『なずれば指に 明きらけし 筑波大学附属盲学校記念文集』
筑波大学附属盲学校同窓会・後援会 編 20111101 社会福祉法人桜雲会,358p.
last update:20220204
■筑波大学附属盲学校同窓会・後援会 編 20111101 社会福祉法人桜雲会,358p.
■紹介
本文集は筑波大学付属盲学校同窓会・後援会によって編集された記念文集である。
雑司ヶ谷闘争に関してや、大学/高等教育について、寄宿舎についてなど、貴重な記述が多数なされている。
■目次
第一部 東盲から筑波大附属へ―本校の沿革と業績―
第1章 筑波大学附属特別支援学校(附属盲学校)の歴史
第2章 学校疎開と体験記
第3章 「むつぼしのひかり」は輝く ~同窓会小史~
第二部 雑司ヶ谷の日々―学校生活の想い出-
第1章 セピア色の授業風景
第2章 雑司ヶ谷闘争を振り返って
第3章 課外活動に燃えた青春群像
第4章 寄宿舎というもう一つの学び舎
第三部 夢を抱いて、進路選択
第1章 手に職を求めて
第2章 高等教育の保障を求めて
第四部 後輩たちへの贈り物-私の提言―
資料編 筑波大学附属視覚特別支援学校略年賦
■内容
◇筑波大学附属特別支援学校の歴史 筑波大学附属特別支援学校教官(社会科) 岩崎洋二
「今や、全国の障害児学校の再編がはかられ、特別支援教育の名のもとに盲学校は『障害種別を超えた』特別支援学校に変質しつつある。従来の盲学校は解体されようとしている。実は本校も、某県の盲学校のような「〇〇学園」などと一般の人には何の学校かわからない名前になりそうな案もなくはなかったのだ。」(p.3)
「私たちはこのような動きに対して危機感を持ち、10年以上前から視覚障害教育を堅持するために盲学校の将来計画を検討してきた。」(p.4)
◇木造校舎での青春 声楽家・エッセイスト 塩谷靖子(旧姓 浜田)
「附属盲学校の高等部に普通科ができたのは1960年のことだった。
「いよいよ来年度から普通科ができるんだって」。私たち中3のクラスは、この話で持ち切りになった。だが「普通科」という言葉は私たちにとって魅力的であると同時に、安易に口にしてはいけない「タブー」でもあった。」
*作成:山口 和紀