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「「生存学」創成拠点事業推進担当者より (6)」
崎山 治男
20101223 「生存学」創成拠点メールマガジン第9号.
last update:20110801
グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点では、事業推進担当者として教員計17人が活動しています。今回は、本学産業社会学部の崎山治男のメッセージを掲載します。
感情労働というコトバが市民権を得、感情やケアという概念を中心として幾つもの議論が展開されるようになったのは、そう古いことではない。振り返ってみるならば私自身の研究史とともに展開され、それに重なる形で研究を進めてきたような気もし、言説もまた増加しつづけてきた。
だが、こうした傾向は無前提に善なるものとみなしてよいのだろうか? 確かに感情労働の疎外が語られ、ケアの承認が訴えられる。それ自体はもっともなことだ。だが、私たちが「良き」ケアを行おうとしてしまう構え、「良き」感情労働をどうしようもなく行おうとしてしまうあの心性に響くのだろうか。疎外でもなく無条件なる肯定でもない、ケア・感情労働をめぐる生存の作法を模索していきたい。
◇崎山治男(さきやま・はるお) 本学産業社会学部准教授。専門は社会学・社会福祉学。単著に『「心の時代」と自己――感情社会学の視座』(2005)、共著に『“支援”の社会学――現場に向き合う思考』 (2008)がある。
◇関連リンク
* 拠点事業推進担当者の一覧
http://www.arsvi.com/a/s.htm
* 個人のページ(本拠点内)
http://www.arsvi.com/w/sh10.htm
*作成:
大谷 通高
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