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『租税論の展開と日本の税制』

宮島 洋 19860920 日本評論社,348p. 


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■宮島 洋 19860920 『租税論の展開と日本の税制』,日本評論社,348p. ISBN-10: 4535576181 ISBN-13: 978-4535576186 [amazon][kinokuniya] ※ t07.

■目次

第1章 包括的所得税
第2章 支出税
第3章 付加価値税
第4章 資金ベース法人税、H‐R型フラット税、分類所得税、最適課税論
第5章 現代日本税制のマクロ的特徴―国際比較
第6章 戦後税制の歴史的特徴
第7章 所得税の現状分析
第8章 税制改革の目的と方法
第9章 イギリス、アメリカにおける税制改革の動向
第10章 わが国の税制改革論議の検討
終章 税制改革の基本方向―定性的プラン



第1章 包括的所得税
 累進税率
 「カーター報告が税率構造の改革にあたってもっとも重視したことは、最高限界税率を現行の八〇%から五〇%へと大幅<0011<に引き下げ、累進度の緩和を図ることでした。その理由として、@追加的所得に対する政府の要求分を二分の一に制限することが心理的なメリットをもたらすこと、A貯蓄、投資、生産などへのインセンティブを損なわないためには最高限界税率を十分に低くしておくことが必要不可欠なこと、B法人所得税との実行可能な完全統合を図るためには最高限界税率を法人税率五〇%にそろえる必要があること(後述)、などがあげられています。
 このように最高税率を大幅に下げ、累進度を緩和したのでは垂直的公平が維持できないのではないか、という疑問が生じるかもしれません。この点について、カーター報告は、第一に現行の急激な累進税率構造が高額所得者の広範な租税回避行動によってたんなる名目上のものにすぎなくなっていること、第二に資産所得や事業所得の包括化により中高所得者の課税ベースが相当に拡大すること、そして第三に特定の非裁量的支出の控除をすべて税額控除方式にすることにより真の生活困窮者に効果的な負担の軽減を及ぼすことなどを指摘し、その疑問に答えています。」(宮島[1986:11-12])

第9章 イギリス、アメリカにおける税制改革の動向
 一九八一年の米国での改革は「労働供給への阻害効果を是正することが主たる目的であったとしばしば解釈されているようですが、[…]労働所得には五〇%という適用限界税率の制限がすでに課されていたのですから、その解釈は妥当でないと考えられることです。」(宮島[1986:242])
■言及

◆立岩 真也 編 200908 『税を直す――付:税率変更歳入試算+格差貧困文献解説』,青土社 ※


UP:20081115 REV:20090316
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