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Taylor, Charles

チャールズ・テイラー


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◆Taylor, Charles, 1991 The Ethics of Authenticity
=200402 田中 智彦訳,『〈ほんもの〉という倫理──近代とその不安』,産業図書,190p. ISBN:4782801408 2625[amazon][kinokuniya] ※

*◆1991 Ethics of Authenticity, Harvard University Press 3560
*◆1993 Reconciling the Solitudes: Essays on Canadian Federalism and Nationalism, McGill-Queen's University Press
◆1985 Atomism Philosophy and the Human Sciences, pp.187-210
◆1985 「アトミズム」 田中智彦訳,『現代思想』22-5:193-231
◆1985 Philosophy and the Human Sciences, Cambridge University Press
◆1994 「承認をめぐる政治」 Gutmann ed.[1994=1996:037-110]*
 *Gutmann, Amy ed. 1994 Multiculturalism: Examining the Politics of Recognition,Princeton University Press
 =19961018 佐々木毅・辻康夫・向山恭一訳,『マルチカルチュラリズム』,岩波書店,240+3p. 2600
◆1996 「なぜ民主主義は愛国主義を必要とするのか」
 Nussbaum ed. [1996=2000:200-203]*
※Nussbaum, Martha C. with Respondents; edited by Cohen, Joshua 1996
 For Love of Country: Debating the Limits of Patritism,Beacon Press
 =20010530 辰巳 伸知・能川 元一 訳
 『国を愛するということ──愛国主義(パトリオティズム)をめぐる論争』,人文書院,269p. 2200 ※
 「私はマーサ・ヌスバウムの周到かつ感動的な小論に大いに同意する。ただ、一点だけ差し止め願いを出しておきたい。ヌスバウムはコスモポリタン的アイデンティティを愛国主義への代案として提案しているように見えるときがあるが、もしそうなら、これは間違いだと思う。それというのも、われわれは現代の世界で愛国主義なしにやっていくことはできないからである。」(p.200)
 「自由な社会はそのメンバーの自発的な支持活動に依存せざるをえないがゆえに、モンテスキューが「vertu」と呼ぶ強い意味での忠誠を必要とする。」(p.20)
 「そのような参加においては、単に共通の企てへの積極的関与(コミットメント)だけでなく,このプロジェクトにおいてともに働く人々の間の特別な結合感が求められている。」(p.21)
 「過度の不平等をあらかじめ阻止するためには、民主的社会は再分配の効果をもつ(そしてまたある程度は再分配の意図に基づく)政策を採用できなければならない。そしてこのような政策は高度な共同の積極的関与を要求する。」(p.201)


◆田中 智彦 19951231 「テイラー──自己解釈的な主体と自由の社会的条件」
 藤原・飯島編[1995:463-478]*
*藤原 保信・飯島 昇蔵 編 19951231 『西洋政治思想史・U』,新評論,488p.ISBN:4-7948-0271-4 4515 [amazon][bk1] ※
 http://www.arsvi.com/0b/951231fy.htm
◆田中 智彦  1996 「両犠牲の政治学──チャールズ・テイラーの政治思想(1)」
 『早稲田政治公法研究』53
◆田中 智彦  1997 「両犠牲の政治学──チャールズ・テイラーの政治思想(2)」
 『早稲田政治公法研究』55:213-244
◆中野 剛充  1997 「チャールズ・テイラーの「近代−自己−共同体」論」
 東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻修士論文
橋本 努   1997 「解釈と『問題主体』――チャールズ・テイラーの『自己解釈的存在』とその対案」『経済学研究』北海道大学経済学部紀要1997.9.
大川 正彦  19970420「共同体主義による所有個人主義批判──マクファーソン,テイラー,ウォルツァー」
 『早稲田政治公法研究』54:185-214
◆中野 剛充  1998 「共和主義における「哲学」と「政治」」
 『相関社会科学』07:117-121
◆中野 剛充  1998 「チャールズ・テイラーにおける自己」
 『ソシオロゴス』22:061-079
◆中野 剛充  19990303 「チャールズ・テイラーの政治哲学──近代・多元主義的コミュニタリアニズムの可能性──近代・多元主義的コミュニタリアニズムの可能性」
 『相関社会科学』08:049-068

 「たとえばケベック州は、言語についていくつもの法を制定した。そのうちのひとつは、誰が自らの子供を英語で教育を行う学校に送れるかを規定するものである(フランス語系の人々、および移民は、これができない)。別の法は、従業員が五〇人以上の企業が、フランス語で運営されなければならないとする。また別の法は、フランス語以外のいかなる言語の商業用の看板をも違法とする。換言すれば、ケベック州政府は、[フランス語文化の]存続という集団的目標の名のもとに、州民に対して規制を行ってきたのであるが、これらの規則は、カナダの他の諸共同体においては、人権憲章のゆえにただちに禁止されるものなのである。根本的な問題は次のようなものである。すなわちこのような[自由主義の]類型は容認しうるか否かである。」(Taylor[1994=1996:73])

 「私がこの事例をくわしく検討したのは、これが根本的な問題を説明しているように思われるからである。平等な尊敬をめぐる政治の一形態が、諸権利にもとづく自由主義のなかに据えられている。これは差異に対して好意的ではない。なぜならば、(a)それはこれらの諸権利を規定する規則を、例外なしに、画一的に適用することを主張し、そして、(b)それは集団的目標について懐疑的だからである。もちろんこれは、このモデルが文化的差異の除去をめざしているということを意味するわけではない。もしこのような非難が行なわれるとすれば、それはばかげたものである。それにもかかわらず私がこのモデルを、差異に対して非好意的であると呼ぶのは、これが、独特な社会の構成員が本当に切望しているもの、すなわち[文化的]存続を取り込むことができないからである。存続は、(b)集団的目標であり、そして、(a)ケベックの事例が明確に示すように、それはほとんど不可避的に、様々な文化的コンテクストに対応した法の多様性──多様性が許されると考えられる類の法についてであるが──を要求するからである。」(Taylor[1994=1996:83])

 「ある種の画一的処遇の重要性と、文化的存続の重要性をすすんで比較考量し、時には後者に沿った選択をするのである。このモデルはつまるところ、自由主義の手続き的なモデルではない。それは少なからず、何が善き生活を構成するかについての判断に基づいたものである。そしてこの判断においしては、文化の十全性が重要な位置を占めるのである。」(Taylor[1994=1996:84])

 「我々は西洋の自由主義社会において、政治と宗教が特定の仕方で分離されるという期待を持つに至っているが、このような仕方での分離は、イスラム教の主流派にとっては問題外のものである。自由主義は、すべての文化にとっての出会いの場となりうるものではない。……(p.85)
 ……自由主義は完全な文化中立性を主張しえないし、また主張すべきではない……。自由主義もまた、戦う一宗派であるのだ。」(Taylor[1994=1996:85-86])

■言及

小泉 義之 19961020 『デカルト=哲学のすすめ』,講談社現代新書1325,213p. ISBN:4-06-149325-6 735 [amazon][bk1]

 「実際、我々が何らかの行動を選択しようとする場合には、自己選択に先立ってあらかじめ複数の選択肢が用意されていて、それ以外の可能な選択肢を考えつかないことが多いから、どうしても自己選択は既成のレールに奴隷的に服従するという形をとることになる。さらにはチャールズ・テイラーがここぞとばかり指摘するように、それ以外の選択を考えて選択したとしても、誰かからの承認がないと確信がもてないほど我々は奴隷的になっている。かくて、自由裁量の行使は稀であるし困難である。」(p.194)

◆立岩 真也 2004 『自由の平等』,岩波書店

 「[…]これは「承認の政治」(Taylor[1994=1998]等)、「差異の政治」(Young[1990]等)と呼ばれたりもする事態に関わり、フェミニストによっても多く論じられている。集団としての規定・同一性の肯定性が主張されるとともに、それが他の範疇の人々の排除やそこで規定される属性に回収されるものでない個人の抑圧につながりうることが問題にもされる。そしてそれに分配の問題が重ねられるという具合になっていて事態はなお複雑なのだが、しかしそれでも私は議論がおおまかすぎると感じる。例えばテイラーが持ち出すケベック州でのフランス語の問題についてどこまでのことが言えるのか、言語は他のものとどこが共通しておりどこが異なるのかを考えるといった仕事を一つずつ積んでいくことが必要だと思う。文献だけいくつかあげる。[…]」(立岩[2004:294-295])

UP:200304 REV:20030722,1222 20040615,0828,1022
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