大臣)
 厚生労働省全体の予算の中で、いろいろ努力をしていくということになります。


UP:200729 REV:
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