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ニール・キャンポー(村上潔訳)「DIY」

Campau, Neil, 2012, "DIY"
Neil Campau (185668232 et al. eds.), Building: A DIY Guide to Creating Spaces, Hosting Events and Fostering Radical Communities, 1st Edition (July 2012), DoDIY.org, (http://www.dodiy.org/building_web.pdf), 2-3.
=2019,村上潔訳,「DIY」,arsvi.com:立命館大学生存学研究所,2019年12月2日,(https://www.arsvi.com/2010/20191202mk.htm)

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last update: 20260611

■書誌情報[Bibliographic Information]

◇Campau, Neil, 2012, "DIY", Neil Campau (185668232 et al. eds.), Building: A DIY Guide to Creating Spaces, Hosting Events and Fostering Radical Communities, 1st Edition (July 2012), DoDIY.org, (http://www.dodiy.org/building_web.pdf), 2-3.=2019,村上潔訳,「DIY」,arsvi.com:立命館大学生存学研究所,2019年12月2日,(https://www.arsvi.com/2010/20191202mk.htm)
*原文の“Print Version”:http://www.dodiy.org/building.pdf

■本文

DIYは“Do It Yourself”の略である。全体的な精神としては、資本主義社会【注】から独立して生きるために直接行動をとることをいう。私たちの中のある者たちは、年齢・ジェンダー・肌の色・性的指向・障害の有無を問わず、あらゆる人々に開かれたセーファースペース[Safer Spaces]を構築している。ある者たちは、コミュニティを育てるスペースを構築し、ただアルコールを売ったり、すでにきわめて裕福な・金持ちの男性のために資産を獲得したりするのではないかたちで運営をしている。ある者たちは、何でも人気があるものに合わせたりはしないアートを制作している。ある者たちは、スキルと知識をシェアしている。ある者たちは、自由にそして正直に生きようとしている。ある者たちは、行動のしかたと生きかたをより積極的で思慮深いものに変えようとしている。ある者たちは、この社会を解体・破壊する活動に積極的に取り組んでいる。ある者たちは、非暴力行動だけがポジティブな社会変革をもたらしうると信じており、またある者たちはそう信じてはいない。ある者たちは、日常的に性差別・クィア嫌悪、かつ/もしくは人種差別の問題に取り組んでいて、そして〔その状況に〕うんざりしている。ある者たちは、バーに入ることを許されていない。

私たちの存在は膨大で多様だ。ある者たちは酒を飲み、もしくはドラッグをやり、またある者たちはやらない。ある者たちは都市に住み、ある者たちは郊外に住む。小さな町に住む者も、森の中に住む者もいる。ある者たちは、〔社会の〕のけ者や犯罪者であることを誇りに思う。ある者たちは一夫一婦制をとり、ある者たちはポリアモリー〔同時に複数の人と交際する恋愛関係〕だ。「デブ」「ブサイク」「にきび顔」「下品」「頭がおかしい」「バカ」「女々しい」「くさい」「痩せ過ぎ」「毛深い」「病んでる」などとレッテルを貼られる者たちがいる。ブラウン〔褐色の肌の人々〕もいれば白人もいる。私たちみなが共通してもっているただ一つのことは、自分自身が思うままに生きたいという思いであり、私たちはそれを何とかして実現しようとしている。私たちは専門家や権威に頼ることを望まない。私たちは、絶えず成長している、アーティスト・アクティヴィスト・ミュージシャン・アナキスト・パンクス・手芸作家・クィア・ライター・愛好者・闘士・アンチ・職人たちのコミュニティだ。

【注】一部の編者たちは、対処すべき真の最大の問題は、資本主義ではなく消費主義だと主張してきた。しかし私はそれに同意しない。そして自分の立場を説明すべきであるように感じている。消費主義は端的に資本主義の結果である。なぜなら、資本は私たちの社会のきわめて大部分を操縦するものであり、政財界は広告やその他の形態の社会的/行動操作を通して、大量消費文化を維持するために多大な労力と時間を費やしているからだ。私は、症状よりもその問題の原因に目を向けたいのだ。

*原文のコピーライト表記:“Anti-copyright: pass it around. make copies”(裏表紙)

■参考資料

◇村上潔 [2018] 2019 「ジン[Zine]についての簡潔な解説【第7稿】」,arsvi.com:立命館大学生存学研究所,2019年11月7日,(https://www.arsvi.com/2010/20180906mk.htm
◇村上潔 2019-2022 「ジン[Zine(s)]――その世界の多様性と可能性(1)」(事項ページ),arsvi.com:立命館大学生存学研究所,2019年12月16日〜2022年8月31日,(https://www.arsvi.com/d/zine.htm
◇村上潔 2022- 「ジン[Zine(s)]――その世界の多様性と可能性(2)」(事項ページ),arsvi.com:立命館大学生存学研究所,2022年9月5日(〜更新中),(https://www.arsvi.com/d/zines2.htm
◇村上潔 2020 「DIYの文化シーンとアクセシビリティ――その精神・実践・意義」,Webマガジン『AMeeT』(一般財団法人NISSHA財団),2020年3月24日,(https://www.ameet.jp/column/2930/
◇村上潔 2024 「用語解説:“インフォショップ[Infoshop]”」,arsvi.com:立命館大学生存学研究所,2024年5月10日,(https://www.arsvi.com/2020/20240510mk.htm
◇村上潔 2026 「セーファースペース・ポリシーのテンプレート――作成:村上潔(1)」,arsvi.com:立命館大学生存学研究所,2026年3月15日,(https://www.arsvi.com/2020/20260315mk.htm

◇村上潔 20200227 「アナーカ・フェミニズムにおけるジン――ジンが教育/スペースであること」,『現代思想』48(4): 160-168
 *2020年3月臨時増刊号《総特集=フェミニズムの現在》
◇村上潔 20200130 「ジン(Zine)」,社会文化学会編[2020:69;116-117]*
*社会文化学会編 20200130 『学生と市民のための社会文化研究ハンドブック』,晃洋書房,140p. ISBN-10: 4771032793 ISBN-13: 978-4771032798 1500+ [amazon][kinokuniya]
◇Morning Zine Circle 編 20191109 『NIJO Zine Fest #03――D.I.Y.』,Morning Zine Circle(Kyoto; Zine; A4変形; xxp.)《NIJO Zine Fest #03》にあわせて発行 cf. 制作物(Morning Zine Circle)
◇村上潔 20191107 「ジン[Zine]についての簡潔な解説【第7稿】」
◇佐藤由美子×村上潔(司会:堅田香緒里) 20190531 「[トークセッション]オリンピックとジェントリフィケーション――ジェンダー・文化・アクティヴィズムの観点から」,『支援』9: 151-181
◇村上潔 20190425 「アナーカ・フェミニズム」,『現代思想』47(6): 170-173
 *2019年5月臨時増刊号《総特集=現代思想43のキーワード》
◇村上潔(訳) 20180225 「DIYコミュニティをサポートすること――〈Tender Hands Press(@10derhandspress)〉による意思表明」
◇村上潔 20180129− 「[連載]都市空間と自律的文化へのアプローチ――マンチェスター・ジン・シーン・レポート(全4回):関連情報」
◇村上潔 20170205 「トーク内容:《[Talk]ZINE・ラジオ・都市空間――DIY文化の「場」》」


*作成:村上 潔Murakami, Kiyoshi
UP: 20191202 REV: 20200323, 20260611
生を辿り途を探す――身体×社会アーカイブの構築  ◇アーカイビング――障害/クィア/BIPOC/フェミニズム(海外)  ◇全文掲載
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