HOME > BOOK >

『社会共生学研究――いかに資本主義をマネジメント(制御)していくのか』

重本直利・篠原三郎・中村共一 20180320 晃洋書房,464p.

last update:20210212

このHP経由で購入すると寄付されます

■重本直利・篠原三郎・中村共一,20180320,『社会共生学研究――いかに資本主義をマネジメント(制御)していくのか』晃洋書房,ISBN-10: 4771030294,ISBN-13: 978-4771030299,[amazon][kinokuniya]

晃洋書房のHP http://www.koyoshobo.co.jp/book/b356942.html

■内容紹介

内容(出版社ホームページより)
社会共生学は共生社会を実現する方法に関する学問で、共生社会とはいったい何であるか。それは自己調整的市場を超克した社会である。

■目次

社会経営、ディーセント・マネジメントから社会共生へ
第1部 社会共生学の思想と方法
(資本と国民国家をいかに超えるか―「交換様式」論へのある疑問;労働処分権の喪失と新自由主義―民主的マネジメントと労働処分権の回復 ほか)
第2部 グローバル化と社会共生学
(金融のグローバル化とコーポレート・ガバナンス改革;現代の多国籍企業と各国経済―株価重視の経営と社会 ほか)
第3部 社会共生学の日本的課題
(トヨタ生産方式における「立ちん棒」から考える社会共生―人間尊重の働き方へのマネジメント;企業不正の発生メカニズムと不正防止策の効果―事例調査をふまえて ほか)
第4部 共生社会への展望と手がかり
(閉ざされた共生社会―移民とアイヌの北海道;障害者雇用と経営学批判―共生社会へのアプローチ ほか)

■引用

◆馬頭忠治「障害者雇用と経営学批判――共生社会へのアプローチ」(pp. 334-370)
pp. 334-335, 342
"社会を経済に埋め込む”といった資本主義社会の社会構造(つまり、経済社会であること)の歴史特殊性を改めて解明していこうとするものである(p.334)。何故、障害者は障害者というだけで労働から排除されるのか、また、何故、差別や排除のない新しい働き方を追求されないのかといった本質的な問いが、とりわけ経営学にあっては皆無に近い。どうしてそうなるのか?つまり経営学で障害者が不在となるのは、障害者を社会を構成する一員と見なさないからである(p.335)。この特殊な社会構造を変えていくことこそが、社会の最大の問題となる。そして企業の雇用制度を超える、障害者との協働や共生の問題として社会に提起される(p.342)。障害者問題は、本来、福祉の問題や企業の社会的責任の問題に収斂する問題ではないのである。社会それ自身の問題なのである。

p. 361
精神科医バザーリアが、改革に乗り出したイタリアのサン・ジョバン二精神病院では、それまでは、労働は作業療法の一つでしかなかった。だが、1973年に「統一労働者社会協同組合」が入院患者によって創設される。そして、病院の敷地内の公園と建物の清掃という仕事が起こされ、患者は「治療」される者ではなく、組合員となって労働協約にもとづき最低賃金が支払われる労働者となった。それらは、慈善活動や訓練でなく、社会的協同組合で組合員として働くことを前提としたものであった(松嶋 2014: 146)。働くことを自治する共生社会:労働を自治することで、集団は、脱制度や脱施設を可能とすると考えられる。働くことを自治することで共生する社会が目指されていくになる。

■書評・紹介

■言及



*更新:伊東香純
UP:20210213 REV:
障害者と労働  ◇身体×世界:関連書籍  ◇BOOK
 
TOP HOME (http://www.arsvi.com)