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初めて『荷を引く獣たち』:人命本捕註08

「身体の現代」計画補足・840

立岩 真也 2022/12/00
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立岩真也『人命の特別を言わず/言う』表紙    立岩真也『良い死/唯の生』表紙   立岩真也『私的所有論  第2版』表紙

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◆立岩 真也 2022/12/05- 「寄付お願い・提案」
 http://www.arsvi.com/ts/20220023.htm
◆立岩 真也 2020/11/11 「私たちはそういうことにあまり慣れてないのだが」DPI日本会議,ご寄付、ご支援について


 『人命の特別を言わず/言う』を筑摩書房から出してもらった。それに対応させて『人命の特別を言わず/言う 補註』を作っている。原稿を書きながら作ってきたものではあるのだが、結局、かなり原稿に手をいれたので、結局、できた本をみながら作っていくことになった。その作業を進めていくためにも、毎日毎日の仕事をここに掲載してことにした。今回はその第7回。延々と続いてく、はずだ。

■第1章・註
★11 「もしシンガーが、感覚力にもとづいた平等な配慮の原則という、もっと単純な論旨で議論を終えていたならば、『動物の解放』は並外れて反健常者主義的な本になっていただろう。彼は、認知能力を特定の存在の価値を測る尺度として用いることの危険性に警鐘を鳴らす議論を展開することもできたのだ。だが、シンガーはそうしなかった。感覚力に焦点を合わせたにもかかわらず、彼は最終的には、人格の裁定者としての理性に再び王座を譲り渡す。完全な人格をもった生は、そうでない生よりも価値があると主張することによってだ――完全な人格を有する生の場合は、死ぬと頓挫してしまう利害関係および欲望があるが、人格を欠いた生の場合には、そんな欲望や利害関係そのものをもつことができないからだ。シンガーは種という壁に果敢に挑んでいるにもかかわらず――ここで人間と非人間を分かつ線は彼にとって道徳的に重要ではない――このような主張は、特定の力量をもつことのない動物たちに対して、明らかに好ましくない帰結をもたらす。これはまた、知的障害者にも間違いなく悪影響を及ぼす。こういった枠組みのなかでは、このような人びとは不可避的に、より価値の小さい存在として判断され、カテゴリー化されてしまうからだ。」(Taylor[2017=2020:215-216])

○Taylor, Sunaura 2017 Beasts of Burden: Animal and Disability Liberation,The New Press=2020 今津有梨訳,『荷を引く獣たち――動物の解放と障害者の解放』,洛北出版

 生存学研究センターのフェイスブックにあるこの文章と同じものは
http://www.arsvi.com/ts/20222840.htm
にもある。


UP:202212 REV:
『人命の特別を言わず/言う』  ◇『人命の特別を言わず/言う 補註』  ◇立岩 真也  ◇Shin'ya Tateiwa  ◇生を辿り道を探る――身体×社会アーカイブの構築 
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