『母性という神話』
Badinterr, Elisabeth 1980 Histoire de I'amour maternel, Flammarion, Paris
=19980210 鈴木 晶訳,ちくま学芸文庫,518p.
■Badinterr, Elisabeth 1980 Histoire de I'amour maternel, Flammarion, Paris=19980210 鈴木 晶訳,『母性という神話』,ちくま学芸文庫,518p. ISBN-10: 448008410X ISBN-13: 978-4480084101 [amazon] ※ b et-02 s00
■内容(「BOOK」データベースより)
いわゆる「母性愛」は本能などではなく、母親と子どもの日常的なふれあいの中で育まれる愛情である。それを「本能」とするのは、父権社会のイデオロギーであり、近代が作り出した幻想である…。母性本能の神話性を18世紀以来の育児事情の変遷により論証し、母と子の関係や女性の在り方について再考をうながした問題提起の書。1980年、フランスで出版されるや多くの反響や批判とともに大論議をよんだフェミニズム歴史学の金字塔。
■目次
第1部 愛の不在
第1章 父権・夫権の長い支配
第2章 1760年以前の子どもの地位
第3章 母親の無関心
第2部 新しい価値―母性愛
第1章 子どもの弁護
第2章 新しい母親
第3部 強いられた愛
第1章 ルソーから受け継いだ道徳論あるいは「ソフィー、その娘たち、孫娘たち」
第2章 フロイトから受け継いだ医学論
第3章 神話と現実とのずれ
楽園は失われたのか、見出されたのか
■はじめにより引用
「母性本能は消えることもありうるという主張は、いくつかの疑問を生む。ある人びとに見出され、他の人びとには見られない本能など、本能と呼べるだろうか。
この本能を知らない女は『異常』と見なすべきなのか。だとしたら、社会的地位の異なるあれほど多くの女とかかわり、何世紀にもわたってつづいた、この病理学的な行動をどう考えたらよいのか。」(27p)