『社会科学の理論とモデル3 権力』
盛山 和夫 20000710 東京大学出版会,217p.
last update:20110108
■盛山 和夫 20000710 『社会科学の理論とモデル3 権力』,東京大学出版会,217p. ISBN-10:4130341332 ISBN-13:9784130341332 \3200 [amazon]/[kinokuniya] dp ※
■内容
内容(「BOOK」データベースより)
権力とは何か!権力論に潜む謎とは!思い思いに語られてきた権力論の混迷状況を脱し新たな社会理論の構図の下に権力論を再構築する。
内容(「MARC」データベースより)
権力とは何か。思い思いに語られてきた権力論の混迷状況を脱し、新たな社会理論の構図の下に権力論を再構築する。経済学、法律学、政治学、社会学などの様々な社会科学における理論とモデルについて紹介。
■目次
第1章 バベルの塔
1 権力とは何か
権力のさまざまな定義
フーコーの特異性
集合的決定との関係
2 概念化の三つのレベル
個人レベルの概念化
概念図式レベルの概念化
集合体あるいは制度レベルの概念化
3 秩序は見出しうるか
第2章 政治権力の構造論争
1 多元論かエリート論か
2 非決定における権力
ネオ・エリート論
客観性の問題
3 政治における個人の位置
国際政治と権力
権力の三つのイメージ
第3章 個人的影響の空間
1 行為選択のモデル
合理的選択モデル
影響の4類型
2 サンクションによる影響
脅しと誘い
実効性のための条件
権力行使のパラドックス?
サンクションの主観性:反実仮想とは何か
3 サンクションによらない影響
行為的な状況のコントロール:水路づけ
不作為あるいは非意図的な影響
第4章 ゲーム理論における解と権力
1 非協力ゲームにおける解
労働争議ゲーム
ゲームの前提構造
2 協力ゲームにおける解
ナッシュ協力解
紛争点の決まり方
3 ネットワーク権力実験と等依存度理論
エマーソンの権力依存原理
ネットワーク権力ゲームの基本構造
ネットワーク権力におけるシャプリー値
シャプリー値と等依存度原理
第5章 個人主義的権力理論の限界
1 幻の非対称性
ダールとハーサニの「権力の大きさ」
争点法における「権力の大きさ」
2 ネットワーク権力ゲームの意味
3 射影空間としての個人レベル権力
泣く子と地頭
命令―服従という行為
4 個人レベル権力概念の諸論争
第6章 集合体の権力
1 パーソンズ
集合体の権力
機能主義の問題
2 ルーマン
3 理念的実在としての集合体
集合体の概念
協働調達のしくみ
集合体に関する権力としての政治
第7章 観念図式権力論:フーコーとブルデュー
1 フーコーと権力/知
フーコー権力論の文体
権力としての真理
自らに対する権力?
フーコー権力論の混乱
2 ブルデューと表象権力
権力を正当化するもの
象徴的なものと客観的なもの
第8章 ポストモダン権力論の諸相
1 フェミニズム
「客観的知識」の権力
語の意味包摂
2 プラグマティスト
実践としての科学
「権力」の意味包摂
3 「リアリティ」の位置
4 抑圧権力論の復活?
第9章 権力論の再生
1 多様性と混沌
「権力」の諸類型
自己言及的理論の混迷
2 権力の客観性
3 権力理論がなすべきこと
探求課題としての権力
制度的権力の公共性問題へ
注
文献リスト
あとがき
人名索引
事項索引
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:樋口 也寸志