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『スポーツ倫理学講義』

川谷 茂樹 200503 ナカニシヤ出版,253p.

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■川谷 茂樹 200503 『スポーツ倫理学講義』,ナカニシヤ出版, 253p. ISBN-10: 4888489238 ISBN-13: 978-4888489232 \2520 [amazon][kinokuniya]

■内容

(「BOOK」データベースより)
スポーツの倫理を考察するためには、スポーツをスポーツたらしめているスポーツの論理への問いを避けては通れない。スポーツ外在的道徳規範を天下り的にスポーツに適用・応用する試みではなく、スポーツの倫理をめぐる個別具体的な問いをこうした原理的な問いにまで遡って考察する。

(「MARC」データベースより)
相手の弱点を攻めるのは卑怯なことなのか、格闘技などで暴力が容認されているのはなぜか、ドーピングはなぜ悪いのか…。スポーツに関わる倫理(学)的な問いを徹底的に追究する。

■著者略歴

(「BOOK著者紹介情報」より)
川谷 茂樹
1968年福岡県に生まれる。1991年京都大学文学部卒業。2004年九州大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。文学博士。(専攻/哲学・哲学史)現職、北海学園大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


■目次

まえがき
イントロダクション 「スポーツ哲学/倫理学」へのいざない
 スポーツ哲学/倫理学とは何か
 スポーツへの違和感
 スポーツ哲学/倫理学の歴史
第1講義 スポーツマンシップについて(1) ―弱点を攻めるのは悪いことなのか?―
 議論と口論
 ラシュワンとアンチ=ラシュワン 弱点を攻めるのは悪いこと?
 勝利の追及という大原則
 見解(1)(2)の検討
 なぜスポーツマンシップが声高に叫ばれるのか
 自然と反自然(所与と課題)の反転
 異なる観点同士の闘争
 「伝説」と「嘘」
第2講義 スポーツマンシップについて(2) ―卓越性、強さ、勝利―
 大原則の再吟味
 卓越性理論と松井の五連続敬遠
 「卑怯」は論拠にならない
 勝った方が強いということの意味
 負け惜しみと開き直り
 強者礼讃
第3講義 スポーツマンシップについて(3) ―ルールとエトス―
 構成的ルールとルール絶対主義
 二種類のルールの区別とエトス
 エトスとルール
 競技者のエトスとしての勝利
 エトス相互の葛藤
 エトスを支えるもの
 アンチノミー再考
 勝敗の名目と実質の乖離
 やはり勝者は強い?
 競技概念の「とりあえず性」
 ドーピングとスポーツのエトス
 まとめ
第4講義 スポーツと暴力 ―ボクシングをめぐって―
 ボクシングは廃止されるべきか?
 ボクシング存廃論争 ―自由主義をめぐって―
 ボクシングの特殊性
 ボクシングはスポーツである
 KOとボクシング
 勝利と敗北の絶対的差異
 スポーツそのものの本質的暴力性
 勝敗の見方に関する二つのパースペクティブ
 ボクシング存廃論争の帰趨
 AとBの論争、再考
 ボクシングの危険性
第5講義 スポーツの本質 ―アンチ競争理論の検討―
 スポーツの好ましからざる現状
 スポーツの本質に関する対立軸
 オルタナティブ・スポーツ
 プレイ理論
 テスト理論
 対戦相手について
 カントの目的の法式
 「促進者」としての対戦相手?
 スポーツに本質なんかない?
 スポーツの危険性
 スポーツとは勝負事である
第6講義 スポーツの周辺 ―娯楽、運、オルタナティブ・オブ・スポーツ―
 見る娯楽としての競技スポーツ
 観察・鑑賞という娯楽
 ファンとは何か
 ダライ・ラマの嘆き
 スポーツには「運」がつきもの?
 神に選ばれし者 ―平等と不平等―
 オルタナティブ・オブ・スポーツ ―武道の精神性―
 前田智徳とイチロー ―求道者とアスリート―
第7講義 スポーツの「内」と「外」
 可能的スポーツと現実的スポーツ
 スポーツ的超越
 スポーツ外在的観点
 自己認識としてのスポーツ倫理学

 注
文献案内
あとがき


■書評

川谷茂樹,スポーツ倫理学講義-タカマサのきまぐれ時評
http://tactac.blog.drecom.jp/archive/132

紙屋研究所 川谷茂樹『スポーツ倫理学講義』
http://www1.odn.ne.jp/kamiya-ta/sports-rinrigaku.html


*作成: 植村 要
UP: 20090711 REV:
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