『なぜ悪いことをしてはいけないのか――Why be moral?』
大庭 健・安彦 一恵・永井 均 編 20000930 ナカニシヤ出版,271p.
■大庭 健・安彦 一恵・永井 均 編 20000930 『なぜ悪いことをしてはいけないのか――Why be moral?』,ナカニシヤ出版,271p. ISBN-10: 4888485933 ISBN-13: 978-4888485937 \2415 [amazon]/[kinokuniya]
■内容
頽廃した職業倫理や残忍な犯罪が横行する今日、合理性と道徳性とを踏まえ、ソクラテス以来のこの難問に第一線の哲学者たちが徹底論争。
■目次
まえがき
1 オープニング・セッション――Why be moral? 問題の核心
1 やってはいけないことは、やってはいけないのだ
1 悪は、災禍とはちがうのだ
2 道徳的でさえあればいいなんて奴がいるか?
3 道徳を批判するという無道徳主義あるいは知的寄生虫
4 合理主義というぬえ
5 抜け駆け・出し抜きの合理性
6 紙幅が尽きたゆえの、超暫定的な結び
2 「道徳」ということの分析を介して
1 「道徳」のさまざまなかたち
2 「なぜ我々は道徳的であるべきなのか」(一)
3 「なぜ我々は道徳的であるべきなのか」(二)
4 「なぜ私は道徳的であるべきなのか」
5 残された問題と解答の基本的方向
3 なぜ悪いことをしても〈よい〉のか
1 はじめに
2 道徳的に「してはいけない」ことがある!?
3 道徳の系譜学的考察
4 系譜学的考察を超えて
5 道徳についてどこまでも哲学しようとする道徳について
2 コメント――Why be moral? 問題の討議
4 Why be moral? とは「なぜ悪いことをしてはならないのか」という問いなのか
1 「人と人との関係」としての「倫理」
2 悪の反証的特性
3 独立的行為主体と「平等」の理念
5 何が論点であるべきか
1 大庭―永井第一次論戦の総括
2 私の「手段―道徳性」の理由を認めるか
3 「社会」のイメージをめぐって
4 「自然主義」をめぐって
5 「道徳性」とはなにか
6 自己価値は道徳的価値か
7 形而上学は理論学でありうるか
6 徹底的利己主義をさらに徹底化する途へ
1 大庭論文について
2 安彦論文について
3 永井論文について
7 道徳の不如意ないし不如意の道徳
1 序
2 文化としての道徳
3 倫理、道徳への問いの必然性
4 規範と現実
5 社会の規範の不完全性
6 規範の目的
7 不完全な存在の倫理学
8 「信」の意味
8 はじめに悪があった…
1 コメントに先立って――悪は災禍とは違うのだ
2 市場の競争均衡=パレート最適、ゆえに道徳にしたがうのが得…!?
3 「人が単独で存在している状態」?――どうして、こんな状態を仮定できるのか?
4 パレート最適の現実が、道徳の機能なのか?
5 利己的であることが、悪なのか?
6 利己性が悪であるのは…
7 はじめに悪ありき
8 公平ということと、公平であるべき理由
9 「痛み」という語の文法と、人‐間
10 「痛み」の理解可能性の外部へ…?
11 おわりに
9 〈私〉なき利己主義
1 永井による利己主義の正当化
2 永井の独在性論の検討
3 普遍化されない利己主義を正当化するのに、永井による存在論は必要ない
4 他者には理解されない正当化
10 自己の存立を可能にするための道徳
―「道徳を要求する理由」の考察から出発して―
1 安彦論文を手がかりにして
2 大庭論文を手がかりにして
3 永井論文を手がかりにして
11 一政治学徒による道学者風のつぶやき
1 小市民道徳をめぐるくんずほぐれつ
2 “これから”と“事後”
3 高貴な人は傷つけようともしないし、傷つけられようもないかもしれないが…
4 「言葉の拒否」
5 「はじめに暴力ありき」
6 悪の気持ちよさ
3 リプライ――Why be moral? 問題の行く末
12 世界の利己主義としての倫理
1 大庭倫理学は安彦倫理学に吸収されており、道徳の擁護としてはどちらも成功しない
2 〈私〉は人格主体から離存可能な世界内的実体ではない
3 講義内容と無関係なレポートを出されても零点をつけるしかない
13 議論のさらなる展開のために
1 「公平」について
2 「道徳」の要点は、「心」ではなくて「物」である
3 「〈呼応〉の可能性」について
4 「道徳的にみえるように偽装すること」について
5 道徳の「内部」と「外部」
6 制度としての道徳の存在について
7 本当に「道徳」を問うていることになるのか
14 どうして、こうも悪を水増しするのだろう?
1 好き嫌いと善悪
2 習俗・人柄・行為
3 信念形成・信念表明の実践的コミットメント
4 善悪の「内容」、問いの「歴史的制約」…
5 「善/悪」を区別する理由―はじめに悪があった、再び
6 手段的な道徳性?
7 合理性・道徳性・共生――リプライを終えるにあたって
参考文献
あとがき
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:三野 宏治