筆者は2019年3月に博士号を取得した。審査委員が筆者に対して行なう「口頭試問」というものと、たいがいはその2ヶ月後ぐらいに行われる誰でも聴ける「公聴会」というものがある。2018年秋に論文を提出した(こちらの研究科は、春と秋、2度提出の機会がある)筆者の口頭試問は12月18日、口頭試問は翌年1月8日だった。この間隔はかなり短い。これには、熟練の通訳者黒田宗矢さん(358頁)がフランスの大学院に留学していて日本に来れる期間が限られていて、という事情があったように思う。審査には研究科外から外部審査員を1名お願いするのだが、この時の外部審査員は福島智さんにお願いし受けていただいた。口頭試問は、著者の通訳者2人、福島さんの通訳者2人が加わり、というなかなか前代未聞のものだった。おもしろかった。公聴会の後には、福島さんに会場と同じ建物の4階にある生存学研究所の「書庫」というところに来てもらって、公開インタビューというものをさせていただいた。福島さんの大学入学に至る話、大学・大学院でのことを聞いた。これもおもしろかった。その記録を研究所のサイトに公開している(http://www.arsvi.com/2010/20190108fs.htm、「福島智 インタビュー」で検索しても出てくる)。本書にも関わる。読んでいただけるとよいと思う。