5.政策決定の基礎情報の収集と実態把握について
国連等国際社会からも再三指摘されているように、我が国は議論のベースとなる統計情報が決定的に不足しており、これについて早急に調査公表すべきです。例えば、国連の拷問等禁止条約委員会日本の第二回定期報告に対する最終見解(第55回会期(2013年5月6日から31日)委員会により採択)では、精神保健ケアについて以下の指摘をしています。「精神保健ケア
22 精神保健施設に対して運用上の制限を確立している精神保健福祉法にもかかわらず、また締約国代表の提供した追加情報にもかかわらず、委員会は非常に多数の精神障害者と知的障害者が非常に長期間精神保健ケア施設に非自発的に留められていることに懸念を持たざるをえない。非人道的で品位を汚す程度におよびうる行為である、独居拘禁、身体拘束そして強制医療が頻繁に行われていることを、委員会はさらに懸念する。精神保健ケアに関する計画についての対話の間に得られて情報を考慮しても、委員会は精神障害者の入院に対するオルタナティブに焦点を当てたものに欠けていることに懸念を持たざるをえない。最後に、拘束的な方法が過剰に使用されていることへの効果的で公平な調査がしばしば欠けていること、同様に関連する統計的データが欠けていることに懸念を表明する」
また、OECDが2014年11月5日付けで発表した「OECD医療の質レビュー 日本 スタンダードの引き上げ 評価と提言」(OECD Reviews Health Care Quality JAPAN RAISING STANDARS ASSSSESMENT AND RECCOMENDATIONS)では、「治療の質を改善するための措置に対応する指標(統合失調症または双極性障害を有する患者の超過死亡率、処方行為、隔離と拘束の使用、当初の予定になかった再入院)の収集を優先し、国全体で促進すべきである。」としています。
我が国においては、上記のような非自発的入院の実態が明らかになるような調査が全く行われておらず、国は一刻も早く調査、公表し、議論を開始するよう強く求めます。
以上